めまいは良く遭遇する症状で、鍼灸治療の受診も多いものです。
めまいの原因は現代医学的にも東洋医学的にも複数あるため誤診し易いです。

現代医学的には内耳由来・小脳由来・循環器由来・精神的なものなどが挙げられます。
東洋医学的には腎虚・血虚・痰飲などが挙げられます。
したがって診断が違うために治療効果が出ないことがあります。
また、2つ以上の証が合併しているために1つの証が改善しても症状自体は改善しないこともあります。

今まで内耳性めまいと起立性低血圧が合併しているものには何例も遭遇しています。
東洋医学的には脾虚・腎虚・痰飲などが見られました。

めまいは総合診療科(プライマリーケア)の医師にとっても診断が難しいそうです。
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*五枢会治療セミナー
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痛みの種類として「自発痛」、「夜間痛」というものがあります。
自発痛、夜間痛がある場合、炎症が強い・癌性疼痛など重症のことが多いとされています。

五十肩を例に取ると、坐位で痛むが臥位になって痛みがなくなるのは自発痛ではありません。
就眠中に仰臥位で痛むが側臥位で痛むのは夜間痛ではありません。
また、側臥位で上肢の位置を変えると痛みが消失するのも自発痛ではありません。

整形外科疾患ではある一定の姿勢を取ると痛む、ある動作をすると痛むという訴えがあります。
これは自発痛ではないことを示唆しています。

したがって何となく患者さんの言うことを聞いていると、自発痛・夜間痛に聞こえるものも、注意深く聞くと違うことがありますので、質問の仕方を変えたり、具体的な質問に変えることで診断を誤ることが出来ると思います。
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超高齢社会では老化に伴う疾患が増えています。
その中の1つにパーキンソン病があります。
パーキンソン病の有病率は1,000人に1人ですが、65才以上では100人に1人になります。
パーキンソン病は難病ですが、L-ドパが治療薬として開発されており、進行は比較的緩やかです。

それに対しパーキンソン病に似たパーキンソン症候群ではL-ドパを服用しても症状がほとんど改善しません。
また、急速に症状が悪化していくことも多いようです。
パーキンソン症候群には進行性核上性麻痺・多系統萎縮症・大脳基底核変性症などが含まれます。

最近治療した患者さんでは、パーキンソン症状が出現してまだ日が浅く、腰痛・膝関節痛を訴えて来院しました。
病院で薬を処方されるのが嫌で、ムクナ豆(L-ドパ含有)を服用していました。
鍼灸の反応は比較的良く、筋固縮は改善していました。

ある時から突然転倒するようになり、神経内科を受診しました。
L-ドパを処方されましたが全く効かなかったとのことです。
精査の結果、パーキンソン症候群(進行性核上性麻痺)の疑いが出ています。
現在鍼灸治療の方針を変えたところです。
この様に発症間もない時には軽症であっても急速に症状が進行する場合もありますので、パーキンソン症候群には要注意です。
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目の鍼灸治療をして思うことは、老眼は改善し易いが、近視は難しいという事です。
老眼の治療を行うと、60~80%位の人から「近くが見やすくなりました。視界が明るくなりました。」と言われます。
老眼に伴う調節力の低下を改善したと考えられます。

近視では改善し易い近視と改善しにくい近視があると考えられます。
子供に多い仮性近視は調節力の低下で起こるとされ、鍼灸の効果が出現する可能性があります。
大人の近視では、眼軸の長さが延長していることが指摘されています。
眼軸の長さが延長しているかいないかで鍼灸の治療効果が異なることが考えられます。
また、最近は子供でも眼軸の長さが延長している場合が増えているので仮性近視かどうか検査する必要があります。

老眼の治療をしても改善が見られない場合、白内障が合併していることが多いです。
白内障が進行すると、水晶体の膨張によって隅角が狭くなり、眼圧を上昇させることがあります。
したがって白内障の治療も重要になって来ると思います。
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膝の痛みで悩んでいる人は予想以上に多いです。
変形性膝関節症における40才以上の有病率は男性42.6%、女性62.4%です。

膝に痛みを訴える患者さんの中で治り易い人と治りにくい人がいます。
特に変形性膝関節症で治りにくい人としては、肥満傾向があったり、大腿四頭筋の萎縮が見られたりすることが多いです。
肥満をすぐに改善するのはかなり難しいので、大腿四頭筋の支持力を高める治療が主体となります。

また膝の痛みを訴える人は、股関節に問題がある事が多いです。
具体的にはパトリックテストやエリーテストなどに異常が見られ、股関節の可動域が小さくなっています。

膝に問題がある場合は股関節を、股関節に問題がある場合は膝をチェックするようにしています。
この様な関係は他の部位―例えば首と肩関節などでも見られます。
 

朝食は摂った方が良いのか、良くないのかはよく議論されるところです。
その問いに対して1つの研究発表が答を出しました。

名古屋大学の研究グループはマウスを使った実験を行いました。
マウスは最初の食事を午前8時に与える群と午後0時に与える群に分けられ、実験は2週間続けられました。
すると、朝食欠食マウスは脂肪組織の重量が増加し、体重も対照群より6%増えましたが筋肉量は6%減少していました。
したがってダイエットを目的に朝食を抜くことは、むしろ体重増加につながり、更に筋肉量が減少するサルコペニアにもつながることが示唆されました。

また、研究グループはマウスを解剖して肝臓や脂肪組織、筋肉の体内時計を生み出す遺伝子(時計遺伝子)のリズムを調べたところ、朝食欠食マウスでは各臓器の時計遺伝子のリズムがずれていることが分かったという事です。

これらの結果から、朝食欠食が各臓器の体内時計の異常をもたらして体重を増加させるだけでなく、筋肉量の減少をもたらすことが初めて明らかになったというkことです。

研究成果は3月11日付英科学誌の「British Journal of Nutrition」電子版に掲載されています。
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猛暑が続き、熱中症で搬送される人が増えています。
最近熱中症には別のリスクがあるということが分かってきました。

金沢医科大学の佐々木洋主任教授らは、約260万人分の医療機関の診察データから、熱中症にかかった後に白内障を発症した人の割合を調査しました。
その結果、熱中症にかかった人はかかっていない人と比べて、5年後に白内障を発症する確率が約4倍高まることが明らかになりました。

佐々木洋主任教授によると、「体内の温度が上昇すると、目の中の温度も上がり、水晶体に影響を与える。」とのことです。

したがって熱中症になった場合は体温を下げることと同時に目も冷やす必要があるとのことです。
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「サッカーには認知症のリスクがある」という研究報告が出されています。
これはサッカープレイヤー・ファンにとってはショッキングな内容です。

イギリスのNottingham大学のShima Espahbodi氏らはサッカーにおけるヘディングの頻度と将来の認知機能障害のリスクとの関連を研究しています。
イギリスの元プロサッカー選手468名を調査したところ、認知機能障害の有病率は、ヘディングの頻度が1試合当たり0~5回の群では9.78%、6~15回の群では14.78%、16回以上の群では15.20%と頻度が高くなるほどリスクが上昇しました。
ヘディングの回数が多いほど将来認知症になるリスクが高まるという事です。

頭部に繰り返し衝撃が加わり発症するのが慢性外傷性脳症です。
慢性外傷性脳症では脳にタウ蛋白が蓄積することが研究で明らかになっています。
サッカー以外ではボクシング・レスリング・アメリカンフットボール・柔道などでも起こるとされています。
したがって過去にこれらのスポーツの経歴が長く、繰り返し頭部に衝撃を受けたことがある場合は、認知症のリスクを考える必要があります。

また慢性外傷性脳症では認知症以外にパーキンソニズム・構音障害・抑うつ・易怒性・衝動性・慢性頭痛・平衡障害などの症状が出現する場合もあります。
認知症に対して現在βアミロイドを取り除くレカネマブが話題となっています。
鍼灸治療でもMCI(軽度認知障害)に対して効果的という印象を持っています。
薬にしても、鍼灸にしても、軽症の時(脳の血流低下はあるが、脳の萎縮は見られない状態)に対策をすれば効果を発揮できるのではないかと思っております。
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過敏性腸症候群というと腸の機能失調、自律神経の失調ととらえられてきました。
しかし最近は腸内細菌の要素がかなり大きな役割を果たしていることが分かってきています。

腸内細菌は約1000種類で、腸内には約100兆個も生息していることが知られています。
善玉菌では乳酸菌・ビフィズス菌、悪玉菌としてはウェルシュ菌、中間に属する菌ではバクテロイデス・大腸菌などが挙げられます。

加齢により悪玉菌のウェルシュ菌が増加することが明らかになっています。
腸の調子を整えるためには善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことが重要です。

そのために一般的には食事に気をつけるという事をしますが、鍼灸でも影響を与えることが可能なのか今後の課題だと思います。
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急性腰痛の中でもひどい状態―痛みが強い、動きが悪い、体位変換不能等―の鍼灸治療は難しい部類に入ると思います。

そのような急性腰痛において重要な3つのポイントをお伝えします。
1)局所治療は極力避ける。
 特に暖めたり、強くマッサージをしたりすると悪化する可能性大です。
2)病態を説明する。
なぜか患者さんは急性腰痛が1回で治ると思っていることが多く、病態によって予後が違うことが分かっていません。
筋肉の問題なのか、椎間関節に問題があるのか、椎間板に問題があるのかなどを説明します。
模型や図があると良いです。

3)50%の改善で良しとする。
50~80%改善出来れば大丈夫です。
更に良くしようと思って局所治療を増やしたりすると、悪化の原因となることがあります。

急性腰痛は、「焦らず、あわてず、無理をしない」気持ちで臨んでみて下さい。