今回は土星外惑星についてまずお話しし、その後、水瓶座の時代について考察します。女性性が男性性の横暴を止めるのがこの時代の特徴だという点に、迫りたいと思っています。
ではまず、土星外惑星についてです。
土星外惑星とは、土星よりも太陽から見て先にある惑星のことで、3つあります。天王星、海王星、そして冥王星です。でも、土星外惑星を使うことができる人はごく少数だといわれています。もし、利用できれば、色々な面で目立った存在になるでしょう。天才や世の中を変革する人は、これらの惑星を味方につけているとされています。
まず、太陽から最も遠いところにある冥王星についてです。イメージしてみてください。今、あなたはエベレスト登頂を前人未到の経路で行っています。ほぼ直角の氷壁を上っている最中です。しかも、地上に引き返すことは困難です。上に行くか、それとも諦め身を投げるか、、、。という状態です。
一歩間違えば本当に死んでしまうという状況下で発動するのが、冥王星です。おそらく、登山家の人の多くはこの惑星を使っていると思います。アドレナリンやノルアドレナリンが極度に分泌されると、この「冥王星意識」が発動するかもしれません。とはいうものの、日常生活でこの冥王星を使うことは、一般的にはほぼないと思います。
次は、海王星です。海王星は夢を見ている状態として説明されることがあります。夢を見ている時、それが明晰夢のようにそれを夢だと認識できる状態であったとしても、そこには明確な主体は存在しないでしょう。
シャーマンは自分を意識的に喪失させ、いわゆるトランス状態になり、神霊などに心身を明け渡します。そして、この霊に語らせ、人々を導いてきたのです。トランス状態の時の言動は記憶に残らないといわれています。「海王星意識」は我々が意識できない意識だと思います。だから、海王星を使っている人は、自分がそうだとは分からないはずです。
そして、天王星です。天王星は水瓶座の支配星なので、水瓶座の時代においてとても重要な意味を持つでしょう。天王星は土星的な性質を持つといわれています。つまり、きちっとしているのです。物事の秩序を重んじる意識をもたらします。ただ、土星は既存の社会における秩序と関わりますが、天王星は既存の社会の秩序を壊す別の「秩序」を強制してくる星です。批判性、非常識、突拍子のない変化というキーワードが度々当てられますが、新たな社会の構築を促す星であるといえるでしょう。「天王星意識」が芽生えるのは、まさに今の世界だと思います。
水瓶座の時代は新しい文明の始まりだといえるでしょう。ただ、この時代は男性性の横暴が女性性によって矯められるという特徴を持つのではないかと思います。この点を論証するために、ギリシア・ローマ神話を踏まえた考察をしたいと思います。何故なら、西洋占星術にはこれらの神話が強く影響を与えているからです。
天王星はウラノスというギリシア神話の神と関わります。この神は、子供に優しくないという特徴があります。タルタロスという地下の世界、いわゆる地獄に閉じ込めてしまいます。虐待したと思ってください。でも、この子供の一人のクロノス(星占いでは土星と関わります)は復讐をし、ウラノスの男性器を切り落し、海に捨てます。ここから生まれたのが、金星と関わるアフロディーテです。
加えて、本題から少し逸れますが、クロノスも子供に優しくありません。そのため恨まれ、その子のゼウス(星占いでは木星と関わります)により成敗され、再びタルタロスに閉じ込められてしまいます。
天王星に話を戻しますが、この星が力を持つ水瓶座の時代は、確かに民主主義や自由平等といった前向きな要素も持ちますが、「子を育てる」という意味合いは薄いと考えるべきかもしれません。でも大丈夫です。神話はここでは終わりません。ウラノスがクロノスに倒されたという物語を思い出してください。クロノスがウラノスに復讐をしたきっかけは、ウラノスの配偶神であるガイアという女神です。ウラノスへの復讐を唱えた張本人は、彼女なのです。
(ガイアは大地の神、すなわち地母神です。ちなみに、クロノスに対する復讐にはレアーという女神(この神も地母神)が関わっています。また、ゼウスを育てたのはガイアです。)
水瓶座の時代は、神話を踏まえると、男性性が女性性に負ける時代になると思います。女性性はジェンダー区分としての女性を意味するのでなく、男女という性別に関係なく存在する、いわゆる「女性的」な性質の事です。ガイアは子を守る神様です。旦那であるウラノスよりも子を優先していました。この、子を最優先にするという意識が、水瓶座の時代の特徴になるでしょう。
このイメージを更に少しオカルト的に解釈して(笑)、このポストを終わりにしたいと思います。まずガイアは大地、すなわち地球を表します。ウラノスは空を表します。この空には宇宙も含まれるでしょう。
水瓶座の時代では、空は我々を「タルタロス」へ幽閉します。闇の世界に閉じ込めるということなので、日光に変化が生じるのです。おそらく、今は想像できませんが、いわゆる(小)氷河期の到来があるのではないでしょうか。でも、人々は大地の恵みに助けられます。地球に感謝する時代がこの新しい時代だと思います。だから、我々は大地を大切にしないといけないと思います。水瓶座の時代は風の時代ですが、土が鍵を握ると個人的に思っています。
これは、これから約2000年後に来る、山羊座の時代を暗示していると思います。山羊座の支配星は土星です。ウラノスを倒したのは、クロノス(=土星)でした。更に言うと、山羊座の時代の次は射手座の時代ですが、その支配星は木星(=ゼウス)です。ゼウスはクロノス(土星)を倒しました。クロノスとゼウスをガイアやレアーといった地母神たちが支援していた点も重要です。
合計して、今後約4000年間続く水瓶座の時代と山羊座の時代には、共に地母神がある男性の神を助け、横暴な男性の神を倒す手はずを整えるという神話的イメージがあります。これが、新しい世界を理解する鍵となるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。