最近「着脱可能になる」という言い方に出会いましてな。
たぶん名越康文先生の動画のどれかで見たんだと思う。
わあ、この言い方はいいぞ!と思ったんだ。
これまでのありようを「脱ぎ捨てる」と言いたくなるときがありますな。変化のとき。
でも、落ち着いて考えると、「脱ぐ」をしたとしても「捨てる」かどうかは まだ考える余地がある。
とはいえ、ただ脱ぐだけでも「いや、脱ぎ捨てるんだ!」という意気込みや勢いが必要なときもあるから、掛け声的には「脱ぎ捨てる!」もいいんだ。
その脱ぎたいもの(悪癖とか偏った考え方のクセとか)が ものすごく自分にくっついていて、気合いでバリっと剥がすようなときは「脱ぎ捨てる!捨て去る!」くらいの勢いがあったほうがいい。
そういうときもあるからね。
そして、捨てたあとで拾い直すことも 実はものすごくあるんだよね。
ときには拾い直すほうが勇気がいるようになることも。
捨てるというからには、「嫌なもの」「もう不要なもの」と思っている節がある。
脱ぐために、変わるために、勢いが必要で「これまでのクソみたいな自分なんて、捨ててやる!」って。
捨てるために、捨てる理由を たくさんたくさん自分に言い聞かせたりもする。
捨てる理由は、それを嫌だと思う理由や根拠でもある。
それから十数年が経ち、
たくさんたくさん自分にあてがった「それを捨てる理由」「それが嫌な理由」を乗り越えて、拾い直す。
かつて切り捨てた自分の資質は、大抵またあとで 許したり受け入れ直したりすることになるからね。
自分の一部をこっぴどく否定した かつての自分の考えと、話し合いをするような感じになってくる。自分の中でね。
「それがいやな理由」をガチガチに固めて理論武装した自分と話し合いをするのは、これがけっこう大変(笑)
「こんなにガチガチに理論武装しなくてもよかったのになー!もうー(^_^;)」と冷や汗たらーりです。
私は理屈っぽいから尚更よw
私は、20代前半で切り離したかつての自分を 30代後半で受け入れ直している気分になるときがあります。
それで、冒頭の 名越康文先生の「着脱可能」ですよ。
着脱可能。
自分のいろんな資質の着脱が自由になる。
自由度が高い。
これは、脱ぎ捨てるよりも高度なこと。
自由度が高い中で、今の自分がより楽しめること、自他にとってよりうれしいことができることを選べる。
それはとってもすごいこと。
「今は自分は持たないでおく」というのは、「ほかの人にやってもらう」になるね。
ほかの人の様子に「持ってくれてありがとう」「やってくれてありがとう」と思えることと 通じている。
とっても素敵な言い方を知った!
とうれしいのでした。
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