ネタバレ『昼顔』(2017)/場所の記憶・22/よげんの書・34 | アディクトリポート

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フジテレビで2018年6月25日(月)に放送された

上戸彩と斎藤工の映画『昼顔』は、

2017年6月10日より劇場公開。

 

同じ時期には、

『メッセージ』(2016)や、

 

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『LOGAN/ローガン』は映画館で観たものの、

 

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「小規模な日本映画を、わざわざ映画館で観なくても、

そのうちテレビで放送するだろ」

と見越し、

実際にそうなったわけだが、

まさかこの映画が、

場所の記憶(22)と、

よげんの書(34)

になるとは、テレビ放送を見るまで思わなかった。

 

いや、今回はたぶんに“こじつけめいてる”んで、

あくまでも冗談企画として、

テキトーにお読み流し下さい。

 

 

映画『昼顔』劇場公開中の2017年夏、

8/19の土曜日に横須賀(浦賀)に行った

 

 

1年後の6/25に、

テレビで映画『昼顔』を見ていたら、

紗和(上戸彩)が離婚して越してきた町は、

  • サーファー向けの海沿い
  • 山沿いの谷川でホタルが生息
  • 最寄りの郊外都市は桜木町駅

 

——ということだが、

脚本家(テレビから続投の井上由美子)が女性だけ?に、

どうやら実在の町ではなく、

話の都合に合う架空の町をでっちあげたらしい。

 

私はリアルな物語構築を希求し、

ファンタジーでなければ(あっても)、

まずは実在の町を想定するし、

なにしろ現地でロケ撮影されているわけだから、

「ここって、どの駅あたり?」と撮影地を探りながら見ていた。

 

「女性脚本家だからどうせ…」と偏見で決めつけてるわけでなく、

この井上由美子という脚本家が「理屈でドラマを描かない」例を示しておくと、

北野乃里子(伊藤歩)がその典型。

 

紗和と裕一郎が下りてきたバス停から、

クルマで来られるていどの近場住まいらしく、

待ち伏せしていて2人を見つけるや、

クラクションを激しく鳴らす。

 

その後、

紗和が桜木町のマンションを初めて訪ねた時の乃里子は車椅子。

2人の復縁に絶望して飛び降り自殺をはかった後遺症とのこと。

 

ここで彼女にハンデを負わせたのは、

どうしても憎まれ役になりがちな乃里子を気の毒に見せ、

彼女を責めさせないためだろう。

 

テレビの時から引きずる、

「とにかく不倫は悪でダメ」を厳守する、

製作姿勢の引き継ぎかもしれないし。

 

ところが、裕一郎(斎藤工)に離婚届を渡す時には、

乃里子は立ち歩きできるまで回復している。

 

回復した理由は、

ここで彼女がクルマの運転ができないと、話が続かないから。

 

つまりあくまでも作劇上の理由で、

場面ごとに都合良く車椅子生活になったり、

タイミング良く元通りに立ち歩きできたりしている、

いたって作品に便利な存在でしかないわけ。

 

それにしても、

乃里子が紗和と裕一郎を見つけたのもクルマの中から。

 

裕一郎と乃里子がマンションから出て来るのを、

紗和が見つけるのも2人のクルマ

 

裕一郎にとどめが刺され、乃里子は不死身に生き延びるのも、

またまたクルマって、

どんだけクルマ頼りなのか?

 

おまけに裕一郎は遺体の損傷が激しすぎる惨死なのに、

乃里子はこれも骨折程度で生き延びるなんて、

7階から飛び降りても助かるのにもオドロキだが、

もはや彼女は常人離れしたサイボーグかなんかか?

 

だもんで私個人としては、

乃里子の都合の良すぎるケガぶりや回復ぶりが気になりすぎて、

裕一郎を失った紗和の哀しみや喪失感がまるで伝わらず。

「なんやねん、このドラマ」

と思う程度であった。

 

最近の映画だと、

『デッドプール2』で、

恋人が悲劇を迎えても、

観客に迫ってくる哀しみがなかったのと少し似ている。

 

ほかにもヘンな点を挙げると、

最後に百葉箱から、

ホタルの光色のグリーンの指輪を見つける子供達も、

仲間の一人の太った男の子は、

裕一郎の昆虫講演会で、

紗和の前列に座っていたのと同じ子供で、

着ている服までオレンジに黒の横縞なんだけど、

この子は同じ服しか持ってないのか?

 

それやこれやで、

先述の3条件、すなわち、

  • サーファー向けの海沿いの町で、
  • 山間にホタルの生息地があり、
  • 桜木町の近く

という実在の場所はなく、

この筋立てに好都合な別々の場所を寄せ集めて架空の場所を築いているのが見越せはしたが、

それでも、「この場所、どこ?」と放送中から探し始めたのは、

紗和と裕一郎が下りたバス停に見覚えがあったから。

 

こ、ここは、

観音崎のバスターミナルやないかーい!

 

いや、映ったのは一瞬だから絶対の保証はないが、

なにしろ

この記事(場所の記憶(21)/横須賀・浦賀〈後編〉)の観音崎のバス停で、

別路線バス(横須賀中央行き)に乗り継いだ。

 

というのが、ほんの1年前だったので、

あたりの景色をよ〜く覚えていた。

 

まあ、それは勘違いで、

この記事のために調べたら、

昼顔(映画)ロケ地でクラクションの駅は伊豆急行の河津駅!

——だそうだし、
さらに

この記事どおり

  • 「三浜自然の森」でホタルの川(滝)があるのは埼玉県飯能市上名栗にある「観音の滝」。
  • 三浜自然の森ホタルの川(滝)近くのバス停は埼玉ではなく、真鶴半島の先端にある休憩施設「ケープ真鶴」のバス停の横。このバス停は架空のためセットを設置したが、現在も観光振興のためロケ当時のままの状態で残っている。
  • クラクションの駅は伊豆急行伊豆急行線の河津駅。この撮影にエキストラが募集され、参加者は春・初夏・秋の服装を準備とのこと。撮影日は2016年10月10日。
  • 北野裕一郎が電車で「今度こそちゃんとする」と言ったシーンや、ラスト近くで紗和が線路内で転んでいるシーンのロケ地の駅は伊豆急行伊豆急行線の伊豆大川駅。ここのロケでもエキストラ募集があり撮影日は2016年10月11日。

——だったわけだが、

それでもガンコに、

私の「場所の記憶」および「よげんの書」はまだ崩れない。

 

なぜなら、

久方ぶりに浦賀を訪ねた、

2017/8/19に話を戻すと、

観音崎ロータリーで乗り換えたバスで、

東急の馬堀(まぼり)海岸駅で下車。

馬堀海岸駅からは、来た経路を逆戻り。

 

横浜駅で下車し、

高島屋で、

特別記念展 ウルトラセブン 放送開始50年記念 モロボシ・ダンの名を借りて

を見て、

その後、

桜木町のTOCみなとみらい内、

とc

横浜ブルク13で、

『スパイダーマン:ホームカミング』IMAX 3Dの

8/11に続く2回目の鑑賞となったから。

 

というわけで、映画『昼顔』を公開中に、

作品自体こそ見なかったが、

なぜかゆかりの地をブラブラしていたというわけで、

それが「場所の記憶」であり、「よげんの書」だという強引なこじつけ。

 

そうまでしてロケ地めぐりと、ドラマ内での位置特定をした理由は、

裕一郎と紗和は接触禁止の合意書をかわしたのに、

なんでたやすく再会するような場所に、

紗和は引っ越したのかってことが突き止めたくて。

 

私の記憶頼りの、

桜木町から観音崎の距離はこれぐらい。

クルマで1時間半の距離。

 

一方でネット情報頼りの、

河津駅と桜木町はこんなに離れている。

いくら乃里子が執念深くたって、

クルマで片道4時間かけて、裕一郎と紗和を待ち伏せするだろうか。

 

いいや、それぐらい執念深い乃里子でも、

離婚届を裕一郎に渡した後、

花火大会の紗和の元に、

彼をクルマで送り届ける状況を忘れてはいけない。

 

4時間もかかるなら、

裕一郎だって絶対に怪しんで、

同乗なんか拒むでしょうに。

 

そこで自説裏付けの別証拠として、

映画の冒頭で、紗和が『ショアブレイク』という、

アジバーグが看板メニューの食堂の面接を受けるが、

この店はインド料理屋のカリカを借りて撮影されており

カリカの所在地は、

神奈川県横須賀市長沢2丁目1−9

桜木町から、こちらもクルマで1時間半。

 

というわけで、

映画『昼顔』の舞台は、

桜木町と横須賀・浦賀あたりと特定しつつ、

なんで紗和は、

いかにも裕一郎が通い詰めしそうな、

ホタルホイホイの土地に引っ越して来たんだろうか。

 

テレビのロケ地情報だと、

紗和はもともと、

神奈川県横浜市都筑区勝田南1丁目に、

北野裕一郎と乃里子夫妻は、

神奈川県横浜市金沢区平潟町

住んでいたから、

引っ越し先も千葉や埼玉じゃないんで、

再会する気満々じゃんか。

 

というよりも、

そもそも、劇的な再会がないとドラマが盛りあがらないんで、

それがじゅうぶんにあり得る状況からの逆算で、

紗和はこの土地に引っ越していたわけですよ。

 

まあ、再会の偶然も運命と感じて、

ダメだダメだとわかっていながら、

紗和は思わず、バスの中から「北野先生!」と声をかけちゃうし、

北野は北野で、走ってバスを追いかけちゃうところが、

ファンにはたまらないんでしょうけど。

 

最後もかけちゃったから子供ができたんで、

まさにかけづくし

って、シャレかよっ!