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新型コロナウイルス感染症の流行に伴い

 

積極的疫学調査などをはじめ

 

感染症への対応に関する重要な役割を担う保健所の仕事や

 

機能について、注目が集まりました。

 

ですが、保健所が担う仕事は

 

新興感染症への対応だけではありません。

 

 

 

 

 

 

何も起きていない日常から

 

地域の医療提供体制を維持し

 

住民の方々の健康を守っていくために、さまざまな仕事を行っているのです。

 

 

 

 

 

 

保健所で働く医師や多職種の職員や

 

保健所の仕事についてお伝えしている

 

保健所の仕事って?シリーズの2回目です。

 

①はこちら。

 

 

 

 

 

保健所が担う仕事をピックアップして

 

それぞれ具体的に

 

どのような取り組みが行われるのかをご紹介したいなと思います。

 

今回は感染症対策です。

 

 

対人保健業務の実際…感染症対策

保健所をはじめとする公衆衛生体制は

 

もともと結核に対応することを念頭に整備されてきました。

 

日本では戦前、戦中、戦後にかけて

 

国民病は結核と言われていた時代がありましたからね。

 

ここでは、その結核を例に保健所での業務を詳しく見ていきます。

 

 

 

 

 

結核は減ってきているけど

かつて国民病といわれていた結核ですが

 

患者さんの人数はずいぶん減少してきています。

 

日本もとうとう低蔓延国の仲間入りをしましたし

 

結核という病気を聞くことも

 

少なくなったのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

ですが、実は今でもご高齢の方だけでなく

 

若い方の発症もみられているんですよ。

 

要注意の感染症であることには変わりないと考えています。

 

 

 

 

 

 

患者さんだけでなく、地域も守るのが保健所の仕事

保健所は普段から

 

結核の早期発見やまん延防止のための

 

定期的な健康診断実施の呼びかけや実施状況の把握をしています。

 

 

 

 

 

 

また、結核患者を診断した

 

医師からの届出を受領したら、それに基づいて患者登録を行い、

 

家庭訪問によるフォローアップや

 

治療終了後の管理検診をするのも保健所の役割です。

 

 

 

 

 

 

結核患者さんの診断、治療は医療機関の医師が行いますが

 

結核患者さんのご家族の方や職場の同僚の方など

 

感染したかもしれないと考えられる接触者の方々の

 

健康調査や結核検診を行っていきます。

 

 

 

 

 

 

結核検診を行って

 

感染が疑わしい方や発病している恐れがある方が見つかった場合は

 

医療機関に紹介し、精密検査や

 

必要に応じて治療を受けていただきます。

 

これらの対応は、過去に行われた

 

新型コロナの対応と少し似ていますよね。

 

 

 

 

 

 

そして、患者さんやその周囲の方々への働きかけだけでなく

 

医療機関や地域全体に対しても

 

その業務は広がりを見せます。

 

 

 

 

 

 

一般住民の方や地域の高齢者施設等の関係者の方に対して

 

健康教育などで結核に関する知識の普及を行ったり

 

患者さんの発生時には

 

医師会等を通じて地域の関係機関に周知を図ったり

 

といったことを行っています。

 

 

 

 

 

医師としての関わりも幅広い

医師としての関わりは

 

患者さんの発生届を受付けた後に

 

他の職員と協力しながら接触者の方への検診の検討や

 

実際に検診を行うこと、検診結果の把握とその事後対応が主となります。

 

 

 

 

 

 

専門職種の職員、それぞれの業務について相談を受けたり

 

方針決定する手助けも行います。

 

一緒に仕事をする周りの職員から

 

頼りにしてもらえるのもうれしい場面となります。

 

 

 

 

 

 

一般の方対象の健康教育のため講師としての派遣されたり

 

医師会所属の医師対象の説明会

 

ローカルテレビ局やラジオで住民の方への啓発活動を行うこともあります。

 

患者さんやそのご家族など関係者の方への直接的な関わりから

 

地域への広い働きかけや

 

体制づくりまでさまざまな役割を担うことができます。

 
患者さんを診るだけが、医師の仕事じゃないってことですね。