日本にトリプタン製剤が導入されて以来、トリプタン製剤が片頭痛の特効薬として、専門家によって大々的に宣伝され、トリプタン製剤を服用しておれば、片頭痛が治ってしまう、とか片頭痛の適切な治療がトリプタン製剤を服用することであると言われ、ネット上では、未だに「脳過敏症候群」が新しい考え方として、持て囃され、将来、脳梗塞、頑固なめまい・耳鳴り・イライラ感・性格異常が予防できるとされています。
この真偽を糺す目的で、これまで駆け足で、以下の記事を掲載してきました。
睡眠と健康
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282487084.html
食事の摂り方と健康 その1 早食い・ドカ喰いの弊害
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282684863.html
食事の摂り方と健康 その2 過食の弊害
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282700963.html
食事の摂り方と健康 その3 「糖質制限」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282718643.html
食事の摂り方と健康 その4 「タンパク質」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282752135.html
食事の摂り方と健康 その5 「脂質」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282762137.html
食事の摂り方と健康 その6 砂糖
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282767712.html
食事の摂り方と健康 その7 「食物繊維」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282774728.html
食事の摂り方と健康 その8 「腸内細菌の重要性」
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282777022.html
食事の摂り方と健康 その9 バランスのよい食事とは
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282782964.html
食事の摂り方と健康 その10 マグネシウム
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282792995.html
食事の摂り方と健康 その11 ホメオスターシス
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282961038.html
運動と健康
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12282991792.html
姿勢と健康
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12283002762.html
健康を維持するためには・・ エネルギー産生
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12279864256.html
健康を維持するためには・・ その2 ストレスと免疫
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280066913.html
健康を維持するためには・・ その3 代謝とは
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280149105.html
健康を維持するためには・・ その4 疲労物質は乳酸?
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280339468.html
健康を維持するためには・ その5 病気の原因の90%が活性酸素
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280431621.html
健康を維持するためには・・ その6 製薬業界は一般大衆を欺く
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280445527.html
健康を維持するためには・・ その7 自然治癒力
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280637285.html
健康を維持するためには・・ その8 セロトニン神経系
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280706775.html
健康を維持するためには・・ その9 姿勢を正す
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280726683.html
健康を維持するためには・・ まとめ
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12280958334.html
健康を維持するためには、どうすべきでしょうか。
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12281037139.html
健康か病気か
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12278978297.html
「慢性頭痛」の本態解明への”みちすじ”
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12267666284.html
ストレスと慢性頭痛
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12281855442.html
未だに、ネット上で幅をきかす脳過敏症候群
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12281301551.html
こうした一連の記事を繰り返し掲載した理由は、健康とは何か、さらに健康的な生活を送り、これを維持していくためには、どういったことが必要なのかを明確にさせるためでした。
これは、これまでも訴えていましたように、健康的な生活を送るためには、私達の体の細胞のなかに存在するミトコンドリアがまともに働いていることである、ということを再確認するためでした。このことが、今回のシリーズで、改めて明らかになったことと思っています。
健康的な生活を送るためには、ミトコンドリアの機能がまともに働いていることです。
ミトコンドリアの機能が悪くなれば、当然、セロトニン神経系の機能が悪くなってきます。この両者は、私達の生体のリズムを制御しています。このため、私達が健康的な生活を送る際には、「規則正しい生活」が必要になってきます。
そして、この両者に問題があれば、「体の歪み(ストレートネック)」を形成してきます。
「体の歪み(ストレートネック)」が長期間持続すれば、「頸性神経筋症候群」というさまざまな病態を形成してくることになります。
このように、ミトコンドリアがすべての鍵を握っていることになります。
ミトコンドリアが、まともに機能するためには、「規則正しい生活」・十分な睡眠が必要であり、バランスのとれた食事、適度な運動が必要であり、正しい姿勢を保持していく必要になってきます。このようにして、健康が保たれています。
そして、これらの健康を保持するための要因に問題を来せば、ホメオスターシスが維持出来ないことになり、病気になってくるということです。
人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われていることから、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
後天性ミトコンドリア病とは、いろいろな原因でミトコンドリアDNAが傷つくことによって、活性酸素で身体が”酸化”していく全身病です。
ミトコンドリアDNAは活性酸素によって傷つきやすい特徴があります。
活性酸素によって傷つけられたミトコンドリアDNAの数が一定数を超えくるとエネルギー産生能力が低下し、「後天性ミトコンドリア病」が発生してくることになります。
「後天性ミトコンドリア病」とは、馴染みのない病名ですが、これは”ミトコンドリアの機能が低下する病気”です。
今までは、先天性の病気”遺伝的疾患”として考えられていましたが、現在では後天的な発症や、薬による副作用で発症することが証明されています。
ミトコンドリアの機能(ミトコンドリアDNA)は、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣が加わることによって、低下してきます。
ミトコンドリアの機能が低下すれば、ミトコンドリアが「ホメオスターシスを制御」していることから、「自然治癒力」が低下することになります。
このようにして、現代病である後天性ミトコンドリア病が発症してきます。片頭痛も全く同様に、後天性ミトコンドリア病です。
ところが、現在の片頭痛治療の世界では、トリプタン製剤が片頭痛治療の世界に導入され、寝込む程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛は「病気」 と考えられるようになりました。
このようにして、「片頭痛は病気です。病気ですから、医療機関を受診して、片頭痛を治療して、治しましょう」と言って片頭痛患者さんを医療機関への受診を勧め、生活の質QOLを高めて、健康寿命を長くさせましようと、しきりに洗脳し、さらに患者団体まで巻き込んで「なお、片頭痛の恩恵に浴していない片頭痛患者さんが多くいる」といって啓蒙活動を勧めてきました。
それがいつしか、片頭痛発作時に毎回トリプタン製剤を服用しておれば、”片頭痛が治ってしまう”とか、片頭痛の”適切な治療”とはトリプタン製剤を服用することであるとか、さらに、片頭痛患者さんによくみられる、パニック障害やうつ状態、冷え性までが改善され、将来的には、脳梗塞が予防されるし、さらに頑固な耳鳴り・めまい・性格異常までが予防されるとまで、デタラメをいう専門家も出てくるようになりました。
さらに、生理時にみられる頭痛は片頭痛であり、この段階からトリプタン製剤を服用しましょうとしきりに勧められてきました。
このように、片頭痛の治療の世界にトリプタン製剤が導入されてからは、まさに異常としか言えないことが専門家から述べられていたことを忘れてはなりません。
一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものです。
このような考え方で「片頭痛が”病気”である」とされたことによって、健康な状態からどのようにして、病気としての片頭痛へと進展してくるのかといったことを考えることはありません。あたかも、”突如として”、片頭痛が出現してくると考えていることになります。このように、健康な状態から片頭痛へと進展するまでの期間が、まったく闇に葬られ・ブラックボックスになっています。(この期間が存在することを、明確にする目的で、今回のシリーズを作成しました)
こうしたことから、片頭痛は原因不明の不思議で・神秘的な遺伝的疾患とされることになっています。まさに、”神懸かり的な”頭痛とされています。
このため、慢性頭痛を考える際には、アメリカ流の西洋医学的な見地からでなく、東洋医学的な見地から考えていくことが極めて重要です。
すなわち、脳のなかに異常のない慢性頭痛(一次性頭痛)は、東洋医学でいう”未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気へと進展するものと考えればよいことになります。
また、ホメオスターシス(自然治癒力)の観点から考えれば理解しやすくなります。
結局、片頭痛では、生まれつきミトコンドリアの活性低下という遺伝素因が存在します。 このため、緊張型頭痛と比べて、ミトコンドアの働きの悪さを増強させる要因と脳内セロトニン低下を引き起こす要因の影響を受けやすくなるため、頭痛の程度や頻度が比べものにならない程酷くなるということです。
このように、片頭痛がミトコンドリアの機能の低下による頭痛、すなわち後天的なミトコンドリア病と考えることによって、すべて病態が明らかになっているにも関わらず、どうして、このように考えないのかは、がん治療、生活習慣病治療、うつ病治療の世界と同様に、製薬メーカーおよび医者の利益を守るために、封印されてきました。
こういったことから、未だに、トリプタン製剤が片頭痛の特効薬とされたままになっています。現実には、トリプタン製剤は、鎮痛薬そのものであり、片頭痛を根本的に治すものではありません。
片頭痛はミトコンドリアの機能の低下する頭痛です。ミトコンドリアの機能が低下すれば、必然的に、セロトニン神経系の機能が低下します。ここに生活習慣の問題点が加われば、脳内セロトニンが低下してきます。片頭痛発作時には、この脳内セロトニンが低下しています。トリプタン製剤は、この発作時に低下した脳内セロトニンを補填させることによって、鎮痛効果を発揮します。
しかし、痛みを強力に抑え込んだとしても、その根底にあるミトコンドリアの機能が低下した状態は残存しています。このため、トリプタン製剤だけで辛い頭痛だけを抑え込んでおれば、その根底にある「酸化ストレス・炎症体質」は次第に増悪してきます。このため、「脳過敏症候群」ような状態を作ってきます。
こういったことから、トリプタン製剤は片頭痛の特効薬でもなんでもなく、単なる鎮痛薬に過ぎないものであり、片頭痛そのものが根治することはなく、また片頭痛発作時に毎回トリプタン製剤を服用したからといって、脳梗塞や「脳過敏症候群」を予防することはできないということです。
するべきことは、ミトコンドリアの機能を回復させることであり、脳内セロトニンを増やすことであり、体の歪み(ストレートネック)を是正することです。
このようにすれば、早い時期であれば、半年か1年で片頭痛は根治してしまい、一生、トリプタン製剤を服用してもらえなくなり、このようなことでは、トリプタン製薬メーカーにとっては不利益となり、医者は一生のドル箱を失ってしまうことになるため、決して、片頭痛が後天的なミトコンドリア病と考えることはあり得ないことになっています。
このため、頭痛の専門家は、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な教義・教典と定め、これに従わない輩は、村八分にされ、一切排除され、まさにカルト教団にも等しい集団となっているということです。現在、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われようとも、一切、聞く耳を持たないといった、時代遅れも甚だしく、こういった立場で行われる学会そのものは毎年、お祭り騒ぎでしかないことになっています。
しかし、いつまでもこのような事実が封印されたままでよいのか、私は甚だ疑問に思っています。
専門家がこのような考え方をされるために、これまでも、片頭痛患者さん自身が、現状の片頭痛医療のあり方に疑問を持たれて創意工夫をされ、こうした方々すべてが片頭痛を根治させてきたことは、このような事実・後天性ミトコンドリア病という考え方に行き着いた方々です。
治そうとされた方々は、すべて根治させてきたことを忘れてはなりません。治らないはずはありません。
このような方々の考え方を理論的に整理し直して、「慢性頭痛治療のガイドライン」を作成しています。