こんにちは。

 

 

渡邉希久子です。

 

 

古事記の絵本の挿絵を描いたことから
古事記についてシリーズで綴っています。

日本人の倫理観の基盤がどの辺にあるのかを

知りたくて学びつつ書いています。

 

 

そんな事を考えていると

古くは縄文までいってしまうかも知れませんが

そこは膨大過ぎるので、まずは古事記から笑い泣き

 

 

初回の序章(1)(2)(3)

イザナギとイザナミ(1)(2)(3)(4)(5)

まだの方は先に読んでからの方が理解しやすいかと思います。

 

また、自分の独自の考えが入っている部分もありますが

どうかそこはご了承くださいませ。

 

 

 

 

前回、火の神ヒノカグツチを生んだ時に

イザナミは大事なところを焼かれてしまい

それが原因で死んでしまいました。

 

 

その続きからです。

 

 

古事記現代語訳 こちらの文をお借りしています

さて、そこで伊邪那岐命いざなぎのみことは「愛しい我が妻を、子ひとりに替えてしまった」と言って、その枕元に這いつくばり、その足元に這いつくばって泣いたときに、その御涙に成った神は、香具山の畝尾の木の本にいる。名を泣澤女なきさわめのという。そして、その神避かむさった伊邪那美神は、出雲国と伯耆ほうきの国の境にある比婆ひばの山に葬った。

 

 

イザナギは妻のイザナミの死を悲しみ泣きます。

その涙から神様が生まれます。

【泣澤女神】なきさわめの神

 

 

 

葬儀で泣くことの意味は、死者の荒ぶる魂を鎮めるためとする説や

魂を呼び戻し生き返らせるためとする説があるそうです。

 

また、泣き叫ぶことにはこの世とあの世との間の道を開く力があると捉え

伊耶那岐神の号泣は、泣き女の起源神話としての性質を持ち

泣き叫ぶことで、黄泉国に入って伊耶那美神の魂を取り戻すための道が

開かれたことを表していると解する説があります。

 

 

 

 

そこで伊邪那岐命いざなぎのみことは、いていた十拳剣とつかつるぎを抜いて、子である迦具土

 

 

 

 

 

 

 

 

かぐつちの神の首を斬った。そして、その御刀の先に付いた血が、多くの岩石にほとばしり付いて、成った神の名は、石拆いわさくの神。次に根拆ねさくの神。次に石筒之男いわつつのおの神。三はしらの神。
 次にその御刀の鍔に付いた血も、多くの岩石にほとばしり付いて、成った神の名は、甕速日みかはやひの神。次に樋速日ひはやひの神。次に建御雷之男たけみかづちのおの。またの名は建布都たけふつの神。またの名は豊布都とよふつの神という。三はしらの神。

 

 

次の展開では、

イザナギは剣を抜いて、妻を殺した我が子カグツチを殺してしまいます。

せっかく生まれたのに、父親に殺されてしまうカグツチ(火之迦具土神)

 

親の子殺し、子の親殺しという物語は、ギリシャ神話などにもあります。

カグツチの登場で、母親であるイザナミが死に

父親であるイザナギにカグツチは殺されるという悲劇を辿ります。

 


その殺されたカグツチの血から八柱の神様が生まれます。

 

 

 

この八柱の神様の中でも

建御雷之男たけみかづちのおのは、後々「出雲の国譲り」や

神武遠征の物語の中に再び現れます。

 

藤原氏の祖神として知られてことから

古事記の史実とされる内容からも

重要なキーマンとなる神様ではあります。

 

 

 

殺された迦具土かぐつちのの頭に成った神の名は、正鹿山津見まさかやまつみの神、次に胸に成った神の名は、淤縢山津見おどやまつみの神、次に腹に成った神の名は、奥山津見おくやまつみの神、次に陰部に成った神の名は、闇山津見くらやまつみの神、次に左手に成った神の名は、志芸山津見しぎやまつみの神、次に右手に成った神の名は、羽山津見はやまつみの神、次に左足に成った神の名は、原山津見はらやまつみの神、次に右足に成った神の名は、戸山津見とやまつみの神。正鹿山津見神から戸山津見神まで、合わせて八柱の神。 そして、迦具土神を斬った御刀の名は天之尾羽張あめのおはばりといい、またの名を伊都之尾羽張いつのおはばりという。 

 

 

また、殺されたカグツチの遺体からも神様が生まれます。滝汗

もう壮絶過ぎる。。。

カグツチを斬った刀から生まれた神様も。

 

 

そういえば、ギリシャ神話の中でも、切り捨てられた身体の一部から

神様が生まれるという話がありますが、その内容もまた驚く話です。

 

時の神クロノスが、父ウラノスのイチモツを切り落とし

海に投げ捨て、弱った父に変わって自分が最高神となります。

ウラノスのイチモツは海に落ち、その泡から生まれたのが

愛と美の女神アフロディテという話です。チーン

 

 

イチモツが海に落ちてその泡から愛と美の女神が生まれるという。。

なんか、もう、どゆこと?ニヒヒ

 

 

ただ、イザナミも女陰を火に焼かれて死ぬことから

生殖器というものが大切なシンボルであるのは

間違いない訳です。
 

 

 

また、火というエレメンツの重要性

火という、使い方を間違うと危険な要素

ここでは、母親であるイザナミを殺してしまうほどの脅威と

コントロールすることの難しさも描かれているのかも知れません。

 

 

 

ギリシャ神話では、火の神はプロメテウスですが

ゼウスに取られた火を盗んで人に与えた事から

ゼウスから永遠に内臓を鳥に食べられるという罰を受けます。

 

神話では人が火を使えるようになる代わりに

親切なプロメテウスが罰を受けています。

 

 

どちらの神話でも

火を手に入れることによる代償が生じます。

 

 

京都 愛宕神社 写真お借りしました

 

 

 

イザナギの怒りから、父に殺されてしまった

【火之迦具土神】ひのかぐつちのかみ

火の神、防火の神、欽治の神として

祀られている神社です。

 

 

出生地とも言われている三重県の産田神社

京都 愛宕神社
東京都港区 愛宕神社
静岡県 秋葉山本宮秋葉神社(709創建)
東京都台東区 秋葉神社

 

 

 

人の営みにとって、無くてはならない"火"の恩恵。

恩恵と脅威を併せ持つ火の要素。

そして、火が使えるようになってから

人間の文明が一気に開花していったことは間違いありません。

 

 

 

 

次回は、黄泉の国へ行ってしまったイザナミをイザナギが追って行きます。

 

神話の物語も徐々に人間的なドラマを纏ってくるように思います。

 

 

 

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