ハイヒール話の続きで、数年前にハイヒールダンスで話題になったヤニス・マーシャルについて書いてみます。

↓下の動画を見てください。

まず左脚をインパッセにして体に対角線を作ります、右軸足で左脚を上げる。
その左脚を降ろして踏み出す瞬間に注目してください。
左脚は自然と、インからターンアウトしてます。

ターンアウトとはインに引っ張られる力が、開放された時に引き起こされる現象のことです。
ヤニスのレッスンはインパッセで対角線を作り、そこから螺旋状に開放するときにターンアウトする機能を、体にインプットすることが出来ます。

5番方向(内方向)にクロスしてからのターンアウトです。
これが「単なる外旋」ではない、本物の「バレエのターンアウト」です。

バレエのバーレッスンの問題点は、まず1番プリエでつま先を開いた姿勢から始める、ということです。
これだとターンアウトになる理由がありません。
インからの開放が無いのです。
既に表面的に開いた状態から始めるからです。
このような開いた状態から、対角線と螺旋を生み出すのは至難の技です。

まず正しいターンアウトが出来るようになるためには、対角線で繋がったターンインが出来ないと駄目なのです。
欧米人の彼らの体は、インにしたらターンアウトするのが普通なのです。
ですから動画でターンアウトについては特に言及はしてません。


表面的な形でバレエを習っている人達は多分
「このレッスンは引き上げてない」
「脚に乗っかっている」
「ターンアウトしてない」
「これはバレエの基礎ではない」
と思われるでしょうが、対角線と螺旋がない体ではバレエは踊れません。

↓ヤニスのレッスンは身体を繋げるには良いレッスンです。
バレエ、社交ダンス、ジャズ等、あらゆるダンス基礎になります。
ビキニフィットネスのようなハイヒールウォーキングが必要なものにも役立ちます。
この体は海外で通用するファッションモデルにも必ず必要です。

体に対角線と、螺旋を生み出すレッスン、これは体を繋げるにはとても良いレッスンです。
このようなレッスンが出来るのはヤニスの体が繋がっているからでしょう。


↓この頃のヤニス・マーシャルは体がムチのように使えて、無駄な力がまったく入ってないです。
肉体的な全盛期でしょう、昔の踏めるヤニスは凄いですね。
最近のヤニスは昔よりだいぶ踏めてないです。
割と普通になっちゃった感じです。
加齢のためなのか、元々が天才でも床を踏む原理を知らないと無駄な力を付け足してしまったりするのでしょうか?


続く。