館林市は水質汚濁が県内でも最悪クラスにランクされる鶴生田(つるうだ)川と城沼の水質を改善しようと26日、前橋工科大の田中恒夫准教授(44)に依頼して「水質汚濁源調査」を実施した。同市が単独で大学に水質の調査、解析を委託し、提言を受けるのは初の試みで、関係者から注目を集めそうだ。

 鶴生田川は市中心部を流れる一級河川。ここ数年、家庭の雑排水の流入などが原因で水質が悪化し、05年は県の調査でワースト1に、06年にはワースト3に記録されている。また、城沼は鶴生田川がせき止められて形成されているため水の流れがほとんどなく、夏場になると毎年、悪臭を放つアオコが大量に発生し、周辺住民から苦情が寄せられている。

 この日は田中准教授と同大ゼミの4年生2人が、県立つつじが岡公園ボート乗り場を起点に城沼と鶴生田川をはじめ、多々良沼、孫兵衛川など計8カ所で現地調査。水質やpH、イオン量などのサンプリングを行った。同調査は2カ年継続事業で、月1~2回のペースで調査を実施。09年度にデータの解析や調査結果をまとめ、水質改善実施計画書を策定。市民、関係機関と連携して水質改善を目指す。

 同川と同沼ではこれまで、国や県、民間のボランティア団体などが、さまざまな方法で「浄化作戦」を展開しているが、これといった効果的な手段は見つかっていない。田中准教授は「水質を改善し、昔のような清流を取り戻したい」などと語った
日本や欧米の先進国から発展途上国の一部まで、世界の少なくとも415の沿岸域で、アオコや赤潮が発生しやすい富栄養化が起き、さらに状況が悪化して生物がすめない海域の数も急増しているとする調査報告書を、米国の環境シンクタンク、世界資源研究所(WRI)などの研究グループが27日までにまとめた。
 調査によると、日本でも瀬戸内海を中心に北海道の内浦湾、東京湾、伊勢湾、大阪湾など13の海域や汽水湖で富栄養化が確認されるなど状況は深刻。グループは「原因となる農業排水や生活排水の流入規制などを強化しないと、今後、沿岸域の多くの人々の暮らしにも悪影響が出る」と警告した。
 グループは自らの調査に各国政府の資料や研究報告などを加え、世界の富栄養海域のデータベースと地図を作製。1960年ごろからの傾向も調べた。
 富栄養化が確認されたのは日本、米国、カナダ、欧州などの沿岸が中心。415カ所のうち、状況が特に深刻で生物がすめない貧酸素海域は169カ所で、60年の10カ所、95年の44カ所から急激に増加していた。
  22日付中国新聞社電によると、長江デルタ地帯の江蘇省と浙江省の境にある太湖に同日、アオコ退治のための新鋭船が投入された。太湖では水質汚染や富栄養化が進み、アオコ大発生が深刻化している。

  投入されたのは双胴船Z001で、中国重船集団702研究所が3年かけて開発した。1時間当たり泥状に濃縮処理したアオコ5トンを船内に取り込む能力があるという。

  太湖では、夏期のアオコ発生が常態化しており、発生時期も年々早まっているという。アオコを除去すれば水草や魚類の死滅、人にも健康被害をもたらす毒素の発生を抑えることができるが、いわば「対症療法」にすぎない。アオコの害をなくすには、水質改善という「根本治療」が望まれる。



 米原市磯の磯漁港で昨年8~9月、アイガモ約30羽が死んでいるのが見つかり、調べたところ、アオコ【クリップ】の毒素ミクロシスチンによる中毒死の可能性が高いことがわかった。ミクロシスチンによる動物の大量死は、国内では珍しい。毒素は浄水処理でほぼ除去されるため、人体への影響はないという。

 昨年8月下旬から約2週間にわたり、同港で地元住民が放し飼いにしていたアイガモが、連日数羽ずつ死んでいるのが見つかった。県から依頼を受けた信州大の朴虎東准教授(環境毒性学)が、1羽の内臓を調べたところ、肝臓から1キロ当たり180マイクロ・グラムのミクロシスチンを検出。ミクロシスチンは肝臓障害を引き起こす物質で、ネズミなどで行った実験データから、アイガモがアオコを飲んだことが原因と推定した。

 県によると、琵琶湖では1983年に南湖で、94年に北湖でアオコを確認して以来、ほぼ毎年発生している。これまでにも微量のミクロシスチンを検出しており、水温の上昇とともにアオコを作る藍藻(らんそう)の成長も進むとされることから、朴准教授は「温暖化の影響で、毒素が強まる危険性もあるため、今後も調査していく必要がある」とする。

 近くの男性(66)は「10年ほど前からアイガモを飼っているが、こんなことは初めて。みんな原因が気になっていたので、(調査結果の判明が)再発防止につながってほしい」と話していた。

 【クリップ】アオコ 富栄養化した湖沼で、繁殖した藍藻が集積して水面が青緑色に染まる現象。藍藻は毒素を作り出す。ブラジルで96年、毒素を含んだ水が原因で透析患者50人が死亡したほか、牛や馬などの家畜にも被害が出ている。国内では、95年に兵庫県西宮市の貯水池でカルガモ十数羽が相次いで死んでおり、アオコとの関連が指摘されている。


中国で3番目に大きい湖である太湖では毎年のように藻類「アオコ」が大発生している。昨年はアオコ大発生の影響により、太湖より取水している水道水に異臭が発生するという事件が発生した。それ以来、衛星観測によって湖のアオコ発生状況を観測していると言うが、今年もすでにアオコ発生の兆候が見られているという。以下はその話題のブログより。

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  2007年5月、江蘇省と浙江省の境にある湖、「太湖」でのアオコ過剰繁殖によってもたらさた無錫市の水道水危機は全国的な注目を集めたことは記憶にまだ新しい。それ以来、衛星気象センターは太湖のアオコ発生状況をモニターしていたが、最近は曇が多い天気が続いたことにより、水面の状況を正しく観測できなかったという。

  連日の雨によって多少薄まったように見えるが、中国第3の大きさを誇る太湖はやはりアオコによって緑がかっている。太湖に面する浙江省湖州市の小さな漁村では、湖面に漂う藻類により生活そのものに影響がでているという。

  アオコ発生の直接の引き金は気温の上昇だが、富栄養化をもたらしているのは農業や生活排水に含まれる有機物とされている。アオコが異常繁殖すると水草など他の植物が光合成できなくなり死滅し、魚類など動物も酸欠や毒素により死滅してしまう。人に対する影響では、飲用により重篤な肝臓障害などを発生させる恐れがあるという。

  気象部門の予想によると、今年は爆発的に繁殖する可能性が高いという。中国気象局衛星気象センターの衛星観測では、太湖の広い範囲ですでに藻類が発生しているのが確認できるという。漁村に住む人の話では、湖からは異臭が漂い、飲むことができなくなったため、井戸を掘って飲用水を確保していると言う。
 大型連休が始まって観光シーズンが本番になるなか、日光市湯元の湯ノ湖とその周辺で28日、外来種の水生植物(藻)「コカナダモ」の除去と湖畔清掃が行われた。
 春のコカナダモ除去は、平成16年から毎年5月1日のマス釣り解禁日前に行われている。この日も環境省や県、市、地元漁協、観光関係者ら約100人が参加して行われた。
 除去作業は、参加者がボートに分乗し、カギ型の大きな金具を湖に投げ入れて引っ張り、コカナダモに引っかけて回収する方法で行われた。数十分の作業でボートはコカナダモが満載になり、参加者らは改めてコカナダモの繁殖力の強さを見せつけられた。
 また、湖畔周辺の清掃作業では、参加者が遊歩道を中心に徒歩でごみ拾いを行った。
 市環境課によると、この日の作業で、コカナダモが2・5トン、ごみが200キロ集まった。コカナダモは前年春と比べて2・5倍にも達した。担当者は「おそらく過去最高の回収量。藻の生育が良好だったこと、昨年よりも参加者が多かったことが増えた理由だろう」と話している。回収したコカナダモは焼却処分する。
 八郎潟町議会全員協議会が24日開かれ、町当局は、先月の臨時議会で否決されたアオコ除去のための高度浄水処理施設工事請負契約締結案について、入札方式を指名競争入札から「条件付き一般競争入札」と「総合評価落札方式」の双方を合わせた方式に変更し、業者選定を行う方針を示した。

 新たな入札では、入札価格だけでなく技術提案や施設の能力、業者の地域性などを加味して選定する。県や町のホームページなどを通じて業者を募集する予定。

 町は現在の町浄水場北側に同施設の建設を計画、オゾン処理と粒状活性炭処理を組み合わせ、アオコ特有の色やカビ臭を除去した水道水の供給を目指している。指名競争入札で都内の業者が落札したが、議会で入札内容を疑問視する声が上がり、工事請負契約締結案は賛成少数で否決された。
 鶴岡市の慶応大先端生命科学研究所(冨田勝所長)は24日、デンソー(愛知県刈谷市、深谷紘一社長)とバイオ燃料の原料として期待される微細藻の共同研究を開始したと発表した。微細藻が細胞内に油を蓄積する仕組みを解析して生産効率を高め、実用化を目指す。

 水中に生息する微細藻は、工場での培養が可能なため、次世代バイオ燃料の原料として期待されている。

 同研究所が研究に用いている微細藻(シュードコリシスチス エリプソイディア)は5マイクロメートルほどの大きさ。光合成を行い増殖するが、窒素が不足すると軽油の主成分と同じ炭化水素を成分とする油を作り、蓄積する。研究所では、この仕組みを明らかにし、微細藻が効率よく油を生み出す培養条件を解明する。さらに、品種改良し効率を高める研究も行う。デンソーは、微細藻に二酸化炭素(CO2)を高効率に吸収させるための培養槽を作り、細胞内に蓄積した油の抽出法を研究する。

 実現すれば、発電所や工場から出るCO2で微細藻を培養できるため、温暖化防止に貢献するほか、国内でのエネルギー生産が可能になる。冨田所長は「“究極のエコ微生物”の実用化に向け、技術を総結集させる」とコメント。担当の伊藤卓朗研究員は「5年以内の実用化を目指したい」と話していた。
金沢市の浅野川では地元の子どもたちがアユの稚魚1万匹を放流しました。金沢漁業協同組合は毎年この時期に金沢市袋板屋町の浅野川でアユの稚魚を放流しています。稚魚は去年11月にふ化し、冬の間、七尾市の県水産総合センターなどで飼育され、体長が8センチ程度に成長しました。25日、地元の園児や小学生が参加し、およそ1万匹を川に放しました。アユは岩についた藻などを食べ、秋には体長が20センチから25センチになります。金沢市内では犀川などでも来月までにあわせて26万4000匹の稚魚が放流されます。 (13:08)
 ◇東大研究所シミュレーション
 06~07年冬に琵琶湖北湖(琵琶湖大橋以北)から南湖に運ばれたリンが3分の1に減り、窒素も半減した可能性があることが、東大生産技術研究所の北澤大輔准教授(海洋生態系工学)らのシミュレーションで判明した。研究者からは、暖冬で水の循環が不十分になり、富栄養化につながるリンなどの蓄積が進むとの指摘もある。今回は実際の気象データを基に、リンなどの動きの変化をとらえた試算で、湖への温暖化の悪影響を解明する上で注目されそうだ。【服部正法】

 ◇「水質悪化の恐れ」
 北湖は最大水深が104メートルと深く、毎年1~2月ごろ、酸素を多く含み、冷えて重くなった表層の水が沈み、深層の溶存酸素を回復する「全循環」が行われる。

 しかし、彦根地方気象台によると、06年12月~07年2月の同県彦根市の平均気温は平年より1・7度高く、1895年の統計以来最高を記録。このため、06~07年の冬は全循環が3月下旬までずれ込み、湖底付近の酸素濃度の回復期間が短かったことが県の観測で判明した。07年10月には、深層の酸素濃度が史上最低水準になったことも観測した。

 北澤さんらは気象データなどを用い、05年3月~昨年9月の湖水の流速、水温、密度、栄養塩、溶存酸素などの変化を琵琶湖全体でシミュレーション。その結果、県の観測結果と計算結果が一致する傾向を示し、正確さが裏付けられた。そこで、プランクトンの栄養になる形態の無機態リンと無機態窒素が南湖へ運ばれる量も計算。リンは06年1月は1日約0・7トンあったのに07年1月は約0・2トンに、窒素も同期間で約17トンから約9トンに激減した。

 北澤さんは「リンなどが滞留して蓄積が進めば、アオコの発生や水質悪化などのリスクが高まる」と指摘している。

毎日新聞 2008年4月23日 地方版