こんにちは。
公認心理師/学校心理士の東(ひがし)です。
私は一週間の中で、あちらこちらの相談業務(学校・大学・病院)に携わらせてもらっています。
同時期に小児~青年+保護者世代やその関係者も含めると、幅広い年齢層の方々とお会いする機会をいただいています。
その中で、最近思うことがあります。
それは困難な状況の時、周りから支えてもらった経験のある人は、環境や状況が変わって、再び困難な状況になったとしても、避難先を探し出し解決に向うことができる傾向があるということです。
学生相談室に来る大学生と話していると、彼らにはいくつか共通点があることに気が付くようになってきました。
過去のつらい時期に「学校の先生やスクールカウンセラー(あるいは外部の相談機関等)に話しを聞いてもらっていた。」という体験を持ち、「困った時は、相談できる人に聞いてみよう。」と、相談室を訪ねることに比較的抵抗感がない(むしろ興味をもって訪れてくれる)印象を受けます。
一方で、これまで少々の困りを抱えつつも相談する経験のないまま、どうにか大学まで進学してきた学生さんや、大学生になってはじめて困難に直面することになった学生さんは、他者に弱みを打ち明けることや人に頼ることに抵抗感があり、相談することに対してネガティブなイメージを持っている場合が多いような気がしています。
小中高のスクールカウンセラーは、ずっとその子の成長過程に付き合うわけでもなく、一時的な関りで終わってしまうことに、時々考えさせられることがあります。
しかし、泳ぎ方を学んだら、ある程度はどの海やプールでも泳げるようになるのと同じで、少しでも「話してみて良かった。」と感じることができた子どもたちは、自分たちの手元を離れても、新しい環境の中で再び安全な関係や場所を見つけ出す力を身につけていることに、目の前の学生さん達から学ばせてもらっています。
それと同時に、学校の中で初めて出会う心理士(になる場合が多い)として、相手が「話さなければよかった。」「もう二度と相談したくない。」という残念な印象で終わらないよう、責任の重みを感じつつ、日々緊張感をもって研鑽を積み続けていくしかないと思っています。
多くの子どもたちが気軽に「困った時は誰かに相談する」という体験をして、そこから自己解決力を身につけ、さらには「誰かが困っていたら、今度は自分が支える」という良い循環が、今よりも、もっと広がっていくといいなぁと思っています。
私の“良い循環”のイメージは↑こんな感じ
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