以下のカタログは、ニコン、キヤノン、ソニーの降るサイズミラーレスカメラのカタログです。

ミラーレスカメラとは、レンズ交換式ながら、一眼レフカメラの反射ミラーがない構造の製品です。

 

一部で話題になっていますが、この秋、ニコンとキヤノンがこの分野へ参入しました。

 

一般に、キヤノンはイメージセンサーを内製しているが、半導体のデザインルールが古く、センサーの性能がそれほど高くない、ニコンはセンサーの設計をしているが、製造はソニー等へ委託しており、キーデバイスを完全に内製できていないなどと言われます。

 

一方、ソニーはイメージセンサーのダントツ世界一で、カメラもセンサー技術をフルに生かした最先端の物などと言われています。

 

しかし、カメラとしての使い勝手やレンズの性能は、カメラメーカーのキヤノン、ニコンに分があり、デジカメ全体のシェアでは、ソニーはまだ2社に追いつけていません。

 

現在、Derwent Innovation(旧Thomson Innovation)が1ヶ月のトライアルを行っていますので、その機能を使って、簡単な特許分析を行ってみました。

検索条件は、IPC/CPCがH04N5/335(固体撮像素子)とその下位分類です。

 

キヤノンの固体撮像素子関連の特許出願は、ファミリー単位で6171件ありました。

 

対してニコンの撮像素子特許は、ファミリー単位で1466件。内製しているキヤノンに比べれば少ないですが、必要は技術開発は行っており、センサーメーカ―へ丸投げしていないことは明らかです。

製造技術の特許がないことを考慮すると、かなり開発をしている印象です。

 

対して、ソニーはファミリー単位で6711件。ソニーの場合は、自社向けのカメラ、スマホ向け撮像素子よりも外販が中心です。

その割にはキヤノンと特許件数に差がありませんん。半導体の製造プロセス(デザインルール)やマイクロレンズなど素子に強みはあるものの、世間で言われている程には、センサー技術が突出して売る訳ではないのかもしれません。

 

逆にキヤノンは特許重視の会社ゆえ、強力な特許網を築いているという見方ができるかもしれません。

オープンクローズ戦略とか、必須特許などと言いますが、基本特許は簡単には取得できません。

価値のある発明である否かかは、出願から何年も経たないとわかりません。

大企業の場合、ある程度の特許出願数が必要です。

 

なお、2週間前ニコンのZ7をニコンのイベントで試用してきました。

交換レンズのマウント径が大きいため、周辺まで減光、歪、収差のない画像になります。

カメラは写真機ですから、ミラーレスになっても、レンズなど光学部分が最も重要であることは変わりません。