Terminal Station

メアリー・フォーブスは夫や子供の元に帰るために、ローマ中央駅にきた。
しかしローマで知り合った青年ジョヴァンニ・ドナーティが追いかけてきた。


製作年:1953、脚本:チェーザレ・ザヴァッティーニ、ルイジ・キアリーニ、ジョルジオ・プロスペリ、監督:ヴィットリオ・デ・シーカ


■ はじめに

◆ 登場人物(キャスト)

メアリー・フォーブス(ジェニファー・ジョーンズ)
ジョヴァンニ・ドナーティ(モンゴメリー・クリフト)
ポール(リチャード・ベイマー) メアリーの甥

◆ 補足

内容から言えば「終着駅」というよりも「始発駅」ではなかろうか?

モンゴメリー・クリフトは有名男優だが45歳で死亡した。出演作は少ないが、みんな有名な映画である。なので推薦作を絞りにくいが、これにしておく。

(1949)女相続人/The Heiress」。共演は「オリヴィア・デ・ハヴィランド」。内向的な性格のキャサリン(オリヴィア)は、モリス(モンゴメリー)という恋人ができて夢中になった。だがモリスが近づいたのは財産狙い。

ジェニファー・ジョーンズは私が見た範囲では次を推薦。

(1948)ジェニーの肖像:貧乏画家の前に不思議な少女が/Portrait of Jennie」。貧乏画家の前に不思議な少女が現れた。記憶を頼りに少女の絵を描くて人気が出た。少女とは時々会ったが、短期間に成長して大人になっていった。
 


■ あらすじ

◆ ミラノ行の列車

ローマ中央駅。メアリー・フォーブスは午後七時発のミラノ行を待っていた。

メアリーはローマに住んでいる妹を訪問して、夫と子供がいるアメリカに帰国するところである。

妹に荷物を駅まで持ってくるように頼んだ。

◆ ジョヴァンニが現れた

メアリーの前にジョヴァンニ・ドナーティが現れた。

ジョヴァンニはアメリカ・イタリア混血の英語教師で、メアリーはジョヴァンニと会って深い関係になった。

ジョヴァンニはメアリーの妹からメアリーが帰国すると聞いて慌てて駅に来たものである。

◆ 駅のレストランへ

ジョヴァンニはメアリーにローマにとどまるように説得し、またメアリーもジョヴァンニへの愛をなかなか断ち切ることができない。

メアリーはミラノ行には乗らず、二人は駅のレストランに入った。

◆ ジョヴァンニは立ち去った

メアリーはジョヴァンニのアパートに行くことに同意したが、そこに甥のポールが偶然現れた。

ポールを見たことで、(夫や子供がいるという)自分の立場に気が付いてアパート行を中止する。

ジョヴァンニは怒って立ち去った。

◆ 妊娠している女性

メアリーは午後八時半発のパリ行に乗ることにして待合室に入った。

そこで妊娠のため衰弱して苦しんでいる女性を見かけて世話をした。

◆ 再びジョヴァンニが現れた

思い直したジョヴァンニは駅の中をさ迷い歩いた。

向かいのプラットフォームの端にメアリーを見つけた。

ジョヴァンニは線路を横切って走った。列車が入ってきて危うく引かれそうになったが、プラットフォームに上り、メアリを抱きしめた。

◆ 二人は警察に逮捕された

二人は切り離されている客車の中で抱き合った。しかし二人は公安職員に発見されて逮捕された。

危険行為なので厳しい処罰が予想されたが、発車時刻が迫っていることもあり、メアリーの状況を理解した駅長は二人を解放した。

◆ ジョヴァンニは死亡した

メアリーはパリ行の列車に乗り込んだ。ジョヴァンニも客室に入った。

発車のベルが鳴った。列車は動き出した。ジョヴァンニは慌てて動き出している客車から飛び降りた。

列車は走り去った。ジョヴァンニは死亡した。
 


■ 出演作

◆ モンゴメリー・クリフト
(1948)赤い河/Red River
(1949)女相続人/The Heiress
(1949)陽の当たる場所/A Place in the Sun
(1953)終着駅/Terminal Station
(1948)山河遥かなり/The Search
(1953)私は告白する/I Confess