公明党の渡辺孝男参院議員は12日、富栄養化による水質悪化が深刻になっている秋田県の八郎湖を視察した。これには、党秋田県本部の田口聡代表(県議)のほか、堀井明美秋田市議、佐藤美子男鹿市議、佐藤恵佐雄潟上市議、舘岡幸雄五城目町議が同行した。

 八郎湖では夏季の渇水期に藍藻プランクトンが大量増殖し、「アオコ」と呼ばれる水面に緑色の粉を浮かべたような状況が発生している。

 渡辺氏らは、県の担当者から同湖の水質保全対策について説明を受けた。加藤雅広県生活環境文化部長は、県の対策を説明した上で、「湖沼水質保全特別措置法による指定を受け改善に当たりたい」と語った。

 さらに一行は、同湖の流入河川の一つである馬場目川を視察し、地域住民から現状を聞いた。同川は八郎潟町の上水道の水源となっているが、昨年(2006年)8月、同湖に大量発生したアオコが川を遡上し、給水制限が必要となり断水が1週間以上続いた。

 土橋多喜夫町長は、アオコの遡上予防策として今年(2007年)6月からオイルフェンスを設置する一方で、高度浄水処理設備の導入を検討している、と説明。その上で「上水道対策に国の支援をお願いしたい」と要望した。

 渡辺氏は「一日も早く安心して水源が確保できるよう、浄水処理設備への財政支援など問題解決に全力で取り組みたい」と述べた。
 排水処理装置メーカーCNT(高松市紙町)は、高性能・低価格の「うどん排水処理装置」を開発した。香川県は名物・讃岐うどんのゆで汁による水質汚濁が問題となっており、1号機を“るみばあちゃんの店”として全国に知られる池上製麺所(同市)が導入。11日から稼働を始める。

 県によると、うどん店のゆで汁は、水の汚れを示すCOD(化学的酸素要求量)が家庭排水の約100倍。でんぷんを多く含み、アオコの発生など水質汚濁の原因となる。県内のうどん店は約1100店。大規模店・新設店は法で排水処理を義務付けられているが、大半の小規模店は規制対象外。排水がそのまま流されるケースもあるとされる。

 処理装置は、県から100万円の補助を受けて開発。有機物の分解能力が高い土壌菌を使ってゆで汁を処理する。COD値は約300分の1に改善され、「金魚が生息でき、飲用可能なレベルにまで浄化できる」(同社)。食器の洗い水など他の排水は通常の浄化槽に回し、ゆで汁だけをターゲットにしたことで低価格化を図っており、1号機の設置費用は約200万円。同社によると、従来型の浄化槽を導入した場合は1000万円程度かかるという。

 実用化1号となる池上製麺所は創業50年の老舗。11日、高松市鶴市町から同市香川町に移転オープンする。明るい人柄から全国のファンに“るみばあちゃん”の愛称で親しまれている店主池上瑠美子さん(74)は「夢にも思ってなかったものができた。環境に優しい店として再出発しますよ」。
 海外旅行から帰国した時、日本の水のおいしさに安心感を覚える人は多いはず。しかし八郎潟町民は水問題に長年悩まされてきた。八郎湖に発生するアオコが原因だ。

 町の上水道は、八郎湖に注ぐ馬場目川を取水源としており、昨夏のように大量発生したアオコが川を遡上(そじょう)すると取水できなくなり、たちまち日常生活に影響を及ぼす。

 その解決策が町から示された。上水道高度浄水処理設備の導入。計画に関連する予算案が臨時議会で可決され、来年7月の完成を目指す。既存の浄水場の処理過程にオゾンと活性炭処理を加え、アオコ特有のカビ臭や色を取り除き、安全でおいしい水を供給できるという。水質浄化自体に異論はないだろう。だが、議会への説明不足で“消化不良”のままの導入となったのは残念だ。

 昨年の反省を踏まえ、町はアオコ発生前の6月、馬場目川河口などに遡上防止の特製オイルフェンスを設置。6月定例町議会ではアオコ対策をいくつか示した。そのうちの一つが今回の設備導入。試算による総事業費は約5億3000万円。

 議会に導入方針が示されたのは先月25日の全員協議会。31日の臨時議会では、整備費や水道料金、資料の数字の根拠などに質問が集中した。計画は時期尚早との指摘や、導入方針を明確に示してこなかった町の姿勢を問う声も上がった。果たして議員が納得した上での可決か、疑問は残る。

 気さくでストレートな物言い、さっぱりした町民気質。議論を尽くし、わだかまりは水に流せばいい。ただ、町はおいしい水を提供する前に、町民に設備導入を選択した理由、水道料金の見通しを十分説明する責任がある。
【6月26日 AFP】中国南西部の雲南(Yunnan)省昆明(Kunming)郊外の湖、タイ池 (Dianchi)で藻が大量繁殖し、水面が緑色に変色。25日、香港紙「東方日報(Oriental Daily)」が伝えた。

 藻の大量繁殖は国内各地の大きな湖で拡大しており、駆除作業に数億ドルの費用が投じられているなかでの大量繁殖の確認となった。

 同紙によると、「この数日の高温多湿により、タイ池では藻が大量繁殖。水は湖岸までペンキのような緑色に変色した」という。タイ池は同国で6番目に大きな湖で、1990年代初頭から深刻な水質汚染に見舞われている。そして毎年、夏になると藻が大量繁殖する。

 淡水湖としては国内で3番目に大きな江蘇(Jiangsu)省の太湖(Taihu)、5番目に大きな安徽(Anhui)の巣湖(Chaohu)では前月下旬と今月上旬にそれぞれ同様の大量繁殖が観測され、国内水系の水質悪化が浮き彫りにされた。

 国家環境保護総局(State Environmental Protection Administration)の調査によると、国内水路の70%以上、地下水の90%以上が汚染されている。

 太湖での藻の大量繁殖では、近隣に暮らす数百万人の住民が使用する水道水に影響が及んだが、タイ池は汚染がひどいため、もともと給水源にはなっていない。

 中国環境科学研究院(China Research Academy of Environmental Sciences)の報告によれば、1990年から2003年にかけて藻の駆除には4億6400万ドル(約574億円)が投じられ、うち約1億7500万ドル(約217億円)は国際復興開発銀行(International Bank for Reconstruction and Developement、IBRD、世界銀行)から融資を受けた。

 在中国米国大使館からの報告によると、湖の藻の駆除費用は総額で20億ドル(約2470億円)を上回る。(c)AFP