ADRと対話促進型調停 -4ページ目

ADRと対話促進型調停

対話促進型調停(Facilitative Mediation)や裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution)のあれこれ

部屋を賃貸で借りていた人が出て行くことになった際は、

部屋を「元の状態」に戻して、引っ越すことになります。

この「元の状態」に戻す義務のことを、

「原状回復(義務)」と言います。


しかし、この「原状」とは、

果たしてどの程度を指すのか、ということについては、

多くの人が誤解している現実があります。


例えば、家具などを運び出すのはもちろん、

カーテンや、取りつけた電気やフックを外したり、

といったことは誰でもすると思いますが、

それ以上に、借りた「当時」の状態にまで戻す必要がある、

と誤解している人はいませんでしょうか?


国土交通省では、

平成10年3月「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しています。
(平成16年2月には、裁判事例やQ&Aの追加などの改訂も行っています。)


そのガイドラインによれば、原状回復とは、

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、

賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような

使用による損耗・毀損を復旧すること」であり、

その費用のみが、借りた人の負担である、と定義されています。


ざっくり言えば、

「普通ではないような使い方をして、部屋を汚したり壊したりした場合」のみ

それを回復(クリーニングや張り替え)するための費用を負担する、というわけです。


裏を返せば、

「普通の使い方をして、あるいは、年数が経つことによって汚れたようなものは、

その回復にかかる費用は、借りた人は負担はしない」

ということです。


つまり、借りた「当時」の状態に戻す必要まではないのです。


ここで、敷金の問題が出てきます。敷金とは、簡単に言えば、

「家賃の滞納・未払いがあったりした場合に、補填するために預けられているお金」

になるわけで、

部屋を普通に使っていた場合には、滞納がなければ、本来、全額戻ってくるはずなのです。


けれども、普通の使い方で汚れただけの壁や床の

クリーニング代や張り替え費用なども請求されて、

実際には、敷金がほとんど返ってこない、ということはありませんか?


また、子どもの落書きなど、普通ではない汚れであっても、

年数が経つことで、壁紙自体の価値が下がり、支払う必要がほぼなくなる場合もあります。


このような知識を、部屋を借りる人の多くがもっていなかったり、

不動産屋さんと借りる人との間で、解釈が異なったりと、

「原状回復」の費用負担をめぐるトラブルは後を絶ちません。


そして万が一、原状回復や敷金の返還でトラブルになってしまったら、

調停で話し合ってみる、という解決方法もあります。


調停人さんは、法的なアドバイスをする立場にはありませんが、

双方にとって納得の行く解決を模索するため、話合いをしっかりと進行してくれますよ。


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警視庁の東京都内の自転車による交通事故の発生状況資料によると、

平成25年の事故件数は、前年比マイナス約15%で、

事故件数そのものの全体の傾向としては、年々減少の流れにあります。



しかし、自転車対歩行者の交通事故件数は、平成13年と平成23年では約1000件増加しており、

この10年間で約1.5倍にも増えていることがわかります。


そしてここに、気になる事件がいくつかあります。


2003年 東京地裁 判決 (自転車と歩行者)
男性が下り坂を猛スピードで走行し交差点で歩行中の女性と衝突。女性は3日後に死亡。
⇒ 約6800万円の賠償金の支払いが命じられた。

2005年 横浜地裁 判決 (自転車と歩行者)
女性が夜間に携帯電話を操作して無灯火で走行し歩行中の女性と衝突。女性に後遺障害が残った。
⇒ 約5000万円の賠償金の支払いが命じられた。

2007年 東京地裁 判決 (自転車と歩行者)
自転車走行中の男性が赤信号を無視し交差点で歩行中の女性と衝突。女性は11日後に死亡。
⇒ 約5400万円の賠償金の支払いが命じられた。

2008年 東京地裁 判決 (自転車と自転車)
男子高校生が車道を斜めに横断して走行中、男性と衝突。障害が残るケガを負わせた。
⇒ 約9300万円の賠償金の支払いが命じられた。

2013年 神戸地裁 判決 (自転車と歩行者)
小学生の乗った自転車が走行中、女性をはねて寝たきり状態となった。
⇒ 約9500万円の賠償金の支払いが命じられた。
  (※児童の母親に賠償金の支払いが命じられた。)


自転車と歩行者の事故が増えていることに連動するように

事故による加害者への賠償金額も高額化の傾向にあります。


もちろん、亡くなられた場合や、長く影響の及ぶ怪我を負うこととなった方から見れば、

お金などではとても賠償しきれないかもしれません。


けれども、加害者側も一生かけても返済しきれないほど多額の義務を追うことになり、

身近な「自転車」という存在が、実は、とても大きなリスクと背中合わせであることが

よくわかります。


自転車に乗る人は、日々安全運転に心がけ、

交通量の多い道や見通しの悪い交差点などでは十分に気をつけたいと思います。


ちなみに、最近は、自転車保険の情報もとても増えてきていますので、

自転車によく乗る方は、一度、検討されてみるのも良いと思います。


また、実際には、

刑事事件にはならないような、軽い怪我や過失が軽微な事故の方が多いですので、

そういった場合には、本人同士で話し合って解決、ということになるかと思います。


けれども事故のようなものは、一生の中でそうそう経験するものではありませんので、

慣れない事態に動揺して、うまく話ができなかったり、

見ず知らずの人と、口約束だけで解決してしまうのも、のちのち蒸し返されないか、

どこか、不安が残ることもあると思います。


そんなときには、「調停」という方法もあるのです。

双方が出席して、それぞれに思っていることや主張をしっかりと伝えて、

第三者である調停人が話合いをリードしてくれて、

最後には「合意書」という目に見える形でまとめますので、

本人同士の話合いをよりスムーズにするためにはとても便利と言えます。

しかも費用もとても安いですしね。


万が一、自転車事故でお困りの場合には、一度、ご相談されてみては、いかがでしょう。



参考
警視庁HP 都内自転車の交通事故発生状況
警察庁 交通局交通企画課「自転車の交通事故の実態と自転車の交通ルールの徹底方策の現状」(平成24年10月5日)




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最近、「地域猫」という言葉を耳にするようになりました。

地域猫とは、wikiを参考に、書いてみると、

「特定の飼い主さんがいない猫たちのことで、かつ、

その猫がいる地域住民たちの協力によって、

世話や管理をされている猫ちゃんたちのこと」となります。


昔の言葉で言えば、広い意味でのノラ猫、

ってことですが、最近は、

ノラ猫ちゃんたちが保健所に連れて行かれるのもしのびない、

ということもあり、個人的には飼えないものの、

地域猫、という方法で世話をする、ということがあるのですね。


「地域猫」と「ノラ猫」は、今ではしっかりと区別されているようで、

単にきまぐれで餌をあげたりするだけでは、地域猫とはならず、

ボランティア団体の方々などによって、きちんと、餌やり場やトイレの処理、

増えすぎないようにする手術なども行われ、

飼い主さんに等しいような管理までしているようですね。


それでもやはり、動物が嫌いな近隣住民の方や、猫ちゃんたちによるいたずらなど、

トラブルがないわけではないのです。


とはいえ、裁判にするほど大げさにしたくもないし、、、という思いが

双方にもあることが多いと思います。

そんなときには、「調停」という解決方法がとても適しているように思います。

昨年も、以下のようなイベントが開催されました。
http://www.asahi.com/and_M/information/pressrelease/AUT201311060157.html


話合いで解決しますので、それぞれの方々の個人的な悩みや、

こんがらがっているこまかい点まで、すべて、テーマにあげて話し合うことができます。

また、裁判に比べれば、スピーディーで安価に解決が目指せます。


地域猫をめぐる問題は、これからもなくならない問題かと思いますので、

地域の住民の方々で協力して、みんなにとって良い解決方法を、

地域ごとに探していけると良いですよね!


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ADR は、Alternative Dispute Resolution の略です。

日本語に訳すと、「裁判外紛争解決手続」となり、

「裁判ではない方法で、問題を解決するための手段」ということになります。


具体的には、仲裁とか調停とかがあります。


仲裁と調停は、なんとなーく似ているイメージですが、

それぞれ、やり方も、終わったあとの威力(?)なども異なるので、気をつけたいのですが、

はなかなか区別がしにくいですよね。


ところで、裁判と、仲裁や調停との違いは、なんでしょう?


一般には、裁判の方が、費用も時間もかかる、という傾向にあります。

また、裁判の方が、白黒はっきりつきますし、

逆に言えば、つけられるような内容でないと、扱えない、

ということもできるかもしれません。


一方でADRなら、比較的(あくまでも比較的)、費用や時間がかからず、

白黒つけにくいようなものでも、お互いの納得できるポイントを探れる、

という点が大きなメリットではないでしょうか。


また、裁判が「公開」で実施されるのに対して、ADRが「非公開」で行われる、

という点も、とても大きなメリットですよね!!


ADRは、まだまだ日本では馴染みの少ない、トラブル解決方法ですが、

とても利便性の高い方法で、敷居も低いですので、

もっともっと広がると良いなーと思っています!



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ADRを利用してみたい!とお考えの方々に、
有益な情報が届けられたら幸いです~♪


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