[<脱水>冬もリスクが身近に 「かくれ」に気をつけて]
(毎日新聞 2012年11月29日)
ノロウイルスなどの感染性胃腸炎やインフルエンザが気になる季節になった。
国立感染症研究所の発表によると、感染性胃腸炎の患者が過去10年で最も流行
した2006年に次ぐペースで増加しているという。
例年、ピークは12月とみられることから、厚生労働省でも注意を呼びかけて
いる。
そこで気をつけたたいのが「脱水症状」だ。
<脱水で体液失う スポーツドリンクより経口補水液で>
ノロウイルスやインフルエンザにかかると、発熱、下痢、嘔吐などの症状が
脱水を招く。
兵庫医科大学の服部益治教授によると、下痢や嘔吐は、胃液や腸液などの
体液を放出するもので、単に体の水分を失うのではなく、水分とともに
ナトリウムやカリウムなどの電解質も喪失してしまうという。
一般的にヒトは体重の60%が体液といわれる。
新生児の割合が約80%なのに対して、高齢者は約50%。
しかも高齢者は細胞内の体液が少なく、「予備が少ない」状態だ。
一方で一見すると体液がたっぷりの新生児も、細胞外に存在する体液が多い
ため、失いやすい傾向にあり、新生児と高齢者は特に要注意だ。
では失われた体液は、どのようにして補えばいいのだろうか。
民間会社の調査では「子供が脱水症の時、どのようなもので水分補給を
するか」との問いに、73.0%が「水」と回答。
次いで大人用のスポーツドリンクを薄めたもの(53.4%)、乳幼児用のイオン
飲料(44.0%)と続く結果が出た。
しかし「水」では体液を補うことはできない。
脱水時の補水は、体液と同様の成分を持つ「ブドウ糖」「水」「ナトリウム」
を含む「経口補水液」が有効だ。
神奈川県立保健福祉大学の谷口英喜教授によると、患者や医療従事者の負担を
考慮し、飲むことで点滴とほぼ同じ早さと効果が得られる「経口補水液」が
近年、出回っているという。
一般的に「スポーツドリンク」と呼ばれる飲料はナトリウムを100ミリ
リットルあたり40~80ミリグラム含むのに対して、経口補水液は120ミリ
グラム含む。
また前者の定義があいまいなのに対して、「経口補水液」は世界保健機関
(WHO)などが厳格に定義し、その効果を認定していることも大きな
違いだ。
<脱水は「かくれ」に注意>
ノロウイルスなどの感染性胃腸炎やインフルエンザなどからくる病態が
「脱水症状」のリスクとなるのに加え、室内外の乾燥も脱水症状を招く要因と
なる。
夏は熱中症予防などで水分補給に気遣うことも多いが、冬場は知らず知らずの
うちに「かくれ脱水」になっているケースもあるという。
冬は、エアコンの使用など居住環境の向上が、日々乾燥状態で生活している
ことになることも。
「そこに夏場と異なり、水分の摂取量が少なくなると、脱水に陥りやすい。
本人も気付かない『かくれ脱水』の危険性が潜んでいる」と服部教授。
「手先の皮膚がかさかさする」「口の中が粘る」「やる気や食欲の低下による
だるさ」「めまいや立ちくらみ、ふらっとする」などがあれば、脱水のサイン
だ。
服部教授は、脱水症状が進むと血液の粘度が高くなり、血管が詰まり脳梗塞や
心筋梗塞を引き起こす要因になると指摘し、「乾燥はひとつ間違えると命に
直結する」と警告している。
冬場の脱水予防には、夏場と同じように、のどが渇いてなくても、こまめな
水分補給に努め、意識的に水分摂取の回数を増やすことが大切だ。
しかしノロウイルスなど感染症にかかった時は早めの「経口補水液」を活用
する。
谷口教授によると、軽度から中程度の脱水や「かくれ脱水」の状態時が特に
効果があるという。
また砂糖20~40グラム、塩3グラム、水1リットル、レモン汁適宜を
あわせることで、家庭でも「経口補水液」を作ることができるので、「病院へ
行くまでの応急に使うなどしてほしい」(谷口教授)としている。
感染症などによる深刻な脱水症状と、その一歩手前の「かくれ脱水」。
「かくれ」は本人の自覚が少ないので、気付けば重い脱水になることも。
冬の脱水予防や、脱水状態の正しい知識などは、服部教授や谷口教授が監修
するサイト「かくれ脱水JOUNAL」で詳しく知ることができる。
【江刺弘子】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121129-00000024-maiall-soci
[「歯科による身体の病気の治療」を拒む医療利権
長年の頭痛・糖尿病・脳梗塞の原因は、なんと“歯”!?]
(Business Journal 2012年11月28日)
「吐き気がするほどひどい頭痛で、脳外科でCTやMRIを撮ったけれど異常
なし。それが、歯医者に行って治ったんだから拍子抜けです」
こう話すAさん(37歳)は元看護師。
人体の仕組みは一通りわかっている彼女からしても、強い頭痛の原因が
「歯」であるとはよもや想像しなかった。
「脳外科のほかに、眼科、心療内科も回ったんですよ。それでも何年も
治らなかったのに・・・・・・」と驚きを隠せない。
近年、歯の不調による全身への影響が少しずつ明らかになってきた。
都内で歯科クリニックを開業するB氏は、次のように説明する。
「心臓病や脳梗塞は、歯周病菌によって引き起こされることがあります。
歯磨きをサボっていると歯の表面に『プラーク』(歯垢)がたまることは
ご存じでしょう? それが、血管の中にもたまるんです。歯周病菌は、腫れた
歯肉を通って全身の血管内に侵入します。プラークが剥がれて心臓の血管が
詰まると、狭心症や心筋梗塞といった心臓病。脳の血管が詰まると脳梗塞で
す」
Aさんのケースも、プラークが脳の血管に影響していたと考えられなくも
ない。
あるいは、歯の噛み合わせが悪いことが原因の可能性もある。
実は、A さんが受けた治療は、「かぶせ物が取れたまま放置していた奥歯に、
きちんと銀歯をかぶせた」というもの。
奥歯が全身に与える影響は計り知れないことを、神奈川県内の歯科クリニックの院長C氏は語る。
「つい最近、右腕がしびれて動かすことができなかった実父の症状が、
噛み合わせの調整でアッサリと治りました。父は加齢によって奥歯が
すり減っていて、あちこちに噛み合わせのズレが生じていました。ほんの
1ミリにも満たないズレですから食事や会話には不都合がなく、本人は気が
つきません。しかし、奥歯でしっかり噛むことができないと、徐々に全身の
骨格がゆがみ、頭痛や手足のしびれ、関節痛といった不定愁訴(特定の病気に
よらない不調)を招きます。それを慎重に削ったり、詰め物を盛ったりして
高さを調整すると、うそのように症状が消えることがあるのです」
<歯周病と生活習慣病>
歯が原因となる全身の病気は、それだけではない。
C氏は、歯周病と生活習慣病との関連を説明する。
「歯周病菌が歯茎を通って全身に回ると、血糖値を下げるホルモン
(インスリン)の働きを邪魔してしまいます。歯周病になると、糖尿病の
症状を悪化させたり、それまで糖尿病ではなかった人も血糖値をうまく
コントロールできなくなったりしやすいのです。最近ではメタボリック
シンドロームや高血圧など、ほかの生活習慣病も歯周病菌が原因の1つとする
報告もあります」
不定愁訴や生活習慣病で病院を受診すれば、当たり前のように薬を処方
される。
しかし、薬を飲んだからといっても根本的に治るわけでもなく、多くの人は
長期にわたって服薬を続けることになる。
C氏は、歯科による全身疾患の治療がもっと広まれば、医療費を大幅に削減
できると考えている。
「例えば高血圧。薬の量の規定を少し減らすだけで、年間6,000億円以上が
浮くはずです。医療のあり方は、もっと改善の余地があります」
<医科と歯科の格差>
では、なぜそうならないのか?
C氏は医科と歯科の埋められない格差の存在を指摘する。
「治療技術を全国に普及させるには、大規模な臨床試験を行って統計データを
取り、論文を発表する必要がありますが、時間も費用も膨大にかかります。
医科がそれをできるのは、薬品メーカーによるバックアップ体制が絶大だから
です。病院では大量に薬を使うため、薬品メーカーは医師に対して臨床試験や
データ収集の手伝いを惜しまないんですね。学会発表で使うスライドを薬品
メーカーが作る、などということはよくあることです。まあ、利権ですよ」
一方で、歯科はというと・・・・・。
「歯科で使う薬の量はたかが知れていますから、薬品メーカーからすると
マーケットの規模が小さいわけです。医科のような支援は受けられません。
ただでさえ最近は歯科クリニックが林立し、競争のために診療時間を
延ばさざるを得ないケースが増えていますから、論文執筆の時間を取れない
歯科医も多いことでしょう」(C氏)
前出のB氏は「日本ほど歯科医の地位が低い国はそうありません。アメリカ
などの歯科医は全身の医学も学びますから、歯科医師と医師はさほど
変わらないポジションだと認識されています。日本も、もう少し歯科医に
発言権があっていいはずなのですが・・・・・」と嘆く。
近い将来、日本の歯科医が医師ほどの発言力を持つことは、あまり期待
できない。となれば、「体の不調を治すのは病院だけじゃなく、歯科にも
可能性がある」と知っていた人だけが救われるはずだ。
頭痛などの悩みがある人は、いつもの歯科医に「噛み合わせで頭痛が治るって
本当ですか?」と尋ねてみてはいかがだろうか。
(文=永山りお)
http://biz-journal.jp/2012/11/post_1070.html
長年の頭痛・糖尿病・脳梗塞の原因は、なんと“歯”!?]
(Business Journal 2012年11月28日)
「吐き気がするほどひどい頭痛で、脳外科でCTやMRIを撮ったけれど異常
なし。それが、歯医者に行って治ったんだから拍子抜けです」
こう話すAさん(37歳)は元看護師。
人体の仕組みは一通りわかっている彼女からしても、強い頭痛の原因が
「歯」であるとはよもや想像しなかった。
「脳外科のほかに、眼科、心療内科も回ったんですよ。それでも何年も
治らなかったのに・・・・・・」と驚きを隠せない。
近年、歯の不調による全身への影響が少しずつ明らかになってきた。
都内で歯科クリニックを開業するB氏は、次のように説明する。
「心臓病や脳梗塞は、歯周病菌によって引き起こされることがあります。
歯磨きをサボっていると歯の表面に『プラーク』(歯垢)がたまることは
ご存じでしょう? それが、血管の中にもたまるんです。歯周病菌は、腫れた
歯肉を通って全身の血管内に侵入します。プラークが剥がれて心臓の血管が
詰まると、狭心症や心筋梗塞といった心臓病。脳の血管が詰まると脳梗塞で
す」
Aさんのケースも、プラークが脳の血管に影響していたと考えられなくも
ない。
あるいは、歯の噛み合わせが悪いことが原因の可能性もある。
実は、A さんが受けた治療は、「かぶせ物が取れたまま放置していた奥歯に、
きちんと銀歯をかぶせた」というもの。
奥歯が全身に与える影響は計り知れないことを、神奈川県内の歯科クリニックの院長C氏は語る。
「つい最近、右腕がしびれて動かすことができなかった実父の症状が、
噛み合わせの調整でアッサリと治りました。父は加齢によって奥歯が
すり減っていて、あちこちに噛み合わせのズレが生じていました。ほんの
1ミリにも満たないズレですから食事や会話には不都合がなく、本人は気が
つきません。しかし、奥歯でしっかり噛むことができないと、徐々に全身の
骨格がゆがみ、頭痛や手足のしびれ、関節痛といった不定愁訴(特定の病気に
よらない不調)を招きます。それを慎重に削ったり、詰め物を盛ったりして
高さを調整すると、うそのように症状が消えることがあるのです」
<歯周病と生活習慣病>
歯が原因となる全身の病気は、それだけではない。
C氏は、歯周病と生活習慣病との関連を説明する。
「歯周病菌が歯茎を通って全身に回ると、血糖値を下げるホルモン
(インスリン)の働きを邪魔してしまいます。歯周病になると、糖尿病の
症状を悪化させたり、それまで糖尿病ではなかった人も血糖値をうまく
コントロールできなくなったりしやすいのです。最近ではメタボリック
シンドロームや高血圧など、ほかの生活習慣病も歯周病菌が原因の1つとする
報告もあります」
不定愁訴や生活習慣病で病院を受診すれば、当たり前のように薬を処方
される。
しかし、薬を飲んだからといっても根本的に治るわけでもなく、多くの人は
長期にわたって服薬を続けることになる。
C氏は、歯科による全身疾患の治療がもっと広まれば、医療費を大幅に削減
できると考えている。
「例えば高血圧。薬の量の規定を少し減らすだけで、年間6,000億円以上が
浮くはずです。医療のあり方は、もっと改善の余地があります」
<医科と歯科の格差>
では、なぜそうならないのか?
C氏は医科と歯科の埋められない格差の存在を指摘する。
「治療技術を全国に普及させるには、大規模な臨床試験を行って統計データを
取り、論文を発表する必要がありますが、時間も費用も膨大にかかります。
医科がそれをできるのは、薬品メーカーによるバックアップ体制が絶大だから
です。病院では大量に薬を使うため、薬品メーカーは医師に対して臨床試験や
データ収集の手伝いを惜しまないんですね。学会発表で使うスライドを薬品
メーカーが作る、などということはよくあることです。まあ、利権ですよ」
一方で、歯科はというと・・・・・。
「歯科で使う薬の量はたかが知れていますから、薬品メーカーからすると
マーケットの規模が小さいわけです。医科のような支援は受けられません。
ただでさえ最近は歯科クリニックが林立し、競争のために診療時間を
延ばさざるを得ないケースが増えていますから、論文執筆の時間を取れない
歯科医も多いことでしょう」(C氏)
前出のB氏は「日本ほど歯科医の地位が低い国はそうありません。アメリカ
などの歯科医は全身の医学も学びますから、歯科医師と医師はさほど
変わらないポジションだと認識されています。日本も、もう少し歯科医に
発言権があっていいはずなのですが・・・・・」と嘆く。
近い将来、日本の歯科医が医師ほどの発言力を持つことは、あまり期待
できない。となれば、「体の不調を治すのは病院だけじゃなく、歯科にも
可能性がある」と知っていた人だけが救われるはずだ。
頭痛などの悩みがある人は、いつもの歯科医に「噛み合わせで頭痛が治るって
本当ですか?」と尋ねてみてはいかがだろうか。
(文=永山りお)
http://biz-journal.jp/2012/11/post_1070.html
[乳がん検診導入から30年、年間5万人が過剰診断か―米国]
(あなたの健康百科 2012年11月28日)
米国では、40歳以上の女性を対象としたマンモグラフィー(乳房レントゲン
撮影)による乳がん検診の普及から約30年が経過した。
以前は診断が困難だった非浸潤性乳管がん(最も早期の乳がん)も多く発見
できるようになり、マンモグラフィー検診は乳がんによる死亡率低下に大きく
貢献しているはず―。
しかし、米オレゴン健康科学大学のArchie Bleyer氏らは「1976~2008年の
米国のデータを検討した結果、早期がんの診断件数は予想通りマンモ
グラフィー検診の普及により倍増していたが、進行がんの診断件数の減少は
わずかにとどまっており、マンモグラフィー検診による過剰診断の懸念を
払拭することができない」と、11月22日発行の米医学誌「New England
Journal of Medicine」(2012; 367: 1998-2005)で指摘した。
過剰診断は推計で年間5万人以上に上るという。
<進行がんでの診断は8%減>
Bleyer氏らは、米国のがん登録プログラムのデータを使い、1976~2008年の
40歳以上女性における乳がん発見率の推移を解析した。
その結果、マンモグラフィー検診の導入以来、早期乳がんの年間発見件数は
女性10万人当たり112人から234人へとほぼ倍増していることが分かった。
一方で、進行期に至って初めて診断されるケースは、女性10万人当たり102人
から94人へと約8%減少したにすぎず、進行乳がんの中でも5年生存率が
25%と予後不良な遠隔転移例に限ると、マンモグラフィー検診による影響を
確認することができなかった。
また、マンモグラフィー検診の対象となっていない40歳未満女性の乳がん
発症率を見ると、調査対象の全期間を通じ、早期がん、進行がんともに
ほとんど変化していないことも分かった。
Bleyer氏らは、早期がんと進行がんの発見数の推移から「単純に考えると、
早期に診断がつけられるようになった122人のうち8人だけが、(診断
できなかったら)進行期にまで移行するとの見方もできる」としている。
<死亡率低下に与えた影響を再検証すべきか>
ホルモン補充療法(HRT)や40歳未満女性での乳がん発症率の傾向を加味
しても、過去30年間に130万人の米国人女性で過剰診断されていたことに
なるという。
さらに、Bleyer氏は「2008年だけで7万人以上の女性で乳がんが過剰診断
されており、これは新規に乳がんと診断された全件数の31%に相当する。
基準を変えて進行がんの発症率が最も高かった1985年に合わせ、乳がん
発症率自体が毎年0.5%ずつ上昇すると仮定しても、2008年時点で5万人
以上が過剰診断と判定された」と強調した。
乳がんによる死亡率は40歳未満の女性でも低下しているとのデータもあり、
治療法の発展による成果を差し引いて、マンモグラフィー検診の普及が死亡率
低下に与えた影響を再検証する必要があるのかもしれない。
なお、日本乳癌学会の「乳癌診療ガイドライン」では、マンモグラフィー
検診は50歳以上に対してはグレードA(十分な科学的根拠があり、積極的に
実践するよう推奨する)、40歳代に対してはグレードB(科学的根拠があり、
実践するよう推奨する)の推奨度となっている。
http://kenko100.jp/news/2012/11/28/02
(あなたの健康百科 2012年11月28日)
米国では、40歳以上の女性を対象としたマンモグラフィー(乳房レントゲン
撮影)による乳がん検診の普及から約30年が経過した。
以前は診断が困難だった非浸潤性乳管がん(最も早期の乳がん)も多く発見
できるようになり、マンモグラフィー検診は乳がんによる死亡率低下に大きく
貢献しているはず―。
しかし、米オレゴン健康科学大学のArchie Bleyer氏らは「1976~2008年の
米国のデータを検討した結果、早期がんの診断件数は予想通りマンモ
グラフィー検診の普及により倍増していたが、進行がんの診断件数の減少は
わずかにとどまっており、マンモグラフィー検診による過剰診断の懸念を
払拭することができない」と、11月22日発行の米医学誌「New England
Journal of Medicine」(2012; 367: 1998-2005)で指摘した。
過剰診断は推計で年間5万人以上に上るという。
<進行がんでの診断は8%減>
Bleyer氏らは、米国のがん登録プログラムのデータを使い、1976~2008年の
40歳以上女性における乳がん発見率の推移を解析した。
その結果、マンモグラフィー検診の導入以来、早期乳がんの年間発見件数は
女性10万人当たり112人から234人へとほぼ倍増していることが分かった。
一方で、進行期に至って初めて診断されるケースは、女性10万人当たり102人
から94人へと約8%減少したにすぎず、進行乳がんの中でも5年生存率が
25%と予後不良な遠隔転移例に限ると、マンモグラフィー検診による影響を
確認することができなかった。
また、マンモグラフィー検診の対象となっていない40歳未満女性の乳がん
発症率を見ると、調査対象の全期間を通じ、早期がん、進行がんともに
ほとんど変化していないことも分かった。
Bleyer氏らは、早期がんと進行がんの発見数の推移から「単純に考えると、
早期に診断がつけられるようになった122人のうち8人だけが、(診断
できなかったら)進行期にまで移行するとの見方もできる」としている。
<死亡率低下に与えた影響を再検証すべきか>
ホルモン補充療法(HRT)や40歳未満女性での乳がん発症率の傾向を加味
しても、過去30年間に130万人の米国人女性で過剰診断されていたことに
なるという。
さらに、Bleyer氏は「2008年だけで7万人以上の女性で乳がんが過剰診断
されており、これは新規に乳がんと診断された全件数の31%に相当する。
基準を変えて進行がんの発症率が最も高かった1985年に合わせ、乳がん
発症率自体が毎年0.5%ずつ上昇すると仮定しても、2008年時点で5万人
以上が過剰診断と判定された」と強調した。
乳がんによる死亡率は40歳未満の女性でも低下しているとのデータもあり、
治療法の発展による成果を差し引いて、マンモグラフィー検診の普及が死亡率
低下に与えた影響を再検証する必要があるのかもしれない。
なお、日本乳癌学会の「乳癌診療ガイドライン」では、マンモグラフィー
検診は50歳以上に対してはグレードA(十分な科学的根拠があり、積極的に
実践するよう推奨する)、40歳代に対してはグレードB(科学的根拠があり、
実践するよう推奨する)の推奨度となっている。
http://kenko100.jp/news/2012/11/28/02
[アレルギーは脳腫瘍防ぐ?]
(産経新聞 2012年11月8日)
アレルギー体質の人はそうでない人に比べ、脳腫瘍の一種の神経膠腫
(グリオーマ)になりにくい可能性があるとの研究を米オハイオ州立大
チームが学術誌に発表した。
ノルウェーの血液銀行の保存血液を用い、1974~2007年にグリオーマに
なった594人と健康な1,177人で、アレルギーに関与する抗体2種類
(総IgE、特異IgE)の値を比較。
総IgEが高めだと発症のリスクは25%低下。
特異IgEが高めの女性は、より悪性のグリオーマになるリスクが54%低い
ことが分かった。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121108/bdy12110808140000-n1.htm
(産経新聞 2012年11月8日)
アレルギー体質の人はそうでない人に比べ、脳腫瘍の一種の神経膠腫
(グリオーマ)になりにくい可能性があるとの研究を米オハイオ州立大
チームが学術誌に発表した。
ノルウェーの血液銀行の保存血液を用い、1974~2007年にグリオーマに
なった594人と健康な1,177人で、アレルギーに関与する抗体2種類
(総IgE、特異IgE)の値を比較。
総IgEが高めだと発症のリスクは25%低下。
特異IgEが高めの女性は、より悪性のグリオーマになるリスクが54%低い
ことが分かった。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121108/bdy12110808140000-n1.htm