排水処理装置メーカーCNT(高松市紙町)は、高性能・低価格の「うどん排水処理装置」を開発した。香川県は名物・讃岐うどんのゆで汁による水質汚濁が問題となっており、1号機を“るみばあちゃんの店”として全国に知られる池上製麺所(同市)が導入。11日から稼働を始める。

 県によると、うどん店のゆで汁は、水の汚れを示すCOD(化学的酸素要求量)が家庭排水の約100倍。でんぷんを多く含み、アオコの発生など水質汚濁の原因となる。県内のうどん店は約1100店。大規模店・新設店は法で排水処理を義務付けられているが、大半の小規模店は規制対象外。排水がそのまま流されるケースもあるとされる。

 処理装置は、県から100万円の補助を受けて開発。有機物の分解能力が高い土壌菌を使ってゆで汁を処理する。COD値は約300分の1に改善され、「金魚が生息でき、飲用可能なレベルにまで浄化できる」(同社)。食器の洗い水など他の排水は通常の浄化槽に回し、ゆで汁だけをターゲットにしたことで低価格化を図っており、1号機の設置費用は約200万円。同社によると、従来型の浄化槽を導入した場合は1000万円程度かかるという。

 実用化1号となる池上製麺所は創業50年の老舗。11日、高松市鶴市町から同市香川町に移転オープンする。明るい人柄から全国のファンに“るみばあちゃん”の愛称で親しまれている店主池上瑠美子さん(74)は「夢にも思ってなかったものができた。環境に優しい店として再出発しますよ」。