店員
「お席、奥の個室になります。
こちらへどうぞ。」
客
「ありがとうございます（とある個室の前を通り過ぎる）。」
客２
「（個室の中から）あの！あの！」
客１
「（個室を覗き込んで）はい？」
客２
「（わんこそばを食べながら）助けてくれ！」
客１
「どうしたんですか？」
客２
「（わんこそばを食べながら）この部屋でわんこそばを食べてたのだが、
お椀のフタをなくしちゃって、わんこそばが終われないだ！」
客１
「・・・え。」
店員２
（わんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
店員２
（わんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
客１
「え、何ですって？」
客２
「だから、フタをなくしちゃってわんこそばを終えられないんだ！」
客１
「ん？
それは店員さんに『もういいです』って言えばいいんじゃないですか？」
客２
「もう２時間前から言ってるんだけど、聞く耳持たないんだよ！」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
「（わんこそばを食べる）ずっと死んだ目でわんこそばを注ぎ続けてるんだ。」
客１
「・・・すごい光景。」
客２
「もう限界だ。
わかるだろ。この部屋、お椀だらけなんだ。」
客１
「この店、こんなにお椀あるんですね。」
客２
「厨房の人も『とんでもない客が来た』って盛りあがってるみたいで、
追加のソバ粉の発注を業者にしたらしい」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
「（わんこそばを食べる）早くこの部屋からお椀のフタを探してくれ！」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
客１
「あなたも律儀に食べなくてもいいじゃないですか。」
客２
「『出されたものは残さず食べろ』って言うのがうちのおばあさんの教えなんだって。」
客１
「でも、ケースバイケースだと思いますよ。
おばあさんも言ってたと思いますよ。
『でも、ケースバイケースだからね』って。」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
客１
「フタはどこでなくされたんですか？」
客２
「わからない。
でも、２０杯の時点ではあったハズだ。」
客１
「フタから目を離したことは？」
客２
「一回お椀の山が崩れて目を離したことはある。」
客１
「ってことは、お椀に紛れてるんじゃないですか？」
客２
「一緒に探してくれ。」
客１
「はぁ？なんで私が・・・。」
客２
「あんた、ここに何しに来たんだ！」
客１
「わんこそば食べに来たんですけど。」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
客１
「これだけお椀があると蓋を探すのも一苦労なんですけど。
っていうかフタならなんでもいいんであれば、
厨房から別のフタをもってくればいいんじゃないですか？」
客２
「それは１時間前に試したけどダメだった。
フタを手でどけられて追加された。
お椀と紐づいたフタじゃないとダメらしい。」
客１
「ＩＣチップか何か埋め込まれてるんですか？」
客２
「フタにか？」
客１
「フタと店員さんに。」
店員２
（無言でわんこそばを注ぐ）
客２
（わんこそばを食べる）
客１
「ん？」
客２
「どうした？」
客１
「その机の足のところに落ちてるやつ、フタじゃないですか？」
客２
「あったこれだ！」
店員２
「パシーン！！（フタを手で遠くへ弾く）」
客２
「なんで弾く！」
客１
「じゃあわたしはこれで（自分の個室に向かう）」
客２
「おい！助けろよ！
わんこそば終わらないんだよ！！」
（３０分後）
客２
「はぁ、なんとかフタを奪い返してわんこそばを終えることができた。
死闘だったな・・・。」
客１
「（奥の個室から）あ！あ！あの！助けてください！！」
客２
「（奥の個室を覗く）どうかしました？」
客１
「あ！さっきの人！！
フタを取り上げられてわんこそばが終えられないんです！！」
客２
「店ぐるみでこうなのか！！」
マシーンと化してしまったわんこそばの店員のコント。
わんこそばを注ぐ係を機械化してバグったらこうなるかも・・・
人数：４人
客１
客２
店員１
店員２
所要時間：４分～５分
上演難易度：★★★★☆
備考：冒頭で席に案内する店員は任意です。音声のみ収録でも大丈夫だと思います。
部屋に大量のお椀がある光景は実現できればインパクトがありますが、無理そうならセリフでカバーかと思います。
見た目で笑いを取るか、セリフで想像させて笑いを取るか。どっちもアリな選択肢だと思います。
【コント】インテリボクサーのユウウツ
【コント】おむすびころりん
【コント】やまびこ
【コント】全校朝会＃２
【コント】それゆけ！アンパンさん！
今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。
本ブログのコントは自由に演じていただいて構いません。
アレンジや改変も自由です。
アメブロのメッセージ機能やtwitterのＤＭで一言いただけると、励みになります。