青空を羽ばたくためにVOL.10
【毒になる親】
今日のお題は、
1 食卓に集るハエ
2 毒親を許す事は必ずしも必要ではない
3 心(感情)の影響について
4 自分に正直であること
の4本です。
SAKUCHINです。
心に傷を負い、トラウマに囚われて部屋から出られなくなってしまったあなたへ
鳥かごに囚われてしまったあなたが、もう一度青空を自由に羽ばたいている未来を信じてこのシリーズを書いています。
では、よろしくお願いします。
前回のまとめ
本来子どもが安心して伸び伸びと成長できる場所が家庭ですが、毒親は虐待・育児放棄・家庭不和・貧困・過干渉や無関心など様々なことで子供を傷つけます。
家族の中のそれぞれの役割りが崩壊した家庭を『機能不全家族』と言い、そんな環境の中で幼いあなたは無意識のうちに親が正しく自分が間違っているという「思い込み」に囚われて自己のアイデンティティを確立してしまいました。
非常識な家庭の中で確立されたアイデンティティは当然社会の常識からズレています。
ワタシの中の常識は、間違っている。
間違った常識で、生きようとするから生きづらく
人間関係が困難になる。
その間違った常識(認知の歪み)を治すことは不可能ではないですが、これまでの自分のアイデンティティを破壊しければならない為とても心が痛み、抑うつ等の症状が一時的に悪化することが多いです。
前回の記事はこちらから↓
鳥かごを抜け出して、青空を羽ばたくために
今回は、機能不全家族の中で成長し、大人になった今なお親に束縛され、社会に出ても生きづらさを感じているあなたに毒親から受けた毒の解毒
いわゆる『毒親から脱出』をテーマにしたお話です。
今日の結論は、
『毒親と闘ってはいけない』
ということです。
もし、あなた自身あるいはあなたの大切な人が心に大きな傷を負ってしまっているのなら、このお話が回復への一歩になることを願っています。
食卓にたかるハエ
大人になっても干渉を続ける毒親は、食卓に集る蠅のような存在です。蠅はどんなに追い払おうとしても、いつの間にか再び現れます。同様に毒親もコントーロールできない存在なのです。
彼らの言動や行動はあなたにとって常に予測不可能であり、コントーロールすることはできません。
そしてあなたに近づくたびに毒を運び続けているのです。
彼らはあなたを罵倒し、虐待し、精神的に追い詰める事によって喜びを感じていたのです。
あなたは、毒親の存在によって心の傷を負い、自信を失い、自己価値感を低下させてきました。
彼らはあなたに対して過度の制限を課し、自己表現や自己実現の機会を奪った結果あなたは自分自身を抑え込み、本来の可能性を発揮する力を奪われてしまったのです。
毒親は、家庭内の平和を破壊します。彼らは常に怒りや暴力をもって子供たちに接します。家庭は本来、愛と支えの場であるべきですが、毒親の存在によって家庭は恐怖と不安の場となりました。
毒親との関係は、あなたに深い傷を残します。あなたが自己価値感を取り戻し、心の傷を癒すために長い時間を要します。しかし、毒親との関係を断ち切り、自分自身を守る決断をすることで、あなたは自由と幸福を手に入れることができます。
あなたは、毒親は蠅と同じでコントーロールできないと言う事をまずは理解する必要があります。
毒親を許すことは必要ではない
私は、毒親を許す事は必ずしも必要なことではないと思っています。
許すことには二つの要素があり
・復讐しないこと
・罪を免除すること
復讐しない事には反対しません。
よく介護が必要になった毒親を虐待して復讐する話は耳にします。
・オムツを交換してあげない
・トイレを失敗させて蔑む
・子供の頃にされた事をやり返す
もし、毒親に復讐する姿を子供がみたら何て思うでしょう。その姿は、毒親と同じで親に与えられた毒に侵されてしまっていて、心の健康を取り戻す妨げにしかならないでしょう。
ワタシは、端から毒親の介護などしませんけど
もう一つは「罪を免除すること」ですが、
純真無垢なあなたを恐怖のどん底に叩き落とし、心や体に傷つけた虐待を許す?
機能不全家族の中で食べるもの無く、弟の面倒をみて家の掃除に明け暮れた日々を無かったことにする?
性的な行為をされ、正常な情緒が保てず人生を滅茶苦茶にされた人が、そんな親の罪を免除してあげる必要など1mmもございません。
よく「毒親を許せ」と言う話は聞きますが
それは「事実の否定」でしかなく、本当の感情を心の中にしまいこみ「許す」という行為に逃げ込むことで一時は安らぎの気持ちを得て、心の健康が急激に回復することは確かにあります。
しかし、それは長続きせず
結果として自責の念に囚われて自己嫌悪に陥り、押さえ込まれた怒りの感情に心と体に多くの障害を生じさせ、かえって症状を悪化させ回復を遅らせます。
ただ誤解のない様に付け加えれば
「毒親を許す」ことを否定しているのではなく
あなたの心の傷が癒やされて、平穏な日常を手にした時に「毒親を許す」と言う感情が湧き出てくることは良いことだと思っています。
伝えたい事は許すことから入る危険性です。
許すとは、毒親がそれに値する具体的な行動をとった時に与えられるものであり、概して毒親は謝ったりしないのだから「謝罪」と「許し」の関係が成り立たない事の方が多く
謝罪も無く、あなたが許したとしても毒親は何一つ変わらないのであれば、あなたの心の回復は始まりようがないと思うのです。
毒親が死んでいるのなら許しても良いかもしれません。毒親を許す事で心理的な支配からは解放されるでしょう。
あなたは、毒親を許さないと幸せになれないと思っているかも知れませんが
自分の中の子供の心が抱える
・怒りの感情
・深い悲しみの感情
に真正面から取り組み、苦しみの原因となっている責任を本来負うべき人間、すなわち毒になる親に返してはじめて心の健康と安らぎを得る事ができるはずです。
心(感情)の影響について
機能不全家族の中で成長する事の危うさは、
『自分のいる家庭の姿を普通として自己のアイディンティを形作ってしまうことで、異常な状態を正常な状態であると認知を歪ませて大人になってしまうという事である。』と、いうことを前回お話ししました。
アルコール依存の親のもとで育った子供が大人になり、自分自身がアルコール依存になったり、アルコール依存の人を配偶者にすることも、それはその空間が子供の頃から慣れ親しんだ環境だからで、
子供の頃に刷り込まれた
「間違った考え方」が
「ネガティブな感情」につながり
「自壊的な行動」に結びつく
ことを自覚することが重要です。
アルコール中毒の父親に
「もうお酒は飲まないで」と懇願した少女が
父親にグラスを投げつけられる。
「親に逆らってはいけない」という思考が
「父親の悲しさを理解できない自分が悪い」という感情を産み
「もっと良い子にならなければならない」という行動になる。
そして感情は言葉として誤魔化すことができても体調は正直であり、個人によって違いはあっても
・頭痛
・吐き気
・食欲不振
・胃腸の不調
・腹痛
・倦怠感
・肩こり
・過食
・睡眠障害
などの身体的症状を呈する人は「毒になる親」を持つ子供たちが大人になってみせる症状として稀な事ではないのです。
これまで長い年月をかけて形作られた生き方はそう簡単には変える事はできませんが、まず間違った考え方と自壊的行動を変えることからはじめて下さい。
そして、そこで大切なのは、
「本当の自分」を知ることです。
自分に正直であること
毒親から感情的に独立するのは「絶縁する」ということではありません。
自分に正直であるということは、
自分の考えで行動するということ
その時、あなたの行動や考え方を親が気に入らなければ、毒親の不快感からくる行動を我慢しなければならないし
あなたの考えと親の考えが同じであっても、たまたまそうなっただけで選択の責任はあなたにある。
そうは言っても社会で生きていくためには、ある程度の相互依存は必要なことで「自分に正直」であることは柔軟性が伴っていないといけません。
自分自身で選択することが、あなた自身を知る事の第一歩なのです。
ただ、毒親との会話の中で自分の考えを感情的にならずに伝えることは難しいです。
あなたの親は、
あなたの感情を支配することに慣れていて
あなたは大人になっても自動的に且つ反射的に反応することが刷り込まれていて、
あなたの弱点を誰よりも知っているからです。
・こう言えは怒り
・こう言えば泣き
・こう言えば屈服する
全てお見通しです。
だから決して
「毒親と闘ってはいけない」
それでも自分に正直に行動して欲しいのです。
決して感情的にならず、あなたが怒りの感情を露わにしてしまう事は、毒親にコントーロールされていると言う事であり、あなたの心が簡単に他人にコントーロールされてしまうということですから、冷静を保って自分の意見を言って欲しいのです。
あなたの親は変わらないかも知れません。
でもそこは重要ではないのです。
大切なのはあなたが変わる事
毒親の反応に関係なく
あなた自身があなたの責任のもとで、あなたの行動を変えていくのです。
自分の考えをきちんと伝えて
できること、できないことをはっきりさせる事ができた時、あなたと毒親との関係は変わらざるを得なくなります。
そして1番大切な事は、過去に囚われてはいけないということ
世の中に完璧な親は存在しないし
そもそも毒親はその辺の蝿と同じで人の言うことを理解できない為、追い払うのは難しいのです。
あなたの未来
言い換えれば、あなたがこれからどう生きて行くかということと、自分の親が毒親かだったかどうかということは全く関係無いのです。
ただし
もしあなたが、今なお虐待(身体的・心理的・性的・ネグレクト等)を受けている場合は直ちに専門家の助けが必要です。
多くの人たちが自力で解決しようとした結果
(我慢して抱え込むことも含め)
トラウマを抱えて生きる苦しみから逃れられなくなっているのが現実なのです。
決して、一人で悩まないで
もしあなたが心に傷を負った直後であるならすぐに誰かに助けを求めてほしい。
まだ鳥かごの扉は開いています。
しかし、やがて鍵がかりあなたは鳥かごに囚われてしまいます。
でも、これだけは信じて欲しい。
あなたの価値はあなた自身が決めるのです。
人生の意味はあなたが与えるのです。
明確な答えは無いとしても態度・行動・言動・表現・癖・野心・習慣・人格など、あらゆる行動があなたの人生に意味を与え、意味と合致していきます。
大丈夫。
必ずまた大空を羽ばたける様になるから自分を信じて。
そして、「許す」という事は本当の気持ちに蓋をするだけで、かえってあなたの心を傷つけて心の回復を遅くしている事を話しました。
これまで、長い年月をかけて形作られた生き方はそう簡単には変える事はできませんが、まず間違った考え方と自壊的行動を変えることからはじめて下さい。
時間をかけてゆっくり、向かい合っていきましょう。
次回のお話は、
自分の中の子供の心が抱える
・怒りの感情
・深い悲しみの感情
にどう取り組んでいけばよいのか、もう少し考えてみよう思います。
もし、あなた自身あるいはあなたの大切な人が心に大きな傷を負ってしまっているのなら、このお話が回復への一歩になることを願っています。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
苦しんでいる人へ
苦しんでいる家族へ
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