新しいビジネスを描いたキングコング西野氏の本「新世界」が無料公開されました。
この本と関係の深い評論家岡田斗司夫氏が提唱した"評価経済"を軸に、オンラインサロンと新しいビジネスの潮流をまとめました。
1. なんでキンコン西野氏と岡田斗司夫なの?
2. 「新世界」と「ユーチューバーが消滅する未来」は未来のビジネスが分かる!?
3. で、私たちは何ができるのか
1. なんでキンコン西野氏と岡田斗司夫なの?
私は以前から、SNS時代の新しいビジネスモデルの実践者として、評論家の岡田斗司夫氏と、芸人のキングコング西野氏に注目しています。
もしかしたら、二人を知らない方もいるかもしれないので、簡単に略歴をご紹介。
・評論家の岡田斗司夫氏
学生時代からアニメイベントに関わり、その後アニメ制作会社の社長へ。
さらに東大でオタク学を教えたり、TVで漫画やアニメの評論番組も持っていた。
2010年からはSNS時代の新しい経済の形"評価経済"の考え方に基づき、新しいビジネスモデル"FREEex"を実践。
「wikipedia フリックス」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
「FREEexについての所感」
https://ameblo.jp/3ryuse/entry-12410209692.html
「『非営利組織の経営』から見たEXシステム」
https://ameblo.jp/3ryuse/entry-12410209570.html
2016年からはFREEexからオンラインサロンに活動をシフト。
・キングコング西野氏
若手お笑い芸人として2001年から活躍、人気番組にも多く出演し注目される。
2005年からはブログをはじめ自分の考えを発信し、話題となる。
2010年から小説を発表し、以後絵本作家やさまざまなビジネスに精力的に活動し注目される。
現在自分でオンラインサロンを運営し、参加者は7000人を超え、国内最大となっている。
オンラインサロンの「メリット」と「デメリット」
https://ameblo.jp/nishino-akihiro/entry-12444740534.html
二人とも炎上が多いのはひとまず置いておいて(笑)、新しいビジネスの実践者として、見るべきものがあると思います。
有名人がネームバリューを生かしたマネタイズの1つの方法として、ブログやメルマガが注目される中、二人はクラウドファンディング、FREEex、オンラインサロンなど、新しいアプローチで成果を出していたので注目していました。
そんな二人が最近同じタイミングで、未来のビジネスを考える本を出しました。
その本から、新しいビジネスの潮流を考えてみたいと思います。
※ 新世界は無料版が公開されています。先に読むのをお勧めします。
https://r25.jp/article/621586962847256237
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新世界
1,460円
Amazon |
2. 「新世界」と「ユーチューバーが消滅する未来」を読めば未来のビジネスが分かる!?
岡田斗司夫氏と西野氏が出した本の内容を一言でまとめるとこんな感じです。
〇西野氏「新世界」
・「信用経済」時代のビジネスのあり方(信用される人にお金と人が集まる)
・オンラインサロンのビジネスモデル、運営方法の説明
・クラウドファンディングのビジネスモデルの説明
〇岡田氏「ユーチューバーが消滅する未来」
・AIの深化や共同体の崩壊で格差社会の登場
・ファクトでなくイシューが重要視される時代になる
・AIや、評価を集めやすい芸能人等が動画メディアを独占する
・格差社会では一部の強者についていくのが生き残りの方法
この2つの本に共通しているのは、SNS時代では信頼され評価される人にお金と人が集まるという岡田氏が2013年から提唱している「評価経済」という考え方です。(西野氏も評価経済の影響を明言しています。)
少し違いますが、信用度が高い人が得をする「芝麻信用」もこれに近いものといえると思います。
そして今、信用のマネタイズ手段が模索されています。
FREEex、オンラインサロン、クラウドファンディングもその1つで、今最もうまくいっているのが、西野氏のオンラインサロンだと思います。
西野氏のオンラインサロンは会費とともに、参加者がボランティアで働いていて、労働力も集めています。
(一緒に働く権利をお金を払って買うクラウドファンディングもあります)
ちなみに、この方法自体は岡田氏のFREEexで行われていたものと同じです。
なぜ西野氏が上手くいっているのかは想像するしかありませんが、信頼性(FREEexは岡田氏のスキャンダルで解散)と、参加者同士のつながり方(徒弟制に近い組織体のFREEexよりも、西野氏のオンラインサロンの方がよりフラット)によるものではと思っています。
ただし、オンラインサロンやクラウドファンディングは芸人や評論家としての地位の有る2人だからできることで、おそらく一般の人には、競争相手も多く、かなり難しいだろうと思っています。
「新世界」では優しい言葉で分かりやすく「信用経済」でのビジネスの実践方法が書かれていますが、リスクも大きく、本ノウハウを一般化し自分なりにカスタマイズして実践して結果をだせる人間はごく少数と思いました。
その点では、岡田氏が本で書いていることが参考になると思ったので、次にお話しします。
3. で、私たちは何ができるのか
岡田氏が「ユーチューバーが消滅する未来」で書いた格差社会はかなり腹落ちしました。
私はIT会社で研修担当をしているので、今の若者の特徴や、近未来の社会についてセミナーや書籍で多くの情報に触れています。
その私の体験や触れている情報と書かれていることが一致していたからです。
岡田氏が評価経済&格差社会の未来での生き残りとして示しているのが、強者にサービスを提供して生き残る方法です。
格差が少なかった社会では、強者に付いていく生き方は、敬遠されがちですが、格差が広がると最も合理的な生き方になります。
自分の得意分野で、成功している人にSNSなどで売り込んで、対価を得るのは実践的でやりやすいと思いました。
実はオンラインサロンにはそういった面もあるのではと思っています。
・強者と関係づくり
・自分のイシューに近い強者コミュニティへの参加
・自分の強みでコミュニティに参加し、対価を得る
その意味では新しい経済圏がオンラインサロンでできるかもしれません。
(西野氏は、サロンコミュニティで信頼できるお店をピックアップしそこに誘導する地図も提案しています)
最近の動向はこちらにまとめてみました。
コロナの後にオンラインサロンブロック経済が発展する?(2020/9/17更新)
https://note.com/3ryu_se/n/na9e073febf58
と、ここまで書いておいてなんですが、これらはあくまで、新しいビジネスの1つにすぎません。
もっと地に足の着いた堅実な自分のビジネスの作り方は「金持ち父さん貧乏父さん」が一番参考になるだろうと思っています。