紛らわしい症状の7つ目は「息苦しさ」です。
息苦しいというとまず喘息を考えることが多いと思います。
気管支喘息では呼気時に呼吸が苦しいのが特徴的です。
元来アレルギーがあったり、風邪を引いた時に起こることが多いとされています。

吸気時に息苦しいものとして、過換気症候群があります。
「息が吸えなくて苦しい。」という訴えがあります。
精神的ストレスが強いことが特徴的です。

最近遭遇したケースではパーキンソン病に伴う呼吸苦というものがありました。
猫背で胸郭が広がりにくい状態になっており、軽い喘息も合併して呼吸が苦しくなってしまうとの事でした。

特に病気ではないが、呼吸が浅いという訴えも比較的多いです。
呼吸補助筋である胸鎖乳突筋・斜角筋・小胸筋の緊張が強くなっており、これらの筋肉の緊張を緩和することで症状の改善が期待できます。
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*五枢会治療セミナー
再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。
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紛らわしい症状の6つ目は「側頭部~顎の痛み」です。
側頭部の痛みというと、まず頭痛を考えると思います。
特に閃輝暗点があれば、片頭痛によるものと考えられます。

しかし、側頭部~顎の痛みでは顎関節症によるものも考えられます。
開口障害や開口時のクリック音があれば、顎関節症と考えて良いと思います。

また、齲歯など歯由来の痛みによる場合も考えられます。
齲歯に対して頭痛もしくは顎関節症と思い込んで鍼灸治療を行い、痛みが軽減すると、齲歯を放置することになります。
歯に問題がありそうな場合は必ず歯科を受診していただいて下さい。
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紛らわしい症状の5つ目は「食欲不振」です。
食欲不振というと、消化器疾患を第1に考えます。
特に検査をしても問題なかったという場合、機能性ディスペプシアの可能性が大きいです。

しかし、うつ病や神経性食思不振症でも食欲不振の訴えがあります。
また、薬の副作用でも食欲不振が起こる場合があり、特に多いのが消炎鎮痛剤によるものです。

多くの場合食欲不振に対して足三里の施灸は有効ですが、精神疾患がある場合はその治療も必要です。
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紛らわしい症状の4つ目は「関節痛」です。

関節痛というと、ほとんどの原因が変形性関節症によるものですが、時には関節リウマチを始めとする自己免疫疾患による場合も考えられます。
指の痛みでDIP関節は変形性関節症、PIP関節は関節リウマチと学校で習った記憶があります。
実はPIP関節でもブシャール結節は変形性関節症によるものです。
これは非常に紛らわしく、鍼灸の国試で指の関節痛の部位で変形性関節症とリウマチを鑑別するという問題が出て、議論が炸裂したことがあります。
その他痛風・偽痛風・多発性骨壊死なども関節痛を呈する疾患に挙げられています。

自発痛がある・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で痛みが改善しない・鍼灸で効果が出ない又は効果が出る期間が短いなどがある場合は一度精査をした方が良いかと思います。
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紛らわしい症状の3つ目は「咳」です。
咳というと風邪をまず第1に考えますが、2週間以上続く場合は風邪以外の原因が考えられます。

その中で比較的多く遭遇するのが咳喘息です。
咳喘息は気管支喘息と違い、呼吸困難や喘鳴を伴いません。
しかし好酸球増加や気管支拡張剤有効などが風邪と違うところです。

もう1つ良く速遇するものとして胃食道逆流症(逆流性食道炎を含む)があります。
胸やけ・呑酸などの症状を伴う場合はその可能性が高いです。

その他には気管支炎・肺気腫・肺癌・心因性によるものなども挙げられます。
そして忘れてならないのは新型コロナウィルス感染です。

以上色々と取り上げましたが、咳は意外と奥が深いようです。

紛らわしい症状の2つ目は手や足のしびれです。
患者さんにとって手や足のしびれはかなり気になる症状の様です。
実際、神経内科や脳神経外科を受診したという方は結構多いです。

しかし、手や足のしびれで第1に疑うのは整形外科疾患です。
絞扼性神経障害(胸郭出口症候群・肘部管症候群・手根管症候群など)・神経根症(椎間板ヘルニア・脊椎症など)・脊柱管狭窄症などです。

次に糖尿病による末梢神経障害がないか考えます。

また、脳の疾患では脳梗塞以外に脳腫瘍が挙げられており、こちらは要注意です。
悪性腫瘍の患者さんでは脳への転移を考慮する必要があります。

また、器質的疾患が特に認められない時は局所の浮腫がある場合もあります。
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めまいは良く遭遇する症状で、鍼灸治療の受診も多いものです。
めまいの原因は現代医学的にも東洋医学的にも複数あるため誤診し易いです。

現代医学的には内耳由来・小脳由来・循環器由来・精神的なものなどが挙げられます。
東洋医学的には腎虚・血虚・痰飲などが挙げられます。
したがって診断が違うために治療効果が出ないことがあります。
また、2つ以上の証が合併しているために1つの証が改善しても症状自体は改善しないこともあります。

今まで内耳性めまいと起立性低血圧が合併しているものには何例も遭遇しています。
東洋医学的には脾虚・腎虚・痰飲などが見られました。

めまいは総合診療科(プライマリーケア)の医師にとっても診断が難しいそうです。
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痛みの種類として「自発痛」、「夜間痛」というものがあります。
自発痛、夜間痛がある場合、炎症が強い・癌性疼痛など重症のことが多いとされています。

五十肩を例に取ると、坐位で痛むが臥位になって痛みがなくなるのは自発痛ではありません。
就眠中に仰臥位で痛むが側臥位で痛むのは夜間痛ではありません。
また、側臥位で上肢の位置を変えると痛みが消失するのも自発痛ではありません。

整形外科疾患ではある一定の姿勢を取ると痛む、ある動作をすると痛むという訴えがあります。
これは自発痛ではないことを示唆しています。

したがって何となく患者さんの言うことを聞いていると、自発痛・夜間痛に聞こえるものも、注意深く聞くと違うことがありますので、質問の仕方を変えたり、具体的な質問に変えることで診断を誤ることが出来ると思います。
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超高齢社会では老化に伴う疾患が増えています。
その中の1つにパーキンソン病があります。
パーキンソン病の有病率は1,000人に1人ですが、65才以上では100人に1人になります。
パーキンソン病は難病ですが、L-ドパが治療薬として開発されており、進行は比較的緩やかです。

それに対しパーキンソン病に似たパーキンソン症候群ではL-ドパを服用しても症状がほとんど改善しません。
また、急速に症状が悪化していくことも多いようです。
パーキンソン症候群には進行性核上性麻痺・多系統萎縮症・大脳基底核変性症などが含まれます。

最近治療した患者さんでは、パーキンソン症状が出現してまだ日が浅く、腰痛・膝関節痛を訴えて来院しました。
病院で薬を処方されるのが嫌で、ムクナ豆(L-ドパ含有)を服用していました。
鍼灸の反応は比較的良く、筋固縮は改善していました。

ある時から突然転倒するようになり、神経内科を受診しました。
L-ドパを処方されましたが全く効かなかったとのことです。
精査の結果、パーキンソン症候群(進行性核上性麻痺)の疑いが出ています。
現在鍼灸治療の方針を変えたところです。
この様に発症間もない時には軽症であっても急速に症状が進行する場合もありますので、パーキンソン症候群には要注意です。
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目の鍼灸治療をして思うことは、老眼は改善し易いが、近視は難しいという事です。
老眼の治療を行うと、60~80%位の人から「近くが見やすくなりました。視界が明るくなりました。」と言われます。
老眼に伴う調節力の低下を改善したと考えられます。

近視では改善し易い近視と改善しにくい近視があると考えられます。
子供に多い仮性近視は調節力の低下で起こるとされ、鍼灸の効果が出現する可能性があります。
大人の近視では、眼軸の長さが延長していることが指摘されています。
眼軸の長さが延長しているかいないかで鍼灸の治療効果が異なることが考えられます。
また、最近は子供でも眼軸の長さが延長している場合が増えているので仮性近視かどうか検査する必要があります。

老眼の治療をしても改善が見られない場合、白内障が合併していることが多いです。
白内障が進行すると、水晶体の膨張によって隅角が狭くなり、眼圧を上昇させることがあります。
したがって白内障の治療も重要になって来ると思います。
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