出版社:クロスメディア・パブリッシング

 

テーマ:人生の苦しみから解放されるには?

 

自己という形が存在しているのではなく、ツールボックスのようなものだと説明している。感情や思考といったもので構成されているとしている。

 

確かに、そう考えれば、心は安定しそうではある。しかし、鈴木祐さんの他作である最高の体調や科学的な適職と比べると、かなり実用性には乏しい本であると感じた。

 

「「人生は苦である」という前提条件からどう苦しみから逃れていくか?」というのが本書のテーマなのだが、なかなか最適な解決法は書かれていないように思えた。そして、私達は現実を見ているのではなく、物語という虚構を見ているに過ぎないという主張も、いわゆるバイアスがかかっているので、世界が歪んで見えるといった知識は元々自分にあったので、特段驚くこともなかった。

 

そこまで実用性はないように思えた。内受容感覚テストを行ったが、数値が0.97だったので、内受容感覚はかなり高いという結果が出た。だから、良かった。

 

読み手の知識量によって、評価が変わる本だと感じた。あと、むずかしい言い回しがあるという書評があったが、そこまで気にならなかった。

 

むしろ、そういう表現を使ってくれた方が知的好奇心を刺激されるので、ありがたい。

 

 

 

 

出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

 

我々はキャリア選択というものが苦手であることが示唆されている。理由に関しては、進化のミスマッチについて考察するとわかるようになる。

 

つまり、我々が原始人のときは、キャリア選択というイベントはなかったからである。なので、そのイベントをうまくこなすため、考えなければいけない。

 

よくみんながやりがちな直感で物事をきめるというのは、合理的に考えるよりも劣っているらしい。ただ、合理的に考えても、人間というのはバイアスというものが存在するので、まずバイアスの存在を知ることからはじめ、その上でバイアスを解除するためのステップを踏み、分析をしたほうがよいと本書を読んで思った。

 

好きな仕事ややりたい仕事という部分で選んでも、意味がないことが示唆されており、かなり衝撃的であった。もっと私達人間は仕事選びについて徹底的に考え抜かなければならないことが示唆されている。

 

この意見に関しては、賛同する。ぶっちゃけ学校選びより重要と思われる。なぜなら、社会人のほうが期間として長いからである。

 

 

 

 

出版社:新潮社

 

マイスコア:☆3

 

テーマ:全員悪人

 

正直微妙な作品。他のミステリー作品と比べて、驚き度は低かった。どんでん返しというほどでもなかった。

 

この小説は書簡体小説という形式で進み、メッセージのやり取りだけで物語が進んでいく。

 

途中未帆子が名字の記載を変えたが、この伏線は回収された。

 

水谷が幼女監禁殺人を犯している証拠として警察に提出するため、自分の名前を偽名にしたのである。驚きはなかったが、ラストのセリフは爽快であった。

 

水谷も酷い人間だが、正直登場人物全員酷い。未帆子は浮気したくせに水谷を責めたり、演劇部のメンツは未帆子と乱交したり、金を持ち逃げするやつもいる。

 

書評を書けば書くほど気持ちの悪い作品である。道尾秀介さんの小説である『向日葵の咲かない夏』の要素もあるかもしれない。

 

はじめ、お互いとても丁寧な口調でメッセージをやり取りしていたので、印象は良かった。だが、中身が腐っていた。

 

思い返せば叔父も良い人ぶって、結局優子という実の娘と近親相姦しているので、救いようがない。

 

途中で物語の視点が変わるという意味なら、「ルビンの壺」というタイトルでも良さそうだ。なぜ、割れたという文をつけたのかが謎である。まあ、インパクトがあるのは後者だ。

 

ただ、この本500円ぐらいなので、その点ではとてもコスパの良い作品と言えるだろう。この少ないページ数でどんでん返しを展開したのは、評価すべきところである。

 

私の読了時間は2時間14分である。

 

 

 

 

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

マイスコア:☆5

 

テーマ:やる気スイッチの押し方

 

専門用語が多く、聞きにくい本ではあったが、かなり勉強になる内容だった。

 

やる気スイッチというものは自分で押す必要があり、その方法として、自分自身のモチベーショントリガーを探すことが重要であることが示唆されている。自分でいうと、亜人10巻の名シーンや小説『テスカトリポカ』の内容などである。

 

このモチベーショントリガーは何でもいいらしい。そのシーンを想起し、それに加えて、ジェスチャーを加えることにより、強大なモチベーションが生まれるらしい。

 

自分の場合だと、胸に手をあて目をつぶるなどする。

 

慢性的なストレスは危険だが、少量のストレスなら集中力を高めたりする効果があるらしい。

 

AIと人間は対立しあうのではなく、協力していくというマインドをもっている人が今後成長していくらしい。

 

ポジティブなところに注意を向けることの重要性が高いらしい。これは、樺沢紫苑さんとかショーン・エイカーさんも言っていたので信憑性が高い情報といえるだろう。

 

著者の経歴をみて選書することはある程度重要であることがわかった。そして、自分が興味あることにもっと正直になることが重要であることを主張している。ドーパミンドリブンが加速しているからである。

 

自分はそのへんは正直になっていると思うので、より自分が興味あることに正直になろうと感じた。

 

 

 

 

考え方としてかなり面白いです。

 

個人的に気に入った考え方は、「エッグスタンドなんていらなくない?」という思考法です。見た目的に綺麗に見えるだけで、必要としないものは多いような気がします。

 

本当はあった方が良いものもこの思考方法をとると楽にはなるのでしょうが、全てのものに対しそう考えると人生が無味乾燥としたものになるので、少し修正が必要だと感じました。

 

基本的に人を信じ、その上で相手が裏切ってきたら裏切り返すという理論は、元々知っていたので、驚きはなかったです。

 

「最小の努力で成功する方法を考える」というのをコンセプトに本書は書かれています。私は努力型の人間なので、耳が痛い話も多々ありましたが、「こういう考え方をする人もいるんだな」という参考にはなりました。

 

しかしながら、ひろゆきさんも「努力をできるだけしない努力」をしているといえるので、努力家ではないとは思えないです。謙遜が入っているというより、彼は偽悪者ぽい所があるように思えます。

 

人と意見が違う際に、「この人と前提が違うのではないか」という思考も面白かったです。確かに人それぞれバックボーンは違うのですから、違う意見があって当然です。

 

冷静に考えたら当たり前の事実なのですが、人にはどうしても「自分が正しい」という思い込みがあるので、そのバイアスを修正するのは難しいと感じます。

 

本書の内容が参考になるかはわかりませんが、一つの考え方の提示としては面白い本です。

 

 

 

 

 

 

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

マイスコア:☆5

 

テーマ:人と比べないことのメリット

 

かなり良かった。内容が良かったので、紙の本も購入した。

 

3つの軸というのが存在し、それが「成長OR証明」「獲得OR回避」「自信の有無」の3つである。

 

獲得か回避かはどっちでも良くて、成長マインドセットと自信をつけることの重要性を本書では説いていた。ここでいう自信とは、「自分は最強、何でもできる」といった思い込むものではなく、「私には目標を達成できるだけの力を保有している」といった謙虚な姿勢が大事と説いている。

 

前者の考えだと、何もせずただ傲慢に物事を解釈しているだけだからだ。後者の考えに行き着くには、自己効力感というのがキーワードになるらしい。

 

自己効力感は過去の自分の成功体験などを想起するなどが挙げられる。

 

成長マインドセットで重要なのは、人と比べないということである。人と比較することで、他者に自分の凄さを証明したくなり、証明マインドセットになるからだ。

 

人と比較したり、周りにすごいと思われたい思いは損であることを認識することが重要だと個人的に感じた。自己分析してみると、割と成長マインドセットを保有していたので、そこは安心した。

 

そして、回避フォーカスで自信に関しては最近はついてきていると感じる。もっと自信をつけるには、小さな成功体験を身につけることが重要だと見受ける。

 

筋トレしたりして、より重い重量を上げたときには、自己効力感が高まっているだろう。そういった意味で筋トレは一生続けた方がいい。

 

しかし、環境が変わることによって考え方が変わることが往々にしてあるので、心の片隅にいつも本書の内容を置いておくことが重要だと言える。

 

 

 

 

監督 白石和彌
脚本 池上純哉
原作 柚月裕子
『孤狼の血』
出演者 役所広司
松坂桃李
真木よう子
音尾琢真
駿河太郎
中村倫也
阿部純子

 

かなりかっこいい作品であり、神作品です。

 

大上は序盤かなり胡散臭い人物でしたが、最終的には汚い手を使おうとも己の正義を全うしようとする男の生きざまが見て取れました。

 

日岡の立ち位置もかなり良かったです。大上は闇の世界にどっぷり浸かっている人間ですが、日岡は新人です。だから、我々と同じ目線で世界を見ていることになります。

 

物語が進んでいく中で、日岡が己の正義を全うしながら、ヤクザと警察の入り交ざった世界に入り込んでいくさまは、見ていて気持ちよかったです。

 

タイトルの伏線回収も良かったです。孤狼という言葉は、大上を指していたと思います。一見周りに恵まれながら生活している大上ですが、本当はヤクザと警察の間で綱渡りしながら、たった1人でもがいて戦っていたのです。

 

大上がかっこよすぎます。演じているのが役所広司さんというのも、なかなか渋いです。

 

その大上の意志を日岡が引き継ぐことで、今度は日岡が『孤狼』の役割を背負うことになります。

 

桃子が大上の美人局だとわかり、呆れたように笑いながらジッポーに火をつける日岡の姿が本作のラストシーンで描かれています。

 

最高にかっこいいですし、物語の締め方もかなり粋です。

 

ストーリー展開やキャラ付け、結末。全て完璧です。

 

最高の作品です。

 

 

 

 

 

 

話の内容があまり把握できない映画でしたが、面白い映画です。

 

アクションシーンが魅力的であり、爽快感もあります。

 

ただひたすら岡田准一がかっこいい映画です。坂口健太郎もサイコパスの味が出ており、役者冥利につきる演技をしていました。

 

恵美裏演じる松岡茉優もかなり良い演技をしていました。

 

イケメンや美女が勢ぞろいの映画でした。なぜか映画『キル・ビル』を思い出しました。

 

映画『キル・ビル』も本作と同様、復讐の物語だったと思います。

 

「アラビアのロマンスかワイルドバンチ」というセリフも登場しました。個人的にワイルドバンチは好きな作品なのですが、兼高はアラビアのロレンスを選びました。

 

アラビアのロレンスは視聴したことがないので、今度見てみようと思います。

 

十朱はアンダーカバーでしたが、ヤクザの世界へと流れていきました。自分なりの信念を貫き通した結果だと思います。

 

結局、兼高の弟分の室岡は殺され、兼高と恵美裏は生き残りました。組ではなく、女性をとったという選択になります。

 

かなり鉄板な展開をとりましたが、飽きずに視聴することができました。綺麗に物語を終結することができたと思います。

 

本作は佳作だと思います。

 

 

 

 

 

 

監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本 アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
出演者 ブラッド・ピット
モーガン・フリーマン
グウィネス・パルトロー
R・リー・アーメイ
ケヴィン・スペイシー

 

名作です。

 

七つの大罪になぞらえて殺人をおこなっていくジョン・ドゥという男による犯行でした。ジョン・ドゥという単語は、「名無しの権兵衛」という意味をもっているらしいです。

 

そういった意味付けをすることによって、事件をより不気味なものへと転化しています。

 

ラストシーンはとてつもない迫力に満ちあふれており、素晴らしいシーンとなっています。

 

視界が開いた場所でラストを飾るという点も素晴らしいです。それにより、より壮大に感じられます。

 

しかし、結末は予想していた通りとなったので、そのあたりは修正が必要なのではないかと感じます。

 

ミルズがジョン・ドゥを射殺したことにより、七つの大罪全てが揃いました。最後の最後までジョン・ドゥの思惑通りという結末になりました。

 

ミルズがジョン・ドゥの事件に触れるたび、理性がどんどん破壊されていきます。まともな人間でも異常なものにふれると壊れていくことを示しています。

 

心揺さぶられる良作だと感じました。

 

 


 

 

 

 

 

原案 ラファウ・ヤキ

監督 今石洋之

シリーズ構成 大塚雅彦

脚本 宇佐義大、大塚雅彦

アニメーション制作 TRIGGER

 

IMDb: 8.3

MyAnimeList: rank#80, score☆8.61

 
 

●1 Let You Down/期待を背に ☆5

 

疾走感のあるアニメだ。デイビッド・マルティネスは貧乏であり、母親も違法な仕事も掛け持ちして働いているらしい。

 

とてもスタイリッシュなアニメである。つっけんどんな態度や口の聞き方により、周りから嫌われている。

 

もう少し、立ち回りを学んだほうが良さそうだ。母親はテンプレ通り亡くなってしまった。遺骨を悲しそうにモノレールに乗りながら運んでいたが、謎のデバイスを見つけ、それを売らずに自分にインストールするよう画策する。

 

一発逆転もあるかもしれない。高評価の作品なので期待している。久しぶりの深夜アニメ鑑賞だ。楽しませてくれないか?

 


●2 Like A Boy/少年は何を思う ☆4

 

自殺をしそうになる。だが、踏みとどまる。ルチナ・クシナダ、とんだ悪女である。

 

デイビット・マルティネスに惚れたふりしていた。私も騙されていた。峰不二子みたいなキャラである。

 

●3 Smooth Criminal/裏稼業 ☆5

 

スタイリッシュなカーチェイス。仕事後は仲間と派手に酒を飲み交わし遊ぶ。これこそ、海外の遊び。

 

日本人は真面目すぎるのだ。レベッカは可愛い。デイビット・マルティネスを気に入っているようだ。

 

ルチナ・クシナダを見るが、誘えなかったので、一緒に飲めなかった。これもまた一興。

 

メインのセリフもなかなか粋である。

 

「信頼できるのはじぶん」

 

雰囲気が最高のアニメである。

 

●4 Lucky You/ツキが回って ☆5

 

最高である。ルチナ・クシナダが部屋に帰るとき、デイビット・マルティネスは「ちょっと話さない?」と話しかける。

 

その後、「君を月に連れて行く」と宣言後、ルチナがキスをする。最高である。

 

デイビット・マルティネスというキャラが好きである。押せ押せスタイルである。かっこいい。

 

ルチナ・クシナダを助けたのと、ルチナ・クシナダのキーポイントである月をワードに出すことで、完全にゆらいだ。ランニングも結局、デイビット・マルティネスが積極的になったから、走れたわけである。

 

ルチナ・クシナダからも「あんたが私の前を走れたら」と告白まがいのことをしている。大逆転人生である。どん底人生から、ルチナ・クシナダと付き合うまでに至る。

 

ピラルは死亡した。