枚方市議会議員 ばんしょう映仁です。

 2022年6月20日に行いました令和4年6月定例月議会の一般質問の項目1をまとめました。

昨年度の不登校児童生徒は871名。増加傾向が加速!
まずは、不登校児童生徒の選択肢をガイドブックにまとめること!

 

2.不登校児童・生徒への支援について

 

①ばんしょうの質問

直近の不登校の状況は? 
「子どもの気持ちを可視化するツール」の不登校児童生徒への対応は?

 まず、本市における令和3年度の不登校の状況およびその傾向について聞く。
 また、「子どもの気持ちを可視化するツール」について、実証校を選定し、6月から検証を進めていくとともに、このツールを活用するにあたってのガイドラインを作成すると、5月30日の教育子育て委員協議会にて報告がありましたが、不登校の児童生徒に対してはどのような対応は?

①市の答弁

不登校児童・生徒が急増!小中学校合わせて871名

 令和3年度における本市の不登校児童・生徒数は、令和2年度と比べ、小学校では64名増加して280名中学校では109名増加して591名となっており、増加傾向となっている。


 

「子どもの気持ちを可視化するツール」は不登校児童・生徒にも展開し、支援に繋げたい

 「子どもの気持ちを可視化するツール」の活用にあたってのガイドラインの作成にあたっては、学校が不登校児童・生徒の日々の状況を掴むことで必要な支援につなげることができた事例等を検証し、組織的な対応や声掛けを行うタイミング等を行うなど多様なニーズを踏まえた記載に努める。

 

②ばんしょうの質問

不登校であったとしても、今の気持ちを発信したい児童生徒もいるかも知れない

 子どもの気持ちを可視化するツールについては、すべての児童生徒に強制的に行うものではないという認識のもと、誰ひとり取り残さないという観点で、不登校であったとしても、今の気持ちを発信したい児童生徒もおられるかもしれないと思い、確認しました。適切な対応を検討いただきたいと思いますし、そのような対応が運用ガイドラインに記載されるとのことで安心した。
 昨年度の不登校児童生徒の数は、小中学校合わせて871人だったとあった。5年前の平成29(2017)年度は494人であったことから、5年前の1.8倍の児童生徒が不登校の状況であるとのこと。


不登校について、学校による支援の方法はまとめられているのか?

 ところで、不登校児童・生徒の背景は多様であり、個に応じた高度な支援が必要であると考えるが、現在、そのような児童・生徒や保護者に対する支援について、どのような方法や選択肢があるのか?また、学校による支援の方法については決まっているのか?

②市の答弁

多角的な視点から見立てを行い、保護者とも十分に連携した上での支援策を講じている

 不登校児童・生徒及びその保護者へは、スクールカウンセラーや心の教室相談員等の專門家への相談、枚方市適応指導教室「ルポ」への登室、タブレット端末を活用した学習支援、中学校における校内適応指導教室の紹介等を行っている。議員ご指摘のとおり、不登校児童・生徒への対応については、その背景は様々であり、児童・生徒に応じた支援が必要であることから、一律ではなく、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー等を交えたケース会議を実施するなど、多角的な視点から見立てを行い、保護者とも十分に連携した上での支援策を講じている

 

③ばんしょうの質問

不登校児童生徒がこれだけ増えているにもかかわらず、対応方法がまとめられていないのでは?

 「一律ではなく」ということは理解できるが、不登校児童生徒がこれだけ増えているにもかかわらず、例えば、枚方市のホームページで「不登校」と検索すると適応指導教室「ルポ」だけがポツンと出てくる。これでは保護者や児童生徒は不安にならないか?ひょっとすると一番不安になっているのは、担任の先生だったりするのではないか?

 

児童生徒の社会的自立に向けた「不登校 相談支援ガイド」をつくる必要があるではないか?
 不登校児童・生徒の社会的自立を考えたときに、どのような支援策があるかを児童・生徒およびその保護者が把握し、主体的に選択できることが大切ではないかと考えます。例えば、山形県では「本人の考えを大切にした自立」へのサポートに向けた「不登校児童生徒の相談支援ガイド」というものが作成されています。本市においても、そのような児童・生徒の社会的自立に向けた支援への観点から「相談支援ガイド」のようなものは必要ではないでしょうか、見解を伺います。

③市の答弁

不登校児童・生徒及びその保護者が支援策を主体的に選択できる情報提供について検討する

 教育委員会としましても、不登校児童・生徒が増加傾向にある中、児童・生徒及びその保護者への適切な情報提供の必要性を認識している。去る6月10日に文部科学省の「不登校に関する調査研究協力者会議報告書~今後の不登校児童生徒への学習機会と支援の在り方について~」が報告されており、その中では学校内外での居場所づくりの重要性が提言されている。この報告書も踏まえながら、児童・生徒の社会的自立に向けた相談や支援の体制整備を図りつつ、議員ご指摘の通り、不登校児童・生徒及びその保護者が支援策を主体的に選択できるような情報提供について検討する

 

ばんしょうの視点

昨年度の不登校児童生徒は871名。増加傾向が加速。この事実に目を背けてはならない!
まずは、不登校児童生徒への対応方法、取り得る選択肢をガイドブックにまとめること!

 「不登校児童生徒支援ガイドブック」の作成について、前向きな回答がありました。しかしながら、私としては議員になってから、何度となく不登校児童生徒、保護者に対する支援、選択肢を提案してほしい、増やしてほしい、これはどうだ?これはどうだ?との提案を行ってきましたが、なかなか手を打てないまま来ているという認識を持っています。(唯一、「子どもの気持ち可視化するツール」の試行導入が始まっていますが。。。)今議会で、教育長は、支援教育についての質問への答弁で、「子どもに対して私たちが直接関われるのは義務教育の9年間しかない」「一刻も早く対応せねばならない」という趣旨のことをおっしゃっていました。大人の検討時間は子どもの人生。タイムイズライフ。不登校の児童生徒についても同様に対応を求めました。(教育長は頷いていました)

誰しもが「大丈夫!」「誰一人取り残さない!」と言える学校づくり・地域づくりを!

 様々なことが原因で、実際に学校にいけなくなってしまっても、「今の学校だけ、クラスだけが居場所ではない」ことも含めて「大丈夫」「誰一人取り残しません」と教員も周りの人もみんなが言えるような情報提供を求めました。

 加えまして、しつこいようですが、「適応指導教室ルポ」の『適応指導』という言葉がやっぱり気になっています。中学生においては17.3人に1人が不登校の生徒です。適応するべきは子どもではなく、大人です。名は体を表しています。昨年12月にも言いましたが、名前の変更をしつこく要望しました。

 

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山形県教育委員会「不登校児童生徒の支援ハンドブック」
 

 

「不登校」についての直近の質問

 

 
「子どもの気持ちを可視化するツール」についてのこれまでの質問など

 

 

 

 

 

枚方市適応指導教室「ルポ」

 

 

 

 

一人ひとりが笑顔、ひらかた万笑!

 

 まずは、今回、昨年度の不登校児童生徒の数の増加に驚きました。コロナ禍もあってかとは思いますが、これだけの子どもに対して学校側ができていることは少ないのではないでしょうか。これまで色々な提案をしてきましたが、原点に戻って、一人ひとり子どもたちの今も未来も笑顔に!との思いで、今の状況を教育長含めて再認識して頂くということからやっていこうと考えました。