【実用性重視ランドリー】「室内物干し場」に的を絞る | 失敗しない間取り相談 新築|リフォーム 間取りアドバイザー 坂口亜希子

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何かのついでに語られることが多い「室内物干し場」だけど、その使い勝手が「ストレスの元」になることも。
地味だけど大事!ってことで掘り下げてみた話。



今回、すごく使いやすそうな「みおさんち」のランドリーを手本にして、「みおさんちの要素」を、我が家に取り入れるための型(パターン)を整理してみた。


別タイトルをつけるなら「みおさんちみたいなランドリーにする方法」って感じかな。


みおさんちのランドリーをカンタンに説明すると…

 

  • 限られた空間を最大限活用
  • 室内干しが「のれん」状態になりにくい
  • 干すだけでなく、収納としても活用。とにかく実用性重視!


…と、こんな感じ。


我が家で使えるパターンがあるなら、それを組み合わせると失敗の少ないランドリー空間になると思うので、よろしければ試してみてね!



 

 

 

まずは「みおさんち」のランドリー!

 

時折、坂口ブログに登場する「みおさん」は、もともと坂口ブログの読者さん。
実用性重視の編集者さんで、自他ともに認める「ズボラ―」さんでもある(笑)

そんなみおさんが、考え抜いたランドリーは無駄に広すぎず、でも多目的!
昨今、映え重視のランドリー空間が多い中、みおさんはどこまでも実用性重視!

みおさんは映え気にしないって言ってるけど、私には「素敵なランドリー」に見えるけどね~キラキラ




(↑みおさんちの再現図面を記事後半で紹介してるよ)
(アレコレ、みおさんの掲載許可済)


みおさんちは「乾燥機(乾太くん)利用者」なので、部屋干し量は少なめってトコは先に承知しておいてね。


みおさんのインスタで、わかりやすくランドリーを紹介しているので、↓よかったら見てみて!

 

 




 

 

図面で見かける「室内物干し」

 

計画中の間取りに記載されている「室内物干し」は、「とりあえず、このへんでどう?」的な感じで、設計者が「深く考えず?」「よかれと思って?」提案された場所になっていることが多い。


その場所が我が家の使い方とドンピシャなら言う事ないんだけど、そうではない事もある。

洗濯のやり方は、個人差が出やすい場所で、「とりあえず」が合わない人も多い。


毎日繰り返し使う場所でもあり、日々少しの違和感がストレスの原因になるので「提案された場所で問題ないか?」自分の動きをしっかりイメージしつつ丁寧な確認が必須だと思う。



ランドリー内の「室内干し」には、いくつかの型(パターン)が存在する。

ほかにも沢山あると思うけど、今回は「みおさんちのランドリーをベース」にいくつかのパターンに分けてみたので、我が家に採用できそうなところがあれば取り入れてみてね。




 

 

ちょっと余談で「物干し金物


「室内物干し」を語るには、「物干し金物抜きには語れない…ってことで。

今回は、間取り相談で一番よく見かける「ホスクリーン(川口技研)スポット型」を使いサンプル図を作成するね。(ホスクリーンが標準品になっているビルダーさんが多いよ)

ホスクリーン スポット型 



ホスクリーンは、比較的安価で、天井からの長さも3段階調整ができるという優れモノ!
…ただ、オシャレすぎる他社製品に、見映えで押され気味ではあるけど…汗

 

でも2023年にブラックも登場したのよ。


ホスクリーン スポット型のブラック

一見、全部ブラック…と見えるけど、天井から垂れるポール部分は↓ブラックじゃないっぽい汗(ホスクリーンは、竿は別売りだよ)



 

ちなみに、ホスクリーンにも固定&見映えヨシ!な新製品も登場してる↓

 


ホスクリーン バータイプ


「揺れるのが苦手派」さんもいるけど、今回は「種類」じゃなくて「室内干し場」の話。
「スポット型」で話をすすめるけど、そこらへんはお許しを…。


 

 

 

基本のパターン

 

まずは、室内物干しを壁際に設置するなら…



↑基本的に壁から30㎝に設置すれば、一般的にハンガーモノなら十分干せる。

設置高さは、一般的な天井高2.4mならば、ホスクリーンは床から1.76mになる。


小柄さん~160㎝くらいの人なら十分な高さ。
高身長さんなら、ホスクリーンはここから9㎝ピッチで短くできるので調整すればOK!(3段階調整)



壁側に空間が欲しい!広めがいい!という場合は、30㎝にこだわらず、35~40㎝にするのはアリだと思う。(ただし手前の空間にゆとりがあれば…の話)

↓実際に壁から40㎝に干している事例。


 

↑壁との間に「そこそこ空間」アリ


ただ、私の個人的な意見を言うと、干すものが普通のハンガー物が多いなら30㎝で十分なんじゃないかな?とは思ってるけどね。




 

 

基本+カウンター

 

ランドリー空間で、希望が多いのが、カウンターの上に物干し。下は収納。

南海プライウッド

↑素敵だけど、お値段もUPしがち…ってことで、
カウンター下は、こんな感じで「プラ系引出」を置く場合が多いよね。

収納ケース

 


この場合も、先ほどの基本形の下にカウンターを足す事になるんだけど…

ここからは、「脱衣兼ランドリー2帖」を想定モデルとして紹介していくよ。


洗濯機横のカウンター上部に「室内物干し」。
乾いたモノをカウンターでたたみ、下のプラケースに入れる流れ。

カウンターの奥行き同じ奥行きのプラ系引出がベストかと。


置きたいプラケースが決まっているなら、カウンターの奥行きをそれに合わせるという手もあるよね。

 


 

 

カウンター+長モノ

 

カウンター上部の干場は、通行の邪魔になりにくくていいんだけど、長モノを干すとカウンターに乗っちゃう



そんなときは、長モノ用の↓干場を足す。



下に何もないエリアなら、長モノも干せるよね。
普段このあたりの床に「脱衣カゴ」を置くのもありかも。



ちなみに…


このモデルケースでは、「カウンター」と「長モノ」それぞれ干せる長さ約90㎝ずつ確保できると思う。


今の住まいでは竿の長さ、どのくらいの長さでやりくりしてますか?
今後、乾燥機導入するか否かでも変わってくるので、そのあたりを加味して必要長さを計画するとよいかと。

乾燥機導入後は、グッと部屋干し量が減るので、貴重な空間を室内干しスペースに割きすぎないようにするのも大事だと思うよ!


 

 

 

 

洗濯機の上にも干したい!

 

「我が家は洗濯物が多いから、洗濯機の上部にも干したいんですけど!」


ですよね~。洗濯機の上にも干したい!って思うよね。
間取り相談で拝見する図面でも、よく洗濯機の上まで竿があるのを見かける。


ただ、このとき1点注意が要るんだけど、竿が壁からいくつに設置されるか?ってこと。


間取りづくりの段階で、「壁からの竿の距離」まで記載されているケースはほどんど見かけない。

たぶんどこかの段階で、設計者さんがあなたの希望の数値を尋ねてくれるとは思うけど、聞かれなければ冒頭で言った通り「よかれと思う位置」に設置なのかも汗





まずは単純に、「基本」の竿を洗濯機の上部まで伸ばしてみると…


↓平面図だとわかりづらいけど、展開図をみると一目瞭然。





↑洗濯機のサイズにもよるけど、「防水パン+洗濯機」の上に干すと、大人のシャツは裾が洗濯機に乗っちゃうと思う。


洗濯機の上は、洗濯物は干さず、洗濯グッズの保管場所にする?なら、これでもいいけどね。



 

 

洗濯機の上にも干すなら60㎝!

 

洗濯機の上に乗っちゃうのはイマイチなので、上にも干したい場合は竿を壁から60㎝にするとよい。

 



モデルケースの場合、手前に出しても少し洗濯機に乗るので、ホスクリーンを9㎝UP
床から1.85mに竿となるが、ハンガーを掛ける程度なら届かない高さではない。

※このあたりは、洗濯機のサイズにも左右されるので、合わせて注意するとよいかと。




また、単に竿を手前に30㎝もズラすと、洗濯機のところはいいけど、洗濯機の横の使い方が困る。背面に無駄な空間ができちゃうから。


そこで、ここは以前、クローゼットでも同様の提案をしたことあるんだけど…

 

 


…干し場の背面を↓収納として使っちゃう作戦が有効!



冒頭に紹介した「みおさんち」のランドリーは、↑このパターンを上手く利用してるのよね。

ちなみに、背面に置く収納棚の参考イメージは↓コチラ


無印 パイン材のユニットシェルフ(奥行き26㎝)

奥行きが2種あり浅い方で、横幅は2種類あるのでお好みで。


 

 

 

全部欲しい人向き「洗濯機上部+長モノ+奥活用&たたむ」

 

洗濯物上部も、長モノも干したい!
干場奥の収納も、たたむ場所も欲しい!

という欲張りな(笑)あなたの場合は、全部盛りで↓こんな感じに!



2帖の空間に「洗濯機上干場」「干場奥活用」「干場下で畳みつつ収納」「長モノ」

詰め込んだよね~。

でも、ほどよく空きスペースもあるので「洗剤置場」「脱衣カゴ」も追加できそうな予感。

「プラケース」「奥活用」前に置いてるけど、「奥活用」の下の方は、ストック物置場想定なので、手前に「プラケース」があっても特に問題なし!

洗濯物が干しっぱなしでも、洗濯物をかき分けて行かずに済むし、一旦横にざっと寄せれば洗濯機も使えるし、脱衣も問題なくできる!


モデルケースは、たった2帖でも「行き止まり」だからできたけど、これウォークスルーだと「通路分」が増えるので、型が崩れるため、アレンジが必要になるけどね。



 

 

あらためて「みおさんち」のランドリー

 

最後に、あらためて「みおさんち」のランドリーを見てみよう!

まずは現状写真↓(みおさんインスタより)


 




↑こちらの再現図面がコチラ↓(坂口作図)


 

  • みおさんちのランドリーは、天井高が少し低め
  • 洗濯機が床に直置き
  • スポット型ではなく固定物干し
  • 通路にある昇降干場は「臨時用」で普段は邪魔にならず



パッと見、情報量多すぎて消化できない!ってなりそうだけど、今回紹介した「型を組み合わせる!」という考え方なら、我が家で採用できそうじゃない?


よかったらやってみてね!


上手く我が家に取り込めない…って場合は、担当設計者さんにお願いしてみよう!

それでも上手くいかない!って時は、坂口が助っ人いたします!

・・・・・・

みおさんち以外の間取り事例も紹介したかったけど、長くなっちゃったので、次回にでも他のパターンを紹介するね!
 

 

 

 

 

 

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