日本や欧米の先進国から発展途上国の一部まで、世界の少なくとも415の沿岸域で、アオコや赤潮が発生しやすい富栄養化が起き、さらに状況が悪化して生物がすめない海域の数も急増しているとする調査報告書を、米国の環境シンクタンク、世界資源研究所(WRI)などの研究グループが27日までにまとめた。
 調査によると、日本でも瀬戸内海を中心に北海道の内浦湾、東京湾、伊勢湾、大阪湾など13の海域や汽水湖で富栄養化が確認されるなど状況は深刻。グループは「原因となる農業排水や生活排水の流入規制などを強化しないと、今後、沿岸域の多くの人々の暮らしにも悪影響が出る」と警告した。
 グループは自らの調査に各国政府の資料や研究報告などを加え、世界の富栄養海域のデータベースと地図を作製。1960年ごろからの傾向も調べた。
 富栄養化が確認されたのは日本、米国、カナダ、欧州などの沿岸が中心。415カ所のうち、状況が特に深刻で生物がすめない貧酸素海域は169カ所で、60年の10カ所、95年の44カ所から急激に増加していた。