バレエ解剖学の人や一部のバレエ指導者が言う謎の格言「ターンアウトはムーブメントです」とは何なのか?
誤解している人が多いように思います。
彼女達は「ターンアウトは静止したポジション(形)ではありません。ターンアウトはムーブメント(動き)です」とも主張しています。
だから、舞台で踊ってる最中にずっとターンアウトを意識し続けなければなりません。
それが出来ないなら筋力が弱い、筋持久力が弱い、外旋六筋のエクササイズをしましょう。という単純な考え方のようです。
ターンアウトを一分一秒意識し続けていなければならないなら、それは本物のターンアウトではありません。
正しい機能を持った体ならば、ポジションは静止していてもエネルギーが流れています。
大きな力を使わなくてもターンアウトは、し続けます。
かといって機能が正しくない人に「ちっちゃい力でターンアウトして」と言っても意味がありません。
この「ターンアウトはムーブメントです。」はインサイドバレエテクニックという本が出典です。
私は読んだことも無かったのですが、最近生徒の方からいただいたのでターンアウトの章を読んでみました。
インサイドバレエテクニックでは『大腿骨をヒップソケットの中で回旋させることは、ムーブメントです。』という文章しかありません。
ムーブメントとは何でしょうか?
筋肉で回すということは静止です。
筋肉で外旋しても、回し切ったところでストップしています。
それで踊っても、それは「静止の連続」であり、流れとは違います。
よってムーブメントではないのです。
「ムーブメント」が筋肉に命令をします。
筋肉でムーブメントを作ってはいけません。
それよりインサイドバレエテクニックのなかに、もっと素晴らしい文章がありました。
次回はその紹介です。
続く。