青空を羽ばたくためにVOL.13
【相手を知り、自分を知る】
今日のお題は、
1 鳥かごのとり
2 発達障害診断指針の変化
3 ADHDの衝動性
4 TAICYOの場合
5 相手を知り、自分を知る
の5本です。
SAKUCHINです。
心に傷を負い、トラウマに囚われて部屋から出られなくなってしまったあなたへ
鳥かごに囚われてしまったあなたが、もう一度青空を自由に羽ばたいている未来を信じてこのシリーズを書いています。では、よろしくお願いします。
その結果、父親が発達障害であった場合に選んだパートナー・子供・自分自身を含めて、家族みんなが発達障害であると言う様なことも起こり得るのです。
アスペルガー症候群のパートナーを持つ人が、抑うつ等の心的障害に置かれた状態を心理学的にカサンドラ症候群と言うようになりましたが、母親がそんな状態になると夫によく似た子供へ怒りと悲しみの感情が向いてしまい、ネグレクトや虐待が起こることも少なくありません。
多くの毒親と言われる人たちは精神医学上の問題を抱えていると言われていて
これらの状態が原因で虐待やネグレクト起こっていることもは珍しい事では無いのです。
ただ、そんな可能性があるという事を知ることは、対応を考えることができるという事なのです。
前回の記事はこちらから↓
今回は、発達障害の家族にスポットを当て、不登校や引きこもりの陰に隠れている状態の一例について考えてみたいと思います。
今日の結論は、
『適切な治療と支援に結び付ける』
ということ
もし、あなた自身あるいはあなたの大切な人が心に大きな傷を負ってしまっているのなら、このお話が回復への一歩になることを願っています。
鳥かごに囚われた鳥
あなたやあなたの大切な人が、色んな理由があって家から出られなくなってしまっている事を「鳥かごに囚われる」という表現でブログを書いています。
その中で、不登校、イジメ、虐待(DV・ネグレクト・過干渉・無関心)、アルコール依存、学業不振など幾つかの理由の背景に発達障害があるかも知れないと言う事を少し掘り下げて話してみようと思います。
近年、「大人の発達障害」と言葉だけが一人歩きしていて、成人後に発症したかの様にとらえてしまう方もいるのかなと思いますが、発達障害は子供の頃からの継続性が診断において重要です。
何らかの後天的な原因で発達障害の様な症状を呈することはありますが、それは発達障害ではありません。
(引用-文部科学省 通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について)
文部科学省が、2012年に全国の公立小中学校の約5万人を対象とした調査では、約6.5%に「発達障害の可能性がある」という結果が出ています。
この調査は通常学級を対象としていて、特別支援学級の子どもは調査対象から除かれているので、実際はもっと多いと考えられています。
これは現場の先生の回答であり、実際に児童・生徒が診断をを受けた結果ではないので多くの子どもたちが生きづらさを抱えたまま、大人になったことになります。
発達障害診断指針の変化
発達障害の一例
発達障害の症状は人それぞれで、育った環境によって障害(病気)と診断できるほど重症では無い場合もあり、一つの特性(性格)として認知さている場合も多いと思います。
大人の発達障害で問題になるのは
- ASD(自閉症スペクトラム障害)
- ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDの衝動性
ADHD(注意欠如・多動性障害)の特徴は、
- 多動性
- 衝動性
- 不注意
問題となるのは衝動性だと思うのですが
- 攻撃的な言動
- 自傷行為(リストカットやOD(薬物過剰摂取))
- 依存傾向(アルコール・買い物・ギャンブルetc)
それは、これらの背景にADHDの衝動性が関与する場合があると言う事なのです。
また、衝動性の面から人の話を最後まで聞こうとせず、対人関係を苦手にする場合も多くて、気分変動(情動の不安定)も大きく、成人後に抑うつ症状などが現れた場合に双極性障害(躁うつ病)と診断(誤診)されることも多いのではないでしょうか。
また、ADHDの人はBPD(境界性パーソナリティ障害)を合併しやすく子どもの頃の状態を見落とすと適応障害後のBPDと診断(誤診)される事もあり得る事なのです。
この様な情動の不安定を躁うつ病として治療しても、一時的な症状の改善は見られても、「生きづらさは何ら改善されない(向精神薬での治療を続けても良くならない)」という事なのです。
特にADHDの女性は、不安障害やうつ病を発症しやすくADHDの症状を覆い隠してしまうため診断に至らない事が多く、
男児は思春期に入ると症状が落ち着くものの、女児はエストロゲンの分泌量が増える思春期から症状が現れやすくなるため、誤診されやすいと言われています。
TAICYOの場合
クルーNO.1003 TAICYOの場合
当初の診断は、「抑うつ状態」で自宅療養に至ったわけ何ですが
TAICYOは自分でネットで調べてADHDを疑い、検査を希望して受け診断に至ったわけです。
家族関係
親子共に物忘れやケアレスミスが多く、お互いに話を最後まで聞こうとしない。
TAICYOは、3歳児健診時に発達の遅れを指摘されていましたが、両親が診断を受けさせることを避けていました。
多動性があり、小学校低学年からイジメの対象となっていた。
就職後、適応障害から抑うつ症状を呈し本人の希望により検査後ADHDと確定診断された。
姉も適応障害から抑うつで休職
思春期からの自傷行為と通院開始後ODを繰り返している。(姉もADHDの可能性)
幼少期のTAICYOの様子↓
これらのことからも
精神疾患の家族集積性の高さがうかがえます。
精神疾患の家族集積性とは、ある家族や親戚の間で同様の精神疾患が複数の人に発症する傾向が見られることを指します。これは、遺伝的な要因や環境的な要因、あるいはこれらの相互作用によって引き起こされる可能性を示しています。
遺伝的な要因が関与する場合、特定の精神疾患の発症リスクが家族内で共有されることがあります。遺伝的な要因は、遺伝子の変異や遺伝子の組み合わせによって影響される可能性があり、例えば統合失調症やうつ病などの精神疾患は、遺伝的な傾向が見られることがあります。
一方で、環境的な要因も重要な役割を果たしています。家庭環境、ストレス、薬物乱用、生活の変化などが精神疾患の発症のトリガーになる事があります。これらの環境的な要因が家族内で共通している場合、精神疾患が複数の家族メンバーで発症することになります。
家族集積性は一般的に、精神疾患の発症において単一の要因だけでなく、遺伝と環境の相互作用が複雑にからみ合っていることを示しています。ただし、これは一般的な傾向であり、個々の症例には異なる要因が影響する可能性があるのです。
相手を知り、自分を知る
学校から保護者への連絡(発達障害の可能性)があったとしても、子供の障害を受けいれることを拒絶し、受診へ結びつかないケースや教育現場で発達障害を認知できなかった場合で支援が遅れた場合などは、より問題が顕在化して、イジメ・暴力・不登校・精神疾患など大きな問題となり子供たちを傷つけることになります。
ですから「相手の状態を知ること」「自分の状態を知ること」がとても大切であり、もし幼少期から両親が発達障害を正しく認知していれば、行動療法などの治療や適切な支援を受けることが可能なのです。
社会は、発達障害の人を受け入れるにはいまだ未成熟だと感じているのは私だけではないと思います。
ただ、TAICYOも幼少期に診断を受けていれば、適切な処遇を得て精神疾患に至ることを防げたのではないでしょうか
発達障害や境界知能など、人間関係の構築が苦手な場合や学業不振に至りやすい状態も、それを早期に知ることでより豊かな人生を歩むことができる手段を見つける事ができると思うのです
どうか恐れずに、恥ずかしがらず医師に相談してください。
それは、とても勇気のいることです。
でも
必要な方が、必要な治療を受けられることを願ってやみません。
ただし、今現在虐待(身体的・心理的・性的・ネグレクト等)を受けている場合は直ちに専門家の助けが必要です。
多くの人たちが自分の一人で解決しようとした結果
(我慢して抱え込むことも含め)
トラウマを抱えて生きる苦しみから逃れられなくなっているのが現実なのです。
決して、一人で悩まないで
もしあなたが心に傷を負った直後であるならすぐに誰かに助けを求めてほしい。
まだ鳥かごの扉は開いています。
しかし、やがて鍵がかりあなたは鳥かごに囚われてしまいます。
でも、これだけは信じて欲しい。
あなたの価値はあなた自身が決めるのです。
人生の意味はあなたが与えるのです。
明確な答えは無いとしても態度・行動・言動・表現・癖・野心・習慣・人格など、あらゆる行動があなたの人生に意味を与え、意味と合致していきます。
大丈夫。
必ずまた大空を羽ばたける様になるから自分を信じて。
もし、あなたやあなたの大切なひとが引きこもりの状態にあるとするなら
家族の状態をしること
自分の状態をしること
がとても重要です。そして適切な治療と支援を受けて、青空に飛び立って欲しいと願っています。
時間をかけてゆっくり向かい合っていきましょう。
次回のお話は、
「引きこもった理由」をお待ち下さい。
もし、あなた自身あるいはあなたの大切な人が心に大きな傷を負ってしまっているのなら、このお話が回復への一歩になることを願っています。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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