2016年に芥川賞を受賞した
『コンビニ人間』（村田沙耶香著）
という小説、ご存知でしょうか？
この『コンビニ人間』は、なんと18カ国語に翻訳されて
海外でもかなり話題になっているようなんですが、
（英語タイトルは"Convenience Store Woman"）
その記事がEconomistに載ってるんです。
↓
（有料購読者のみ最後まで読めます）
『コンビニ人間』のあらすじは、こんな感じ。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
ずっとコンビニでアルバイトとして働いている主人公・恵子は
コンビニの仕事にやりがいを感じていて
自分の居場所はここだと思っているのに、周囲から
「いい年して、彼氏もいないの？」
「いつ結婚するの？」
「どうしてちゃんとしたところに就職しないの？」
「コンビニでなんて働いてないで、真面目に生きなさい」
と毎日のように家族や友達から
プレッシャーをかけられています。
そんなある日、冴えないニートの男性・白羽が
恵子の働くコンビニに入ってきますが、
白羽も、同じようなプレッシャーを受け続けています。
この白羽、かなり気持ち悪い男で
性格も悪いです。
恵子と白羽は、恋愛感情もなければ
性的にもお互いに全く興味がないのに、
周囲を黙らせるためだけに結婚することに・・・
というストーリーなのですが、
めちゃくちゃ面白かったです。
日本では、
「こういう生き方をするのが当たり前」
みたいなプレッシャーを
誰もが多かれ少なかれ感じています。
高校に行くのが当たり前。
大学に行くのも当たり前。
大人になったら、ちゃんと就職するのが当たり前。
いい年になったら、結婚するのが当たり前。
そして、結婚したらしたで
「子供はいつ生まれるの？」
一人目を産んだら
「二人目はいつ？」
コンビニで働いていたら
「どうしてコンビニなんかで働いてるの？」
「いい年して、どうしてアルバイトなの？」
「どうしてもっとまともな仕事しないの？」
このように、私たちは
「○○であるべき」という
プレッシャーを常に感じています。
『コンビニ人間』は、このような
「普通でなければならない」
「年相応でなければならない」
というステレオタイプに疑問を投げかけ、
「普通」の生き方ができない人は
どうやって生きていけばいいのか？
ということに鋭く切り込んだ作品でした。
西洋でもこういったプレッシャーは
ないわけではないと思いますが、
日本ほど極端ではないでしょう。
日本特有の、
「普通でなければならない」という
社会のプレッシャーが生々しく描かれていること、
それが、『コンビニ人間』が
海外でも評価されている理由なんだと思います。
もしご興味があったら、
ぜひ！読んでみてください。
日本語でもいいし、英語でもいいし。
私は、英語のオーディオブックで聞きました！
英語はわかりやすく、日本のことなのでイメージしやすいし
英語学習者さんにすごくお勧めです。
コンビニ人間のおもしろい英語表現について
記事に書いているので、そちらもどうぞ！
↓
英語の勉強に
オーディオブックが活用できるようになると、
世界がめちゃくちゃ広がるし、楽しいですよ〜
私は、もう勉強なのか趣味なのか
よくわからなくなっています
英語オーディオブックの始め方については、
以下の記事も参考にしてください。
【徹底解説】audibleで楽しみながら英語学習！洋書オーディオブックを買う方法と適したレベル
