多くの鍼灸師と話をしてみると、うつ病などの精神疾患が苦手という人は結構多いようです。
実は私も免許を取って間もない頃~5年位は苦手でした。
相手のネガティブさに引きずられてしまうような感じになり、治療後非常に疲れてしまっていました。
現在は特別疲れる感じはないです。
精神疾患の人は正気が虚損し、邪気が強くなっていますので、その調整をすることが大切です。
精神疾患の方を診るポイントは3つあります。
1)エネルギー調整をする事。
正気を補い、邪気を取り除くことが基本となります。
2) 身体症状からアプローチする。
不眠・食欲不振といった症状を改善することにより、精神状態も改善することが多いです。
3) 性格と精神疾患が関連していると考えられる場合は心理学的アプローチ(認知行動療法など)が必要な場合もあります。
前回のブログで、「症状の多い患者さんには辛い症状を1~3位まで挙げてもらい治療するが、結果が出にくい・時間がかかるものばかり入らないようにする。」と書きました。
ところで結果が出にくい・時間がかかるものとは何でしょうか?
難病・重症と言われている疾患は一般的に結果が出にくく、時間がかかることが多いです。
また整形外科疾患より内科疾患は一般的に結果が出にくく、時間がかかることが多いです。
しかし整形外科疾患すべてで結果が出易いという事はありません。
骨棘・変形など器質的変化が強い場合は結果が出にくいです。
前回のブログでご案内した1つの経穴で10以上の症状を改善する治療法<マルチポイント>は主に整形外科疾患に対応しています。
この治療法をマスターすると、治療成績が上がるだけではなく、治療時間を短縮することが出来ます。
患者さんの中にはとても症状が多い方がいらっしゃいます。
症状が良くなったと安心していたら、次から次へと別の症状を訴えてきたりします。
そのような場合、いったいどこから手をつけて良いのか分からなくなる場合もあるのではないでしょうか。
私の場合は辛い症状を1~3位まで挙げていただきます。
基本的にはこの順位で治療をしますが、結果が出にくい・時間がかかるものばかり入っている場合は、4位以下のものを入れる場合もあります。
しかし、このやり方には限界があります。あまり多くの症状に対応することが出来ません。
1つの治療穴で多くの症状を改善する治療法を取り入れる必要があります。
1つの経穴で2-3の症状を改善できる経穴を1つ星、4-5の症状を改善できる経穴を2つ星、6-7の症状を改善できる経穴を3つ星、8-9の症状を改善できる経穴を4つ星、10以上の症状を改善できる経穴を5つ星の治療としています。
例えば三陰交は月経痛・月経不順・胎位異常・安産・のぼせ・足冷・扁平足に効 果があるので4つ星になります。
私は日々の臨床の中で1つの経穴で10以上の症状を改善する治療法を開発しました。
この治療法をマスターすると、治療成績が上がるだけではなく、治療時間を短縮することが出来ます。
ある鍼灸師の話です。
鍼灸師の背部には背兪穴に10ヶ所位痂皮が形成されていました。
「スタッフに施灸をしてもらっているのだけれど、下手なのでかさぶたが出来ています。」と言っていました。
あまりにも治りが悪いので皮膚科を受診したところ、天疱瘡と診断されたとのことでした。
天疱瘡は自己免疫疾患で、表皮や粘膜の細胞間を接着させるデスモグレインというタンパクに対する自己抗体が病気を起こすことがわかっています。
天疱瘡は皮膚の表面に金属の先端を擦過したり、圧をかけるだけで水泡やびらんが生じます(ニコル スキー現象)。
したがって皮膚をこすったり、圧をかける施術は避けるべきです。
また、直接灸も避ける必要があります。
鍼治療に関しては天疱瘡が判明するまで行っていましたが、特に悪化は見られなかったようです。
いずれにしても皮膚への軽微な刺激で症状が誘発される疾患ですので要注意です。
紛らわしい症状の15番目は「足の痛み」です。
足の痛みは結構難しいです。
まず部位から考えていきます。
母趾で変形しているなら外反母趾、小趾で変形しているなら内反小趾が考えられます
第2趾の痛みと変形ではハンマートゥ、クロウトゥ、マレットトゥなどが挙げられます。
足底全体の痛みでは足底腱膜炎が挙げられます。
踵の痛みでは疼痛性踵パッドが挙げられます。
良く遭遇する疾患のみ挙げましたが、他にも種々の疾患があり、足の痛みは奥が深いと思います。
また足の痛みを診るうえで必ず行っているのは「内反足」、「扁平足」の有無です。
これらがあると足のトラブルを招きやすいので治す必要があります。
紛らわしい症状の14番目は「大腿前面の痛み」です。
大腿前面に痛みがある場合、3つほど原因が考えられます。
第1に膝が原因の事があると思います。
具体的には変形性膝関節症や関節リウマチです。
第2に大腿神経痛が考えられます。
これは大腿神経伸展テストを行うことで鑑別出来ると思います。
第3に股関節に問題がある事が考えられます。
股関節の理学テストを行うことで臨床的に診断可能です。
また、膝関節症と大腿神経痛が合併していたり、股関節症と膝関節症が合併していることも結構あります。
したがって膝が痛い、もしくは股関節が痛いと いう場合、両方のチェックが重要です。
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再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。
興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。
http://5su.muto-shinkyu.com/
明けましておめでとうございます。
今年も皆様の役に立つよう、メルマガを続けていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願い致します。
紛らわしい症状の13番目は「夜間の頻尿」です。
夜間の頻尿というと前立腺肥大症のような泌尿器疾患をまず第1に考えます。
しかし泌尿器疾患ではなくても夜間の頻尿は起こります。
1つ目は心不全。夜間に腎の血流量が高まって夜間の頻尿が出現します。
2つ目は糖尿病。多尿が原因の頻尿が起こります。
3つ目は脳の疾患。脳卒中やパーキンソン病で出現します。
夜間の頻尿というと「よくある症状」ととらえがちですが、このように様々なな疾患が隠されている場合もありますので要注意です。
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出版のお知らせ
「治せる!鍼灸治療」が12月12日に三和書籍から発売となりました。
今まで35年の臨床経験から「鍼灸治療における重要なポイント」・「これだけは言っておきたいこと」を書きました。
この本を読んでいただきたい方
学生・免許を取って間もない方だけではなく、臨床経験のある方にもおすすめです。
学生・免許を取って間もない方では今後鍼灸治療を行う上で参考になれば幸いです。
臨床経験のある方では「治療効果を高めたい」、「直後効果を出したい」、「再現性のある治療を習得したい」というご希望があれば、役に立つと思います。
内容は大きく3つに分かれます。
1. 臨床力を高めるにはどうしたら良いか?
2. 疾患別鍼灸治療
3. 鍼灸師の人としての在り方はどうしたら良いか?
各章の内容は以下のようになります。
第1章 治療効果が出る治療と出ない治療の違いは何か
第2章 直後効果・再現性のある治療とは
第3章 診断力を高める
第4章 治療力を高める
第5章 知識力を高める
第6章 症例
第7章 鍼灸師自身の健康管理
第8章 鍼灸師の人間力
第9章 実践すること
購入できる書店
*以下の店舗以外にアマゾンでも購入できます。
番号 書店名 地区
No.01 MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店B1 札幌市中央区南1条西一丁目8-2,高桑ビル,地下2階~4階
No.02 須原屋書店 埼玉県さいたま市浦和区仲町2丁目3-20
No.03 不二屋書店 東京都目黒区自由が丘駅前
No.04 丸善丸の内本店 東京都千代田区丸の内1丁目6-4、丸の内オアゾ,3階
No.05 紀伊國屋書店新宿本店 6F 東京都新宿区新宿3丁目17-7
No.06 ジュンク堂池袋本店6F 東京都豊島区南池袋2丁目15ー5
No.07 三省堂書店池袋本店 東京都豊島区南池袋西武デパート地下フロア
No.08 ジュンク堂書店吉祥寺店 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目11ー5、コビス吉祥寺
No.09 ジュンク堂書店立川高島屋店 東京都立川市曙町2丁目39-3
No.10 ジュンク堂藤沢店 神奈川県藤沢市藤沢559
No.11 MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店 静岡県静岡市葵区鷹匠1丁目1-1、新静岡セノバ5階
No.12 大垣書店イオンモールKYOTO店 京都府京都市南区西九条鳥居口町1
No.13 丸善&ジュンク堂書店梅田店 大阪市北区茶屋町7-20、チャスカ茶屋町、地下1階~7階
No.14 菊久屋書店倉敷店 岡山県倉敷市水江1
No.15 丸善広島店 広島県広島市中区胡町5-22、天満屋八丁堀ビル7階~8階
No.16 紀伊國屋書店福岡本店 福岡県福岡市博多区博多駅中央街2-1
No.17 ジュンク堂福岡店 福岡市中央区大名、1丁目15ー1
価格
3,300円(税込)
最後に
一人でも多くの鍼灸師の方に習得していただき、自信を持って効果的な施術をし、多くの患者に貢献していただきたいと思い、本書を執筆しました。
本書が、あなたにとって有意義になることを期待しています。
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第6章 症例
第7章 鍼灸師自身の健康管理
第8章 鍼灸師の人間力
第9章 実践すること
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価格
3,300円(税込)
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鍼灸治療に興味のある方・受けてみたい方は以下のホームページをご覧下さい。
http://muto-shinkyu.com/
紛らわしい症状の12番目は「首の痛み」です。
第1に首の痛みは筋肉が原因で起こります。
寝違えや長時間のパソコン作業で痛くなるのが該当します。
第2に神経根症が挙げられます。
変形性脊椎症や椎間板ヘルニアが原因として挙げられます。
第3に頚肩腕症候群が挙げられます。
首だけでなく肩にも痛みが出現している場合は可能性があります。
上肢にしびれが出ている場合は神経根症か胸郭出口症候群の可能性があります。
ジャクソンテスト・ライトテストなどで鑑別しますが、斜角筋・小胸筋の緊張も参考になります。
この様に首の痛みは軽症~重症まであり、治療ポイント・予後もそれぞれ異なりますので鑑別はとても重要です。
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*五枢会治療セミナー
再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。
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紛らわしい症状の11番目は「浮腫」です。
浮腫は様々な原因で起こり、鑑別が難しいと思います。
全身性としては心不全・腎不全・低栄養・薬剤性などが原因として挙げられます。
下肢に限局している場合は、下肢静脈瘤・深部静脈血栓症・リンパ浮腫などが挙げられます。
健常者でも立位・座位の持続で下肢に浮腫が出現することがあります。
したがって健常者にも起こるものなのか、病的なものなのかを見極める必要があります。
もし浮腫の程度が強かったり、持続していたり、特定の部位に著明な浮腫が見られる場合は原因疾患があるかもしれないので、内科を受診 していただいた方が良いと思います。
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