事業再構築補助金へのトンデモナイ勘違い・誤解

前記事で、事業再構築補助金について触れた。

申請が通れば、中小企業でも４０００～８０００万円もの補助が出るありがたい制度だ。

記事を書いてから複数の問い合わせをいただいたが、多くの方が勘違いしている。

「事業再構築補助金」は、やる価値アリ！？

この制度は「単にお金を配る」というものではない。

趣旨をしっかり理解してほしい。

経済産業省のホームぺ時には下記の記載がある。

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事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済環境の変化に対応するために、

中小企業等の新分野展開、業態転換、業種転換等の思い切った「事業再構築」の挑戦を支援する補助金です。

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ここにあるように、中小企業が事業を「再構築」するための支援制度だ。

つまり、「現在、どんな事業を、どのように行っていて」

それを、「今後、どのように再構築していくのか」

ということが必要になる。

問合せの中には、トンデモナイ勘違いをしている人がいる。

「なんでもいいので、お金がほしい。あとは考えてほしい」という人がいた。

そんなのは困る。

「もらえるものなら欲しい」という乞食根性は否定しないが、

それを前面に出してはいけないし、少なくても「どんな事業をやるのか」は

自分で持っていてもらわないと話が進まない。

問合せの中で多かった勘違い・誤解は下記の３つ。

１，既存製品の製造方法を変更するとか、設備を変えて効率化する

２，補助金で購入したものをレンタルする、資産運用する

３，これまでと全く関わりのない新事業をやる

「１」だが、この制度は「これまでにない新商品、新サービスの提供する」ことが前提だ。

設備を入れ替え費用に対して補助されるものではない。

既存の商品やサービスから、どのように発展させた新商品・新サービスを作るか、がポイントだ。

「２」だが、この制度では補助金を利用したレンタル事業や資産運用的なことは禁止されている。

マンションを購入・建築して賃貸するとか、機械や設備をレンタルするとか、はダメだ。

「３」だが、この制度では、「自社の強みを生かしたもの」であることが求められる。

例えば、うちの会社なら、下記の既存事業がある。

１、塾・家庭教師などの教育分野、

２、ホテル事業

３、ホテル備品の製造販売

４、ホテル業のコンサル、清掃などの請負

５、玩具の製造販売

複数の会社があるが「１」の会社で「焼肉屋を始める」というのでは

申請が通る可能性は少ない。

飲食業は「自社の強みを生かしたもの」でないからだ。

教育事業をしてきたノウハウを生かして、別の教育業に進出するとか

新しいサービスを作る、とか、申請内容はそうしたものである必要がある。

ここまで読むと「難しそう」と思うだろう。

でも、そんなことはない。

「何をやりたいのか」があれば、あとは再構築補助金申請のプロＫ氏が作ってくれる。

役所の意図に合わせたカタチで、どのような強みを生かして、どの部分が新しいのか、

なぜ、利益を上げられるのか、他との差別化はどの部分か、などは任せていい。

あと１つ、大きな勘違いだと思ったのは、「実際にやらなくてもいい」と思っている人がいたこと。

これはダメだ。

補助金の申請が通ったら、その事業を行わないといけない。

通った後で、形態が変わるのは構わないとしても、事業そのものはやることが前提だ。

補助金の申請が通ったら、金融機関は喜んで融資してくれる。

そのお金で支払いをして、それに対して補助が受けられる仕組みだから

先にお金だけもらう仕組みではない。

実際に支払いが生じて、そのお金が補助される、という順番になる。

「何かやりたい」人にとっては、ありがたい制度。

こうしたチャンスはなかなかないから、ぜひ、活用してほしい。