プラテルの動画を見てください。
アラベスクに入る前のプリエで、ターンインしてるのがよくわかると思います。
このインの時に、しっかりと土踏まずが潰れます。
これはターンアウトに繋がるインです。
正しいインです。
ターンインした時に土踏まずが潰れ、ターンアウトになった時に土踏まずが上がります。
足裏に球があり、その球を回転するように踏んでます。
足の運びに球がある人ほど速いから、それに気づくのはちょっと難しいのですが、実際はこれ以外の時でも、足の運び全部がインに入ってます。
かといって外ももラインで踏んでる人がマネしてインにしても、球で踏んでないインになってしまうから、その後のターンアウトには繋がりません。
平面の踏み方だから転がりが無いのです。
足裏3点を意識するのも間違いです。
だから、 ただ真似してインにすれば良いんだと思ってインにしても駄目で、ちゃんと内ももラインで踏めていればプラテルみたいな踏み方のインに勝手になります。
それが日本人の軸でインにしても、本当に何の動きもない単なる内旋になっちゃいます。
ターンアウトのためのインではないインです。
間違ったインです。
ちゃんとした機能を持っていると、足は勝手に必ずインを通るのですが、機能を持ってない体でインにしてしまうと、足首も膝もねじれるから危険です。
足首、膝、股関節全部痛めると思います。
球で踏んでる人は、ジャンプなどで床からの衝撃をもろに受けることがありません。
直線的な衝撃ではなく、球の回転で着地するので衝撃が逃げるからです。
だから、怪我をしにくいです。
この正しいインができるようにならないなら、それはバレエではありません。
「レッスン中や舞台で踊る時はずっと外旋を意識し続けて、ずっと外旋をキープし続けなければいけない」という言葉を聞いたことがあると思います。
また、そのための深層外旋六筋の持久力を鍛えるためのエクササイズ等をやったことがあるかもしれません。
ですが、ターンアウトはキープするものではありません。
「耐える外旋」は間違ってます。
これが「昭和バレエのターンアウト」「ガニ股ターンアウト」です。
本来のバレエとは違う体の使い方でバレエを踊ろうとするから、ずっと外旋し続けなければいけなくなってしまうのです。
パリ・オペラ座バレエや海外の一流ダンサーのターンアウトは必ず動きの結果です。
インからのアウトへの動きの流れです。
その結果「球のターンアウトが生成される」のです。
「勝手にターンアウトしちゃう」のです。
そうでなければ、バレエにターンアウトなど存在しなかったでしょう。
結果としてターンアウトされるねっていう状態があったから、ターンアウトがバレエに必要だねってなったのでしょう。
多くの日本人がやっているターンアウトは形だけです。テンプレートです。
わざわざターンアウトする必要はありません。
ターンアウトに意味がありません。
だから「なんでバレエはターンアウトするのかな?」というような疑問が浮かんでしまうのです。
この疑問も昭和バレエをやってる人の疑問です。
「ターンアウトはしなければならない」というようなものではありません。
海外の人のターンアウトというものは、絶対に必要なものです。バレエを踊るためには。