南米・鳥獣虫魚・探遊 -23ページ目

二代目ベレン・その3

アマゾンの怪人が主催する「シングー・アート」という芸術家の集団がある。アマゾンの野生をモチーフに創作する前衛である。現時点において、その集団の構成員は、総裁はもちろん怪人、副総裁はいなくて、メンバーもまだゼロと限りなく同じだが、お茶くみ役に怪人が兼任している(笑)。「シングー・アート」では、アマゾン牙魚のスカル・アート、魚族を描いた博物画、そしてオリジナルTシャツなどの製品を販売目的で、家内製手工業で遅々細々と生産されている。



Tシャツ・イメージ


怪人のアジト周囲で何百キロ以内にシルク・スクリーンをイジくるサピーは皆無と思われる。だから、サンパでは、スクリーン生地、紫外線で水溶性がなくなる乳液、スクリーン専用の洗剤なども仕入れた。現在までにデザインしたシャツの柄は、10数種類である。今のところ、シングー特産フィッシュを主なモチーフにしている。この他に、5月に行くかも知れないところにいる某魚デザイン、9月に催行する予定のメシアナ島のピラルク柄もアイディアをしたためている。



Tシャツ・デザイン10種


さて、そろそろ本題のお話しに戻そうか。来る4月からオープンする「二代目ベレン」に、怪人のオリジナル製品を置くコーナーが設置されることになった。そう、遂に、シングー・アートの東京上陸が決定したのである! とりあえず、少しだけど大兄にTシャツを送った。ご来店したら、ぜひ見てちょうだいね。買ってくれたら、もっとウレシイ。



牙魚のスカル標本


アマゾン魚類スカルは、以前からサイトなどで少し売ってたけれど、これも「二代目ベレン」で展示販売する。ただし、始めは日本に在庫があった旧作だけ。現在、鋭意で新作を組み立てている。



昔に描いた魚類博物画


博物画は、「二代目ベレン」の開店時に並べるかどうか、ちょっと事情もあって判らない。でも怪人の予定では、4月後半ころから新作を描画するつもりだから、5月ころに発表できるかも知れない。



昔造ったアクセサリー類


アクセサリーも始めは、お店に並ばない。手持ちに在庫がないからだ。しかし、某所に秘匿されているはずのブツを現在捜索中で、発見できたら日本に送ろう。新作のアクセサリーも考えてはいるんだけど、やることがムーチョあって、いつころ始められるか神さましか知らない。でも、これから少しずつシングー・アートの造形を頑張って日本に送るんで、ぜひ応援してちょうだいね!


そうそう、二代目ベレンのブログURLは、こちら

http://amazonbelem2.blog.fc2.com/


【短編・終了】


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二代目ベレン・その2

2015年も押し迫ったころ、世界の辺境中のド田舎が住まいをしている怪人は、久しぶりに花の大都会にお上りさんになった。目的地は、南米最大の都市サン・パウロである。14世紀にヨーロッパから南米に渡ったイエズス会の僻地特攻隊士、ジョゼ・デ・アンシェッタ神父がインディオや野獣を相手にミサを行い、1554年もサン・パウロ学校というあばら家を建てた。そのころ、この僻地は、ピラチニンガと呼ばれるインディオ領域だった。ちなみにピラチニンガちゅうのは、干した臭い魚のことである。



野獣にカトリックを説くアンシェッタさん


しがない干魚を齧って糧としていた貧村は、地の利と時の開拓歴史の波に乗って4百数十年、今では東京より多い人口を抱えるほどまで巨大化した。ところで怪人は、東京生まれにの東京育ち(山の手のお坊ちゃま)なんだけど、体質的に大都会が得意なほうではない。なぜならサピーの邪悪なオーラを察知する妙技を会得しているんで、膨大な量のダーク・サイド・オーラが息苦しいからである。しかしながら、至便という点を取れば、田舎町では叶わない利があるのは確かだ。



サンパで仕入れたラットン板


12月のサンパの旅には、ある重要な目的があったんだけど、副題は現アジトでは入手不可なブツの入手だった。まずブラス・プレート、すなわち真鍮の板である。ちなみにポ語では、真鍮をラットンと呼ぶ。怪人の得意技は、ハンド・メイドなんだけど、ルアーの一種であるスプーンも自分で造作する。



ホバーロ・ペーバって呼ばれるリトル・スヌーク


始めてスプーンを作ったのは、30年も前のことだけど、以前にサン・パウロ州郊外にアジトがあったころも作っていた。ベルチオーガというマングローブ林で、ロクマル・アップのリトル・スヌークも掛けた実績がある。シングー用にもニュー・スプーンを造りたいと思っていたんだ。



サンパ市内のブラス地区にある洋服卸し屋さんの一つ


前のブログで、オリジナルTシャツに怪人が凝っていたことをお伝えしたことがある。しかし、その素材になる無地シャツは、現アジト周辺ではオプションが微細でお値段も割高い。しかし、花のサンパには、ブラス地区っちゅう洋服卸し屋さんが林立する有名場所がある。ここでは、いろいろなタイプのシャツを売っている。



ピトゥーナ・シングーエンシス柄シャツのモデルはエリウダちゃん


普通のTシャツをいろいろ、それにUFPA(パラ連邦大学)学生から頼まれていたフェミニン・タンクトップも少し仕入れた。さて以上のお話しは、次回の「二代目ベレン・その3」のための、単なる伏線であ~る。


続く


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二代目ベレン・その1

その昔、と言っても20年くらい前のこと。東京の江東区亀戸に、熱帯魚店の「ベレン」という店があった。運営団体は、㈱アグア・プロダクション。組織の会長は、松坂實その人だった。

今を去ることウン十年前、まだ厚顔の青年だった怪人は、アマゾンのマナウスにある某社の社宅に潜伏していた。ある日の昼食後のシェスタ(昼寝)をハンモックの上で楽しんでいたら、鉄格子の入ったガラス窓を、ガンガンと無遠慮に叩く輩に眼を覚まさせられて、ムカっときた。

真っ黒な風貌は、とても東洋人に見えず、パプア・ニューギニアの土着民、あるいはボリビアの奥密林から現れた酋長じゃあないかと思ったけど、不思議なことにニッポンゴを話した。これが、過ぎし日の魔人と怪人の出会いであ~る。



魔人と怪人がインペを発見した


後日の酒宴で、互いの第一印象について語り合ったことがあったけど、魔人いわく、「すごく生意気な小僧だった……」、怪人いわく、「なんてズーズーしいヤツなんだ……」(笑)。それから、もう40年近くなるんだけど、いまだに付きあいが続いているんだからぁ、宇宙の神秘ってとこだろう。

松坂大兄は、外見が大魔人だから、怖がっているサピーも数知れない。怪人は、「くろアンパンマン」とか、「ブラック魔人ぶー」とか、言いたい放題するけど、タメグチをきけるのは、テラ(地球)上に多くいないかも知れない。しかし、大兄は、まごうことなく日本の熱帯魚界の立役者であり、スーパー・スターとおだてて(笑)、樹に登らせることもできる。



二代目ベレン外観


亀戸にあった初代ベレンは、マニアに超有名な店だった。並みの水族館なんか足元にも及ばない怪魚や巨大魚を観て買うことができた。閉店になったとき、涙を流したマニアも少なくなかったに違いない。しかし、しばしの時空を経て、遂に大魔人が復活するときがやって来た!



内装中の二代目店内


二代目の開店の時が迫っている。4月10日が、プレ・オープン。そして本格的なグラン・オープンは、4月16日からである。



場所マップは、これだ!


130-0004 東京都墨田区本所3-12-6

TEL&FAX/03-5637-7764

mail/amazonbelem2@gmail.com

駐車場2台有、周辺コインパーキング有



魔人趣味のレイアウト


熱帯魚ファンの皆さま、こりゃ行くっきゃないでっしょ! ただし、入場制限があるぜ。大人の店だから、未成年者お断りじゃ。魔人が日本にいるときは、週に2回~3回くらいデカい面をだしているハズだ。外見みたいに怖いヒトじゃないよぉ、たぶん(笑)。


続く


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その45

今日で、11月の三部作ご報告の終わりであるね。ブログ連載も45回を数えた長編。はっきり言って、全員の目的に関しては、非常に好調であったと思う。締めくくりに、楽しかった画像を載せながら、思い出し回想笑いをやろう。



第一部のピニーマ・ピーコックバス


シングー下流部では、案外とピニーマの良型がでないんだけど、今回は登場した。これは、拍手ものだった。



アライくん好調!


相変わらず、アライくんのアロワナ・キラーぶりは健在だ。今度、アライくん風のフライをタイイングしようと思っている。ネームは、ミニミニ・アライちゃんかな?



でっこちモノクルス


異様に突きだしたオデコを見せてくれたシングー下流域のピーコックバス。自然の妙味を感じずにはいられない。



上流のスピナー・ピーコ


スピナーの隠れた才能を引き出してくれたケンちゃん。スピナーって万能ルアーなんじゃないですか?



キューマル・カショーロ


歴代隊員で最大だった河のサーベル・タイガー。次回は隊員に、もっと大きいのを釣ってもらいたいと願う。



RTCも大きめ


けっこう大きなRTCも登場してくれた。今年からマジでナマズにも挑んでみたい感触を得ることができた。



ピーコも大きめ


今回の上流は、ピーコも活性が良かった。水温が若干下がったときに、こういうヤツがたくさん釣れる傾向を再確認した。



タライロンもでた


熱帯魚界の怪魚部門で一級の人気を誇っているタライロン。今回は出ないかもしれないと思っていた怪人の予想をくつがえしてくれた。



中流のプレコ遊び


ダムが完成すると消えてしまうプレコ群を観察できたことは、貴重な記録と言っていい。ファイナル・ファンタジーとして脳裏に焼きつけておこう。



ラスト・インペリアルゼブラ


この天使のような美魚は、地球から野生ものが消えてしまうかも知れない。吉★くんは、『インペに出会えたことは、結果的にネグロ河に行けなくて良かったのかも知れません・・・…』、とつぶやいてくれた。


【シリーズ・完結】


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その44

イガラッペを攻めては熱帯魚の大収穫、そしてインペの生息南限で潜って好漁、昼食に最高珍味のプレコ焼きも食った。午後は、軽く釣りでもして遊んで、物見胡散でもして、のんびり帰ろうや。



アルタミラ周辺の地質図


突然ですが、ここで新しいニュースをお伝えします(笑)。上のジオロジカル・マップを見てちょうだい。アルタミラのあるシングー河のカーブに隣接して東西方向の帯状部があるでしょ。南から、D3D1t、D2ml、D2e、D3C1c、って並んでいるとこ。これは、アマゾン盆地の古生代の堆積物である。D3D1tの南に広がっているPPナンバー類は、先カンブリア代の原生代(約25億年前~約5億4200万年前)の古~い岩盤である。その上に乗っているD3D1tはトロンベッタス累層、D2mlはマエクル層、D2eはエレレ層、D3C1cはクルア層と呼ばれていて、腕足貝や三葉虫の化石がでることがある。地質図で、としたポイントがインペ生息の南限であるグルグーリョ・デ・リッタである。



古生代層を観察する


グランデ教授が露頭を観察してるポイントは、マップでとした場所である。細かい砂礫が葉理をつくっていたが、化石はなかった、って言うか、ここに来たのは、先史時代の民族が描いた岩絵を観にきたハズだった。ところが露頭の風化が激しくて、すでに岩絵は消えていた(笑)。



文献では、こんな岩絵があったはずなのにぃ(涙)


まあ消えていたのが確認できただけでも良かった。ここも半年もしない内に、ダムで冠水するとこだから、永遠に地上に現れなくなるんで、心残りができちゃうとこだった。



最後の記念撮影


さぁ~て、長かったようであり、あっという間にも感じた11月のシングー三部作。終局の場面が近づいてきてしまった。次回は、最終回にな~る。


続く


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その43

本日は、けっこう食べたいサピーがいる筈のシングー・プレコ丸焼きレシピをやろう。


まず、大きめのプレコを捕獲する。比較的に簡単なのが、投網採集である。種類は、オレンジフィンカイザー、ラージスポットカイザーなど、カイザー系がベストであるが、大きめならおおむね種類は、それほど問わない。ただし、なぜかマツブッシーは独特の苦味がある。



焚き火にプレコを直接置くのがキモ


プレコの腹を、横一文字に切る。シングーのジモピーは、なぜか腹を縦に切らない。おそらく極東島の武士道を重んじるからだろう(笑)。切り口から腸やハラワタを抜く。ちなみに、アマゾン低地に生息するセルフィン系プレコは内臓を抜かないで調理するのが定番になっている。彼らの主食は、柔らかいコケ類だからである。しかし、シングーの岩場の清流プレコは、岩に付着している石灰藻や淡水海綿など石灰質や珪石質を含むエサを常食としているから、腸を抜かないとジャリジャリして食感が悪い。



プレコ・イクラ


丁寧に腸や胃の中身を洗って、モツ煮込みを作ったらド珍味なのだろう。けど、まだレシピにしていない。そのうちにはシングー特製、「プレコ・モツ塩辛」にも挑戦しよう。ちなみに10月~11月ころの大型カイザー♀は、腹に卵を満杯にしている。こいつは、プレコ・イクラにしたことがある。思わず酒が進んでしまうような珍味だった。


腹の中に軽く塩をふる。そして、いきなりガンガン燃えている焚き火の上に仰向けに置く。


後は、おっぽらかし。しばらくすると、甲羅の中の水分が沸騰して切り口から泡をふく。もう少し置いて、甲羅の外がコゲたくらいになったら、できあがり。頑丈な甲羅のおかげで、天然的に中華風、肉身は蒸し焼き状態になって、落下する汁がないから、滋味が逃げない。



もうそろそろかな?


焚き火に乗せて、10分くらいで完成してしまうので、手間も時間もかからない。火から降ろして、ちょっと冷ます。この料理は、お上品にも素手で甲羅をバリバリと剥がしながら食うのが正当流儀であるからして、指先をヤケドしないようにしよう。



甲羅を剥がす


指で肉をもぎとって、口に入れる。適度な噛みごたえ弾力があって、香ばしくジューシーな旨みが広がる。お味の質は、魚と言うよりエビやカニのような甲殻類に近い。



これは、美味しい!


グランデ怪人はアマゾン全域、ペルー・アマゾンなどでも広くプレコを賞味しているが、シングーの清流プレコ焼きは、その中でも特級の美味だと感じている。やはりブラジル高原からの純水に育まれているからに違いない。あぁ、至福で究極のレシピ!


続く


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その42

プレコも採れだしたぞ。大きめは、昼食用にキープしよう。昨日参加しなかった吉★くんにも、おフランス料理級の美味を食べさせてあげよう。



オレンジフィンカイザー


ネットとニルトンは、50レアルを稼ごうと、けっこうマジマジで潜っている(笑)。しかし、若いジャポネスの二人は、まったく水に入ろうともしない。上流の試潜りで、完璧に才能がないことを悟ってしまったからである。



ルビースポットマグナムも採れた


昨日も成魚のルビースポットマグが採れたけど、今日のは若い個体だった。



バリアンシストルスの一種


浮いてきたニルトンが、いた! と叫んだ。ネットは、急いで合流し二人で必死の共同潜水オペレーションに入った。待つこと寸時。浮上したニルトンが満面の笑顔だ。



これが、あの…… !


ブログ読者の皆しゃま、ゴメンナサイ。秘部にモザイクみたいなのを入れちゃいました(笑)。実はですねぇ、ここの部分の類似画像は、近々に発売されるアクアライフ誌に載るんでっす。発売前に、むやみに流出したくないんですよね。ちなみに雑誌の販売日は、4月11日です。買って読んでちょうだいね。


続く


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その41

そろそろまた魚族写真に飽きてきましたか? 怪人アジトにはテレビという物体がないけど、たまにゃ観てもいいかな?、と思うこともある2月の某日、有名なカーニバルのどんちゃんが隣家のTVから聞こえてきた。カーニバルって極東の某アサクサとかいうとこでもやってるらしいけど、踊る踊るネーちゃんのド迫力は、本場ブラジルのパワーが300%勝っているだろう。



2015年のカーニバルのシーン


関係ない画像をいっこ挙げて場をゴマケ取り繕って…… またシングー熱帯魚のお話しに戻りましょうかね。一時代を風靡した人気熱帯魚にコリドラス類ってのがいる。くりくりした眼の小型ナマズ類である。熱帯魚好きだったら一度は野生モノを観てみたいってのは、吉☆くんもお望みだった。



登場したシングーのコリドラス


イガラッペの住人でもう一つ、愛好家が多いのがアピストグラマだね。



アピストも登場しました


以上のように、イガラッペってのは、魚種が多いし、本流で見られないものも少なくないから面白い。ひとしきりイガラッペ魚を楽しんだ我々が転戦する場所は、グルグーリョ・デ・リッタというポイント。そこは、このイガラッペのアウトレットから少し下ったところにあって、実は野生インペの生息

南限に当たる。せっかくここまで来たんだから、ラスト・インペも皆に観てもらいたい。よぉ~し、裏技を使おう。ネットとニルトンに賞金を提示するんだ。インペ捕まえたら、50レアル!(笑)。



さっそくアイテムを作るネットくん


こいうノリノリってブラジル・サピー大好きなんだよね。ネットは、ニヤニヤしながら、森から枝を切ってきて削り始めた。これぞ、必捕アイテムのインペ棒。狭い岩の割れ目にいる可憐なストライプ天使を外に誘導する怪しいグッズである。4本のインペ棒を臨機応変に作って、いざポイントへ。



始めに採れたのは、タティアの一種


グルグーリョ・デ・リッタで、まず採集したのは、きれいな小型ナマズのタティアだった。最近のアクアリューム・シーンでは、小型魚族を水槽で繁殖させるという流れが強くなっているけど、タティア類もそんな人気がある。



ドラスの一種


ドラスってのもナマズだけど、体側にカギ状の骨板が並んでいるのが特徴だ。こいつも昼間は岩の隙間で潜んでいる。


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その40

ロリカリア・ファミリーが続く。この科には、ロリカリア亜科という群があって、細長い体型を有している。



ロリカリアの一種


さらにだ。ロリカリア・ファミリーには、ヒポプトマ亜科という群もある。その群内で有名なのは、水槽の掃除屋さんオトシンクルスだね。



ジャイアント・オトシンクルスの一種


イガラッペ特産系のパイク・シクリッド類も採れた。種類は判らない。



パイク・シクリッドの一種


カラシンでいってみようか。この仲間は、アジアやヨーロッパ、北米などの旧世界で発展しているコイ目(もく)に近縁の連中で、主に新世界(中南米)とアフリカ大陸に分布しているゴンドワナの末裔である。



テトラゴノプテルス他多数


コイ目とカラシン目の違いは、前者に脂ビレはないけど、後者のほとんどにあること。また前者の顎には歯がないけど、ほとんどの後者にあることなど。



ダーターテトラの一種


ダーターテトラは、流れのあるとこに適応している底棲のテトラ類。ダーツの矢に似た細長い体型をしている。



アスティアナックスの一種


アスティアナックス類は、中南米に多種が生息するタナゴ型のカラシン。けっこう気が強くて、小魚もバリバリ食う。同属には、メキシコの洞窟で眼球が消えたブラインドケーブカラシンなどがいる。



レポリヌス系の仲間


イガラッペで採集したレポリヌス系類で、おそらくシゾドン・ヴィタータス。レポリヌス系は、アノストムス科に分類されている。



口吻が上を向いたアノストムス類の一種


これもアノストムス科で、たぶんシュードナス・トリマクラータスと思われる。面白い顔をした仲間たちである。



熱帯魚界では、サイカンガー


このしゃくれあがった顔で、ちょっとカショーロのイメージのある魚は、カラックス系のイガラッペのカラシンで、おそらくキノポタムス・シングアノだろう。


続く


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ヨシ☆くん&ヨシ★くん+ケンちゃんのバコバコ日記:その39

イガラッペ奥に入った4人は、小一時間くらいで戻ってきた。プラスチックのコンテナーを重そうに担いでいる。大漁だったに違いない。コンテナーには、ビニール小袋にウジャウジャの魚たちが入っていた。



たくさんいたホーリー


ホーリー(ホプリアス属の愛称)の仲間って。9種が記載されているんだけど、その互いの違いは、かなり難解だ。でも、けっこうフェチな飼育マニアもいる。前にアクアライフ誌に彼らについて記事を書いたことがある。さらに情報を加えた新書も考えている。この属の世界的権威USP(サンパウロ大学)のオズワルド・オヤカワ博士の助力を得て書き下ろす、「ホプリアス属・新ホーリー・バイブル」ってお題も決めてある。この洒落って判るかい? 聖書のことを、英語でホーリー・バイブル(Holy Bible)って言うんだ。ここで得意の超脱線の余談を一発(笑)。オーストラリアの歌姫に、ホーリー・ヴァランス(Holly Valance)ちゃんがいる。ずっと魚写真ばっかで、門外漢さんは飽きてきちゃったかと思うので……



彼女の見えそうで見えないビデオ・クリップ画像


閑話休題。イガラッペでは、2種類のナイフフィッシュ類が撮れた。この仲間は、実はまだ研究が遅れていて、新種も少なくない。



イガラッペにいたナイフフィッシュの一種


ナイフフィッシュ類には、ベロ・モンテ・ダム工事で絶滅が危惧されているレッド・ブック内の、ステルナコジトン・ズアノニって種類もいる。



イガラッペにいたナイフフィッシュの一種


ナイフフィッシュ類って、実は有名なデンキウナギのお仲間なのである。彼らも微弱な電気を発して、位置把握のレーダーとして使っている。



イガラッペにいたヒポストムス類


ロリカリア科のプレコの仲間って、最近は統合される傾向にあるんだけど、以前は大きくヒポストムス類とアンシストルス類に分けられていた。その大きな違いは、後者ではエラ蓋部分にある突起が可動するのに、後者では動かないことにあった。


続く


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