販売員
「さて、今回の商品です。
 もうすぐボーナスの季節。
 みなさん、自分にご褒美あげましょう!」

視聴者
(テレビを見ながらお菓子を食べている)

販売員
「65型の有機ELDテレビ!
 今回、驚きの価格でご提供します!」

視聴者
「驚きの価格ねぇ・・・。」

販売員
「なんと40万切ってます!
 39万8000円でのご提供です!」

視聴者
「ふーん・・・。」

???
「ちょっと待って!!」

視聴者
「またか・・・。
 一旦値段を言った後でさらに値下げするパターン。」

販売員
「(画面外を見ながら)・・・あなたは?!」

未来から来た販売員
「(画面内に入ってくる)わたしは未来から来たあなた!」

視聴者
「ん?ん?ん?ん?」

未来から来た販売員
「自分の未来を変えるために来ました!」

販売員
「自分の未来を・・・?
 どういうことですか?」

視聴者
「え?何が始まったの?」

未来から来た販売員
「そのテレビもっと値下げしないとダメです!」

販売員
「もっと値下げを・・・?!」

未来から来た販売員
「(紙を渡す)これを見なさい!」

販売員
「(紙を受け取る)これは・・・?!」

未来から来た販売員
「この有機ELDテレビの成約数の折れ線グラフだ!」

販売員
「そんな・・・!
 ほとんど水平じゃないか!」

視聴者
「ごめん。
 何を見せられてるの?」

未来から来た販売員
「アンケートの結果、全ては値段のせいだとわかった。
 だから、その値段で売ってはダメだ!」

視聴者
「・・・えーと、マジのやりとりではないよね?
 芝居口調だもんね。」

販売員
「わかりました・・・。
 37万・・・、いや、36万8000円でどうでしょう!」

未来から来た販売員
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

視聴者
「あ、安くしたから未来が変わったんだ。
 なんだこの斬新なテレビショッピング!」

販売員
「さて、ちょっとしたハプニングもありましたが・・・。」

視聴者
「『ちょっとしたハプニング』で済ませちゃうんだ。」

販売員
「こちらの65型有機ELDテレビ、36万8000円で・・・。」

???
「ちょっと待って!!」

販売員
「その声は?!」

未来から来た販売員2
「(画面に入ってくる)その額でも不十分だ!!」

視聴者
「また未来から来た!」

未来から来た販売員2
「(紙を渡す)この折れ線グラフを見るんだ!」

販売員
「(紙を受け取る)さっきよりは売上が上がってるけど、想定よりも売れていない!」

未来から来た販売員2
「もっと額を下げる必要がある!」

販売員
「もっとですか?!」

未来から来た販売員2
「桁を変えろ!!」

視聴者
「すげぇ無茶言ってる!」

販売員
「・・・わかりました!」

視聴者
「わかったの?!」

販売員
「3680円!!」

視聴者
「2桁下げおった!!」

未来から来た販売員2
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

視聴者
「ありがとぉーーーじゃないよ!
 金額おかしいよ?
 3680円だとちょっとバイトすれば買えちゃうよ?」

販売員
「では、3680円で・・・。」

???
「ちょっと待った!!」

販売員
「その声は?!」

未来から来た販売員3
「(ボロボロの姿で現れる)そのまま売るな!!」

視聴者
「すげー未来が待ってた!!」

未来から来た販売員3
「その額で売るな!
 ものすごい赤字だぞ!!」

販売員
「ものすごい赤字・・・?」

視聴者
「なんでわかんないんだよ!」

未来から来た販売員3
「このテレビ、いくらで仕入れた?!」

販売員
「・・・500円?」

視聴者
「ワンコインなわけあるか!」

未来から来た販売員3
「30万だろ?」

販売員
「30万!」

未来から来た販売員3
「いくらで売ろうとしてる?」

販売員
「3680えn・・・、あ、ヤバい!赤字だ!」

未来から来た販売員3
「気づいてくれたか!!
 このテレビいくらで売る?」

販売員
「39万8000円!!」

未来から来た販売員3
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

視聴者
「いや、結局戻ってんじゃん!
 なんだったの?今の無駄な時間。」

販売員
「えー、二転三転しましたが金額決まりました!
 39万8000円で・・・。」

未来から来た販売員4
「(現れる)ちょっと待った!」

視聴者
「また別のやつが来た・・・。」

未来から来た販売員4
「送料手数料はこちら負担にするんだ!」

販売員
「わかりました!」

未来から来た販売員4
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

販売員
「えーと、それでは・・・。」

未来から来た販売員5
「(現れる)ちょっと待った!
 今から30分間オペレーターを増員するんだ!」

販売員
「わかりました!」

未来から来た販売員5
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

販売員
「えー、それでは・・・。」

未来から来た販売員6
「(現れる)ちょっと待った!
 画面に『今売れてます』のテロップが出てない!」

販売員
「すみませーん!
 テロップお願いします!」

未来から来た販売員6
「ありがとぉーーー・・・(消えていく)。」

視聴者
「過去に戻る能力の無駄遣い!!
 『今売れてます』のテロップなくても未来は大差ないよ!!」

販売員
「では、私はこれから過去に戻り、過去の自分に忠告してきます。」

視聴者
「え?!」

販売員
「それではぁーーー・・・(消えていく)」

視聴者
「それではぁーーー・・・って消えちゃったけど。
 画面には商品のテレビしか映ってないよ?
 このあと、どうなるの?」

歌声
「♪フリーダイヤル0120~」

視聴者
「無理やり締めた!!」

 

 

 

 

 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

テレビショッピングの「ちょっと待ってください」から斜め上の方向に広げたコント。

 

一応未来の販売員を番号振って6人用意しましたが、

未来の販売員は1人で演じ分けられるので、実質3人コントですね。

 

 

【過去コントを5本チョイスしました。こちらもどうぞ。】

【コント】コピー
【コント】報酬とペナルティ
【コント】わんこそば
【コント】霊媒師
【コント】今後の活動に関する記者会見

 

 

 

【コメント募集中】

今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。

 

【実演したい方へ】

本ブログのコントは自由に演じていただいて構いません。

アレンジや改変も自由です。

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