前回「獅子の噴水」についていろいろと書きました。
「獅子の噴水」といえば、こちらも獅子の噴水ですね!(・∀・)
スペイン、マドリード 「シベーレスの噴水」
女神シベーレスの戦車を2頭のライオンがひく彫刻の噴水です。
シベーレスはアナトリアの大地母神キュベレーのスペイン語読み
「シベーレスの噴水」についてはこちらにも
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このライオンの名前は「アタランテ」と「ヒッポメネス」
ギリシャ神話に登場する俊足の女狩人とその夫です。
[ギリシャ神話]
結婚を望まないアタランテでしたが、その美貌で求婚者が後をたちません。
そこで「自分が負ければ結婚するが、勝ったら殺す」という条件で、求婚者と徒競走の勝負をします。
俊足の彼女を負かす者は現れず、多くの若者が命を落とします・・
そこに現れたのがヒッポメネス。
ヒッポメネスには秘策がありました。
アタランテには敵わないと自覚していたヒッポメネスは、アフロディーテに祈り、黄金の林檎を3つ授かっていました。
ヒッポメネスはその林檎を、アタランテから追い抜かれそうになるたびに投げ、それをアタランテが拾っている間にゴールしました。
「これでオレの勝ち!」
「アタランテとヒッポメネス」 ニコラ コロムベル作
その後2人はキュベレー(またはゼウス)の怒りにふれ、ライオンの姿に変えられたとされています。
ここで「黄金の林檎」が登場しています!
黄金の林檎はさまざまな国の伝承で「神の食べ物」「不死の源」として描かれている果実です。
「イズンと林檎」 J・ドイル・ペンローズ作
北欧神話の女神イズンは「黄金の林檎」の守護者
これまで「獅子の噴水」を「不老不死の霊薬アムリタの噴水」の意味では? と考察してきましたが・・
このアタランテとヒッポメネスの神話も、
「獅子(ライオン)と、不老不死の食べ物には関係がある」
・・ということを表している気がするんですよねー。 (・∀・)
「拾わなきゃ!」