システムトレーニングのすすめ

競泳選手や昔選手だったスイマーを対象としているわけではなく、ここではむしろ一般スイマーと呼ばれる“おもしろそうだから始めた”“30代になってかっこよく泳ぎたいから”“40になって友達に誘われてね~”“50歳になって旅を楽しみながらついでに泳ぎたい~”などの方々に参考になればと記述するものです。

システムトレーニングの構成要素
システムトレーニングとはアメリカのロブスリーメーカー博士が提唱したトレーニング法ですが、要はあなたの泳力レベルや目的によって異なり、トレーニングプランは1年から最大で4年のスパンで設定されるものです。それは全体の中で6つの基本的カテゴリーに分類して示されるものです。
第一のカテゴリー:パフォーマンス
あなたが出場を予定している種目での予想タイムや順位を当面の目標として記載してみる。これらの目標はとても実現できないようなものでなく、達成可能なものにしてくださいね。

第二のカテゴリー:身体的準備
現状での体力・筋力そして強化したい箇所・身体の発達への正しい知識。

第三のカテゴリー:心理的準備
オープンウォータースイミングは70~80%がメンタル部分であると言われます。

泳力向上のための体の姿勢つくり・ストロークの改善(フォームの矯正など)

第五のカテゴリー:レース戦略
これはレース全体戦略のこと。

第六のカテゴリー:基準設定
それぞれの段階でその進行度を測りその都度検討を加え、最善の基準をその都度設定する。

以上のように1年間の目標をカテゴリーごとに設定し、実現する。そしてそれらを基準にして具体的な目標設定をおこなってゆくのである。コーチにたよるだけでなく、ただ毎日漠然とプールにいって黙々と泳ぐだけでなく、自分の目標を設定して確実にそれらをひとつひとつ達成してゆけばおのずから泳力は向上するし、タイムも上がる。****誰でも出来るシステマテイックプランつくり。***あなたも出来る。まずは自分自身の表を作成しよう
シーズンを5つの期間に分けて考える(2)
前回は基礎と集中についての説明をしましたが今日は(3)ピーク(4)競技(5)休息の期間について説明しよう。
(3)ピーク期間:
シーズンが近づくにつれて量から“質のスイムトレーニング”に切り替える。
具体的にはレペテイション(反復)練習をおこない一定の距離を一定のペースで泳ぎきれる泳力を身に付ける。
そういうと初心者の方はすぐにそんなきついトレーニングやだ~とか、やってられね~と言われがちですがそんなことあらへん何も“飛ばせー”といってるわけじゃ~ござんせん。自分の現在の可能なタイムで泳ぐことが重要なのです。
例えば反復練習として100mを10本連続してやってみる。そう100x10=1000mで~しゅ。あなたの水泳力が今“100mを2分くらいだったら安定して泳げるかな~“とおもったらそれでよし。まずは100mを2分で泳いで30秒のレストをとり、2本目、3本目と進み合計10本を連続して泳いで見る。ここで重要なことはその1本・1本が同じタイムで泳ぐことを心がけてね~。それがこなせるようになったら1分50秒・1分45秒とだんだん目標タイムを短縮してゆけばいいのだ。
100mがつらいと感じたら50mからスタートしてもよし。50mx10本・あるいは50mx20本に挑戦してかまわない。自分が気分よく入れる距離を設定することが大事でっす。要は海などでは長い距離を一定のペースで安定して泳ぐことが求められので、まだ自分は初級・中級だと感じている方は
プールへいったらまずペースクロックが作動しているかを確認して、ペースクロックを見ながら練習をすることを心がけてね~。
自分のスピードに見合ったレースペースの確立が重要です。一見矛盾するようですがオープンウオータースイミングでは安定した一定のペースで泳げるイーブンペースと実際のレースで一気に飛ばす場所と一定のリラックスしたペースで泳ぐことを組み合わせた『スピードの変化』をつけたスイムペースの両方を学ぶことが重要。これは一見矛盾するようだが、あなたの泳力が向上するに従ってイーブンペースからスピードの変化へと変わってゆくのですから~。
その為のトレーニングとしてEasy & HardやDescending, Negative Spritなどにトライして距離に応じた自分のレースペースを確立すること。
やればできる・信ずればあなたもやれる・あなたの潜在的な能力を引き出そう。
なんか新興宗教みたいになってきたね~。゙
(4)競技期間:
次は実際のレーススケジュールを見て、自分の出てみた~い大会を選択すること。
スイムレースは年に1回ではなく、なるべく複数大会を選んで出場することですぞ~。
その場合、最重要視する大会に照準を合わせ、徐々に泳ぐスピードの向上を図ってゆく。ひとつひとつのレースは出場前に必ずレース戦略をたてておくことが重要。
全部の大会にベストを目指そうなんて思っちゃ~いけません。複数大会を選択したらその最後の大会にベストな状態で臨むようにして、最初や次の大会などはその時点でのあなたの体調や・泳力などと相談しながらひとつの目標を掲げてそれを達成するようにしてくださいよ~。無理しない!!無理しない!!
最初からベストタイムをだそうとか・全力で必死にがんばろうとか考えないこと。余裕をもってレースに出場して一つ一つの目標をクリア出来たかを確認しながら“経験”を積んでゆくこと。
これを“最初から飛ばして~やろー”とか“おりゃ~やったるぜ~”とかいき込んでしまうとあんまりいいことはないのだ。特にその日のレースコンデイションが悪く、海が荒れたりした場合には惨めな結果をもたらし、“俺、もうでないー”“だから海は嫌いなんだ~よ”なんて気持ちになって次からオープンウオータースイミングを楽しめなくなっちゃうから。
それとVisualisationビジュアライゼーションといって出場前に自分が出場することを想定してレース会場到着からレース召集・スタート・レース中・レース後にわたって各シーンを画像でイメージしてみる。そして不安な点や不明な点があれば書き留めておく。質問等はレース説明会等で積極的に質問する。これ大事なんですよー。“自分のレース時のイメージを画像で描く”
(5)休息期間:
大会が終わったあとは、その結果を(タイム。着順)等を確認しながら成功した点・達成できなかったことなどを箇条書きにしてじっくりと次の目標を立案する。
この期間はゆっくりと心身ともにリラックスし、充分な休息をとること。レース後に実際のスイムがイメージと異なった点などについて自分で検証し、改善することによって次回のレースは格段の差がでてくるはず。
それぞれの期間については、当然あなたの経験度や体力・泳力・体調・そしてレース期間の長さ(年間どれくらいのレースに出場するか)によって異なります。それぞれのステージにおいてどのようなトレーニングを積んでゆけばいいか。ステージごとに体力の増進や筋力アップなどをおこなって競技の日に最高のコンデイションにもって行くことを目指してくださいよ~。
特に忙しい人はこの期間を短期にして2~3ケ月サイクルで体調を整えてゆくことも可能です。
気をつけなければいけないことは短距離を中心としたプール競技と異なり、持久力・耐久力を必要とするオープンウオータースイミングはそれだけ長い期間の調整が必要で、体調をベストの状態にしてゆくのは時間がかかるということを理解してください。
“ローマは1日にしてならず“って言うじゃないですか+++。
以上が誰でも出来るトレーニング計画の始まりでシーズンを5つの期間に分類して考えてみることです。
え~?大丈夫?
これを見ている・そこのオバ様“あしたからや~ろうっと思ってスクールにいったら、もうそんなことはすっかり忘れてコーチの指示するがまま”「は~い50mx6本・1分サークルでゆきま~す!!」なんて声がかかったら、だだがむしゃらに頭真っ白・何も考えずに・体力だけ使って+++あとでジャクジーんんかに浸かりながら“あたしったら最初の何本かは絶好調なのよね~・でも後半はおっきい胸がバクバクいっちゃって苦しいの~”“でも気持ちいかった~”なんてしてません?ちゃんとペースクロックを身ながら自分のタイムを確認しながら冷静・頭で考えて泳いでくださいよ~だ。
オープンウォータースイミングは常に冷静・余裕をもって・考えながら泳ぐものですやけん。
よく泳力30%・メンタル部分が70%を占めると言われるので~す。そのような心理面での強化をしてゆくためにもまずは“頭で考えて冷静さを失わずに余裕をもって”どんな状況下でも安定して泳げるようになってくださいねー。おねがいしますよ~。
次はトレーニングを構成する6つの要素についてのお話をしてゆきますのでよろしくね~。
指導委員会
誰でもできるトレーニング計画のすすめ
新しいシーズンを迎えるにあたって、「どうやってトレーニング計画を立案するの?」
昨年の統計によると、全参加者の28%がオープンウオータースイミングに初挑戦したという。
毎年新しいスイマーがOWSにチャレンジするにあたってどうしたらいいか不安が一杯かもしれない。
俺はいま会社が厳しい状況だからさ~・これからフィットネスクラブへ行くというと“お前・会社の状況わかってね~な”“そんな場合じゃね~だろー”なんて冷たい目線とキツ~イ言葉。(でもそんなん気にしてたんじゃ~・人生長いんだから!・自分を大事に・気にしない・気にしない)
「最近夫が家にいついて困っててんのよね~・なんか会社でもリストラ寸前だって言っちゃって家で何やってんだか・加齢臭漂わせてうろついてんじゃないよー!!」「でもね~、専業主婦だから少しは気をつかってあげなきゃ~いけないので、わたしゃ~その間をぬってプールへいって効果的な練習をしたのよね~。勝気なおばちゃんにはうってつけのトレーニングがあるぞ~。
僕は営業の仕事なので朝、会社を飛び出して夕方までお客様周りでいっそがしいのなんのって。+++ケケ実は自分の時間を有効に使おうと思って昼間の時間を利用してフットネスクラブへ言ってるんですよ。でも昼間の時間はスクールなどもなくてフリースイミングをするだけ。ただだらだらと泳ぐだけなんで営業みたいに即効果のでる練習法はないの?それがあるんですよ~・
私・35歳独身、バイト先の先輩オバサンに先日“あんたさ~・海で泳いだら最高だから!!サカナだって見えるのよ~・こないだなんかウミガメを見ちゃって久しぶりに興奮しちゃったわ~!!”“だからあんたもやんなさいよー“って言われプレッシャーがかかってます。”ね~アバサンさーいい年して興奮してんじゃないよ~“っていってやりたいけど怖いから言えな~い。だいたいプールでもまともに泳げないのに海なんかで沖にむかって泳いでゆこうなんて・できっこないじゃん?+++大丈夫あなたは出来る・できますよ~。
そう人生いろいろ・10人いれば10人それぞれが違った練習法があるです。そこで指導委員会では仕事や家事の合間にトレーニングをもっとシンプルにわかりやすく計画を立案してその計画をスムーズに達成できることを念頭に自分のトレーニング計画を作成することおすすめします。
「気軽に誰でもできるトレーニング計画」
●いろんなスイマーがいればいろんな練習法がある
スイマーもいろんなレベルのスイマーがいて、初心者から“昔とったきねづか”タイプの磨けばどんどん速くなるスイマーまでいろいろ。年令もいろいろ・身体の体型もいろいろ。
しかし基本的な考え方はみな同じなのです。実際に役に立つトレーニングプランの内容はそれぞれの個人にあったものであるべきで、皆それぞれが違うものであることを理解してスタートしましょう。
例えば初心者はひとつひとつ自分のレベルや身体能力に見合ったゴールを目指して
■
楽に
■
達成可能なレベルからステップ・バイ・ステップで始める。
特に持久力・耐久力が必要なオープンウォータースイミングでは段階的に計画されたトレーニングシステムがすべてのレベルで必要になってくるのです。
●5つの期間;シーズンを大きく5つの期間に区分してみる
(1)基礎期間:
まず体力づくり。あなたの弱点を理解して矯正すべく、筋力アップや心肺機能の強化です。
スポーツクラブ等でインストラクターに相談する。何でも聞くこと・しつこいと言われても気にせず自分の聞きたい答えをコーチから引き出す。++++コーチはうまく使え
マシーンなどを利用して筋力強化をおこなうのもいいでしょう。ガチャガチャとこんなんきつくてやってられないという方は、最近“ヨガ教室”や“シェイプパンプ”“ヒップホップ”など無料の教室を探して楽しみながら筋力アップってのもお勧めですよ~。また自宅などでストレッチコードなどを利用してテレビを見ながら“チューブトレーニングで筋力アップ”ってのもよい。
そうはいっても人間のやること。「あ~・やる気はあるけど行動が伴わない」「つい食っちゃ~寝る・飲んじゃ~練習しない」なんてことになっちゃうのですよね。一人でやるよりも仲間を見つけてグループでやる事を意識してスポーツクラブに通うクセをつける。暇を見つけたらとにかくスポーツクラブにゆけと。そこへゆけばきっと同じ志を持った仲間がいるものです。最近昼間でも結構同じ気持ちでやってくる人いるようですよ。仲間を探せ・グループ練習の薦め
(2)集中期間:
基礎体力の養成と並行して、次は可能な限り長い距離を集中して泳いで週間・月間で○○kmを泳ぎこむという目標をたてる。“量のスイムトレーニング”をおこなってください。一定のペースで連続して安定した泳力を養成する。安定した基礎泳力の向上です。フォームやかっこなど気にせずにたくさん泳ぎ込む。まわりにひんしゅくを買ってもかまわん。泳いで・泳いで・泳ぎぬけ!。特に初心者の方などは距離をこなすことによってある程度水中での姿勢が自然とできてくるもの。
水に同化するボデイポジションというか水の抵抗を受けにくくなるストリームライン等が身についてくるよ。+++フォームの矯正はそれからで大丈夫・心配なし。
明日は(3)~(5)を紹介して行きます。
JIOWSA指導委員会