信長さんと秀吉さんと家康さんのお話です。
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秀吉はよくいわれるように、信長の「天下国家を支配していくこととは何か」に学び、それに向かって行動した。
この延長線上に朝鮮出兵や海外進出構想があったのだが、これは失敗している。
家康は、秀吉のつくった基盤をうまく引き継ぎ、修正して、徳川家が日本を支配していくことができるように、小さくだがうまくまとめたところにその才能を発揮した。
この点で、その役割を三人がうまく分担できたとされている。
会田雄次京都大学教授は次のように表現している。
「たとえていうならば、餅をつく奴とこねる奴と食べる奴という、例の狂歌ではないですけど、この三人は本当にうまいこといきました」
「たとえていうならば、信長は上を向いて歩き、秀吉は真っすぐ前を向いて歩き、そして家康は足元を見て歩いた、となるでしょうか」(『だから歴史は面白い』谷沢永一対談集・潮出版社)
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「覚悟のススメ」
大杉 学 著
総合法令出版株式会社より
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この三人の中で、日本人に圧倒的に人気があるのは秀吉さんのようです。
NHKの大河ドラマでは秀吉さんが登場すると視聴率が稼げるとまでいわれているそうです。
あの斎藤一人さんも、「“太閤記”司馬遼太郎 著」を読むことをすすめているのだとか。
秀吉さんといえば、目の前の与えられた仕事を一生懸命やった結果、異例の出世を繰り返し、天下人になったことで有名です。
もちろん、信長さんも家康さんも、それぞれに良さがありますね♪
天下を取るという目標を掲げて突き進む信長さんも素晴らしいですし、何よりそうでなければあれほどのスピードで勢力の拡大は難しいでしょう。
家康さんは、この名言が凄さを物語っています。
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり」
この意味は、
「人の一生というものは、重い荷を背負って遠い道を行くようなものだ。急いではいけない。
不自由が当たり前と考えれば、不満は生じない。
心に欲が起きたときには、苦しかった時を思い出すことだ。
がまんすることが無事に長く安らかでいられる基礎で、“怒り”は敵と思いなさい。
勝つことばかり知って、負けを知らないことは危険である。
自分の行動について反省し、人の責任を攻めてはいけない。
足りないほうが、やり過ぎてしまっているよりは優れている」
信長さんも秀吉さんも家康さんも、学ぶところが沢山あります。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ですね♪
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「魂が震える話」
発行人:けい