ヘアブラシ
MASON PEARSONのヘアブラシです。
ふだんはどうしても「くし」と呼んでしまう;
猪の毛でできていて、とかすとぺしゃんとならずにすべすべになるのがありがたや。
はじめは一回り大きいものを買ったのですが、持ち運ぶことが多いので(温泉好き
小さめサイズのこちらをよく使っております。
いかにもMade in Englandな箱も壷でした。
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細くて微妙に癖があって、肩につくくらいの長さだとはねてしまうのが悩みでした(です)。
雨の日は特にひどく、毛先がぐるんぐるんになった挙げ句
パーマ疑惑をかけられて連行されそうになった悲劇が。
きれいなストレートのイモムが、ほんとにうらやましかったです。
枕草子の百八十五段、「うらやましげなるもの」に
かみいと長くうるはしく、下がり端などめでたき人。
髪がたいそう長くて美しく、
(横顔をかくすように額から頬に添って肩の上あたりで)切りそろえられた髪の先が見事な人。
とあるのを読んで、ああぁわかる…と心底同意しておりました。
めん棒(ローリングピン)
ヴィンテージのめん棒(洒落た呼び方だとRolling pin)です。
イギリスの1920~30年頃のもので、
のすところが直径5.5㎝×長さ20㎝、持ち手がそれぞれ10㎝ほど。
材質はわからないのですが;メープルかパインあたりかな…?
とにかくしっかりしていて使いやすいです。
500g近くあって重いのと、持ち手が秀逸で力がぐっとのるので
冬場でも一瞬で生地をのしていけるミラクルが。
私よりはるかにお菓子作りに熟練していて、
ものすごく頼りになる友達のような雰囲気で(かなり先輩ですが;
手にするととても心強いのでした。
今までどんな台所でどんなお菓子を作ってきたのかなと考えるのも楽しいです。
お茶にしませう。
お菓子はスノーボールと
クランベリーとレーズンのオートミールクッキー、
それにマハラジャきなこパルミエです。
めん棒でのばしたショートクラスト生地に
グラニュー糖ときなこをふって両側から巻いていきます。
はじめは素敵すぎるネーミングとぐるぐるに惹かれて
おもしろ半分で作ってみたのですが(ヲイ
ミルクティによく合っておいしい! →しばしば作るようになりました。
おやつ新報へ、ようこそ。レシピはこちらの本から。
源氏パイのようなハート型にしてもかわいらしいのですが、
ハロウィンの猫っぽくなる方が個人的に壷で
謎のマハラジャ感がなるべく出るように巻いております。
毎回違う感じになるのもおもしろい
ポットはアマンダさん、ティーカップはアラビアのルイージャ、
お菓子皿とミルク入れがホーンジーのブロンテです。
盛り合わせがのっているのは1862~90年頃のロイヤルウースターです。
脚付きのケーキスタンドで、横から見るとこんなふうになっています。
落ち着いたピンクと金彩に
手描きのすずらんの花束の雰囲気が気に入っています。
写真だとわかりにくいのですが;
高さがあるとすこし華やかになって、なんということのない焼き菓子でも
お茶ですよ感が出るのもありがたや。
<おまけ>
お菓子作りで大好きな工程の一つが
「型に生地を敷き込んだあと、めん棒を転がして余った生地を落とす」ことです←そこ?;
一度がっとやったらパスッと生地が落ちていくのがまことにさやけし。
飯沢匡『ヤンボウ ニンボウ トンボウ』
ヤンボウニンボウトンボウ 1―3びきのさるのぼうけん (いいざわただす・おはなしの本 4)①
ヤンボウニンボウトンボウ 2―3びきのさるのぼうけん (いいざわただす・おはなしの本 5)②
ヤンボウニンボウトンボウ 3―3びきのさるのぼうけん (いいざわただす・おはなしの本 6)③
ヤンボウ・ニンボウ・トンボウの子ザルの兄弟が、
中国から両親のいるインドを目指す旅のお話です。
三人は真っ白なサルです。
もともとは、お父さん・お母さん・おじいさん・おばあさんとインドで暮らしていましたが、
インドの王さまがめずらしい白いサルを中国の王さまに送ろうと考え、
お母さん以外の6人(匹?)は捕まえられて
中国へ連れてこられてしまったのでした。
ある日お城が火事になった隙に、みんなはお城を脱出します。
まずはお父さんが一人でインドへ向かい、無事に到着。
ルートや注意点が書かれたお父さんからの手紙を
つばめのリルさんが届けてくれます。
そこでしっかり者のヤンボウ、
食いしん坊で力持ちのニンボウ、
末っ子のかわいらしいトンボウのきょうだいは
非常食のクルミをたくさん持って出発しました。
「ボウ」は「ぼうやのボウ」(①p.10)だそうです
捕まったり食べられそうになったりする場面は数知れず、
海に流されるわ火山が爆発するわ雪崩が起こるわもりだくさんなのですが、
お父さんの手紙を参考にしたり動物たちの助けを借りたり、
兄弟で知恵を絞ったりしながら三人はあかるく進んで行きます。
途中から一緒に仲間に加わるカラスのトマトさん(赤が好きなのでこの名前)や
物識りのフクロウのおじさん、
ことあるごとに三人を陥れようと画策するキツネなど、
登場人物がそれぞれ魅力的でほんとにおもしろいです。
ユーモアたっぷりのエピソードがたくさんで、なかでも
必ず七五調で話さないといけないカルタザルと
その呪縛を解く?トマトさんの場面が秀逸すぎる。
カルタザルの王さまが、七五調で話さないトマトさんに向かって
「うそではないぞ、カラスのこ。いろはにほへと、ちりぬるを、あいつもきれいな七五ちょう」
「きれいじゃないわ」
「それでは、なにが、きれいだな」
「みじかいことば」
「みじかいことばは、みみざわり。ちょうしが出ぬから、きたないさ」
「いいわ」
「だめだめ、きたない、みだれてる」
「いいわ」(③p.55)
こんなふうに、トマトさんが一貫して「いいわ」で返していると
ついに王さまが
「よくないと、なんべんいったら、あんたはわかるのじゃね。
みじかいことばは、七五ちょうにならないから、だめだといってるのじゃよ。
まったく、わからんカラスだよ」(③p.56)
普通のしゃべり方になってしまうのですヽ(゚◇゚ )ノ
・・・・
この物語は、母がごく小さいころ、ラジオ番組として放送されていたのだそうです。
本を手に入れて、これ大好きだったのよ、懐かしいと言いながら
私と妹が寝る前に読んでくれていました。
オープニングの歌をそのまま再現して歌ってくれる(元合唱部)のが楽しかった!
耳に残る旋律で、よく三人で歌っていました(いまだに歌えます;
「しゅっぱつの歌」や「ごちそうのうた」など、
随所に歌がたくさん出てきて
本には挿絵と同じくらい、楽譜も載っています。
三巻本ですが、小さな山場をつぎつぎに越えていくので
挿絵を見ながら読み進めても
読んでもらって音だけで想像しながらでも、
同じように楽しめる物語だと思います。
戦後しばらくしてこの物語が送り出された頃の
大人が子どもに相対するときの矜持と
子どもの本来的な向日性への疑いのない信頼がすがすがしく伝わってきて、
「すべては直線に朗らかに©林芙美子」歌いながらいかねばと改めて思わされる本です。
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<迎春 2016>
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
よい年になりますように。
先日作ったいちご(トマトさんの大好物)のタルトです。
<おまけ>
①さるが登場する本と言ってたぶん最初に挙がるのは
『ひとまねこざる』のおさるのジョージだと思います。
深く考えず、干支で申年が来る前(2009年)に書いてしまっておりました;

②ちょっとわがままだけど仲間思いで愛嬌のあるトマトさんは、
作者曰く「ほんの二、三回、おもしろいカラスの子を出すつもりでだしたら、
きゅうに人気が出て、とてもひっこめることができなくなった(③p.201-2)」のだそうです。
『トンカチと花将軍』にも、トマトさんというアライグマが出てくるのですが
憎めない魅力的な脇役=トマト という概念がここで完全にできあがりました。
同じようにキツネは、『ニルスのふしぎな旅』のレックスと重なるイメージで残っております。
薔薇ノ花咲ク。
なにとなく紛らわはしきに©更級日記、ずいぶんと間があいてしまいました。すみません;
秋ばら、今年も元気に咲きました。
ヘリテージのつぼみに咲いたところ、
アイスバーグとL.D.ブレスウェイト。
ブレスウェイトは春よりも小ぶりで、深めの赤なのが嬉しいです。
お茶にしませう。
ブレスウェイトとスージー・クーパーのベネチアの色が合うので
毎年この組み合わせを見ると「秋深まれり」と思います。
写真を撮った日は晴れていましたが
銀のポットやカトラリーも、この時期の夕方、くもりかけた天気の日など
控えめなあかるさを内包しているようでいいなぁと思います。
お菓子はオレンジピール入りのパウンドケーキ(こちらのチョコ省略バージョン)です。
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ずっとピーターラビットのカレンダーを使っているのですが、
今月は『グロースターの仕立て屋』の挿絵でした。
ねずみさんsの背景にブルーウィローの砂糖入れが描かれていて、
見るたびふふふとなっています。
なんだか今年はあっという間に年の瀬を迎えてしまった気がします。
あまり書けなかったのに、遊びにいらしてくださった皆様には
本当に申し訳ありません;
来年はもう少しこまめに更新できるよう努めたいと思います。
一年間ほんとうにありがとうございました。
よい年をお迎えくださいませね。
『松田瓊子全集』+α
松田瓊子の全集です。
三年前に書いた『七つの蕾』と『すみれノオト』の記事で
参考文献として挙げていたのですが、
全集についてのご質問を頂くことが最近多いので、改めて書くことにしました。
メッセージで返信させて頂いた皆様、写真を載せますと言ったまま遅くなってしまって本当に申し訳ありません;
A5サイズのハードカバーが六巻に、「別巻 資料編」というソフトカバーが一冊あります。
出版元は大空社、セットで販売されました。
・第一巻 「お人形の歌」「七つの蕾」
・第二巻 「野辺の子等」「小さき碧」「サフランの歌」
・第三巻 「紫苑の園」「香澄(続・紫苑の園)」
・第四巻 「野の小路」
未発表作品「眠る白鳥」「こひつじ」「ゆりかご」「湖畔の夏」
・第五巻 詩歌小品集「おもいで」
「日記(上)」昭和8・9・10年
※学校作文、短歌、「おもいで」続集、村井和子宛書簡(昭和12~13年)も収録
・第六巻 「日記(下)」昭和12・14年
・別巻 資料編
父の野村胡堂や夫の松田智雄らが書いた跋文、写真や年譜などが収録されています。
カバーの絵は一~四巻が中原淳一、
戦後ひまわり社から瓊子の本が出版されたときの表紙が使われています。
五・六巻は瓊子の妹の野村稔子の絵です。
すみれノオト ---松田瓊子コレクションこのうち、第二巻の「サフランの歌」、第四巻の「湖畔の夏」、
第五巻の「おもいで」所収の随筆や小品が五つと
「おもいで」及び「おもいで続集」に収められている短歌のうち73首、
昭和8・9・11・12年の日記が『すみれノオト』に収録されています。
日記は全集に収められているすべてではなく、基本的には結婚するまでの
穏やかな記述や情景の描写が多い部分が取り上げられています
『七つの蕾』は、ひまわり社の復刻版が今も国書刊行会から出ています。
『紫苑の園』なども、絶版ですが同じ時期に復刻版が出ているので
図書館にある確率が高いかと思います
・・・
全集が出版されたときは学生で、とても手が届く値段ではなく;
読みたい読みたいと思っているうち
あっという間に絶版になってしまったように記憶しています。
なので何度も図書館で借りて、少しずつ読みました。
何年も経ってから、たまたま古本屋さんで見つけて手に入れることができましたが
ずっと前、借りた本を読みながらとったメモや
気兼ねなく線を引いたり付箋をつけたりしたコピーもなじんでいて、
かさばりますが今も大事にとってあります。
『七つの蕾』の記事はもともと
『サフランの歌』と『紫苑の園』とも一緒になっていたのですが、
長くなりすぎて切ったので、いつかまた書きたいなと思います(逃げないでー。
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秋ばらが咲き始めました。
グラハム・トーマス(通称グラハムさん。
春よりもどことなく落ち着いている風情がやすらかなりけり。




























