着物はマキシの巻ワンピ
"着たい"を叶える対丈着物の始め方
今様小袖です
先日ご質問を受けました。
京都では外出時にコートや羽織、ショールを
使うのがホントなんですよ、って
呉服屋さんに言われたんですが、
ホントにホントですか?と。
(?_?)
聞いた事ないですねぇ
と答えようとして、ハタと気付きました。
外出って、
よそ様に伺う時の事
(つまり一定のフォーマルシーン)
ご質問下さった方は、外出って
お買物とかお友達と喫茶店でお茶するとか
そう言うのがメインの認識で
いらっしゃったのではと思います💦
かく言う私も
そのイメージで聞いちゃいましたし。
『外出』の定義がそもそも違いますよねー
えーとですね。
まず、前提となっている『上着が必要な外出』
がどんな状況なのかなのですが。
まあ、いくつか想像出来ますが、ここは
かなりしっかり目のお宅訪問を例にします。
よそ様のお宅に着物で『訪問』する
のは、お礼やお祝い、お詫びなど
それなりの理由がある場合ですから、
基本、訪問着や附下、一つ紋の色無地などを着る訳です。
フォーマル着ですね。
今ではそんなシーンがそもそも無い、
なんて事も多いとは思いますが😅
そう言うシーンがちょっと前までは
それなりに有りました。
道路も余り舗装されていませんでした。
土埃が舞ってる訳ですよ。
そのままだと埃が付いちゃって
汚れちゃいますでしょ?
上等な着物が汚れて悲しい~
だけでなく、
汚れた着物でよそ様のお宅に入るとか
埃を持ち込むとか
ナイナイ!あり得ない!
な感覚な訳です。
そしてもう一つ。
フォーマル着ってきらきらしてますでしょ?
華やかですよね。
それを道中見せびらかすようにして歩くって。
無いわ~。
な感覚な訳です。
なので、
上着を着て出て玄関入る前に脱いで訪問する
のが当たり前(礼儀)になるのですね。
私もそういうシーンなら確かに上着を来ます。
実際親族の結婚式では
訪問着に絵羽の被布を着て移動しました。
つまりですね。その呉服屋さんの言う
『外出の時』に着る着物って、
そもそもお友達と遊ぶ時に着ている普段着を
想定はしてない習慣なんですよね~。
実際普段着で外出する時に上着が必要だと
私は言われた事が有りませんし、
大正初期の京都生まれで、踊りの先生だった
祖母が普段着で外出する時に
上着を着ていた事も有りませんでした
上着を着るのは
きちんとした場に『お出掛け』する時や
目上の方のお宅に伺うなど
相手の方に礼を尽くす、心配りをする時、と
思って頂けたら良いのではないでしょうか。
きちんとした場に出る時しか着物を着ない
と言う方が多くなりましたから、
着物での外出=上着を着る
洋服での感覚で、結婚式などのそれなりの
パーティーの時とかを想像して頂いたら
分かりやすいのではないでしょうか。
会場までは、ショールとか上着を
羽織りませんか?
着いたら上着類を脱いでクロークに預けて、
ってなりますよね。
上着が必要な着物での外出ってそんな感じ。
ちなみに羽織や被布は元々男性用アイテムで
芸者さんなどの花柳界の女性が着始めて、
それがごく一般的に女性に着られる様に
なったのが幕末から明治以降の事です。
今私達が着物コートと呼んでいる
道行コートが考案されたのは明治時代。
(それ以前は合羽=かっぱ)
そしてどれも防寒用で、
『外出用の上着』ではありませんでした。
寒くない時には、
帯付(たけのこ。上着なしの着姿の事)が
普通だった
という事も事実なのですよね
もっと言えば、そんなに余裕のあるお家は
少なかったですし、
余裕のある良いお家の方はそもそも
そんなに外出をしませんでしたし💦
今とは状況も環境も違うのです。
そんな歴史的な流れと、
上着を礼儀と認識するに至った状況と、
今の社会的な状況を考え併せて
その時々に相応しいと思われる様にされると
良いのではないかなあ、と思います。
結論として、
普段の外出に上着は別に要りませんよ〜。
が私の認識です。
あ、もちろん防寒やお洒落では着ますよ😚
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