こんにちは。

 

 

渡邉希久子です。

 

 

古事記の絵本のお仕事に関わらせていただいたことで

古事記への興味が深まり、日本人の思想のルーツを

日本最古の書物から探り出したいという好奇心から

シリーズもので書き始めました。
加筆してアップしています。

 

 

自分の考えや想像も入ってますので

学術的な事などは、すっ飛ばしているところもありますが

どうかご了承くださいませ。真顔

 

 

 

初回の序章(1)がまだの方は先に読んでからの方が

理解しやすいかと思います。

で、ようやく(2)ですが、下の表を見ていただき

前回、造化三神(ぞうかさんしん)までなので

今回で、五柱全員の別天津神(ことあまつがみ)が揃います。笑い泣き

 

まあ、その後は、バーッとすっ飛ばす予定ですけどね。真顔

 

 

 

 

 

次に〜、というところから、残りの二柱が登場します。

 

 

古事記現代語訳 こちらの文をお借りしています

天地(あめつち)のはじめ


天と地が初めて現れたときに、高天原たかまのはらに成った神の名は、天之御中主あめのみなかぬしの神、次に高御産巣日たかみむすびの神、次に神産巣日かみむすびの神。この三柱みはしらの神は、いずれも独神ひとりがみとして成り、すぐに姿を隠した。
 

次に地上世界の陸地がまだ幼く、水に浮かぶ脂のようで、くらげみたいにゆらゆらと漂っている時に、葦の芽のように萌え出たものによって成った神の名は、宇麻志阿斯訶備比古遅うましあしかびひこぢの神、次に天之常立あめのとこたちの神。この二柱の神もまた、独神として成り、すぐに姿を隠した。
 以上の五柱の神は別天ことあまつ神である。

 

 

造化三神が現れて、すぐに姿を隠した後は

 

「地」についての描写があり

 

水に浮かぶ脂のようで、くらげみたいにゆらゆらと漂っている

 

とあり、その表現から柔らかい泥のような塊の土地に

 

葦の芽のように萌え出たものによって成った

 

と、表現豊かに神様が生まれるシーンを描写しています。

 

 

この画像の左下の絵がこのシーンにあたります。

 

 

原漢文では

 

葦牙(あしかび)

 

とあり

葦はイネ科の植物で、牙は芽のこと
河川敷や湿地帯に群生し勢いよく成長するので

その様を神様が生まれるシーンとして表しています。
 

 

 

古事記での情景描写は、最初の造化三神の部分では

非常に淡白にただ登場するだけですが

次にシーンでは、随分表現が生き生きとしていますねぇニヤニヤ

 

 

 

 

宇麻志阿斯訶備比古遅神(うまあしかびひこぢの神)

という名前の「うまし」は美しい

「かび」は芽のことで、「ひこ」と「ぢ」は

男性の美称でありますが、独り神なので矛盾が生じます。

おそらく、芽吹くように勢いよくという男性的な力を

表すのではないかと言われています。

 

また分解しますと、「ひ」は超自然的な力を表し

これに「こ」を付けると、子、男子という意味になり

「め」という女子の意味の言葉を付けると「ひめ」

になります。

 

天之常立神(あめのとこたちの神)

「とこ」は、常世のなどを示す、ある世界の彼方や

永遠(とこしえ)などを表し、「たつ」は出現する

天の永遠性を象徴する神様と言われています。

 

次に現れる国之常立神と対になる神格

 

 

最初の造化三柱の

アメノミナカヌシ、タカミムスビ、カミムスビは、「高天原に成る」

のですが、その後に現れる二柱の

ウマアシカビヒコヂ、アメノトコタチノカミは、「幼い陸地」に

勢いよく現れるという違いがありますね。

 

 

何にしても、「成る」という動詞を使った植物的な登場の仕方ではあります。

 

 

そして、天地(あめつち)のはじめ にて現れたこれらの五柱は

別天神(ことあまつかみ)と言われ「特別の、別格の天つ神」という意味で

この後現れる神様よりも上位ということになります。

 

 

 

ちなみにこの後、現れる二柱の神様は

神格としては、それよりも下の「神代七代」(かみよななよ)ですが

これらの神様も、独り神として現れ、すぐに姿を隠します。

 

 

次に成った神の名は、国之常立くにのとこたちの神、次に豊雲野とよくものの神。

この二柱の神もまた独神として成り、すぐに姿を隠した。

 

 

原漢文から見るとよく分かりますが

姿を隠すという言葉が三回も出てきます。

 

 

 

 

 

姿を隠すので、後に現れる神々にその場における

お役目を譲るといった意味があります。

 

 

 

あとはよろしく〜

という感じなのでしょうか。ニヤニヤ

 

 

 

独り神(性別を持たない)で、姿も見えず

すぐいなくなってしまうとしたら

一体、どんな役割なんでしょうね。

 

 

神様の中でも、さらに見えないエネルギー的な役割?

なのかも知れませんし、謎が深まります。

 

 

一説によると、隠身という漢字の成り立ちから

 

神様たちの胎内に入れて手で覆い隠した。

 

という考え方が面白いのでご紹介します。

 

 

隠 という字は、原文では 

分解しますと、上の図のようになり

手で覆い隠す。

 

 

また

 

身 という字は、人が身ごもったという意味の

象形で、別天神(ことあまつ神)は

別格の神様であることから、我々の居る世界の外側にいて

我々の世界を身ごもる形で存在する、という考え方です。

 


 

これによると、我々のいる世界、宇宙空間を胎内に内包して

見えない形で存在し、我々を守っている

 

という風に考えられるという話です。

 

 

 

つまり、八百万の神という

万物は神様であるという感覚は

この説により、より説得力を増すのです。ニヤニヤ

 

 

風に吹かれたり、朝日を眺めたり、雑草や虫にも

神様の存在を自然に感じられるベースがあるというのは

なんと豊かな精神性であることか。

と思うのです。デレデレ

 

 

まだまだ、初っ端ですが、今回はここまで。

 

 

続きはこちら

 

 

 

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