1925年10月16日～2022年10月11日:96歳
■ Please Murder Me
弁護士のグレイグ(レイモンド・バー)は人妻のマイラ・リーズ(アンジェラ・ランズベリー)と浮気していた。
マイラは夫のジョー(ディック・フォーラン)を殺した。グレイグが弁護してマイラは無罪となった。
しかしもともとマイラは付き合っている男があってグレイグは利用されただけだった。
グレイグは復讐しようとする。しかし裁判では無罪となっている。マイラを罠に嵌めることにする。
製作年:1956、監督:Peter Godfrey、脚本:Donald Hyde、Al C. Ward、原作:David T. Chantler、Ewald Andre Dupont
■ はじめに
登場人物(キャスト)
マイラ・リーズ(アンジェラ・ランズベリー)
ジョー・リーズ(ディック・フォーラン) 夫
クレイグ・カールソン(レイモンド・バー) 弁護士
レイ・ウィリス(ジョン・デナー) 地方検事
カール・ホルト(ラモント・ジョンソン) 画家
ブラッドリー刑事(デンヴァー・パイル)
判事(ラッセル・ソーソン)
■ あらすじ
◆ 告白開始
弁護士のクレイグ・カールソンは拳銃を用意した。そして自分の事務所でテープレコーダーを回して口述を始めた。
内容は地方検事レイ・ウィリスに宛てたものである。
まずグレイグは「自分が一時間以内に殺されるだろう」と記録する。
それから過去のことを騙り始めた。
◆ ジョーは死亡した。
グレイグは彼の友人ジョー・リーズの妻マイラと関係を持っていた。その思い込みは強く、マイラとぜひとも一緒になりたかった。
グレイグがストレートにジョーに「マイラと結婚したい」と訴えるとジョーは「考える時間が欲しい」と頼んだ。
ジョーは寝室の中でマイラと会った。そして拳銃の音がしてジョーが死亡した。
警察が事件を捜査した。
二人だけがいる密室で拳銃が使われてジョーが死亡した。ジョーが自殺したか、マイラが殺したか？
グレイグがマイラの弁護をすることになった。
◆ マイラは無罪に
使われた拳銃にはマイラの指紋はなく、逆にジョーの指紋があった。
ジョーはスーパーを経営している。検察は「マイラが当時失業中であったので、金のために夫を殺した」と主張した。
しかしグレイグは、マイラには恋人がいて、その恋人は十分に裕福なので、金銭的なことから殺人を犯す理由はないことを主張した。
そして、その恋人は自分自身であると明かした。
マイラは無罪となった。
◆ マイラには他に恋人がいた。
無罪を祝ってバーティが開かれた。しかしこの席でマイラが画家のカール・ホルトと関係があることが判明した。
さらに後ほどグレイグがカールのアパートを訪問したところマイラがいた。
ゆっくりと落ち着いた感じで、直前に訪問して来たものではなかった。
そして二人とも関係を肯定した。マイラはグレイグの感情をなんとも思っていないようである。
◆ グレイグは復讐を決意する
この事態をグレイグが深刻に考えすぎたのは、ちょっと変だが、しかしグレイグはマイラに復讐しようとする。
ジョーの裁判は決着がついている。なので再度裁判を開いてマイラを有罪にすることはできない。「一事不再理」の原則。
そこでグレイグは、少々汚い手、そして大胆な手を使うことにした。
◆ マイラを呼び寄せる
グレイグはマイラに電話をかけた。
グレイグは「一事不再理の原則は正しいのだが、例外がある」と言う。マイラは上記の原則は知っているが、法律の専門家から、このように言われたら、信用せざるを得ない。
さらにグレイグは「お前を告発する文書を作成した。俺の事務所に来い」と申し渡した。時刻は10:30を指定した。
その後にグレイグはブラッドリー刑事に10:40に自分の事務所に来るように依頼した。
◆ マイラはグレイグを殺した
ここで回想場面は終了。
グレイグは拳銃をそれとなく机の上に置く。使っていたマイクを書類の背後に隠す。テープレコーダーを回したまま、引き出しを閉めた。
10:30になった。マイラが入ってきた。
グレイグは書類のバインダを指さして「これが書類だ」と言った。バインダ自体は腕に抱えている。
マイラは興奮して机の上の拳銃を握った。グレイグの狙い通りである。
グレイグはマイラを睨んだ。「できるならやってみろっ！」。マイラは引き金を引いた。グレイグは倒れて死亡した。
マイラはバインダを開いた。しかしそれには白紙が挟んであった。
マイラは拳銃をハンカチで拭いて指紋を消して、グレイグに握らせた。
ブラッドリー刑事が入ってきた。「グレイグが自殺した」。
刑事はマイクとテープレコーダーを発見した。テープレコーダーを再生した。
マイラはグレイグ殺害容疑で逮捕された。
補足。本当にマイラがジョーを殺したのかは明らかにされない。また重要ではない。
■ 出演作
◆ アンジェラ・ランズベリー
(1944)ガス燈/Gaslight
(1944)緑園の天使/National Velvet
(1949)サムソンとデリラ/Samson and Delilah
(1948)十番街の天使/Tenth Avenue Angel
(1962)影なき狙撃者/The Manchurian Candidate
(1965)偉大な生涯の物語/The Greatest Story Ever Told
(1955)A Life at Stake
(1956)A Life at Stake
◆ レイモンド・バー
(1949)陽の当たる場所/A Place in the Sun)
(1953)コルシカの嵐/The Bandits of Corsica
(1948)脱獄の掟/RAW DEAL
(1951)替え玉殺人事件/HIS KIND OF WOMAN
(1953)青いガーディニア/The Blue Gardenia
(1948)落とし穴/PITFALL
(1948)拳銃往来/Station West
