#2のコントですが、独立しているので、

#1を読んでいなくても楽しめます。

 

ちなみに、#1はこちら

 


 

面接官
「それでは面接を始めます。」

新卒生
「よろしくお願いします。」

面接官
「まずはどのような理由で気象庁で働きたいと思ったか、
 聞かせていただけますか?」

新卒生
「はい。
 波浪警報をもっとメジャーにしたいと考えたためです。」

面接官
「・・・はい?」

新卒生
「はい!」

面接官
「え、波浪警報を・・・?」

新卒生
「はい。
 波浪警報をもっとメジャーにしたいと考えたためです。」

面接官
「・・・え、ごめんなさい。
 どういうことですか?」

新卒生
「暴風警報とか大雨警報は発令されるとみんな警戒すると思うんです。
 『今日は外に出ないほうがいいな』とか。」

面接官
「まぁ、そうですね。」

新卒生
「一方で、波浪警報って暴風警報や大雨警報の影に隠れた
 地味なイメージしかないと思うんです。」

面接官
「んー・・・。
 えーと。」

新卒生
「もっと言ってしまうと、
 波浪警報って大雨警報のバーターじゃないですか。」

面接官
「ごめんなさい。
 波浪警報を大雨警報のバーターって見方したことないんですけど。」

新卒生
「もはや、『じゃないほう警報』です。」

面接官
「初めて聞きましたよ。
 『じゃないほう警報』って言葉。」

新卒生
「せっかく大雨警報と一緒にひな壇とかに座っても、
 じーっと1時間だまって終わるような波浪警報にはなってほしくないんです。」

面接官
「大雨警報と波浪警報がひな壇に座るって何?
 『アメトーーク』的な?」

新卒生
「ほら、アメトーーク。
 大雨警報は呼ばれる意味がありますけど、波浪警報はバーターですよ。
 どう考えても。」

面接官
「『どう考えても』って言葉を引用するなら、
 どう考えてもアメトーークに警報が呼ばれることはないと思います。」

新卒生
「そんな1時間黙って終わるような、
 波風立てないような波浪警報にはなってほしくないんです。」

面接官
「波風は立ってますよ。
 波浪警報ですから。」

新卒生
「私は波浪警報のマネージャーとして、
 波浪警報にもっと光が当たるように努力したいんです。」

面接官
「具体的には何をするつもり・・・?」

新卒生
「ピンの仕事を増やしたいです。」

面接官
「・・・ピン?」

新卒生
「なんかないですか。
 波浪警報のクズエピソードとか。」

面接官
「何を期待してるんですか?
 波浪警報のクズエピソードって。」

新卒生
「このままだと、
 すーっとフェードアウトするようにいなくなっても気づかれない気がするんです。」

面接官
「君の波浪警報に対するその情熱はなんなの?」

新卒生
「もし波浪警報が廃止になって、
 ニュースキャスターが波浪警報って言わなくなっても誰も違和感持たなくて、
 3年くらいしてから『実は波浪警報は3年前に使われなくなりました』とか言われて、
 ワイプで『へぇー、そーなんだー』みたいなリアクションされる!」

面接官
「よくもそんな矢継ぎ早に言葉が出ますね。」

新卒生
「僕は波浪警報に、
 そんな『あの警報は今』みたいな扱いはされたくないんです!」

面接官
「なんだよ、『あの警報は今』って!!」

 

 

 

 

【コント・セルフ・ライナーノーツ】

波浪警報・・・。

 

危険な警報であることは確かなのですが、

海が身近ではない人間なので、どうにも危険度合いがピンと来ないんです・・・。

 

危険な警報であることは確かなのですが。

 

【過去コントを5本チョイスしました。こちらもどうぞ。】

【コント】ピノキオの鼻#2
【コント】カラオケビデオ
【コント】最後の13日の金曜日
【コント】訪問者
【お題コント】ウィルスに勝ったぞ!

 

 

 

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