わが心のアルカンタラ・その10
2014年の旅
さ~て、お話が長くなってるけど、いよいよ今回の心旅・本題を語ろう。2014年7月某日の朝、怪人はアルタミラ⇒マラバ行きのバスに乗った。行程は、トランス・アマゾニカ街道。走行時間は、約12時間。昔を思うと、ベロ・モンチ・ダムの派生工事のおかげで随分と早くなっているけど、やっぱ遠い。夜にマラバ着。前に泊まったことがあるホテルに投宿。翌朝の朝、マラバ⇒インペラトリスのバスに乗った。実は9月にインペラトリス付近で熱帯魚観察チームの行動予定があるんで、その調査も兼ねていた。そして同日の夜中便で空路サン・ルイスに入った。次の午前中は市内の散策に当て、午後の定期船でサン・マルコス湾を渡って、アルカンタラの丘の上に宿をとった。
翌日の干潮は、午前11時30分ころだというのをネットで調べてあった。8時ころタクシーでボロネーザ海岸に行く。ぐげげ・げげっ…… なんだか以前と風景の感じが、ちょっと変わっているみたい。岸辺の状況だ。昔は、マングローブなんて生えてなかったよなぁ?
今のバロネーザ海岸の風景(化石岩盤はマングローブに覆われた)
時が経つのは悲しい、ってのは全てのフェミニンの嘆きだけど、この海岸にもお肌の変化が顕著に現れてしまっている! 細かい黒い泥が岸辺を覆っている。以前に恐竜を掘ったとこは、有明海みたいな干潟になってるじゃあな~いか(汗)。トボトボと怪人は岸辺を歩いていった。かろうじて残っていたシルト岩質の岩盤にシューズを泥まみれにして登った。上空を見上げると、20年前と同じ青い空。額から頬を伝って汗が顎に流れていく。20年前と同じ乾燥した熱帯の空気。しかし、足元のテラ(地球)には、しっかりと年月が刻まれていた。
それでもテラ母神は、少しだけ怪人を歓迎してはくれた。一部のシルト岩に恐竜の足跡が僅かに地表に現れていたのである。
今回のバロネーザ海岸で見た化石は、ウミユリ状の♀型のブツが、たった1つ。まあ、こんなこともあるさ(笑)。
以前に化石を掘った露頭は、干潟の底に完全に沈んでいる。泥の表面にシオマネキがたくさんいた。シオマちゃんさぁ……、とシオマネ語で怪人が語りかける。お腰に下げたキビダンゴ(持ってないけど)をあげるから、底からディノ歯を掘ってきてくれない? でも、バロネーザ海岸のシオマネキは、難聴みたいだった(笑)。あぁ、また悲しい。
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わが心のアルカンタラ・その9
マラニョン州のパルナイーバ堆積盆地は、北東側が大西洋でブッツりと切られたようになっている。北東にあった堆積物は海の藻屑と消えたのか? しかぁ~し、自作タイム・マシーンに乗って、20世紀初頭のドイツ、奇人学者だったアルフレート・ウェーゲナーさん会って(笑)聞いてみよう。彼はパイプの煙をくゆらせながら、こう答えてくれた。
「たしか1910年だった。世界地図を見ていたんだ。そのとき、南大西洋を挟んで南アメリカ大陸の東海岸線とアフリカ大陸の西海岸線が、♂♀ファック的に似ていることに気づいたんだよね。1912年に地質学会で大陸移動説ってのを発表したんだけど、オマエはバカじゃないかと笑われたよ。頭が化石のオエライさん学者の相手をするのは疲れるね(笑)。オレは探検野朗だから、フィールドのほうが好きだよ。ちなみに、ブラジルの沿岸にある化石層は、対岸のアフリカに続いているに違いないよ……」
快いインタビュー回答ありがとうございました。さてアフリカには化石産地のビッグ・ネームがある。ケン・ケン層(Kem-Kem Beds)だ。モロッコ~アルジェリアのサハラ砂漠に分布している。ここから多種のワニ型爬虫類、そして恐竜化石などが多産する。特に有名なブツは、カルカロドントサウルス・サハリクス(Carcharodontosaurus saharicus)、スピノサウルス・エジプティアクス(Spinosaurus aegyptiacus)など肉食もの。ここの特徴として肉食竜がやけに多いことが知られているけど、草食ものではレバッキサウルスが有名だ。
以上に挙げたアフリカ種類にごく近縁なブツが、アルカンタラ層から産出することは今まで記してきたね。ウェーゲナーさんがグリーンランド冒険の氷河で壮絶な疲労凍死をしてから数十年、学会ではプレート・テクトニクス理論がもてはやされるようになった。今では約1億年前に、両大陸が分離したってのが定説になっている。
モロッコのケン・ケン・ベッドから記載されている全長8メートル級の肉食竜に「三角州の走者」をキャッチにしたデルタドロメウスがいる。こいつの歯もいいね。系統として怪人が大好きなアベリサウルス系じゃないか、とされている。アベリサウルス類(カルノタウルスなんか)は、頭骨の格好がいいんだ。
アルカンタラ層からは、まだ正式なアベリサウルス類の報告はないけど、そのうちに記載されるかも知れない。
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お知らせ
フィッシュ・スカルをヤフオクに出品しました!
AMAT美術館ショップの店頭にあったフィッシュ・スカルをヤフー・オークションに出しました。品物は、カショーロの19cmと18cm、タライロン15cm、それにマニアが泣いて喜ぶタライロン&ホーリーのホプリアス属2種セット(各10cm)の4点です。ヤフオクのURLは、下記です。
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g142829185
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興味のあるかたは、ぜひご覧になってください!
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わが心のアルカンタラ・その8
心旅の起源・5
実を言いますと(笑)、このアルカンタラのバロネーザ海岸には、数ヵ月後にまた訪れている。そのときはハンマーを持っていった。そのときに掘ったのが下の化石類である。
第一標本とほぼ同大だけど、ずっと厚みが少ないんで明らかに別種。第一標本は、カルカロドントサウルス類とされているものに似ていたけど、第二標本の所属は不明。この第二標本の入っていた岩は、化石の集中した塊だった。
同じマトリックス(母岩)から、草食竜の歯もでた。しかし、これも怪人には同定ができない。悲しい…… 棒状で先端が斜めに削られていたから竜脚類にマチガイないとは思うけど、ディプロ系かティタノ系かも判らない。
大型竜脚類の歯は、棒状である(アルゼンチンのリマイサウルス)
同じマトリックスには、さらに爬虫類の下顎骨もあった。始めはワニ型類かなと思っていたけど、モササウルス類の可能性もありかも。これも怪人には同定ができなかった。またまた悲しい……
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わが心のアルカンタラ・その7
心旅の起源・4
テラ女神が微笑んだ(笑)。タバコ灰が海水に溶けた瞬間、足元のシルト岩から僅かに覗いていた褐色をしたペケーニョちいさな面が怪人の網膜に光ったのである。慧眼なオレさまが、それを見逃す筈がな~い(笑)。その輝きは、エナエル質のルーツに見えた。怪人は極東島にいたころ、福島県いわき双葉にある桜沢で白亜紀サメの歯を掘った経験があった。それに似たような光沢。先ほど博物館で観たブツの光沢にも似ている。こりゃこりゃ、もしかしたら…… 期待はしてなかったけど、デイパックの中に何故か(笑)、ドライバーが一本潜んでいた。化石のまわりの、けっこう柔らかめのシルト岩をそれで削っていくと、出たあぁ~あああ!
オルガスムスの瞬間。紅顔の美少年(?)ころから化石採集をやっているんだけど、過去ベストはアンモナイト(直径メートル級まで)、それに三葉虫の破片が限界だった。いつか恐竜を掘りた~いという夢はずっと持っていた。Um sonho tornado realidade(ドリーム・カム・トゥルー)。やっぱ日ごろの行いが、い~んだね(大笑)。
アルカンタラ層の化石・その3
このシリーズ、『わが心のアルカンタラ』、冒頭付近で紹介した論文であるnew dinosaur (Theropoda, Spinosauridae) from the Cretaceous (Cenomanian) Alcântara Formation, Cajual Island, Brazil. で記載された標本画像を載せよう。
オシャライアは、アフリカのモロッコで記載されたスピノサウルス属にたいへん近縁とされている。怪人は、サン・パウロにある宝石&化石商で、モロッコ産スピノの歯をイジくったことがある。1本が200ドルもしていたブツは、なかなか保存が良かった。対してカジュアル島のブツは、ちょっと保存が悪いようだ。それは化石が多産する部位が、コングロメレートすなわち礫岩の層であることに要因がある。
一般にコングロに入っている化石は磨耗が大きい。堆積環境で硬い礫と化石が攪拌されるからであるね。前に画像を載せたカジュアル島産のカルカロドントサウルス類歯も、エッジのギザギザ(これが肉食竜の歯の魅力でもあるのにね……)が磨耗しているブツが多いようだ。同じアルカンタラ層でも、バロネーザ海岸で怪人がめっけた歯の入っていた層は、もっと細かいシルト岩質。こっちのほうは、保存がまずまず良好だった。
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わが心のアルカンタラ・その6
心旅の起源・3
アラカンタラのバロネーザ海岸の崖を観察しながら歩いた。岸辺に近い平たい部分にも露頭が広がっていた。そっちのほうは縦に切られた崖と違って、層位と平行した面が露出していた。恐竜の足跡が見れるなら、こっちのほうだろうと見当をつけた。風化したシルト岩(砂より細かく粘土より粗い砕屑物が固まった石)の表面にそれらしいのがあった。3本の指のある長さ50センチほどのもの。
博物館の写真と違って色が塗ってない(笑)ので、かなりオボロげではあ~るけど、マチガイない。しか~し、もし普通のサピーが見たら、単なるクボミでもあ~る(笑)。
恐竜足跡のあった層より少し下部辺り、海水が岸辺を洗っていた露頭の上に座って、タバコに火をつけた。紫煙をゆっくり吐きだして、とりあえず、これで今回の旅行目的は果たせたかな? 、とちょっと安堵の息をもらした。灰が落ちてかすかに水面がジュっと鳴った。ヘビースモーカーとして知られたテラ母神からの天の恵音に、何げな~く顔が下を向いた。あれっ?
アルカンタラ層の化石・その2
同層の化石の続きだ。カルカロドントサウルスと並んで多い歯は、棒状円錐のもの。これはスピノサウルス類の歯であるね。スピノサウルス類は、テラ地史上の最大長肉食恐竜である。最近のこと、アクアライフ誌が出している人気雑誌アロワナ・ライブに、この恐竜と古代魚に関した記事をちょっと書いた。近々に掲載になる予定なので、買って読んでちょうだい。
スピノ歯にかなり紛らわしいのが、最近に記載された翼竜(空飛ぶ爬虫類)の歯。ちょっと湾曲がある。
アニャングエラ(Anhanguera spp.)類ってのは、歯の鋭い大型翼竜。翼開長は、数メートル。属名は、インディオ伝説の悪魔アニャンガからもらっている。ラテン系の二重子音に無知な極東サピー賢人たちは、アンハングエラと発音している。こいつがアンハングエラなら、ピラニア(Piranha)はピランハだよ(笑)。
そう言えば、草食である竜脚類のレバッキサウルス(ディプロドクス類)の歯も棒状だったね。アルカンタラ層からは、竜脚類の進化群ティタノサウルス類も報告されている。悲しいことに怪人は、ディプロドクス類とティタノサウルス類の歯の違いについてまるで知らない。もっともっとムーチョ標本を見たいと思っている。
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お知らせ!
かねてより本ブログでお知らせしておりました、一部の世界でAAM(アマゾン・アート・マン)の異名をもつ(?)怪人が手がけるタンジブル(実体のある)作品を電影で紹介するアート・ミュージアム、『AMAT美術館』サイトがオープンしました!
↓ ここをクリック!
展示セクションは、いくつかあるけど、まずスカル・アート。現在のところ、牙のある格好いいカラシンを中心に、5科7属11種を展示している。現在、ナッテリー・ピラニア、イエロー・ピラニアのスカルなど製作中で、完成後に載せる予定。順次、作品を増やしていく。
次のセクションは、イクチオロジカル・アート・イラストレーション(魚類の博物画)。新熱帯区(中南米)の三大魚族は、①カラシン目、②ナマズ目、③スズキ目シクリッドの魚たちである。現在展示中のイラストは、①が3種5枚、②が9種6枚、③が37種40枚である。作画用ペン005がアマゾンに届いたので新規描画も始める予定だ。
併設ショップでは、フィッシュ・スカル、イクチオロジカル・イラストレーション、その他を販売している。販売品は、順次増やしていく予定だ。
美術館の案内は、AVG(アマット・ヴァーチャル・ギャールズ)がコンパニオン。現在、21名のサピー・フェミニンちゃん+ブラジル沿岸のメソゾイックから運んできた恐竜オシャライア・キロンベンシス♀愛称キロンビーちゃんで構成している。どっかの島の48と違って数字は進化していく予定だ。
美術館からのリンク・ページもある。怪人が新規に構築イメージしている2つのネタ、「南米大陸の博物」&「南米大陸の美女」も順次アップロードされる(かも知れない・笑)。
★ 興味のある貴兄&貴女、ぜひ訪問してください!
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●AMAT美術館
わが心のアルカンタラ・その5
心旅の起源・2
マラニョン連邦大学の女の子に、そそのかされた怪人は、サン・ルイス旧市街にあるプレイヤ・グランデってところからアルカンタラ行きの乗り合い船に乗った。古びた市街の急な坂を登ると、小さな博物館があった。ミュージアム・フェチの怪人が早々に入館すると、展示品にバロネーザ海岸の恐竜足跡写真が飾ってあった。こんなの見たいなぁ。
さらに展示品に、5センチほどの大きさの格好良く輝いた肉食恐竜の歯があった。涎は垂れるけど、こんなのは、まあめっけらんないよねぇ。博物館を出てから、ジモピーに道順を聞き、奥へ進んで右に折れて丘陵をくだったところがバロネーザ海岸だった。いかにもメソゾイックな地層という感じの崖が右手あった。崖下の海岸線を歩いていく。まったくの偶然から、うまい具合に干潮の時間だった。
アルカンタラ層の化石・その1
今日の講座は、イタペクル層群上位にあるアルカンタラ層である。時代は、クレタシアス(白亜紀)のセノマニアン階(昨日の表を参照)ころ。1億50万年~9390万年前ころとされるね。バロネーザ海岸の露頭は、このアルカンタラ層のものである。「ブラジル最大の恐竜の墓場」のキャッチをもらっているカジュアル島も同層である。ここから掘られた古代生物を紹介しよう。まずは、肺魚類から行こう。以前は、オーストラリア肺魚と同属のネオケラトダスだとされていたけど、最近アジアトケラトダスになった。
アルカンタラ層のアジアトケラトダス(Asiatoceratodus sp.)
下の画像はちょっと変わった歯だよね。2008年に新属新種で報告されたアトランティコプリスティス・エクアトリアリス(Atlanticopristis equatorialis)ってヤツ。これは、淡水にも遡上した可能性のあるノコギリエイ類のノコギリ刃である。戻り止めギザギザが格好いいね。
草食の竜脚類、ディプロドクス類化石も知られている。始めはレバッキサウルスとされていて、最近ラヨソサウルスじゃないかとされたものだ。「レバッキサウルスとラヨソサウルスは、同じもんだよ~ん!」、と考えている学者さんも少なくないけどね(笑)。前者はアフリカのモロッコが原記載地、後者はアルゼンチンのパタゴニアが産地だ。
レバッキとラヨソの両属ともに、肩甲骨がラケット型をしているのが大きな特徴。この仲間は、吻部先端の歯がエンピツ状を程している。
アルカンタラ層のラヨソサウルス(Rayososaurus sp.)の尾部脊椎
レバッキサウルス類は、全長20メートルほどで、まあまあ大きい竜脚類。小さな頭、長い優雅な首、むち状の尾を持っていた。
ここから産出が多いのが、恐竜の歯だね。まず代表的なのがこいつらだ。
三角形を程した獣脚類・恐竜の歯は、最近いろいろな種類が報告されている。例えばマニラプトラ類、ケラトサウルス類似のノアサウルス類もある。
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わが心のアルカンタラ・その4
心旅の起源・1
今を去ること20年ほども前、怪人は熱帯魚界の魔人Mの仕事でマナウスにいた。仕事が終わってベレンへの帰路、当時はブラジル最大航空会社で羽振りのよかったVARIGのジェットに乗った。機内雑誌のイカロをペラペラめくっていたら、「ブラジル最大の恐竜の墓場の発見!」てな記事が眼に飛びこんできた。場所は、サン・ルイスに近いカジュアル島、UFMA(マラニョン連邦大学)が調査をやっていると記されていた。澄んだ瞳がキラっと光った。むむむぅ~、行ってみたいなぁ。ベレン空港に着いて、怪人はそのままVARIGカウンターへ直行し、ベレン/サン・ルイス往復チケットを買ってしまったのだ(笑)。
サン・ルイス空港からタクシーでUFMAに直行し、古生物学セクションを捜す。そして研究室にいた可愛い大学生ちゃんに、どうやったらカジュアル島で化石が見れる?、って聞いた。そんなに簡単には行けないわよぉ、申し訳なさそうな答えが彼女から帰ってきた。怪人は、かなり落胆した顔をしていたんだと思う(笑)。じゃあ、アルカンタラに行ってみたら? というウレシい助け舟を出してくれた。そして道順を詳しく教えてくれた。
イタペクル層の化石
イタペクル層群の下部にあるイタペクル層についてちょっと記そう。時代は、クレタシアス(白亜紀)のアルビアン階である。一般サピーは、白亜紀くらいまで認知してても、小分けした部分まで知らないのはアタリマエ。だから階層表を載せよう。
アルビアンは、白亜紀前期の終わりで、1億1300万年~1億50万年前ころとされている。このイタペクル層の堆積環境は、河口デルタ~ラグーン系と考えられている。そこにいた古代生物を簡単に紹介しよう。
まずは、ワニ型爬虫類のカンジドドン・イタペクルエンセ(Candidodon itapecuruense)。歯の構造に特異な特徴がある。属名は、ジイちゃん学者カンジド・シモンエス老師に捧げられた。
次にブラジル産ディプロドクス類では、もっとも多くの骨部品が発見されている草食恐竜。その名もアマゾンサウルス、種小名はマラニェンシス(Amazonsaurus maranhensis)であるね。産地は前日に載せた地質図の★付近。
ディプロドクス類ってのは、前脚がやや短めのちょっと原始的な竜脚類である。より新しく出現した竜脚類だったティタノサウルス類では、前脚が長めになっている。後者は、より高い樹木の葉を食べられるように適応して、前者に取って代わったとされている。
発見されたアマゾンサウルスの骨格から推定された全長は約12メートル、竜脚類の仲間にしては小型の部類に入る。
続く
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わが心のアルカンタラ・その3
心はカジュアル島へ
今回、2014年7月。怪人が心旅の潮風を嗅ぎたかったのは、くだんのカジュアル島である。ここは、東北ブラジル地方の北端マラニョン州、アマゾン地方東部と隣接した地域だ。州の半分は、公定アマゾン地域にも含まれている。
カジュアルってのは、英語風に使う、「お気楽な服装おしゃれ」という意味ではな~い。カジューってのは、カシューナッツのことね。カジュアル島は、カシューナッツの木がたくさん生えてる島ってな意味だ。しかし、島内にカシューの木は一本も見なかったよ(笑)。
この島は、UFMA (マラニョン連邦大学)の調査小屋がポツンとあるだけの無人島。マラニョン州の庁所在都市サン・ルイスからサン・マルコス湾を挟んだ対岸に位置している。一番近い町がアルカンタラ(Alcântara)である。
パルナイバ堆積盆地
まずは今回の心旅の舞台となったカジュアル島&アルカンタラ地区(★)付近の地質図を載せよう。★が、サン・ルイス市である。★は、後述する。
次に、堆積要素であるパルナイバ堆積盆の柱状の表を載せる。
堆積物の下部は、パレオゾイック(古生代)のシルル紀から始まっている。
パレオゾイック・ペルム紀のペドラ・デ・フォゴ層(青枠)からは、テラ(地球)地史上で最大の両生類とされるプリオノスクス(推定全長9メートル)化石が発見されている。この怪物がいた当時の環境は、うっそうとしたシダ植物のジャングルが広がっていて、それらの樹がケイ酸化した珪化木の産出も多い。
このパルナイバ堆積盆の上位のほうに、メソゾイック終わり時代である白亜紀の層群がある。恐竜化石がよく発見されているのは、柱状表で赤枠にしてあるイタペクル層とアルカンタラ層である。
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