めまい診療  -5ページ目

VHITとカロリックの会についての論文

 

 

Auris Nasus Larynx
. 2022 Nov 26;S0385-8146(22)00220-6. doi: 10.1016/j.anl.2022.11.001. Online ahead of print.
Effects of endolymphatic space volume on discrepancy of results between caloric test and video head impulse test
Keita Ueda 1, Taeko Ito 2, Hiroshi Inui 3, Hiroto Fujita 2, Tomoyuki Shiozaki 2, Toshiteru Miyasaka 4, Kimihiko Kichikawa 4, Tadashi Kitahara 2

VHITとカロリックテストの結果の解離についての論文です。
原因として内リンパ水腫の存在がおおきいとしています。
もともとメニエール病で顕著に認められることがしらていました。
カロリックテストが異常でVHIT正常というパターンがおおくみれます。

 

メニエールでは約40%

イタリアからのPPPDのリスクについての論文

Audiol Res
. 2022 Oct 27;12(6):589-595. doi: 10.3390/audiolres12060058.
Persistent Postural Perceptual Dizziness in Episodic Vestibular Disorders
Valeria Gambacorta 1, Alessandra D'Orazio 1, Vincenzo Pugliese 1, Alfredo Di Giovanni 1, Giampietro Ricci 1, Mario Faralli 1

イタリアからのPPPDのリスクについての論文

反復性めまい疾患として頻度高い物はBPPV,VM,MDとした上で診断確定した376例のこれらの患者のうちPPPDの診断基準に該当する症例をしらべると34例で該当した。その結果一つの疾患では3.9%2疾患では22.4%であり二疾患を持っていると発症率が高い
また疾患別ではそれぞれ2.34%,16,45%,3.92%とVMで最も高かった

これらのことから複数の前庭疾患の経過とVMがPPPD(持続性知覚性性姿勢誘発めまい)の発症に重要なリスクとしている。

このことからVMの診断はPPPDの早期診断という意味でも重要であることがわかる。
 

めまい学会 in 奈良

本日から奈良県でめまい学会が開催

VHITやリハビリ、CGRP薬が今年のトピックスでしょうか

めまいとポリファーマシーの問題です

めまいとポリファーマシーの問題です

 

Ear Hear
. 2022 Nov 15. doi: 10.1097/AUD.0000000000001292. Online ahead of print.
Prevalence of Polypharmacy in Patients With Vestibular and Balance Complaints
Seth S Jeong 1 2, Tiffany Chen 1, Tatianna A Timor 3, Adrienne L Busch 4, Ted A Meyer 1, Shaun A Nguyen 1, Habib G Rizk 1

メニエール病の診断マーカーとしてカロリックとVHITの解離を応用できる

Review J Neurol
. 2021 Feb;268(2):431-439. doi: 10.1007/s00415-019-09431-9. Epub 2019 Jun 20.
Dissociation of caloric and head impulse tests: a marker of Meniere's disease
I P Hannigan 1 2, M S Welgampola 2 3, Shaun R D Watson 4 5
Affiliations expand
メニエール病の診断マーカーとしてカロリックとVHITの解離を応用できるとした論文ですがメニエールではカロリック異常がだVHIT正常と言うパターンがおおくみとめらるということです。つまり両方の検査をするひつようがあるということです。

メニエール病の発作期の眼振が刺激性から麻痺性に変わる症例がおおいのですが

J Neurol
. 2022 Oct 1. doi: 10.1007/s00415-022-11367-6. Online ahead of print.
Factors associated with spontaneous nystagmus changes in acute Ménière's disease
Munehisa Fukushima 1, Sadanori Waki 2, Saho Makino 2, Shiro Akahani 2


メニエール病の発作期の眼振が刺激性から麻痺性に変わる症例がおおいのですが
一部は麻痺性ではじまりまひせいのままです。
CP%とEHの大きさが軽症だと方向がかわるということです。
20例の発赤の眼振をあつめたのはすごいとおもいます。

CGPRの会 イン立川 アイモビーク

昨日は立川でアイモビークの会がありました。

 

頭痛専門医の方とディスカションすることができました。

 

日本における片頭痛予防薬としてのCGRP薬は

エムガルディ、アイモビーク、アジョビとありますが

アイモビークは副作用が少ない

エムガルディはローディングdoesが2Aなので負担が高いが初月効果は実感しやすい。

 

一剤無効でべつのにすると有効なことがある。スイッチした、初月に効果がみられることもある(前薬の残約効果 、コンビネーション)

 

効果が出にくい人としてうつの人があがれれていました。

 

また唾液中のCGRP濃度と予防効果の間にそうかんがらみられたという論文が引用されていました。

 

肝心のCGRP薬の片頭痛に関連した。めまい症状に対する効果ですが

演者の柴田先生は、めまいのような症状はロメリジンが有効 中枢に作用する物がよいのではないかといっていました。

中枢に作用する片頭痛予防薬はキーワードとなりそうです。

 

前庭性片頭痛の機序がはっきりしないとなんとも言えないですね。

 

片頭痛に関してはたまにスーパーレスポンダーがいて投薬不要になる(注射¥も)

 

使用のポイントとしては職員のナースに初めにうつと口コミが、、

それから女性では髪をセットしている方は経済的余裕があるのでおすすめしてみる価値があるということでした。

 

他に本剤をすすめるべき人として

CM、MOH

HIT6が60以上の人

そして入室時くらい人

これが効果があると次回入室時に明るくなることで判定可能だそうです。このあたりはめまいの患者さんと一緒だと思いました。

 

 

 

 

卵形嚢機能と起立性調節障害の関係

Clin Auton Res
. 2022 Sep 8. doi: 10.1007/s10286-022-00890-1. Online ahead of print.
Utricular dysfunction in patients with orthostatic hypotension
Jae-Gyum Kim 1, Jeong-Heon Lee 1, Sun-Uk Lee 2, Jeong-Yoon Choi 3 4, Byung-Jo Kim 1 5, Ji-Soo Kim 3 4
Affiliations expand


起立性低血圧と耳石障害の関連性の論文ですが
これまで青木先生のcVEMP
の論文で球形嚢障害とODの関係についてなんとなくいしきをしていました。

この論文では卵形嚢障害との関係をしめしており
oVEMPの潜時と振幅が起立試験の血圧変化それぞれ正の相関 、負の相関をしめしており
つまり卵形嚢機能が起立時の血圧変動に必要であることを示しています。

抄録しか読んでいないので
cVEMPの先行論文との違いについてや
oVEMPの記録条件についてはわかりませんが追ってみてみたいと思います。

引用文献68Aoki M, Sakaida Y, Tanaka K, Mizuta K, Ito Y (2012) Evidence for vestibular dysfunction in orthostatic hypotension. Exp Brain Res 217(2):251–259 - PubMed - DOI

をどのように引用しているのかと測定条件がしりたいところです。

 

骨導OVEMPでした。

集団めまいリハビリテーション

 

 

以前の病院に見学に来た韓国の先生が論文を書きました。

集団めまいリハビリは日本発のものですが英文論文にされてしまったのは少し残念です。

本文を見ると引用をしていますが、プログラムはそのままパクリですね。

 

 

 

 

Otol Neurotol
. 2022 Sep 9. doi: 10.1097/MAO.0000000000003675. Online ahead of print.
Group Vestibular Rehabilitation Program: A Cost-Effective Outpatient Management Option for Dizzy Patients
Jae Sang Han 1, Jung Mee Park 2, Yeonji Kim 1, Jae-Hyun Seo 1, So Young Park 1, Shi Nae Park 1
Affiliations collapse
Affiliations

睡眠時無呼吸症候群患者の蝸牛前庭機能についての検討です。

睡眠時無呼吸症候群患者の蝸牛前庭機能についての検討です。

当然ながらOSAS患者では機能低下がみられ
特に水平半規管左右の機能が有意に低下
聴力でも差が認められていました。

特に重症OSASでは顕著です

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36054674/