前に、開運料理人ちこさんの
「自家焙煎コーヒー」のYoutube動画の
英語字幕を作成した話をしました。
その時の記事はこちら。
↓
今日は、この動画の英語翻訳の
解説をしてみようかと!
まず、動画はこちらです。
(英語字幕をONにしてご覧ください)
この動画の3:20頃の、
焙煎し終わったコーヒー豆を
ふーっとちこさんが吹いているシーンで、
こういう日本語があるんですが、
あなただったらどう訳しますか?
もちろん、正解はないし、
それぞれの感性によって
全然違う翻訳になると思いますが・・・
最初にわたしが翻訳した時は、こういう英語にしました。
まあ、1行目はそのまま採用されたんですが、
難しかったのは
「(ほんとうはザルに入れたらいいけど)」
なんですよね。
You might want to use a strainer.
というのは、訳すと
「ザルを使った方がいいかもしれませんね」
という、やんわりした提案です。
※you might want toは、
「〜した方がいいよ」という意味です。
(「〜したいかもしれない」ではない)
よく使われる表現なので、ぜひ覚えておいてね!
あるいは、
I should have used a strainer.
本当ならザルに入れたらよかったのに(入れなかったけど)。
みたいな英語を思い浮かべた人も
いるかもしれません。
でも、ちこさんが言っているのは
「本当はザルに入れたらいいですよ」
という提案ではないと思うんです。
日本語の、
「(ほんとうはザルに入れたらいいけど)」
から感じ取れる雰囲気って、
何かな〜〜?と考えたとき、
「(本当はザルに入れたらいいけど)
今回は入れませんでした」
ってことなんですよね。
じゃあ、
ザルを使わなかったちこさんは、
どういう気持ちなのか?
わたしが理解したのは、
「わたしはこんなに気軽に楽しんでますよ」
っていうことでした。
「本当はザルを使った方が好ましいかもしれないけど、
手間が増えるし、洗い物も増えるし、
だから、そういう心配をせず
みんなもっと気軽に自家焙煎を楽しんでほしいな」
という気持ちなんではないかな?と。
そして、マイクと話し合った結果、
最終的には、こんな英語になりました。
botherは「困らせる」「迷惑をかける」
といった意味です。
なので、この文章を直訳すると
(直訳が非常に難しい英語だけど)
「わたしはザルを使う手間に煩わされたくない」
といった感じになります。
「ザルを使うと面倒だから
今日は使わなかった〜〜テヘ」
みたいな、気軽な雰囲気と
ちこさんの茶目っ気を表現したかったので
この英語になりました。
繰り返しますが、
これが正解かどうかはわからないし
翻訳した後もずっと気になって
「本当にあの英語で良かっただろうか?」
って考えちゃうんですけどね
でも、こうやって一つ一つの表現を練って
いい作品を作っていくのは
ほんとに楽しいし、やりがいがあります。
ただ、
訳したい動画はまだたくさんあるので
時間のかけすぎもよくなくて、
そのあたりのさじ加減が難しいんですけどね・・・
というわけで、今日は
翻訳の楽しさと苦労について
様子がわかってもらえたらいいなと思って
記事にしてみました!
お役に立ったら幸いです。