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保健所での全ての業務は医師だけではなく

 

保健師、薬剤師、獣医師、診療放射線技師

 

臨床検査技師、事務など複数の職種が関わって業務が行われていることや

 

保健所の対人保健業務の感染症対策についてご紹介しました。

 

その記事はこちら。

 

 

 

 

 

保健所の仕事の守備範囲は広いんですよね。

 

今回は対物保健業務について

 

具体的にどのような取り組みが行われるのかをご紹介しますね。

 

対物保健業務の実際…食品衛生、環境衛生

「保健所の仕事」というと

 

食品衛生関連のことが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

保健所は食品衛生法に基づき

 

食品等事業者(飲食店や食品製造施設、食品販売施設など)の営業許可

 

営業施設の監視・指導、食中毒の調査・検査や

 

違反業者への行政処分

 

食品等事業者や一般の住民の方に対する

 

衛生教育・情報提供などを行っています。

 

 

 

 

 

 

医師がスタッフとして勤務する場合は

 

対人保健業務か企画調整業務のどちらかに

 

配属されることが多いようです。

 

対物保健業務には配属されることがなかったとしても

 

無関係ではもちろんありません。

 

 

 

 

 

 

食品衛生は感染症と繋がっている

保育園や高齢者施設などで

 

ノロウイルスが流行して保健所に相談があった場合など

 

職員が聞き取り調査や環境調査などを行い

 

流行してしまった要因を検討したり

 

今後の予防対策を指導したりします。

 

 

 

 

 

 

これらの施設は

 

給食設備が併設されていることが多いので

 

感染症担当の医師、保健師や

 

食品衛生担当の薬剤師など合同で

 

対応することが多くあります。

 

 

 

 

 

食品衛生からの調査

提供した給食の原材料と

 

調理済み食品を検食として冷凍保存してあるので

 

それを持ち帰り検査を行い

 

調理台やまな板などの拭き取り調査も行います。

 

 

 

 

 

感染症からの調査

嘔吐や下痢が見られた場合の

 

排泄物の処理や手洗いなどの対応について調査します。

 

 

 

 

 

 

 

食を介して広がった場合は

 

食中毒の取り扱いになりますし

 

人から人へ広がった場合は

 

感染症での取り扱いで対応することになり

 

どちらか片方のことも、両方関係することもあります。

 

 

 

 

 

 

それぞれの持ち場を分担して対応していきます。

 

関係者の方の健康観察を行ったり

 

感染が広がった経路が明らかになれば

 

その経路を絶って感染が広がらないようにすることや

 

一般的な感染予防策の指導などをおこないます。

 

 

 

 

 

環境衛生にも医師は関わる

人々の生活に関わり、衛生管理が必要な施設に対して

 

営業許可や届出、監視や立入検査などを行い

 

貯水槽水道施設の設置に関する業務や

 

飲用井戸の衛生管理の指導も行っています。

 

 

 

 

 

 

また、動物由来の感染症から

 

人の健康を守ることも業務に含まれます。

 

狂犬病だけでなく、新型インフルエンザ

 

食中毒など、あらゆる感染症に動物が関連していることがあり

 

国際化が進む中で

 

今後海外から新たな動物由来感染症が

 

入ってくる可能性も指摘されています。

 

 

 

 

 

 

温泉施設のレジオネラ肺炎

このブログでもご紹介しましたよね。

 

きちんと管理されている温泉施設であれば心配ありませんが

 

管理が不十分だと、レジオネラ菌が増殖し

 

レジオネラ肺炎を引き起こすことがあります。

 

そんなことが発生した場合は

 

環境衛生担当だけでなく

 

感染症担当の職員と合同で調査、対応を行います。

 

ここでも、当然、専門職としての医師の関りが必要になってきます。

 

 

 

 

 

ヒトにも動物にも感染する 人畜共通感染症

鳥インフルエンザ

ヒトにも動物にも、といえば

 

鳥インフルエンザがよく知られていますよね。

 

養鶏場などで一度発生すると、迅速な対応が必要になります。

 

そのため、屋外にテントを設営するなどの準備をしての

 

大がかりな訓練を定期的にしています。

 

 

 

 

 

 

複数の保健所から召集され

 

環境衛生担当の獣医師達が主導し

 

医師や保健師など感染症担当は補助で参加することとなります。

 

とにかく、ヒトの健康に関わることなので

 

医師はあちこちに顔を出し、仕事を任されているのです。

 

 

 

 

 

 

直接患者さんを診るわけではないので気が付きにくいですが

 

地域住民の方の健康を広く守るのが保健所の仕事なのです。