#3のコントですが、独立しているので、
#1、#2を読んでいなくても楽しめます。
ちなみに、#1はこちら。
#2はこちら。
店長
「バイトの子の面接はこれで全部か。」
店員
「そうですね。」
店長
「『コンビニ経営も大変だから』っていう理由で、
オーナーから1人しか雇えないって言われてるからなぁ。」
店員
「そうですねぇ。」
店長
「誰がいいと思う?」
店員
「んー。最初の子ですかねぇ。
受け答えもしっかりしてましたし。」
店長
「そうだねぇ、あの子もよかったねぇ。」
店員
「店長は?」
店長
「私は・・・最後の服部くんかなぁ。」
店員
「あー・・・。
あの忍者の子ですか・・・?」
店長
「彼も良かったよねぇ。」
店員
「そうですか?
忍者ですよ?
私、一番『ないな』と思ったんですけど。」
店長
「でも、1人で数人分の仕事ができるみたいだよ?」
店員
「それだけ聞くと聞こえはいいですけど、
分身ってことですよね?」
店長
「分身できるんだよ?
コスパ良過ぎでしょ。」
店員
「コスパ面で言えば、そうですね。」
店長
「まぁ、忍者服以外NGみたいだけど。」
店員
「うん。
その時点で『ない』んですよ。
レジ打ち忍者がやるんですよ?
それだけでもうボケが渋滞してるんですよ。」
店長
「大丈夫。
接客はボケないから。」
店員
「それもある意味ボケなんですよ。
忍者が普通にレジ対応して『画面にタッチお願いします』とか言うんですよ?」
店長
「ワンオペも頼めそうだな。」
店員
「想像したら怖いですよ。
レジ担当も陳列も掃除も、全部忍者がやってるコンビニ。」
店長
「接客もいいけど、強盗対策にも役立つし。」
店員
「・・・まぁ、腕が立つことは確かでしょうけど。」
店長
「手裏剣、まきびし、吹き矢は必ず常備してるって言ってたな。」
店員
「殺る気まんまんじゃないですか。
まきびし常備してるコンビニ店員ってなんですか?」
店長
「殺気を感じる日は鉄球がついてるくさりがまも持ってくるそうだ。」
店員
「マンガでしか見たことないですよ、鉄球がついたくさりがまって。
あと、『殺意を感じる日』って生まれて初めて聞いた言葉なんですけど。」
店長
「あとお弁当温める時も火とんの術で一瞬だって言ってたな。」
店員
「一瞬で温まりますか?
一瞬で燃え尽きませんか?」
店長
「あ、火の量は調整してもらうよ。」
店員
「ガスコンロみたいに言わないでください。
聞いたことないですよ、弱火の火とんの術って。
まぁ、忍者がバイトの面接来てる時点で『聞いたことない』のオンパレードなんですけど。」
店長
「さらに、近所のコンビニの偵察もお手のものって言ってたな。」
店員
「要ります?そのスキル。」
店長
「今まで侵入でバレたことはないんだと。」
店員
「今までに侵入したことがあるんですか?」
店長
「もし仮に、オーナーが近所のコンビニにさらわれたとしても、
彼に頼めばすぐに救出にいける。」
店員
「オーナーが近所のコンビニにさらわれるシチュエーションなんて、
この街にはないです!」
店長
「ないか?」
店員
「ないです!
仮にそのシチュエーションがあったとしたら、
そのとき初めて彼に救出を依頼すればいいじゃないですか!
バイトとして雇っておく必要はないです!」
店長
「確かにそうか・・・。
じゃあバイトの子はどうする?
最初の子にする?」
店員
「わたしはそれがいいと思います。
忍者は・・・リスキー過ぎます。」
店長
「捨てがたいけどなぁ・・・(部屋を後にする)。」
店員
「捨てていいです(部屋を後にする)!」
(誰もいなくなった部屋)
忍者
(壁の裏側から出てきて、ふところから鉄球のついたくさりがまを取り出す)
今回は忍者×面接の組み合わせ。
やはり、事件そのものを描くのではなく、事件後を描くのが好きなので、
今回も面接そのものではなく、面接後を描いてみました。
実演の際は、オチの忍者の存在を登場の直前まで悟らせないのが大事になりそうですね。
「人なんかいないだろう」と思わせるところから出てくれば、いい余韻のオチになると思います。
【コント】未知との遭遇
【コント】スナイパー
【コント】マゼラン
【コント】崖
【コント】魔球
今後のコント作りの励みになるので、ぜひ、感想をお聞かせください。
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