春夏の買い物 3
先日のブログでもご紹介しましたが、オーダーした時から買おうと決めていたジャケットが先日入荷しました。
ELEVENTYのジャージジャケットです。
アルカンターラ(人工スエード)の襟裏とエルボーパッチが特徴的なデザインです。
エッジの裁ち切り風の仕上げがカジュアルな雰囲気を演出しています。
今シーズンは軽いジャケットには貝ボタンがついてりるパターンが多いですが、
敢えてゴールドのメタルボタンが付けられています。
内ポケットもアルカンターラで作られていて、
その上にブランドネームが縫いつけられています。
ジャージ ジャケットといえばカンタレリのプラネットジャージが私の中でナンバーワンで、
実際私が持っているテーラードのジャージ ジャケットも全てカンタレリです。
カンタレリがテーラードを追求したジャージジャケットというのに対して、
このイレブンティのジャージ ジャケットは、ジャケットと言うよりはむしろカーディガンのように
軽く羽織るタイプのジャケットです。
購入するきっかけとなったのが、2010年6月のPITTI UOMOでのこの二人の着こなしです。
イレブンティをディレクションする MARCO BARDASSARI(左)とPAOLO ZUNTINI(右)です。
今シーズンはあまり多くの色を使わないカラーレスなコーディネートがトレンドになっていますが、
彼らの着こなしがまさにそれを象徴しています。
二人ともグレーとベージュとオフ ホワイトだけでまとめたカラーコーディネートですが、
その軸となっているのが二人が着ているグレーのジャージ ジャケットです。
マルコが着ているモデルが今回私が購入したジャケットと同じモノですが、
今になってパオロが着ているダブルのモデルもオーダーすれば良かったと少し後悔しています。
この二人、言い方は悪いですが本当の”洋服バカ”です(笑)。
イタリアの洋服バカにも色々いて、とにかくトレンドを追求する洋服バカもいれば、
オーダーや高級なプレタの服しか着ないというマニアックな洋服バカもいますが、
この二人はとにかく自分達がカッコいいと思う服とスタイルを追求し、
そして自分達がそれを着こなして「俺達カッコいいだろ!」とアピールする、
愛すべきキャラクターのラテン的洋服バカです(笑)。
2011年秋冬のトレンドである、ブラウン系のコーディネートでアピールするマルコです。
この画像、私が会社の出張報告用に撮った写真ですが、
写真を撮ると言った途端、着替え始めてポーズをとっていました(笑)。
とにかくカッコつけるのが大好きな二人です(笑)。
”洋服大好き女性にもモテたい” という最もイタリア人的な二人です。
数年前まではイレブンティと言えばポロシャツやスウェット素材のパーカやパンツという、
どちらかといえばカジュアルなカットソーブランドというイメージだったのですが、
最近はシャツやニットやジャケットやスカーフなど、アイテムの幅も広がり、
1月のPITTI UOMOで彼らのブースはイタリア人バイヤーで溢れていました。
因みに、数年前の彼らのスタイルはこんな感じでした。
http://www.kishidadays.com/yanchamen/cat42/
http://www.kishidadays.com/yanchamen/cat51/
この画像を見るとイレブンティは変わったなという印象を受けます。
私はこんな風に着ようと思っています。
先日ご紹介したギ ローバーの鹿の子シャツに
淡いベージュのベストを着て、
パンツはオフホワイトか淡いベージュのパンツで
シューズもベージュ系を合わせようと思っています。
襟は立ててスポーティかつカジュアルな感じで着こなそうと思っています。
このジャケット、グレーだけでなくネイビーもあります。
ネイビーはある意味合わせるものを選ばないので、
色々なアイテムに合わせたいという方にはこちらがお勧めです。
タイトなシルエットですが、エラスティックが3%入っていてかなり伸びます。
カーディガンがわりというには少し高いですが、
これからの季節、様々なカジュアルなアイテムと合わせられる汎用性の高さも魅力のジャケットです。
ご興味がある方は店頭でご試着いただければ思います。
今日はデニムとシャンブレーでまとめました。
ポケットチーフも以前ご紹介したシャンブレーです。
デニムのジャケットはチョット問題があります・・・
色落ちしてパンツに色が移ります。
これではお客様にはお売りできません・・・
私のパンツで良かったです。
春夏の買い物 2
昨年から様々なブランドのウエスタンシャツを購入していますが、昨年の秋冬最も活躍した
ウエスタンシャツが以前ブログでご紹介した REMI RELIEF のウエスタンシャツです。
秋冬はローゲージのニットに合わせたり、カジュアルなジャケットと合わせたり、
スリムカーゴパンツと合わせたりと大活躍しました。
シルエットも加工の感じも気に入っていたので、ビームスプラスのスタッフに春夏用にシャンブレー
素材のレミレリーフをリクエストしました。
快く要望を受け入れてもらったので入荷を楽しみにしていたところ、
先日ショップスタッフから入荷の連絡があり、早速ビームスプラス原宿店にチェックしに行きました。
シャンブレーの素材感も良く、加工の感じも良かったので早速購入しようと思ったのですが・・・
このシャツを良く見てみると、
結構激しいステッチが前身ごろに入っていました。
これはこれでいいのですが、自分のスタイルにはチョット合わないので泣く泣く諦めました。
ワイルドな感じがお好きな方にはお勧めします。
この部分だけでなく、ところどころ凝った加工がしてあります。
生地もシャンブレーなので真夏に腕まくりして着られます。
レミレリーフは結局諦めたのですが、私の今シーズンのワードローブの中にシャンブレーの
ウエスタンシャツは必須だったので、第二候補であったこのシャツを購入しました。
AVIOのウエスタンシャツです。
左の胸ポケットの上にはトレードマークの飛行機のマークが入っています。
AVIOのブランド紹介はこちらをご覧ください。http://www.aman.ne.jp/site/brand/avio.html
私が好きなミラノのセレクトショップ ERAL55 でも売られています。
AVIOの日本の代理店のブログでも紹介されていますので、ご興味がある方はこちらをご覧ください。
http://ameblo.jp/amanweb/entry-10575836013.html
レミレリーフと比べれば作りも本格的ではないですし、こだわりのアメリカ感も薄いです(笑)。
アヴィオのウエスタンシャツはイタリア製なので、どことなくラテンなアメリカ感が漂っています。
シャンブレーの質感はしっかりした感じがありながら、ソフトな仕上げ加工が施してあり
着心地は良いです。
シルエットもスリムでフィット感がありキレイなシルエットです。
加工は画像でも分かるように、ステッチの部分に少しアタリがでるくらいの上品な加工です。
アヴィオのウエスタンシャツを購入したのはこれが初めてでなく、前シーズンに既にタータンチェックの
モノを購入していました。
シャンブレーと全く同じディティールです。
シルエットも同じです。
左の胸ポケットの上にはトレードマークの飛行機マークが付いています。
このタータンチェックのウエスタンシャツもかなり気に入って着ていました。
今年の春夏も活躍しそうです。
実は、これを購入して実際に着てみて良かったのでシャンブレーをオーダーしました。
昨年6月の PITTI UOMO では非常に多くのウエスタンシャツが見られました。
カジュアルシャツメーカーだけでなく、ドレスシャツメーカーも含めほとんどのシャツメーカー
がウエスタンシャツを展開しているというくらいウエスタンシャツがフィーチャーされていました。
イタリアでのウエスタンシャツの流行は ラポ エルカン の影響を強く感じます。
彼がスーツやジャケットにウエスタンシャツを着て以来、イタリアでのウエスタンシャツに対する
注目度がたいへん高くなったと思います。
私のウエスタンシャツの原点はこんなエピソードあります。
大学生当時、洋服が大好きだった私は授業が終わると時間があればビームスやシップス、
その他のセレクトショップへウインドウショッピングに出かけていました。
特にBEAMSは週に3日は何も買わなくても見に行っていたので、BEAMSにアルバイトとして
入社した当時は、先輩達に ”しょっちゅう来るけど買わない奴” として知られていました(笑)。
ディスプレイも必ずチェックしていたのですが、ある時、渋谷店(現BEAMS PLUS 渋谷店)
のウインドウを見ると、ラングラーのウエスタンシャツにリーバイスの501、
靴はチャーチのブラックスエードのフルブローグ、ベルトはウエスタンベルトという、
自分にとっては衝撃的な格好いいコーディネートのディスプレイでした。
ウエスタンシャツ、501、ウエスタンベルトというコーディネートは当時はそれほどめずらしい
ものではなかったのですが、そこにチャーチのブラックスエードのドレスシューズを合わすと
いうコーディネートはチョット衝撃的でした。
当時のBEAMSはウエスタンシャツやワークシャツをテーラードジャケットにコーディネートする
先輩達もいて私も大変影響を受けましたが、今考えれば私が入社した80年代半ば当時は、
以前ブログでご紹介したカーゴパンツもそうでしたが、その当時から既にテーラードとミリタリー
やワークモノを合わせるというコーディネートは、最もBEAMSらしいコーディネートであったと思います。
そういうこともあって、私の場合ジャケットにウエスタンシャツというのは特に新しいコーディネートではなく、
どこか懐かしさを感じさせるコーディネートです。
ということで、他にもジャケットに合わせることを前提に購入したウエスタンシャツをご紹介します。
ギ ローバーのギンガムチェックのウエスタンシャツです。
少し大きさ目のギンガムチェックです。
シルエットはスリムフィットです。
ドレスシャツメーカーが作るウエスタンシャツだけあって、襟の表情や細かい縫製技術、シルエット
のだし方などはカジュアルメーカーのモノとは少し違います。
あまりカジュアルなウエスタンシャツには抵抗があるという方にはお勧めです。
今シーズンは前回のブログでご紹介したカノコ素材のウエスタンシャツも展開しています。
左はラングラーの復刻モデルです。
右のレミレリーフを展開する前に購入しました。
”ラングラーのウエスタンシャツ”という懐かしい響きもあって購入しましたが、
画像のように少し汚し加工がしてあるのが ”ワイルドでない私”(笑)には着こなすことができず、
レミレリーフを手に入れてからはほとんど着ていません。
BEAMS PLUS のスタッフであればうまく着こなせると思いますが、
カジュアルやハードなものもキレイに着こなすことが自分のスタイルなので、
私にとっては少し難しい加工でした。
BEAMSだけでなく、他のショップでもここ数年後染めや洗い加工のシャツが展開されてきました。
今期はそのようなドレス系カジュアルシャツの中にウエスタンシャツを加えてみてはいかがでしょうか。
BEAMSでも多くのバリエーションで展開しますので、お時間があれば実際にご試着してみてください。
次回も”春夏買い物編”続きます。
土曜日なので、皆帰ってしまいました・・・
誰もいないのでミラーごしのセルフショットです。
今日はデスクワークだったので、カジュアルなジャージ ジャケットです。
以前メンズクラブで紹介されたラコステの鹿の子素材のジャケットです。
パンツはライトグレーと相性の良いベージュのカーゴパンツです。
スニーカーは普通のコンバースのオールスターです。
この時期は暑くなったり寒くなったりするので、薄手のスカーフは必需品です。
春夏の買い物
自分が購入したものはこれまであまりブログでご紹介してきませんでしたが、
今シーズンはBEAMS以外で購入したものも含め、購入に至ったポイントなどをコメントしながら
少しずつ紹介していきたいと思います。
先日、今シーズン初めて購入した春夏モノがコレです。
GUY ROVER 鹿の子 プルオーバー です。
襟はバランスの良い大きさのカッタウェイ ワイドです。
襟芯も柔らかいので、きれいなロールがでます。
襟裏にはイタリアの国旗を模したハンガーループが付いています。
裾のスリットにはカラーのテープが貼ってあり、カンヌキはテープと同色のステッチが入っています。
このモデルは2007年の春夏から,秋冬も含めずっと展開していて、
毎シーズンお客様からご好評をいただいている定番モデルです。
これまでは少し厚手のしっかりした鹿の子素材で展開していたのですが、
春夏シーズンにジャケットやニットの下に着るには少し生地が厚いので、
薄手で柔らかい素材の鹿の子が必要と思いオーダーしました。
肌触りも柔らかく襟のロールもキレイなので、早速春夏のコーディネートに取り入れようと思います。
下の画像は私の私物で、昨年の春夏に購入した同じモデルで厚手の素材を使ったものです。
しっかりした鹿の子素材で、すごく気に入って着用していたのですが、
私の場合、春夏はジャケットやニットを合わせて着るので、
6月くらいになると、もう少し薄手のカノコが欲しいと思っていました。
逆に、今くらいのシーズンや秋口には丁度良い生地なのでたいへん重宝しています。
私の買い物の日記だけではこのブログの意味がないので、
このカノコのシャツに関してのエピソードをご紹介したいと思います。
私が始めて鹿の子のシャツに出会ったのは、ミラノのアルバザールです。
今から10年以上前になると思いますが、まだアルバザールが日本のファッション誌に紹介される前、
ホテルのミラノショッピングガイドにアルバザールの写真が載っていました。
その写真のディスプレーが気になり、リサーチに行こうという事になったのですが、
住所を見てもどこにショップがあるのかも分かりません。
仕方がないので、タクシーのドライバーに住所を見せてアルバザールまで行ったことを覚えています。
当時のアルバザールは外国人が買い物に行くような店ではなかったので、
英語を話せるスタッフは一人しかいませんでした。
また、当時のミラノのショップは、買う気のない客は店には入られないような雰囲気がありました。
当然、当時のアルバザールは日本人のお客などほとんどいなかったので、
相当ジロジロと見られたということを覚えています。
キツイ視線を浴びながら店内を見ていると、奥のカジュアルコーナーの棚に鹿の子のシャツがびっしりと
積まれているのを見つけ、ひっついて来る店員を尻目にそのシャツを手に取ってみると
アルバザールとギ ローバーのダブルネームであることが分かりました。
当時、BEAMSでもギ ローバーのシャツを扱っていたので、帰国後ギ ローバーのオーナーの
フランチェスコ ラベルダさんに事情を話し問い合わせをしたところ、「よくアルバザールを知ってたね」
と言われ「ミラノショッピングガイドを見て…」と説明すると笑われました。
鹿の子素材を使って本格的な仕立てのシャツを作るという発想が気に入った私は、
BEAMSでも展開をしたいと思い、早速ギ ローバーにサイズスペックから襟型まで指定して、
BEAMS別注モデルの鹿の子のシャツをオーダーしました。
そのシャツがコレです。
これも私の私物です。
ネームは当時、ある理由があって RIGHE E QUADORI というネームで展開していました。
プルオーバーでオーダーしたのですが、当時はいわゆるクラシコブームの時代ですから
鹿の子のシャツに興味を持つ人も少なく、あまり売れませんでした(笑)。
その後、ちょっとしたトラブルがあり、数年間ギ ローバーとの取引がなくなるのですが、
鹿の子のシャツがいたく気に入ってしまった私は、あまり売れないのにも関わらず、
鹿の子のシャツを定番化したいと思い、他のブランドで鹿の子のシャツを作ることを模索しました。
そして、あるブランドで鹿の子のシャツを作ることができることを知り、そのブランドにオーダーを入れました。
そのシャツがコレです。
オリアンの鹿の子シャツです。
この2枚も私物です。
当時オリアンはギ ローバーの競合ブランドで、特に北イタリアではシェアを争っていました。
オリアンがミラノのドリアー二の鹿の子のシャツを作っていることを知った私は、
取引のあったオリアンにコンタクトをとり、すぐに別注モデルを作りました。
この頃になると、最初はあまり売れなかった鹿の子のシャツも、私が着続けていたのでスタッフにも浸透し、
お得意様を中心に少しずつ売れるようになりました。
その後、シャツ仕立てではなく、カットソーの鹿の子シャツ風のモノが出てきたり、
市場にも様々なモノが出てきたことで、鹿の子のシャツも徐々に浸透し、現在に至ります。
鹿の子のシャツが大好きな私は、その後も様々なブランドで鹿の子のシャツをオーダーし、
自ら買い続けています(笑)。
そんな私の鹿の子シャツコレクション(笑)をご紹介します。
CIT LUXARY の鹿の子シャツです。
この鹿の子シャツは洗い加工を施してあります。
左のブルーは製品染めです。
昨年の春に購入したものですが、今シーズンも同じモデルで新しいカラーのものを展開しています。
このシャツ、昨年の夏はかなり活躍しました。
肌触りも良く、シルエットも細身でキレイです。
襟はギ ローバーより少し小ぶりのカッタウェイ ワイドです。
左はかなりキレイなライトブルーです。
右は画像では分かりませんが、シャンブレーのようなブルーです。
襟はかなり開きの大きいカッタウェイです。
アルバザールのこのモデルは、アルバザールのエクスクルーシヴモデルで、
後ろの台襟よりも前台襟が高いという少し変わった襟です。
前側が立ち上がるように作ってあると思うのですが、おそらくオーナーのリーノさんのこだわりなのでしょう。
カジュアルシャツなので、ポケットが付いているのはいいのですが、
カフス付きのポケットは個人的には少し違和感があります。
鹿の子はポケットが外しにくいので、そのまま着ています。
アルバザーの鹿の子シャツは、私にとっての鹿の子シャツの原点のような存在なので、
今でもミラノのアルバザールのシャツ棚にカノコシャツが積み上げられているのを見ると
洋服屋として嬉しくなります。
いつの時代も変わらない、そのショップの顔のようなアイテムがずっと品揃えされているという
ことにすごく共感します。
このシャツは4年前にミラノで購入しました。
当時取引していた、あるナポリのブランドのBEAMS担当だったイタリア人が、
アルバザールに勤め始めたので、ご祝儀買いをしたのがこの2枚です。
”鹿の子シャツなんて邪道だ” と言われる方もいらっしゃると思いますが、
最近人気の軽いジャケットやジャージのジャケットにはたいへん相性のいいシャツです。
まだお持ちでない方は是非一度店頭でご覧になってみてみてください。
BEAMSだけでなく、様々なショップで展開されている思いますので、色々比較してみるのも良いと思います。
多分バリエーションはBEAMSが一番多いと思いますが・・・(笑)
次回も”春夏買い物編”です。
クラシックやベーシックなスタイルという観点で… 2
昨日と今日の二日間、ベルベストのスミズーラ会が丸の内店で行われていました。
私も初めてベルベストのスミズーラをオーダーしました。
仕上がりは5月ということなので、出来上がってきたらレポートします。
オーダー会の模様は後日アップしたいと思います。
前回に引き続き、クラシックやベーシックという観点で2011年春夏のトレンドをレポートします。
前回のブログの最後にコンバースのオールスターのカモフラージュ柄を履いている画像をお見せしましたが、
今回はカモフラージュの今シーズンらしい着こなしをご紹介します。
かなりヴィンテージ調の加工の入ったカモフラージュのカーゴショーツに上質感のあるTシャツを合わせ、
ジャケットはパイピングの入った上品なジャージ ジャケットを合わせています。
画像が切れていて見えませんが、足元は真っ白なアディダスのスタンスミスです。
Tシャツもショーツにインしているのがポイントです。
下の画像の人もオリーブグリーンの放出品っぽいカーゴパンツに白い貝ボタンの付いた
テーラードジャケットを合わせています。
画像では分かりませんが、洗いのかかった白いシャツを着て、足元はスニーカーを合わせています。
パンツのワイルドな感じを他のアイテムで中和させる着こなしです。
ミリタリーテイストの流れは依然として続いていますが、ワイルドすぎるテイストやコーディネートは
かなり減っており、カモフラージュの色目や柄をアレンジしたモノがでてきたり、ディティールはミリタリーでも
加工を抑えてキレイ目に仕上げたり、上の画像のようにワイルドなテイストのものにはキレイめなアイテ
ムをあわせたりと、上品に見せるミリタリースタイルが多く見られました。
再度お見せしますが、右端の人が履いているのがカモフラージュ柄のコンバースです。
今期の流れを考えると、強いヴィンテージ加工したデニムやカーゴパンツに、このカモフラージュ柄の
コンバースを合わせるのはアウトです。
ヨットやマリン、デッキシューズからインスピレーションされたホワイトソールのシューズのバリエーション
が増えています。
スリップオンやデッキシューズだけでなく、上の画像のようなライニイング無しのブーツやウイングチップ、
ウオークオーバーのような外羽根のプレーントゥーまで、カジュアルシューズの象徴的なディティール
としてホワイトソールのシューズが多くのブランドから提案されています。
もちろん、定番のローファーでもホワイトソールのものは多いです。
ここ数年、6月のPITTI UOMOは特にスニーカーを履いてる人達が多いです。
もはやオトナスニーカーはイタリアの定番です。
その中でもディアドラのヘリテージはオトナ達に最も人気のあるスニーカーです。
上の画像は、洗いのシャツを着て細身のチェックのパンツを履き、足元はディアドラのヘリテージです。
このオジサン、かなりお洒落です
シャツの袖のまくり方、パンツのシルエット、丈の長さ、
そしてかなりスリムな後染めのチェックパンツをチョイスしているところなど、
シンプルでコンサバだけど、工夫というかアレンジというか、こういう何かちょっとした足し算が
イタリア人はうまいです。
上の画像はロールアップしたホワイトパンツに、ディアドラのヘリテージです。
そして、以前ご紹介した2010年6月のPITTI UOMOで業界人達が最も履いていたスニーカーが
左のADIDAS LA TRAINER です。
結局日本には入ってきませんでした。
イタリアだけでなく、イギリスでもかなり売れたようです。
一月にイタリアに行ったときは、イタリア別注のこのネイビー×シルバーはソールドアウトで
どこにも売られていませんでした。
ですが・・・ あるショップで並行輸入のものが売られているようです。
詳しくはこちらをご覧ください。 http://twitpic.com/3yke0n
ディアドラやアディダス以外では、ここ数年ニューバランスの人気が高いです。
また、オニツカの人気もイタリアでは非常に高く、数年前からPITTI UOMOの会場でも
かなり見かけるようになりました。
春夏シーズンでは、イタリアの定番であるドライビングシューズと同じくらい、オトナスニーカーが
定番になっています。
まだスニーカーに抵抗のある方も今シーズンはコーディネートに取り入れてみてはいかがでしょうか。
このところ色落ちの少ないリジッドデニムの人気が高かったですが、
ヴィンテージ加工したデニムが再び注目されています。
加工と言っても以前のような強いダメージ加工のものでなく、
上の画像の様に、キレイにヴィンテージ加工させたデニムを提案するブランドが増えています。
カモフラージュと同様にキレイめなアイテムと合わせるのが今シーズンのポイントです。
上の画像はその代表的な例のような画像です。
どこのデニムか分かりませんが、キレイにヴィンテージ加工させたスリムなファイブポケットに
後染めのジャケット、フレンチカラーの白いポロシャツ、足元はシンプルなデザインの
ホワイトレザーのスニーカーを合わせています。
デニム以外はキレイなものをチョイスして、あまりワイルドな感じにならないようにコーディネート
しています。
この人もかなりお洒落ですね。
誰もが持っているようなアイテムでコーディネートしていますが、シルエットやバランスを考えて着こなしている
ので野暮ったい感じはありません。
でも、誰もがこの人と同じ格好をしてお洒落に見えるというわけではありません。
そこが難しいところです・・・
2回に分けてお伝えしたことは、今シーズンの大まかなトレンドです。
まだまだお伝えしたいことはありますが、細かいところまでお伝えするには相当長くなってしまいますので、
今後少しずつお話ししたいと思います。
次回から、私が今シーズン購入したアイテムをエピソードを含めてご紹介します。
、
クラシックやベーシックなスタイルという観点で…
イタリア出張から帰国後、しばらく2011秋冬のレポートが続きましたが、
店頭は毎日のように春夏の商品が入荷し、すっかり春夏らしくなっています。
私も新規の商品を毎日店頭でチェックしながら何を買おうか悩んでいます(笑)。
既に購入したものもありますが、私が購入した春夏のアイテムもこのブログで
少しづつ紹介していこうと思っています。
今回は今年の春夏の傾向を、昨年の6月のPITTI UOMOで撮った画像をもとにレポートしたいと思います。
モードやハイファッションのトレンドレポートは色々なメディアで見られると思いますので、
あくまでクラシックやベーシックなスタイルという観点で、今年の春夏のトレンドをレポートしたいと思います。
ネイビージャケットにホワイトパンツはここ数年イタリアでは春夏の定番的なコーディネートですが、
今期は下の画像のようにインディゴブルーやデニムブルー、コバルトブルーのような
青みのあるネイビージャケットが多くのブランドから提案されていました。
3人とも同じようなカラーのジャケットを着ていますが、中央の人は白い貝ボタンの付いたジャケット
を着ています。
今期は白い貝ボタンだけでなく、他のカラーも含めアクセントのあるボタンづかいのジャケットが
多くなっています。
画像はライトグレーのダブルブレストのコットンスーツですが、やはり白い貝ボタンが付いています。
マリンやリゾートという流れもありますが、軽く柔らかいジャケットを更に軽く見せ、リラックス感を演出する
という側面もあるように感じます。
ビームスでも既にこのようなカラーやボタンづかいのジャケットが入荷しています。
ご興味のある方は店頭で一度ご覧になっていただければと思います。
秋冬では数年前からエルボーパッチの付いたジャケットが少しづつ増えてきましたが、
昨年の6月のPITTI UOMOでは、春夏でもエルボーパッチの付いたジャケットが見られるようになりました。
エルボーパッチはカントリーテイストを表現する一つのディティールとして、
ここ数年秋冬のシーズン、様々なブランドから提案されてきたディティールですが、
春夏にもエルボーパッチを付けたジャケットが出てきたことで、カントリーテイストとは別の意味で
エルボーパッチがジャケットのディティールのひとつとして更に広がっていくと思います。
この画像の二人が着ているジャケットはジャージ ジャケットですが、このジャケットにもベージュの
エルボーパッチが付いています。
ブランドはイレヴンティですが、左のシングルのジャケットはBEAMSでも展開します。
カジュアルなジャケットですが、私も気に入っています。
ディティールにも特徴があるので、購入したら詳しくレポートしようと思います。
デニムやシャンブレーのシャツは、ほとんどのシャツメーカーが展開しています。
ワイドスプレッドのドレスシャツタイプをウオッシュ加工したものや、ウエスタンシャツ、チェックのシャツ
をインディゴ染めしたものまで、幅広いタイプがカジュアルシャツメーカーだけでなくドレスシャツメーカー
からも提案されています。
上の画像のような、かなり加工の入ったデニムシャツも多いですが、
ダメージや色落ちしたデニムシャツをワイルドに着こなすのではなく、
画像のようにホワイトパンツと合わせバランスをとるのが今期らしい着こなしです。
バランスをとるという意味では、軽いジャケットに合わせるコーディネートは積極的に
取り入れるといいと思います。
上の画像の右の人もデニムのシャツを着ています。
この人の場合はベージュのチノパンを合わせていますが、
この細身のベージュのチノパンは今期のトレンドアイテムとして
ほとんどのパンツメーカーが展開しています。
昨年の春夏は圧倒的にホワイトパンツでしたが、今期はこのベージュのチノパンが
重要なアイテムのひとつになると思います。
昨年の6月のPITTI UOMOでも、既にベージュの細身のチノパンをコーディネートに
取り入れた人が増えていました。
この人、足元はコンバースのカモフラージュ柄のオールスターを履いています。
数年前に日本でも売っていたと思いますが、今は売っていないようです。
今売っていればかなり売れるでしょうね。
カモフラージュ柄の使い方にも今年らしいポイントがあります。
それに関しては次回他の画像も含めてレポートしたいと思います。
ということで、次回も春夏のトレンドレポートです。
イタリアのスモールカー
イタリアにいると小さな車がすごく多いのに気が付きます。
街なかは渋滞が多く、イタリア人はバイクも車も運転が荒いので、小回りがきいてキビキビ走る
スモールカーはある意味必需品なのかもしれません。
スモールカーが好きな私は、街を歩きながらそんな小さな車についつい目がいってしまいます。
車はそれほど詳しくないのですが、今日は私なりに感じたイタリアのスモールカー事情に関して
書きたいと思います。
ここ数年であっという間に増えたスモールカーが FIAT500 です。
この車、発売と同時に爆発的な人気で売れたようです。
日本でも少し見かけるようになりましたが、イタリアでの人気を考えるとまだまだ人気は低いという印象です。
日本では MINI と比較されて結局 MINI になるというケースが多いようです。
ヨーロッパではイタリアだけでなく、フランスでもお金持ちのセカンドカーとしても乗られているそうです。
日本ではコンパクトカーでもオートマが主流ですが、イタリアでこのクラスでオートマに乗る人は
ほとんどいません。
イタリ人にとっては”マニュアルで思いっきりまわしてかっと飛ばす” というのがあたりまえ、
「500にオートマなんかあるの?」 という感じです。
タクシーもほとんどマニュアルですから理解できます。
実は以前、真剣に購入を検討したことがあります。
購入しなかった理由は・・・・です(笑)
そして、おそらくイタリアで最も人気があるスモールカーが MINI です。
日本以上に多いかもしれません。
私の知り合いのイタリア人も結構乗っています。
実は私の愛車も MINI ですが、私とイタリア人の違いは、
私はファーストカー、イタリア人はセカンドカーです(笑)。
日本でも先日発売された CROSS OVER(カントリーマン)も既に結構走っていました。
SMART も日本では考えられないくらい多く目にします。
ミラノではお金持ちっぽい女性が乗っているのをよく目にします。
イタリアですごく人気があるのに、日本ではほとんど見かけない車が
日本では発売当初 ”フロントマスクがマセラッティーに似ている” とファッション誌でも
多く取り上げられましたが、残念ながら販売はかなり厳しかったようです。
しかし、イタリアでの人気は非常に高く、最も多く走っているスモールカーだと思います。
日本のスモールカーよりデザインも良く魅力的な車だと思いますが、
MINIほど個性がない割りに値段も高く、ディアロジックというクセのある2ペダルのミッションが
日本のスモールカーを買う層に受けなかったことが敗因なのかも知れません。
LANCIA YPSILON も人気のあるスモールカーです。
イタリアでは元々LANCIAは”貴族の乗る車” という位置づけのブランドのようです。
フィアットグループの中でもプレミアムブランドとして位置づけられています。
スモールカーでも気品のあるエクステリアとインテリアは ”スモール サルーン” とも言われ、
高級なイメージを確立しているようです。
日本にランチアの正式な代理店は無いですが、ガレージ伊多利亜が輸入しているので
たまに見かけることがあります。
当然日本に入ってきているイプシロンは、左ハンドルしかありません。
値段も300万近くします。 まさにスモールサルーンです。
イプシロンの旧モデルです。
新型が発売されて結構年数がたちましたが、このモデルは当時売れたようで、
まだかなり多くの旧型イプシロンが元気よく走っています。
旧モデルとはいえ、さすがにイタリア車なのでデザインがいいです。
上の写真のようにボロボロのイプシロンも結構走っています。
今回多く見かけたのが FORD FIESTA です。
最近発売されたのでしょうか、綺麗な新車状態のものが多いです。
ヨーロッパのフォードは日本ではあまりなじみがないですが、
個性的な小型車 Ka やラリーカーで有名なFORCUSなど、
イタリアでは良く見かけるブランドです。
AUDI A2 は日本には入ってこなかったので馴染みのない車ですが、
AUDIの人気が高いイタリアでは生産中止になった今でもたまに見かけます。
軽量のオールアルミボディー、アイドリングストップなど、エコカーの先駆者のような車で、
ヨーロッパでの評価はかなり高かったようですが、メルセデスのAクラスの牙城を崩すことはできず、
2005年に生産中止になったそうです。
日本でも1月から販売されている A1 も既に見かけましたが、
まだまだ少ないので写真を撮ることはできませんでした。
噂によるとイタリアではバックオーダーがかなり入っているようです。
ALFAROMEO MITOは、FIAT 500 同様急速に増えている車です。
日本では発売当初MTしか無かったので人気はいまひとつですが、
イタリアではむしろ 「アルファはマニュアルでしょ!」 と誰もが思っているので、
発売当初からかなり売れたようです。
日本でもTCTという2ペダルが先日発売されたので、これを機会に売れそうな感じがします。
実は私も購入検討中です。
ミラノでデモカーを見た時から欲しいと思っていました。
近々に試乗しようと思っています。
日本の輸入スモールカー市場は MINI の独占のような状態でしたが、
AUDI A1、ALFA MITO、CITOROEN DS3 など個性的な車が多くでてきた事によって、
少し状況が変わりそうです。
日本の自動車メーカーからもヨーロッパのようなプレミアム感のある個性的なスモールカー
がでてくるといいですね。
日本のマーケットでは難しい状況もあると思いますが・・・・
次回からは春夏の洋服について書きたいと思います。
ミラノの街を歩きながら車を見ていたら、あるショップに大行列ができていました。
高級スニーカーで人気の HOGAN のセール初日のようです。
並んで待つのが嫌いなイタリア人がこれほど並ぶのは、私が知る限りモンクレールとホーガンだけです。
歩道が入店待ちの人たちで溢れています。
すごいです。
ミラノのシーフード トラットリア
以前ミラノオフィスのスタッフに 「ボンゴレ ボッタルガ がおいしいトラットリアがある」 と聞いて、
ランチに連れて行ってもらったことがあります。
その日は2週間の出張の最終日で、正直イタリアンも飽きていたのですが、
その店のボンゴレ ボッタルガはとてもおいしく、ボリュームのあるスパゲッティーをあっという間
食べてしまいました。
次回は夕飯を食べに行きたいと思いながら、なかなか機会に恵まれなかったのですが、
今回二年ぶりにそのトラットリアへ行く事ができました。
TRATTORIA DEL PESCATORE
その時に食べたボンゴレ ボッタルガをもう一度食べたくて、
一緒に夕食を共にするイタリア人にリクエストしたのですが、
この トラットリア デル ペスカトーレ は、忙しい時は電話にも出ないという
予約困難で有名な店です。
前日の予約は無理かなと思ったのですが、今回は運良く一発で予約が取れました。
もし予約が取れなかった場合は、いつもの リサッカ セイ になるところでした(笑)。
前菜は4種類、5人でシェアしたのですが、ボンゴレ ボッタルガのボリュームがあるのが分かっていたので、
パスタを堪能するために上の画像のように前菜は少なめに取り分けました。
日本のお洒落イタリアレストランの ”前菜盛り合わせ” のようになっています(笑)。
前菜は全ておいしく、パスタのことを考えなければもっと食べたかったというのが本音です。
これが今回この店に来た目的の一つ、 SPAGHETTI AL VONGOLE E BOTTARGA (スパゲッティー
ボンゴレ カラスミがけ) です。
あまりにも楽しみにしていたので、写真を撮る前に上にかかっていたカラスミを混ぜしまいました(笑)。
ご覧のとおり結構ボリュームがあります。
実は、ボンゴレ好きであらゆる店でボンゴレを食べてきましたが、
数年前にこの店でボンゴレ ボッタルガを食べてからこれにハマってしまい、
以来、イタリアでも日本でもボンゴレ ボッタルガをオーダーするようになりました。
このアサリは時期的なこともありますが、小さな身しか入っていない正直あまりいい
アサリとは言えないのですが、結構しっかり味が出ています。
パスタのゆで加減も丁度いいアルデンテです。
イタリア人が喋りまくるのを尻目に、会話もせずに黙々と集中して食べました(笑)。
このお店の名物の一つとして、テーブルの上に置かれた大きなパンがあります。
5人で食べてしまったので画像のようになっていますが、ラグビーボールくらいの大きさがあり、
それをみんなでちぎって食べます。
このパンがイタリアでは珍しく少し温かい状態で出てきて、見た目とは違いとてもおいしいです。
そして、メインは ASTICE E ARAGOSTA ALLA CATALANA (オマールエビとイセエビ
のカタラーナ)です。
パスタで満腹になると思ったので 「食べられたら食べる」 などと、ワガママな女性のような
ことを言ってオーダーしてもらったのですが、おいしそうだったので結局少しつまみました(笑)。
イセエビやオマールエビは、エビの甘みでたくさん食べると飽きてしまうこともあるのですが、
ここのカタラーナは飽きることなく食べられました。
というか、結構食べました(笑)。
そしてこの日、予約困難な店を予約してくれて夕食を共にしたイタリア人がこの人です。
以前もこのブログで紹介した ”PT-01” の マリオ マラン です。
あのうかい亭で暴れまわった ”トリノの暴れ馬” です(笑)。
上の画像、ヘンな顔をしていますが、デザートを食べている最中に急に 「足がつった!」 と騒ぎだしました。
ミラノにいても愉快なオトコです(笑)。
彼は日本のファッション誌にも度々登場しますが、最近ではこのファッション誌に登場しています。
LEON の3月号の81ページです。
前回のブログで紹介したラルディー二のエンリコは、マリオが INCOTEX にいた時の上司です。
そして、LEON3月号の80ページにエンリコ、81ページがマリオという見開きで二人が写っていて、
ラルディー二とPT-01という、今イタリアを代表する勢いあるブランドをこの二人が担っているというのは、
十数年前から彼らを知る私にとっては時代の流れを感じます。
ブログを書いていたら無性にイタリアンが食べたくなってきました(笑)。
明日のランチはイタリアンにします。
次回のイタリアレポートは、このブログでは始めてクルマのことに関して書こうと思っています。
ミラノのシーフードレストラン
イタリアの出張は、いつもフィレンツェからスタートするので必然的に食事も”肉”から始まります。
それもビステッカ フィオレンティーナですから、肉をたくさん食べられない私にとってはたまりません。
フィレンツェに滞在中は、ほぼ毎日何らかの肉料理を食べているので、ミラノに移動すると途端に
シーフードが食べたくなります。
ここ10年くらい、ミラノに行くと必ず行くシーフードレストランがあります。
LA RISACCA 6
なぜか分かりませんが、この リサッカ セイ はファッション業界の人達が多いレストランです。
展示会のシーズンになれば、イタリア人だけでなく、アメリカや日本人のファッション業界人も多く、
知った顔や見たことのある人達が大勢食べに来ています。
味はミラノのシーフードの中でもおいしい部類に入ると思いますが、さすがに10年も毎回通っていて、
なぜかイタリア人と行くと皆が同じものをオーダーするという不思議な状況では、いくらおいしいと言っても、
最近は食べに行くと言うより ”連れて行かれる”(笑) という感じです。
そんなこともあり、今回イタリア人との会食のリクエストは ”リサッカ セイ 以外で”(笑)
と言うのが私たちの唯一のリクエストでした。
そんな私達のわがままなリクエストに応えてくれたイタリア人が連れて行ってくれたレストランが
このレストランです。
RISTORANTE CHARMANT
ラルディー二のルイージ ラルディー二さんが馴染みのレストランで、マーケティングディレクターで
旧知の仲のエンリコと一緒に行きました。
左がエンリコ、右がルイージさんです。
80ページに二人が紹介されていますので、ご興味がある方はご覧ください。
このレストランの話はルイージさんが来日したときに聞いていたのですが、
これがビックリするほど繊細で上品な味のシーフードレストランでした。
初めてのレストランだったので、私の好みを言ってエンリコにオーダーしてもらいました。
前菜の一皿目は、日本風に言えば ”蟹サラダ” です。
日本で食べる新鮮な蟹となんら変わりはありません。
おそらく塩を入れたお湯で茹でただけのシンプルな味付けなので鮮度が肝です。
これは取り分けず、一人一皿食べました。
2皿目は、INSALATA DI MARE (温かい海の幸のサラダ)
エビ、イカ、タコ をボイルしてオリーブオイルをかけたシンプルな前菜です。
シンプルですが繊細な味がします。
これは3人でシェアしました。
POLPO CON PATATA (タコとジャガイモのサラダ)
タコがすごく柔らかく塩加減も絶妙です。
これも3人でシェアしました。
上の2品は リサッカ セイ でも同じ料理を食べますが、
食材の活かし方と塩加減が少し違うような感じです。
特に手を加えていないシンプルな料理ですが、なぜこれだけ違うのか・・・
リストランテ シャルマン はシンプルな前菜も繊細な味付けです。
パスタはボッタルガ(からすみ)というリクエストだけしたのですが、
ホタテとエビの乗った豪華なからすみのパスタが出てきました。
このパスタ絶品です!
見た目どおりの味です(笑)。
チョット感動しました。
普段は前菜とパスタ、もしくはパスタをとばしてセコンドという流れで満腹ですが、
今回はフルでいきました。
SARAGO ALLA GRIGLIA (黒鯛の一種でアフリカ チヌという魚のグリル)
イタリア人は魚の皮は食べないので皮付きで出てくるのは珍しいです。
皮は食べないので鱗も付いたままグリルしています。
鱗つきの焼き魚を食べるのは初めてです。
日本人にとっては見た目も少し違和感があります。
鱗が付いていると皮がかたく食べにくいです。
味はオリーブオイルがかかっていますが、日本のおいしい焼き魚と同じで大変おいしいです。
フィレンツェで肉食生活だった私にとっては、へたな和食屋へ行くよりも美味しい魚が食べられ、
セコンドまで全て完食しました。
デザートは木苺をすりつぶしたソースをかけたジェラートです。
美味しのですが、想像していたものよりソースが甘かったのが残念です。
スィーツには結構うるさいです(笑)。
私も今まで多くのイタリア人から ”ミラノで一番美味しいシーフード” というフレーズを何回も聞いて
色々な店に行きましたが、今のところこの リストランテ シャルマン が一番です。
場所も住宅街にあり、落ち着いたロケーションです。
リストランテですが、気取った感じやへんな高級感もありません。
客も上品な人達ばかりで雰囲気もいいです。
帰り際に聞いたのですが、ミシュランの星を取っているようです。
私はあまり興味が無いので今も星付きなのか分かりません・・・
次の出張の際もまた行きたいです。
次回は自分でチョイスして食べてみようと思います。
しばらく リサッカ セイ には行けません(笑)。
次回も私の好きなパスタが食べられるトラットリアを紹介します。
PITTI SNAP ディスプレイ編
前回アップした PITTI SNAP はブログを始めて以来、最も多くの方にアクセスいただきました。
ありがとうございました。
会場には本当にもっとお洒落な人達がたくさんいます。
昨日もあるファッション誌のスタッフの方にピッティウオモで撮ったスナップを見せていただいたのですが、
私が見たことのないファッショニスタ達がたくさん撮影されていました。
私も少しコメントさせていただきましたので、来月号を楽しみにしていてください。
どこのファッション誌かは、まだ言えません(笑)。
今日は会場内の様々なブランドのディスプレイ画像をお見せしたいと思います。
諸々の事情もあり、どこのブランドのブースかはお伝えできません。
ご了承ください。
チェックのジャケットにチェックのウェストコートという
際どいコーディネートですが、無地のシャツとネクタイ
で上手くまとめています。
ブラウンとベージュでまとめた来秋冬らしいコーディネート
のディスプレイです。
ブラウンのグレンプレイドのジャケットにブラウンの
ニットベストを合わせたのはいいのですが、
ネクタイの合わせが?という印象です。
ビームスの店舗でもこの手の合わせをすることがあり、
見つけると注意します。
気をつけないと・・・
画像では良く分かりませんが、ハウンド トゥースに
グリーンのウインドウペンが入っています。
ニットベストで色をひろったセオリーどおりのコーディネート
ですが上品にまとまっています。
ベージュにブラウンのウインドウペンのジャケットに
ブラウンのニットベスト、タイはライトグレーのカシミアタイという、
来秋冬のトレンドカラーでまとめたコーディネートです。
上の二つの画像は同じブランドのディスプレイですが、
このブランドのディスプレイはいつもシンプルでありながら
上品なカラーコーディネートで好感が持てます。
日本人にも取り入れやすいコーディネートだと思います。
スモーキーな後染めのブラウンのコート、ブラウンのチェックに
赤のウインドウペンのジャケット、スモーキーなブラウンのニットベストにカシミアタイ
という全体にくすんだブラウンのトーンでまとめたコーディネート。
こんな感じのトーンも今回のピッティでは多く見かけました。
ブラウンに赤やオレンジのウインドウペンも多く見かけたパターンです。
ジャケットに比べるとスーツのディスプレイが極端に少ないというのが
今のピッティウオモの実状です。
そんな中でも画像のようなグレンプレイドやハウンドトゥースに
ウインドウペンの入った柄のスーツが少し見受けられました。
ジャケット同様、ニットベストを合わせたディスプレイが多いです。
このスーツもグレンプレイドに赤のウインドウペンです。
普通のだダークスーツのディスプレイはほとんど見られません。
数年前のピッティウオモでは考えられないことです。
軽いカーディガンのようなジャケットが多いので、画像のように
トルソーに着せずハンギングしたディスプレイがここ数シーズン
でかなり多くなりました。
これもスモーキーなブラウンのチェックです。
これも典型的なハンギングディスプレイです。
ブラウンとベージュのグラデーションでまとめたコーディネイトです。
ハンガーを使っているのにあえて肩を外してハンギングしています。
挿し色の赤系のジャケットがディスプレイされていますが、
やはり今までと違い発色は抑えられています。
これも上と同じブランドのディスプレイです。
ブラウン、グリーン、ライトグレイ と、来秋冬のトレンドカラーでまとめています。
エルボーパッチも更に増えたという印象です。
上の3枚の画像は全て同じブランドのディスプレイです。
トルソーやハンギングどころか、ほとんどがこのような
たたみのディスプレイでした。
トレンドカラーを明確に打ち出したディスプレイです。
キレイな発色の良いベージュとライトグレイのディスプレイです。
キレイな発色のベージュとライトグレイは今期もトレンドでしたが、
イタリアでは根強い人気があります。
これもキレイなベージュのトーンでまとめたコーディネートです。
このような発色の良いベージュやライトグレーは来秋冬も続きそうです。
このブランドはブース全体をブラウンとベージュの2色でまとめた
コーディネートで見せていました。
大きいブースなので、非常に目を引きインパクトがありました。
少し誇張した感もありますが、来秋冬のトレンドカラーを明確に打ち出したディスプレイです。
そして、今回のピッティで私が一番気良かったと思うディスプレイです。
ブース全体がカントリーのイメージで打ち出されていました。
もう少し大きな画像でお見せします。
ブリティッシュっぽいコーディネートですが、色のトーンやそれぞれの
アイテムのディティールはイタリアらしいこなしになっています。
特に左のグリーンのジャケットのコーディネートは個人的にも好きな
コーディネートです。
ジャケットコーディネートの提案は依然ノータイが多いですが、
タイをするなら来秋冬はこんなコーディネートをしてみたいですね。
次回のイタリアレポートは、久しぶりに食に関して書こうと思います。
PITTI SNAP
秋冬のバイイングでイタリアへ行っていたのに、店頭は春夏の商品が続々入荷しています。
来週からは国内の展示会も始まり、秋冬のバイイングも最終段階です。
メンズカジュアルやレディースのバイイングと比べると、メンズクロージングやデザイナもののバイ
イングは1ヶ月以上早いです。
ちょっと早すぎるなというのが正直な印象です。
先日アップしたピッティウォモの記事で数名のスナップをお見せしましたが、
今回は先日のスナップも含め、気になったコーディネートのスナップをお見せします。
右のベージュに赤のウインドウペンのジャケットが、かなりいい色です。
タイドアップして適度な色落ちのデニムとコーディネートしていますが,
違和感はありません。 胸ポケットにはポケットチーフも挿しています。
イタリア人はジャケットにデニムを上品にコーディネートするのがうまいです。
中央は上質なネイビーのスーツに赤のロンドンストライプのシャツを合わせ、
タイはネイビーの無地を合わせています。
色柄のはっきりしたシャツをコーディネートするときのお手本のようなコーディネートです。
最近のピッティは、この人のようにエレガントなスーツの着こなしをする人が少なくなりました。
ベージュとライトグレイの2色でまとめたエレガントなコーディネートです。
偶然だと思いますが、コートとジャケットのトーンが微妙に違うのがいいですね。
コートのポケットに無造作にマフラーを突っ込んでいますが、
イタリア人はこういう小ワザを使うのがうまいです。
これもベージュとライトグレイでまとめたコーディネートです。
薄いベージュのツィードのジャケットにミディアムゲージの
オフホワイトのカシミアタートルを合わせ、ライトグレイのサキソニー
のパンツを合わせています。 スポーティーなコーディネートですが、
アイリッシュリネンの白のポケットチーフを挿しています。
靴はライトブラウンのカーフです。 個人的にはタバコ ぐらいの色目の
スエードを合わせた方がまとまりが良いと思います。
彼はこのスタイルの上にブラウンのカセンティーノのダブルのコート
を着ていました。 もちろん襟にはファーが付いています。
かなりエレガントでした。
先日アップした画像の拡大版です。
オフホワイトのジャケットをミディアムグレイのパンツとマフラーでまとめた
シンプルで上品な色づかいのコーディネートです。
ジャケットはシルバーのメタルボタンが付いたダブルブレストです。
先日のブログで、”ブラウンのコート” とコメントしましたが裏地の色でした。
私の勘違いです。すみません。
でも、ブラウンのコートであればさらにお洒落だと思います。
左の人は、私が毎回ピッティで着こなしを注目している一人です。
ネイビーのジャケットに適度な色落ちのデニムを合わせ、
腰にバブアーのようなアウターを巻いています。
正面からの画像をお見せできないのが残念です。
彼はいつもネイビーかブルーを使ったシンプルなカラーコーディネート
ですが、なぜか地味には見えずいつも存在感があります。
10年くらい前から彼を見ていますが、自分のスタイルをしっかり持っていながら
時代性にあった着こなしをしているのが、私が注目している理由です。
”普通のモノを普通に着てお洒落に見える” これが一番難しいです。
ジャージのダブルブレストのブレザーにクレリックのシャツをノータイで合わせ、
胸には白いコットンのポケットチーフを挿しています。
パンツはホワイトジーンズに見えますが、ブルーのデニムを極限までブリーチした
デニムを合わせています。 日本ではクレリックのブームは数年前がピークでしたが、
イタリア人のこのくらいの年齢の人がクレリックを合わせているのは新鮮です。
ファイブポケットと合わせているのもクラシック過ぎず好感が持てます。
かなり薄手のニットジャケットにベージュのカーディガンを合わせ、
シャツは淡いブルーのシャツを合わせています。
パンツはベージュのファイブポケットをあわせていますが、
トップスとのカラーグラデーションが絶妙です。
このブラウンとベージュのコーディネートは今回のピッティ
で多く見かけたコーディネートです。
次の秋冬はこんな色づかいが多くなりそうです。
因みにこのニットジャケット、エルボーパッチが付いています。
かなり良かったです。 多分バイイングします(笑)。
ジャケットより少し濃いトーンのニットを合わせています。
パンツはホワイトではなく、薄いベージュのコットンパンツです。
上の画像と同じく、ブラウンとベージュでまとめたコーディネートです。
昨年の1月のピッティに比べるとホワイトパンツを履いている人がかなり減りました。
次の秋冬はベージュ系のパンツが主流になりそうです。
上のニットジャケットと同じ人です。
バルキーなブラウンの襟付きニットにベージュのニットを
インナーに合わせています。 パンツは生成りに見えますが、
ベージュをブリーチしたファイブポケットです。
これもブラウンとベージュのコーディネートです。
デニムやカラーデニムをブリーチした加工のファイブポケット
も多く目にしました。 この春夏から店頭でも少し見かけるように
なるかもしれません。
先日アップした画像が少しボケていたので再度アップします。
この大きいグリーンのギンガムチェックジャケット、かなりいいですね。
個人的にも欲しいです(笑)。
シンプルにホワイトシャツとネイビーのニットベストで合わせているので、
ジャケットの色柄の良さが引き立っています。
パンツも微妙なカーキのコットンパンツで、グリーン系のグラデーション
でまとめています。
こんな色目のグリーンも次の秋冬は多くなりそうです。
上の写真と同じく、先日アップした画像が少しボケていたので再度アップします。
少しスモーキーなベージュの一枚仕立ての軽いジャケットに
かなり薄いライトグレイのフランネルのパンツを合わせています。
少し淡いネイビーのニットベストを合わせ、ベージュのスエードブーツ
を合わせています。 この人もニットベストを合わせています。
おそらく60歳後半くらいの年齢だと思いますが、色づかいが若々しいです。
若い人達が取り入れても良いカラーコーディネートだと思います。
バイイングや商談、リサーチの合間に写真を撮っているので、ほんの一部の人達しか紹介できませんが、
ご参考にしていただければと思います。
ピッティに行くとまだまだ写真に収めたい人達がたくさんいます。
写真を撮られるのを嫌がる人もいますので、個人でスナップを撮るのはなかなか難しいです。
これから各ファッション誌でピッティのスナップが掲載されると思いますが、
その中でもっと多くのお洒落な人達が紹介されると思います。
各誌で視点が少し違うと思いますので、その中から気に入ったコーディネートを見つけ、
コーディネートの参考にしてみるのも良いと思います。
次回もイタリアレポートが続きます。