
図書館の魔女 霆ける塔
待望のリブラリアン・ファンタジー、再始動。
マツリカが、キリヒトが、帰ってきた。
囚われた魔女を救うべく、仲間たちは雷鳴轟く山峡の砦を目指す。
風が唸り、雷が轟く「霆ける塔」に囚われた図書館の魔女・マツリカ。宿敵ミツクビの罠にかかり、閉ざされた山城で彼女を待つのは、夜毎降り注ぐ稲妻と奇妙な因縁を背負う砦の主。脱出の糸口を探るマツリカを、新たな謎と出会いが待ち受ける。一方遠く離れた故郷では、ハルカゼ、キリン、そしてキリヒトたちが、マツリカ救出のため立ち上がる。彼らは、わずかな手がかりと研ぎ澄まされた知恵を武器に、雪深い山脈を越え、未踏の隠し砦を追う! 強靭な意志と絆が試される極限状況の中、マツリカは、そして仲間たちは、この絶望的な状況を打ち破ることができるのか? メフィスト賞が生んだ弩級のファンタジー「図書館の魔女」。シリーズ最新作がついにそのベールを脱ぐ。(講談社サイトより引用)
![図書館の魔女 霆ける塔 [ 高田 大介 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/0455/9784065410455_2_15.jpg)
気づいたら、新刊が出ていました!
「図書館の魔女」シリーズは、
「図書館の魔女」 単行本上・下 (文庫本は全4冊)
「烏の伝言」 単行本 (文庫本は上・下)
「高い塔の童心」 単行本
と出ておりまして、「霆ける塔」は続編となり大変長い物語が続いています。
「高い塔の童心」は、時が少し遡りますので時系列では一番最初となります。
自分、このシリーズが大好きですので、全巻3度目(もしかしたら4度目かも?)の読書を楽しんでおりました時、何気なく検索していて偶然、新刊が出た直後にこれを知ったわけです。直ちにcilck!しまして、入手。全作読み直したばかりでしたので、ストーリーも追いやすく、歓喜の読書体験にふけりましたのです~

本シリーズは架空の国「一ノ谷」、「ニザマ」、「アルデシュ」他を舞台に繰り広げられる、政治的駆け引きや、紛争、文化、言語などを背景に語られる、大変想像力を刺激される骨太な冒険譚とでも言いましょうか。本当に心底、面白い!と叫びたくなる物語です。
「一ノ谷」は王制を敷く中世ヨーロッパのような国ですが、中東やトルコみたいな雰囲気もあり、特に街の市場の屋台の様子や食べ物の描写が魅力的で涎が出そうですよ。
「ニザマ」は中国がモデルのような帝室があり、政治の実権は宦官の官僚が握っています。
「アルデシュ」は、ロシアとか東欧など北の国のイメージがあります。
他にも南方の島嶼国や人種の異なる南大陸なども存在し、世界観のスケールが大きいです。
「図書館の魔女」では、「ニザマ」の宦官官僚ミツクビの策謀で、「一ノ谷」と「アルデシュ」があわや交戦となる所をマツリカの情報戦により回避したうえ、ニザマ帝と結び、ミツクビの遁走、三国の和睦への道筋をつけたという流れでした。
主人公のマツリカはまだ少女といっていい年頃ながら、「一ノ谷」にある世界最古の図書館の主、「高い塔の魔女」と呼ばれています。言葉が出来たか出来ないかの太古からの資料、文書、本を収集している「高い塔」でマツリカは、いわば諜報活動の長官にような立場なんですね。頭の中に入っている大量の資料、文献、図書、図版を元に、各国の情報、もちろんスパイも放っているわけですし、世界情勢を把握し、無駄な戦役を回避する方策を取っていく、超優秀、そして高慢な(ツンデレ系でしょうか)美少女マツリカと随身の少年キリヒト(実は凄腕の刺客)が魅力にあふれ、また彼らをとりまく他の登場人物たちもキャラ立ちまくりです。
近衛のヴァーシャに惹かれる読者(自分だ
)も多い事でしょう!
続く「烏の伝言」では、舞台は「ニザマ」の属国「クヴァン」に移り、「ニザマ」の失脚した官僚の娘とその近衛兵、案内役の剛力たちの活躍が描かれました。マツリカたちは最後の方に少し登場するだけで、キリヒトは出て来ないのがとても残念どしたが、山中での逃避行や謎の事件(伏線)、港湾都市クヴァングワンでの戦い、やっぱり面白くてたまらない物語です。
そして新たな本書「霆ける塔」では、ついにキリヒト登場ということです。
帯の惹句にもそう書かれていて、なんとまたキリヒトに会える、ああもう大きくなったんだろうなあ、もう青年かしらん?など親戚の子に久しぶりに会えるようなワクワク感でした!
作者の高田大介氏はフランス在住の言語学者でいらっしゃるそうで、多数の言語を縦横無尽に扱えるのでしょう。むろん本書は日本語で書かれておりますが、やはり言葉の使い方が自分のような教養の無い者には、ちと難解な部分があります。いえ、大変多くあります笑
そもそもタイトルの「霆ける塔」の「霆ける」ですが、「はたたける」と読みますけど、初めてお目にかかった言葉でした。意味も分からない(本書を読めば自明ではありますが)ので、AIに聞きましたよ。「雷が激しく鳴り響く」という意味の古語ということです。
高田氏の本はどれも言葉使いが難しいのですが、今回も色々苦戦しながら読みましたけれども、いやそれでも、実に面白かったです。
マツリカが攫われてどこに囚われているのかの場所の特定に、チームのハルカゼが、集めた証言や、物証、文献などから推理、特定していくあり様を感嘆しながら読みました。
また、「烏の伝言」で登場した剛力のワカンと鳥飼いのエゴンがスカウトされてマツリカ救出に参加するのも嬉しい展開。
そしていざ実行、「霆ける塔」からマツリカを引っこ抜く作戦実行役は当然キリヒトが!
もう、大満足の冒険譚でした。
しかも!もう続編が2027年に出る予定であると、予告が!
再来年ですかあ、、待てない・・・。けど待つ!!
ニザマの妖怪ミツクビとマツリカの直接対決になるのでありましょうね。楽しみなことです。
で、お話が面白すぎて、先を急ぐ読書になってしまいましたので、
ただ今2巡目読書中です。
今度は、より言葉を丁寧に読むのです。
ああ、読書の楽しみは尽きないです~