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ADRと対話促進型調停

対話促進型調停(Facilitative Mediation)や裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution)のあれこれ

調停には、同じテーブルに当事者双方がついて話し合う「同席調停」と、

当事者が別々の部屋にいて、調停人が個別に話を聞きながら話合いを進める

「別席調停」とがあります。


ちなみに、別々の部屋に当事者がいて、その部屋を、

調停人自身が行ったり来たりするのを、シャトル調停とも言います。


ADRが進んでいるアメリカでは、民間ADRの利用がとても進んでおり、

多くの場合、同席で行われているようです。


けれども、民間調停機関によるADRの歴史の浅い日本においては、

別席調停の方が一般的です。


民間調停機関の場合、どのような調停を採択するのかは、各調停機関が決めています。

もし、その調停機関が、対話促進型調停を採択している場合には、

当然、「対話」を「促進」しなければ意味がありませんので、同席で行われることになります。


同席調停。

日本では馴染みが少ないゆえ、心理的な抵抗も多いのではないかと被います。


たとえば、そもそも当事者同士とは、

たいてい、何かで争っており、言わば喧嘩相手なのですから、

同席で向かい合えば、喧嘩が始まったり、険悪なムードになるに決まっている!

と想像してしまいがちです。


また、もうさんざん話し合ったのだから、

これ以上相手の顔など見たくない!と思われる方もいるかもしれません。


でも、同席調停には、

同席調停でしか実現できない、とても大切な効果があるのです。


それは、相手に対する理解、と、承認です。


調停人が間に入り、話合いを促進していく上で、

双方の中にある攻撃的な表現をやわらげ、本当に伝えたい内容を明確化し、

双方が解決したい本当の問題に目を向けることができます。


さらに、当事者双方が一緒に解決策を探すために努力をすることで、

相手への理解や承認の気持ちが生まれます。


この、理解や承認こそが、紛争の解決においては、重要な要素となるのです。

そしてこれによって、裁判ではたどり着けない、

ウィンーウィンの結末へとたどり着くことができる、というわけです。


対話促進型調停、つまり、同席調停は、まだまだ馴染みの少ない調停手法です。

でもこの方法が浸透したならば、きっと、

日本における紛争解決方法のスタンダードも、変わっていくものと思います。





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自転車はいまやものすごいたくさんの種類があります。


健康志向などの高まりやスポーツとしての自転車の人気もあって、

俗にママチャリと言われるシティサイクル以外にも、

スピードが出やすいものや馬力のあるものなどさまざまにあります。



今日はそんな自転車の種類とそれに関わる事故などについて、ご紹介します。


まず、一般的なシティサイクル以外では、

ロードバイク(ロードレーサー)、マウンテンバイク、クロスバイク、

などが、有名なところかと思います。


それぞれ簡単に特徴をご紹介します。

1:ロードバイク

ロードレースに使われる競技用自転車がベースで、ロードレーサーとも呼ばれます。

タイヤは細く、高速走行を優先して設計されており、

ドロップハンドルのものが多く、長時間、長距離、スピード走行に適しています。


2:マウンテンバイク

マウンテン、即ち、山や丘などを走る、スポーツ用がベースです。

荒野、山岳地帯、悪路でも走れるよう軽量化や耐衝撃性が高く設計されており、

とても丈夫な自転車です。


3:クロスバイク

ロードバイクとマウンテンバイクの掛け合わせのような自転車です。

ロードバイクのように速く走れますし、マウンテンバイクのように安定性もあります。

スポーツバイクなるものを購入する場合の、最初の一台となりやすい自転車です。


ちなみに、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクいずれも、

スポーツバイクと呼ばれるものに入ります。

さらに、それぞれのタイプは、

用途によってさらにたくさんのバリエーションに分かれますし、

値段もピンキリで、数万円から、高いものなら100万円近くするものもあります。

購入する場合には、どのタイプを買うべきか、迷ってしまいそうですね。


さて、そんな人気にあわせて、種類も増えつつある自転車ですが、

スピードを重視して、どろよけ、スタンド、ライト、反射板などを

装備していないものもあります。

(※東京都は条例で、ブレーキのない自転車の一般販売を禁止しました。)


ブレーキ装置を備えていない、又は、片輪にしかブレーキ装置がないまま公道を走行すると、

あるいは、無灯火で夜間に走行すると、道路交通法違反(5万円以下の罰金)になります。


ブレーキのない自転車運転で、全国初の逮捕者が出たのは、2013年11月。

ノーブレーキピストと呼ばれるブレーキのない自転車によって、

死者が出るなど重大事故が増えていることを重く見てのことのようです。


競技用の自転車であっても、公道では、

ブレーキ、ライト、反射鏡などを装備しなくてはなりません。


通勤や、休暇に遠出をするためなど、せっかく楽しみに購入した自転車ですから

法律を守り、安全運転に心がけ、事故を起こさないよう気をつけたいですよね。


そしてもし、事故に遇ってしまって、あるいは、起こしてしまって、

刑事事件にはならないような軽微な事故であった場合、

その損害賠償などについては、相手と話し合って解決する、という方法もあります。


自転車事故でお困りの場合には、一度、ご連絡をしてみるのも良いと思います。



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ペットは法律上は「モノ」の扱いになっています。

けれども、実際にペットを飼ったことのある方なら、

そのような感覚はどうにも違和感があるものと思います。

ペットには命があり、ヒトの言葉は話せませんが

感情は通じているように感じますし、

もはや家族の一員、というのが

多くの飼い主の方の感覚だと思います。

そして、ペットは、病気になったり怪我をすれば

お医者さん、即ち、獣医さんにかかります。

避妊手術をお願いすることもあるでしょう。


そのように、ペットを飼う上では必ず関わる獣医さんですが、

人の世界同様、その医療を巡って、さまざまなトラブルが発生しています。


ペットの医療過誤に関する裁判は、約10年頃前から、増え始めてきています。


2002年に、夫婦が飼うスピッツの糖尿病の治療の際、

インスリンの投与をしなかったために死なせた、として、

獣医側の過失を認め、合計約80万円の支払いを命じた「真依子ちゃん事件」があります。


これは、ペットの医療過誤訴訟が本格的に増え始めるきかっけになった事件、

とも言われています。


また、こんな例もあります。

獣医に、猫の避妊手術を獣医に依頼したところ、手術の翌日に死亡してしまった。

飼い主は、獣医が、卵巣動脈だけを縛るはずが、尿管を一緒に縛ってしまったことが、

死亡原因であるとして、損害賠償を請求しました。

2002年の宇都宮地方裁判所の判決では、猫が死亡したことについて獣医には過失があるとして、

損害賠償義務として、93万円の支払いが認められることとなりました。


最近では、高額の賠償金や、

ペットであっても慰謝料が認められる事例も多くなっっています。


けれども裁判にはとても長い時間がかかり、

敗訴をすればもちろんそのダメージは計り知れませんし、

勝訴であっても、疲れきってしまうのではないかと思います。


そのような場合には、調停というのもひとつの手段ではないでしょうか。

その上で納得できなければ、それから裁判にすることも可能なわけですから。


ペットの医療を巡るトラブルでお困りなら、ぜひ一度、調停もご検討ください。



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昨年、NHKの番組「あさいち」に、行政書士ADRセンター東京が、

自転車事故に関する調停の専門機関として紹介されました。

自転車が関わる事故は、自転車の種類の増加によっても、増えてきているようです。


今回はそのような中から、「電動アシスト付き自転車」について、ご紹介したいと思います。


電動アシスト付き自転車は、

女性や高齢者にとても人気の自転車です。

2010年の国内出荷台数は38万台超となり、

バイク全体の出荷台数をも上回っています。

充電は、家庭用コンセントで簡単に行え、

最近では一度の充電で4~5時間走れる

ものがあるといいます。

さらにバッテリーの大容量化も進んでおり、

今後も利用者数は増えていく可能性があります。


けれども、同時に、一般の自力型で漕ぐ自転車とは違い、

電動アシスト付き自転車だから起きてしまう事故、というのも増えてきており、

利用する方は、注意も必要です。


例えば、

電動付き自転車には、手元にスイッチがついており、電源を入れることで機能します。

そして、多くの場合は、ペダルを踏み込んだ時に、

漕ぐチカラをアシストしてくれて、速度が上がりやすくなる仕組みなのですが、

逆に言えば、片足だけペダルに乗せた状態でも、スイッチを入れると走り出してしまいます。


また、普通の自転車でよくやる、ケンケン乗りですが、

電動付き自転車では、踏み込んだ力に合わせてアシストする仕組み、になっているため、

ケンケン乗りで大きなチカラをペダルにかけると、アシスト力も強まり、

想像以上にスピードが出てしまうのです。

そのため、転倒したり、振り落とされたりしてしまう場合があります。


また、交差点で停止中に、ブレーキハンドルを握らないままペダルに片足を乗せておくと、

その片足でペダルを踏み込んだと同様の状態になって、うっかり走りだしてしまい、

事故につながるケースがあります。


交通事故総合分析センターの資料によれば、

電動アシスト付き自転車乗用中の死者数は増加傾向にあり、

2011年には50人となり、10年間で約3倍に増加しているようです。


特に、2001~2011年においては、

普通の自転車による死傷者数と、電動アシスト自転車の死傷者数との関係は、

45歳以上で同数になり、55歳以上では、電動自転車の方が大きく上回っています。


女性や高齢者に人気で便利な電動アシスト付き自転車。


けれども、これまで乗り馴れた自転車とは使い勝手も違う分、

しっかりと使い方を確認して安全に乗りたいですね。



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ペットトラブルにおいて、有名な判例があります。

※イメージ

いわゆる「加藤一二三事件」です。


プロ将棋棋士である加藤一二三(九段)さんが、

自宅の集合住宅において、複数の野良猫に対して継続的に餌やりをしていて、

その猫たちが、糞尿や騒音、食い散らかしを生じさせた、ということで

集合住宅の住民たちから訴えられた事件です。


加藤一二三さんは、猫に避妊手術を受けさせたことや、

それによって、現在は猫の数が減っていること等も主張しました。


しかし、東京地裁の判決では、

「被告(加藤一二三さん)は、餌やりだけでなく、段ボールで住みかを与えており、

その猫は住民たちに様々な被害を及ぼしていて、人格権を侵害している」

とし、加藤一二三さん側に、餌やりの中止と合計約200万円の慰謝料支払いを命じました。


これがもし、調停によって解決が図られたらいったいどのような結論があり得ただろうか、

と想像せずにはいられません。


猫への餌やりは中止命令がなされましたが、

各住民への慰謝料は、低い人で3万円、一番高い人で30万円、多くは10万円前後です。


本来の目的がお金だったわけではないとは思いますが、

それなりの労力をかけて裁判で争い、その結果の慰謝料がその金額で、

本当に納得できたのでしょうか。

きっと裁判の決着がつくまでの間、とても大変な思いをされたことと思います。


また、加藤一二三さん側や、地域猫活動を推進する方々にとっても、

不本意で、残念な結果となってしまったことと思います。


お金や、餌をやるやらないの、二者択一の結論ばかりでなく、

管理の方法の工夫によっても、もしかしたら双方納得できる解決もあったかも分かりません。

もちろん、すべては、たられば、の話になってはしまいますが。


調停であれば、調停そのものにかかる費用はとても安価です。

時間もとても短くてすみますし、双方の本当のニーズからの解決を模索することができます。


これからは、ペットトラブルには、調停という方法が、

多く活用されていくと良いのではないか、

そんな風に、想像せずにはいられません。



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トラブルを解決する方法のひとつADR。

ADRは、裁判外紛争解決手続きと言い、具体的には、調停やあっせんなどがあります。


調停は、民事上の紛争を、当事者と利害関係のない公正中立な第三者が、

双方の言い分をじっくり聴きながら、柔軟な和解解決を図るものです。

そしてこのような紛争解決手続を、民間事業者が行っている場合があります。



法務省では、このような紛争解決手続を行う民間事業者に対して審査を行い、

法律が定める厳格な基準をクリアしている場合には、法務大臣が認証を行います。


法務大臣の認証を取得した民間事業者は、

「かいけつサポート」の愛称と、ロゴマークを使用することが認められています。


認証をとっている日本全国の事業者は、以下のページから確認することができます。

かいけつサポート
http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/jigyousya/ninsyou-index.html


また、各都道府県の行政書士会が設置している

認証機関であるADRセンターは以下です。


※下段は、各行政書士会が取扱っている紛争の種類です。


●東京都行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 自転車事故に関する紛争
 愛護動物に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争

●愛知県行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 自転車事故に関する紛争
 愛護動物に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争

●京都府行政書士会
 外国人を当事者とした夫婦と親子に関する紛争

●新潟県行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 愛護動物に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争
 自転車事故に関する紛争

●和歌山県行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 自転車事故に関する紛争

●岡山県行政書士会
 自転車事故に関する紛争

●兵庫県行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 自転車事故に関する紛争
 愛護動物に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争

●埼玉県行政書士会
 夫婦関係等に関する紛争
 相続に関する紛争
 自転車事故又は自動車の物損事故等に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争

●北海道行政書士会
 外国人の職場環境等に関する紛争
 敷金返還等に関する紛争



行政書士は、身近な法律家です。

身近なところにADRセンターがあったら、

ぜひ、お困りの際は、門を叩いてみてくださいね。



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調停ってどんな風に進むのか、気になりますよね。

今日はそんな、調停までの流れ、について、

行政書士ADRセンター東京の場合でご紹介いたします。


調停までの流れです。

1. まずは電話で、問い合わせをします

調停機関によって、受付日や時間帯が異なりますので、予めネットなどでご確認ください。

どうしようかと迷っていたら、ひとまず電話をしてしまうのが一番です。

      ↓

2. 事前相談の予約

調停手続の申込み前に、面談にて、手続に関する説明を受けます。

不明点や不安な点も含めて、ここですべて、事前に確認することができます。

※なお、ここまでは、無料になります。

      ↓

3. 事前相談、申込み

予約日にセンターへ出向いて、事前相談を行います。

重要事項の説明を受けるとともに、気になることがあれば質問をして、納得できた場合には、調停を申込みます。

      ↓

4. 相手の方への呼びかけ

申込みが受理されると、センターから相手の方へ、連絡をしてくれます。

相手が、調停を行うことを了承すれば、いよいよ調停が始まります。

※もし、相手の方が調停を望まない場合には、残念ながら、手続きはここで終了となります。

      ↓

5. 調停

調停人のリードによって、話合いを進めていきます。

1回ごとの調停が何時間になるか、この先何回調停が行われるのかは、各調停ごとに異なりますし、当事者の事情や都合を考慮して、日程を決定していくことになります。

また、手続の状況や内容は、すべて非公開で行われます。

      ↓

6. 合意

当事者双方が納得できる解決策を見つけることができたら、その内容を合意書にまとめます。

まとめる作業は調停人が行ってくれます。これで調停は終了です。

※万が一、どうしても合意することができない場合、あるいは、この先話し合いを続けても合意できる見込みがないとわかったような場合には、そこで調停は終了となります。


以上です。

調停機関によって、流れが異なる場合もありますので、

実際に調停を利用されたい場合には、直接、各調停機関にお問い合わせください。



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「対話促進型調停」という表現があるからには、

ほかにも、なになに型、という調停があるんだろうなあ、という推測が働きますよね。


はい、あります。


調停には、

「評価型調停」「妥協要請型調停」「対話促進型(自主交渉援助型とも言う)調停」の

3つのタイプがあります。


ここは「対話促進型調停」についてご紹介していくブログですので、

今回はあえて「対話促進型調停」が、他の調停タイプとどう違うのかについて、

ご紹介してみたいと思います。


それぞれの特徴をご紹介します。


1つめは「評価型調停」です。

これは、法律的知識などをもつ専門家が調停人になることによって、

法的評価などに基づいて、解決策=合意を導いていく調停です。

日本における裁判所での調停の多くはこのタイプと言えます。

法律的な評価によって判断をするため、解決が、とても早い、というのが特徴です。

また、法律というものに基づくので、調停人が誰であっても判断が同じになりやすい、

と言ったこともあるかもしれません。


2つ目は「妥協要請型調停」です。

これは、地元の名士や町長さんなど、

当事者双方が知っている権力者などに調停人になってもらい、

両者の主張の中間的なところでの解決=妥協を導く調停です。

当事者双方が一目置いている人を調停人にするため、この人が言うなら仕方がない、

ということで当事者がその判断を受け入れやすく、

間をとった解決策なので、喧嘩両成敗的な理屈で諦めやすいと言えます。


3つ目が「対話促進型調停」です。

これは、中立公正な第三者が調停人になり、

当事者同士の話合いや交渉の進行役となることによって、

当事者の対話を促進して、自主的な交渉を援助して、本音からの解決を導く調停です。

各当事者が自分の意見や希望をしっかりと伝え合い、納得いくまで話合い、

自主的に、双方が満足できる解決策を探していくため、本人たちの満足度は最も高く、

必ずしも法的な判断とは異なる解決策でも、当事者が納得すれば合意することができます。

対話促進型、又は、自主交渉援助型、と言われます。



ここに面白いストーリーがあります。

「ハーバード流交渉術」でも紹介されており、ADRの説明ではなにかと例に使われる、

とても分かりやすい寓話ですのでご紹介します。

(オリジナルよりアレンジが加わっているかもしれません)


姉妹が1個のオレンジを巡って争っています。

姉も妹もオレンジが1個欲しいと言って聞きません。

さて、どうしましょう。

3つの調停方法で考えていたいと思います。


例えば、これをもし「評価型調停」で解決したならば、

どちらの主張により正当性があるか、によって判断し、

どちらか一方にオレンジ1個を渡し、どちらかはなにも得られずに終わります。

つまり、WIN-LOSE(ウィン—ルーズ)またはゼロサムの状態と言えます。


あるいは「妥協要請型調停」で解決したならば、

オレンジを半分に切って、双方に半分ずつ与えて、解決します。

どちらも当初の希望よりは分量が減りましたが、

お互い半分ずつニーズを満たすことができました。


さて、これをもし「対話促進型調停」で解決したらどうなるでしょう。


2人の話をよくよく聞いてみれば、

姉は、オレンジの中身を使ってジュースを作りたいと思っており、

妹は、オレンジの皮を使ってケーキを作りたいと思っていました。

そうであるならば、一個のオレンジを皮と中身とに分けて、

お互い欲しい方をとれば良かったのです。


これはかなりデフォルメされているので、そんなに上手くいくかい、

と思われる人もいるかもしれませんが、

でも実際、このように、ちょっと話せばすぐ解決できたのに、

ゼロサム状態だと思い込んで解決できなくなってしまっていた、

なんてこと、意外とありませんか?


つまり、対話促進型調停なら、本人たちの「表に出ている主張」だけでなく、

その裏側にある本当のニーズを満たすためには、最適の手段と言えます。


けれどももちろん、対話促進型調停にも短所があります。

本人たちが納得いくまでじっくりじっくり話し合うため、

その裏返しとして、他の方法に比べて時間がかかる傾向にある、ということが言えます。

また、双方がどこまでも納得できなければ、合意できないという結論になることもあります。


なにごとも長所もあれば短所もあります。


でも、トラブルが起きたら、どっちかが勝ちどっちかが負ける、というイメージや

解決には、お互い間をとって妥協するしかない、といった思い込みを外して、

本当の意味で、お互いの納得できるところを探していける、対話促進型調停は

とても可能性のある調停方法ですよね!



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海外から人材を受け入れる企業のために、日本での外国人向け研修を行っている会社で、

こんな話を聞いたことがあります。


ある国の人たちは、企業で働く上で賃金を交渉することが当たり前になっている。

そのため、彼らは賃金交渉を特別なこととは思っておらず、日本で働く場合にも、

その習慣をそのまま持ち込むことがある。


けれども日本では、賃金交渉をする、ということがそれほど一般的ではなく、

ましてや小さな企業の場合には、そういう目だった(?)行動は社内で噂になりやすく、

賃金交渉を受けた上司や社長さんが、慣れない事態に戸惑うのはもちろん、

同僚たちの心象も、余計なところで悪くなってしまうことがある、というわけです。


ですので、そんなときには、

日本で賃金交渉をする、ということは、彼らの国のそれとは全然違った意味をもたらし、

場合によって、仕事とは関係のないところで、やりにくい人、というイメージを与えてしまう

可能性があること、などを説明して、それを踏まえてやるように、と伝えるのだそうです。


とても実践的だなと思いました。

彼らも、「本当に」賃金交渉をしたいと思っているというよりは、おそらく、

「当たり前だから」していることが多い可能性もあります。

だとすれば、彼らが、無駄な誤解を受けて働きにくくならないように、

それによるリスクを事前に伝えてあげた方が、本当の意味で、彼らのためになるわけです。


異文化コミュニケーション、という言葉がありますが、

言葉で言う以上にこれはとても難しいものだと思います。


「ハーバード流交渉術」という本の序文にこんな表現がありました。

~アメリカ人が交渉に挑むときは、まるでカウボーイのように振る舞うことがある。
~交渉は敵対者間の闘いと見られている。

~(日本人の)交渉は友人同士の話合いであるかのごとく運ばれ、あからさまな対決はなるべく避けようとする。


「交渉」によって自社にとって有益な結果を導きたい、という「目的」は同じであっても、

アプローチの方法は、文化が違えば全然違う、ということですよね。


でもこれは、必ずしも、国籍や生まれが異なる人同士でだけ起こっていることではありません。

同じ日本で生まれ育ったニンゲン同士ですら、意見が合わない、理解ができない、

ということはいくらでもあり、男女の違いでも、文化が違う!と感じることは多々あります。


つまり、人と人とが交流する時点で、すでに、

異文化コミュニケーションは始まっているのかもしれません。


そんなときに、その状況を打開する唯一ともいえる方法は、

とても古典的ですが、話合い、なのではないでしょうか。


話し合えばわかり合える、といいきるほどに簡単なものとは思えませんが、

意外なところに本音があったり、本心と行動が異なっていた、なんていうことも

少なくないと思います。


もう、どにもならない、と思えるようなことも、試しに話し合ってみたら、

思わぬところで糸がほぐれた!なんてこともあるかもしれません。


外国人が日本の企業で働く上で、あるいは、

外国人が日本の学校で学ぶ上で、待遇やいじめなど、トラブルが起こった場合には、

調停によって話し合って解決する、という方法もあります。


外国人を雇用している企業や、外国人を受け入れている学校においても、

そのような状況をなるべく早く、勝ち負けつけるような方法ではなく、解決したい、

という場合には、調停を検討されるのも良いかと思いますよ。



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調停ってなんだかこわそう。。。

法律の知識がなかったら、不利になるんじゃないの?

口べただから、相手の方が話し上手な場合、丸め込まれてしまうのでは?



「調停」と言う言葉を耳にした際、

あるいは、実際に「調停」を利用することを検討してみた際、

もしかしたらこんな不安が頭を過るかもしれません。


でも、こたえは全て NO なんです。


恐くないです。

法律の知識はなくてOKです。

口べたな方でも丸め込まれる心配はありません。


その理由をちょっとご紹介したいと思います。

まず、恐くない。

これは、主観的要素もありますので、絶対、とまでは言えませんが、

対話促進型の調停では、多くの方がイメージするような、

あるいは、テレビドラマで見るような、

厳しい顔をした裁判官がいて、張りつめた雰囲気で、法律用語が飛び交って、、、

というのとはイメージがだいぶ違います。


会議室のような場所で、

中立な立場の調停人さんが、丁寧に双方の話を聞いて、話合いを進めてくれます。


法律の知識も要りません。

ときには弁護士さんを代理人にたてる場合もありますが、

多くの場合、当事者である一般の方がご自身で、直接、話合いを行います。

調停人さんも一般の方同士の話合いを進行するためのトレーニングを積んでいます。

そのため、無理して法律的な言葉を使う必要は一切なく、

トラブルの説明も、普段の言葉での説明で十分なのです。


さらに口べたの方でも心配ご無用。

調停人さんは、どちらが理論的にもっともか、といったことを判断したりしません。

話し上手な方ばかりが話しているように感じられても、

必ず、口べたな方の言いたいことや伝えたいことへも、しっかりと気を配ってくれます。



このようなことは、どれもこれも、すべて、対話促進型調停の目的にあります。

対話促進型調停では、「どっちの言い分が正しいか」といったことを判断することを

目的にはしていません。

どちらか一方が「勝つ」ことは、全くもって、調停の目的ではないのです。


対話促進型調停で一番大事なことは、「お互いが納得」する解決策を探すことです。

両方が勝つという意味で、WIN-WIN(ウィンウィン)という言い方をすることもあります。


ですので、証拠があるかどうか、論理に破綻がないかどうかが大事なのではなく、

当事者の「双方」が、「納得いく」解決策であるかどうか、こそが最も大事なことなのです。


つまり、仮に、一方の方が話し上手で、その主張がとても理路整然としていても、

口べたなもう一方の方が、その内容に納得できなければ、納得できる内容を探して、

話合いを展開していくことになります。


というわけで、こわくない!

皆さまのイメージがちょっとでも変わりましたら、嬉しいなと思います。



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