塾に入ってきてすぐの子たちは、国語の問題を解く時、こんなやり取りをします。
私  「本文読んだ?」
子供 「読んだ!」
私  「どんな話だった?」
子供 「知らない」
私  「本文読んだんじゃないの?」
子供 「うん」
私  「そこにはどんなことが書いてあった?」
子供 「知らない」


算数の文章題だと
私  「問題文読んだ?」
子供 「読んだ!」
私  「この問題は何を答えればいいの?」
子供 「知らない」
私  「問題文読んで、何を答えろって書いてあった?」
子供 「わからない」
私  「なら、もう一度問題文を読んでみよっか。」
子供 「・・・(答えを言ってくれる、もしくは何をすればいいか言ってくれるのを待つ)」


こんなやり取りをする子供が増えました。
皆さんはどう思いますか?


いくら成長段階の子供たちだと言っても
小学校低学年で、「質問と答え」「内容を整理する」などは勉強します。

小学校高学年や中学校に入っても文章の要約ができず
「どんな内容の文章だった?」と聞くと
本分を音読して読み終わった後に「こんなことが書いてあった!」と答えます。

文章を「読む」ことはできても、「読みとる」ことができる事が重要なんだと改めて感じます。


小学5年生で勉強する内容ですが
次の文章の状況をわかりやすく説明しなさい。(図表で表現も可能)
①「 A君は、B君と C君を 見送った。 」
②「 A君は B君と、C君を 見送った。 」

この二つの違いわかりますか?


A君がC君を見送っていることに変わりはありません。
ただ、①はA君が見送っているのはB君とC君の二人。
図で表すと
   見送る人 A君   ⇒ 見送られる人 B君 C君

②はA君とB君二人がC君を見送っています。
図にすると
   見送る人 A君 B君 ⇒ 見送られる人 C君

「、」の位置が変わることによって読み取れる状況が大きく変わります。
とても重要なのに、苦手な子供達が多いです。

苦手じゃない子と苦手な子をいろいろ見てきて一つ思うことがあります。
それは、音読の宿題です。
家でお母さん達が音読を聞いてサインをするという宿題です。

この音読ですが、子供達にとって親は先生と違って内容にいちいち質問してこない。
質問してきても、「宿題とは関係ない」と言えば、そのあと何も言ってこない。
ここに、「内容を理解しなくても、読めればいい」となってきたような気がします。
必ずしもこれだけではないですが、影響は大きいと思います。


私が小学校の頃は、音読とは家で練習して学校で発表するもの。
親に聞いてもらうのではなく先生や友達に聞いてもらうものだったと思います。

このブログを目にされた方がいらっしゃいましたら
是非、自分の子供達の「音読」に耳を傾けるだけでなく
正面から向き合ってあげてください。


長々と失礼いたしました。


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最後まで読んでいただいてありがとうございました。
 トリプルアシスト塾長 東田大樹