<ゼロハウス I.D.コメント より転載>
映画「怪物」を観ました。
監督の是枝さん、脚本の坂元さん、音楽の坂本さん、役者さん、そしてスタッフ
すべての才能が繊細に力強く耀く宝物のような映画でした。
もちろん個人的な感想ですが。
これから観られる方もいらっしゃるでしょうから、極力ネタバレは控えますが、
ひとつだけ。
同じ出来事をそれぞれの当事者の視点で描かれています。
これがわたしたちの生きてる世界なんだということを見せてくれます。
どれだけ他者のことを思いやっているつもりでも、わたしたちはそこに起きていることのすべてを把握できるわけもなく。
自分の見たいように見て、自分の聞きたいように聞き、悪意もなくすれ違いが起き、気づかないうちに加害者になり、被害者になっていく。
この一見絶望的な世界こそが、わたしたちに、奇跡的な豊かさをもたらしてくれている、個々の深い輝きを見せてくれるのだなぁと
だからわたしたちはこぞってこの世界へとやって来た。
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奇しくもこの映画を観る数日前に、朝方の夢うつつの中でイメージがやってきました。
みなさんに伝わりやすいように、と。
劇場の中でありとあらゆるドラマが演じられている。
喜劇も悲劇も恋愛劇も戦争劇も平和な家庭ドラマも。
誰にとっても一番わかりやすいのは傷つけた傷つけられたのドラマ。
演じているのはもちろんわたしたちひとりひとり。
劇場の一歩外へ出れば、それがすべてドラマだったことがわかるし、夢中になりたくて、体験したくて自ら望んで中に居たこともわかる。
遊園地のアトラクションみたいなもの。
劇場の中に居て、まだ夢中でドラマを続けたい人がいるのもわかります。
楽しすぎるから。
感情を味わうというのはそれほど甘美で魅惑的なことだから。
そうです。この劇場の中が3次元〜4次元の世界。
3次元から4次元に向かうほどに、軽やかで楽しいストーリーが増えていきます。
もう、抜けたのかな?みたいな。
でも、それでも劇場の中に変わりはない。
どんなに魅惑的であっても、劇場の中は、無限ループなんです。
同じことを際限なく繰り返す世界。
それはみなさん一番わかっていますよね。
どれだけ進化進歩したように見えても、戦争は無くなくならない。どれだけ気を使っていても、どれだけ愛情があっても人間関係の摩擦は日常茶飯事。
そこは感情を体験する世界だから。
そのための世界だから。
フェーズが変わったという言い方がピッタリかな。
劇場の外では次の段階がまさに始まろうとしています。劇場から外へ出る人が徐々に増えてきたから。
まったく新しい進化創造の時代。
劇場のドアに鍵はかかってはいない。
自分の意思で「外に出よう」とドアに手をかけて、一歩外へ踏み出す人は出られます。
なぜドアが見つからないのか?
ドアはあなたが無意識に避けているところにあるから。
劇場の中に居ながら「何かが違ってきた」という微妙な違和感を感じている方はそれを見過ごさないで。
「なんだか息苦しくなってきた」という方、自分の魂からのサインです。
あなたの内側の意識の話です。
6月、7月、8月 エネルギーは降りそそぎ続けます。
追い風でもあり、炙りだしでもあり。
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